井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2022年 0月の記事

7/28

青唐辛子・青柚子・夏野菜・柚子胡椒・手作り調味料

青柚子・柚子胡椒・しそこしょう・ガスパチョ・食養生・食薬ごはん・井澤由美子・美肌・秘湯回復・薬味・NHK

青唐辛子や青ゆずが出回る季節。青唐辛子はピリっとしますが、穏やかな青々とした辛味が心地いい。

青唐辛子と青柚子を組み合わせて仕込む手作り「青柚子胡椒」を作ってみました。青唐辛子4〜5本は縦半分に切って、種を好みの量こそげて粗みじん切りにし、すり鉢に入れる。青ゆずの皮だけを1個分すりおろし、種をのぞいて果汁を加え塩を混ぜる。塩加減は好みで調整種てください(小さじ1くらいから味を見ながら)塩分が少ない場合は、冷凍保存がお勧めです。シンプルにグリルした肉やシーフード、穴子の白焼き、冷や汁、そうめん、冷奴などによく合います。

青ゆずこしょうで作る涼やかな美しいガスパチョの作り方です。作りたての青柚子胡椒少々をボウルに入れ、きゅうり1本、しそ4、5枚、パンひとかけ、オリーブオイル小さじ2を加えてハンドミキサーで攪拌します(様子をみて水分を足す)。好みで酢少々を加えても爽やかです。

青唐辛子、ゆずは消化を促進し、香りで気の巡りを良くして暑苦しさを緩和します。

7/27

アーモンド・スーパーフード・健康・美容サラダ

サラダ・アーモンド・夏野菜・食養生・健康・美容・

アーモンドは低糖質なのでダイエット中のおやつにする方も多いですね。抗酸化作用が高く、体のサビを取るなどのアンチエイジング効果があり、血糖値の上昇を抑えるなどデトックス作用もあるスーパーフードです。

薬膳では血行を促進させ、神経を活性化させる若返りの食材とされています。中でも良質なオレイン酸、ビタミンE、ビタミンB2などが豊富で、悪玉コレストロールを抑制する美容食としても有名ですね。食物繊維がたっぷりなので便通をうながし、腸や肌をきれいにする。その一粒一粒に天然の美容成分を凝縮させています。

料理に使うとコクが出たり、よいアクセントになります。今日は夏バテ防止にもなり、肌の再生力を高めるサラダに。砕いたアーモンドをオリーブオイル、レモン果汁、おろし生姜のドレッシングに加え、好みのサラダにかけたりマリネします。葉野菜の他に、人参、セロリ、トマト、りんご、きのこなどの野菜によく合います。

アーモンドは輸入品が多いイメージですが、日本で栽培されているアーモンドもあります、花は櫻に似ています。杏、桃、桜桃、季などと同じバラ科なのでお皿の上でも良い相性、今なら桃がお勧めです。

7/26

一汁三菜・夏の和食・薬膳・食養生

和食・食べ合わせ・一汁三菜・薬膳・井澤由美子

大暑の盛りですね、皆様ご自愛下さい。今日は食材の効能を生かした猛暑にお勧めの食べ合わせの、簡単な一汁三菜をご紹介致します。和食はご飯、お味噌汁、お浸し、シンプル調理の魚や肉、漬物、梅干しなどのバランスのとれた薬膳そのものです。旬を取り入れ、地域に密着した四季折々の食材は健康効果が高く、理にかなっています。

野菜料理の小鉢は暑熱を解消し体を涼しくする代表野菜のゴーヤと、消化を助ける茗荷の梅浸し。浸し汁の出汁に疲労回復効果のある梅干しを加えて煮立てて冷まし、薄切りゴーヤと茗荷を浸しす。

薬膳での五畜は羊になります。エルカルニチンでダイエット効果も高いヘルシーな羊肉を醤油麹とおろしにんにく(好みのスパイスを加えても)に漬けて柔らかくし、魚グリルやフライパンでソテーします。好みで夏バテに良い豚肉やカツオ、マグロなどでもよいでしょう。

ご飯は白米でも玄米でも良いですが、少し柔らかめに炊いて胃腸を労わります、すりごまと粗塩少々をすり混ぜてご飯にかけ、ゆっくりと良く噛んでいただいて下さい。

汁物はセロトニンを含む卵とギャバの多いトマト、効果的に体に取り入れる生姜を加えてをかき玉にし、体を潤し安眠効果を上げて養生する。あれば塩分補給にもなる糠つけなど、腸活する発酵食を添えていただきます。

 

 

 

 

 

7/25

きょうの料理・きゅうりの水キムチ・ 乳酸菌飲料・ 腸活・夏バテ予防

美容食・美肌・腸活・食養生・きゅうりの水キムチ・井澤由美子・まいにち食薬養生帖・薬膳・漢方・保存食・発酵食・乳酸菌・乳酸菌飲料・きゅうりの乳酸水キムチ

うだるような暑さから帰宅して冷蔵庫を開け、キーンと冷たいサッパリとした水キムチの漬け汁をゴクンと飲む。塩分と糖分、野菜や薬味の風味、程よく発酵した酸味が入りじまっています。たっぷりの乳酸菌を感じる事ができますよ、体も脳も直後に元気が回復します。水キムチは、水分がたっぷりで辛味がほとんどない食べやすいキムチ。漬け汁に沢山の乳酸菌が含まれています、そのまま飲んだり冷麺や冷し中華などの漬け汁に加えるなど、余す事なくいただいて下さい。

今回は(はじめての手仕事・夏の恵みで保存食)と言う事で、簡単に作れる乳酸菌飲料を使いました、発酵オタクの裏技です。米の研ぎ汁などでも良いですが、乳酸菌飲料はそれ自体に効果効能があるので安定した発酵力を醸し、漬け汁の乳酸菌も容易に増える。きゅうりの繊維も手伝って腸活にうってつけです。しかも、丁度良い酸味や甘さがあるので美味くなる嬉しいおまけ付き。このレシピは、初めての保存食や発酵食作りを試したい方に特におすすめです、手軽に失敗なく作れるのでぜひトライしてみて下さい。

HNK「きょうの料理」7月号でご紹介しています。多少レシピが違いますが「365日の食が心とからだの薬になる・まいにち食薬養生帖」(リトルモア)8月5日の182ページでも掲載しています。この水キムチを井澤家では、「イマドキ水キムチ」と呼んでいます。きゅうりは体を涼しくします、夏バテ防止にもぜひ!

 

7/23

帆立貝・ホタテ・食養生・疲労回復

ホタテ・帆立・食養生・井澤由美子・お刺身・しそこしょう・薬味・貝・疲労回復

ホタテは縦に、手でちぎって食べると美味い!北海道の漁師さんから教わりました。ホタテは繊維が縦なのと、スパリと包丁で切るよりも、手でちぎることで断面が生まれタレなどが絡みやすくなります。粗塩とすだち、あるいは柚子胡椒とオリーブオイルなどでシンプルにいただく時もプリプリッと食感よく感じます。もしも肉厚のホタテが手に入ったら、騙されたと思って手割りをお試しください。

世界中で愛されているホタテはどんな調理をしても美味しい貝ですね。日本での天然ホタテの旬は産地によりますが、初夏から夏にかけてと、卵の育つ冬から3月頃の2回だそうです。旨味の元のイノシン酸やグルタミン酸、甘味の元のグリコーゲンが豊富。タウリンやビタミンβ1を含むので疲労回復を手伝い、お酒のお供にも最適です。薬膳では腎の低下を補い、アンチエイジングなどにも良いとされ、干し貝柱を使用します。

今号7月号のNHK(きょうの料理)でご紹介させていただいた「しそこしょう」は、ホタテの甘みを殊の外よく引き立てます。青柚子やしそ、青唐辛子の夏の香りと色をまとって涼を呼ぶ一皿に。薬味は、辛味や塩梅を好きなように加減できます、手仕事の良いところですね。柚子の代わりに酢橘やレモンでも香りよく美味しく出来ます。

 

 

7/22

パパイヤ・夏の果実・美肌・眼精疲労 ・大暑

井澤由美子・パパイヤ・夏も果実・酵素・カロテン・美肌・眼精疲労・美容・食養生・薬膳・食薬ごはん

7月の爽やかな伊豆出張、車窓からも青い海と空が広がります。ロケ現場近くの道の駅で、一人で食べるのにちょうど良い手の平サイズのミニパパイアを発見しました。半分に切ってみると小さな種が一つしかついておらず、石垣島で食べたパパイアも種なしだった事を思い出しました。

通常のパパイアには種がぎっしり入っています。完熟したパパイアの種は口にすると柔らかく、ホースラディッシュ(山わさび)のような辛味のニュアンスがありますよ。この辛味を生かしたお勧めのパパイアサラダの作り方です。まずパパイヤは表面をよく洗って、汚れなどをしっかり落とします。容器に種適宜とオリーブオイル、レモン果汁、少々の塩を混ぜてドレッシングを作る。食べやすくカットした果肉とさっくりと混ぜて器に盛ります。レモン果汁を絞ったり、器ごと冷やしてからいただくとさらに美味。シンプルですが、栄養を損なわず、効果的に体に吸収させる一皿です。

黄色く完熟したフルーツパパイヤは酵素やミネラル、ビタミンCがたっぷり。中でもカロテンの含有料が高いのが特徴。夏の日差しに負けない美肌効果や、眼精疲労ケアも高くなりますね。薬膳でのパパイヤは母乳の出をよくしたり、消化不良など胃痛に良いとされています

暦では明日は大暑(暑さピーク)、心身共にご自愛下さい。

 

7/21

ピーマン・夏の食養生

食養生・井澤由美子・ピーマン・夏野菜・赤ピーマン・きょうの料理・

夏の緑黄色野菜の王様ピーマン。唐辛子を意味するフランス語のピマンが語源だそうです。ビタミンCとカロテンが豊富で、皮膚を健やかに保ち、疲労回復を担います。紫外線などのダメージが気になるこの季節には、特に食べたい野菜ですね。ピーマンのビタミンCは加熱しても壊れにくい特徴があり、コラーゲン豊富なたんぱく質と合わせると生成に役立つので、肌を潤す手助けをします。豊富なカロテンは油と調理すると体への吸収率が高まります。

旬のピーマンはフレッシュで若々しく香りも良いですね、鉢植えでもたわわに実ります。タネやヘタ部分も食べられるし、美味しいんですよ。手でギュッと押しつぶして丸ごと調理、ヘラで押しつけながらごま油で焼いて、酒、醤油、みりんで落としブタをして煮込む「ピーマンの丸煮」や、お味噌汁やバーベキューなどいろいろな料理に展開しています。
ちなみに、少し苦味のある緑のピーマンを時間をかけて完熟させたものが赤ピーマンですが、甘みがましてビタミン類やカロテンの含有量が高くなります。
意外なところでピーマンは、鯵のなめろうに薬味代わりに加えると魚の風味を邪魔せずに美味しくなります。千葉の漁師さんに教わりました。

7/19

与論島・オクラ・島オクラ

オクラ・おくら・夏野菜・井澤由美子・料理家・発酵食・健康ごはん

与論島の農家のお母さんに、オクラは生で刻んで食すときいて、試してみました楽しい食感です。一般に関東に出回るオクラより沖縄、鹿児島にこの時期出回るおくらは産毛がすくなく、大きい上に柔らかいので生食にも向いているようです。丸もあるし、5角形の5各種もあって赤オクラも収穫できるそう。

オクラは塩で少しもんで、熱茹でパンっと張るくらい(中の種がでないくらい)まで茹でると、強い粘りと甘みが引き出されてものすごく美味しい。塩茹でしただけのシンプル調理ですが、島の粗塩とおろした生姜や山葵(これは持参)で堪能、オクラばかり食べていました。オクラはカロテンやビタミン、食物繊維を多く含み、疲労回復効果が高い野菜なので、夏バテ予防にも良いですね。炭火やグリルで(茹でずに)焼いても美味しい。そういえば、島根県の道の駅で買った黄色いオクラの花を酢の物にし、角寿司を作った事を想い出しました、花にも粘りがありますよ。

7/19

きゅうり・糠つけ・パリパリ漬け・食養生

食養生・井澤由美子・まいにち食薬養生帖・糠漬け・胡瓜・きゅうり・キュウリ・食養生・薬膳・夏野菜

昨日花が咲いたと思ったら、直ぐに大きくなっている胡瓜。成分は約80%以上が水分、カロリーが低く、夏にふさわしい薬効を持っています。身体の予防な熱を冷まし、喉の渇きを止め、利尿作用が高い。鎮静作用や美白効果もあるので、日焼けや火傷などの時に、きゅうりでパックをしてほてりを鎮める民間療法も伝わっていますね。

この時期の胡瓜でせっせと作るのは、まずはぬか漬け。2日半漬けてから水で洗って横半分に切り、冷蔵庫で冷やして置く。ポリポリとかじると適度な塩気と酸味で疲れがスッと抜けて行きます。

長野県の農家のおばあちゃんに教わったポリパリ食感のきゅうり漬けは、醤油、酢、みりんか砂糖、昆布、赤唐辛子を火にかけて漬け汁を作ってきゅうりを入れて煮るのですが、食感も美味しさのひとつです。
長野県での漬物は、お茶請けに登場させるもの、もちろんごはんのお供やお酒のアテにも最適で、暑い日には特に美味しく感じます。もしも詳しい作り方がお知りになりたい方はNHKきょうの料理7月号に掲載していますので、宜しかったらご覧ください。

7/17

唐揚げ・鶏肉・食養生・疲労回復

ザンギ・唐揚げ・北海道・鶏肉・疲労回復・井澤由美子・煮込み・食養生・手羽元・薬膳・漢方・食薬ごはん・疲労回復

体のあらゆる組織を作るタンパク質、近年特に話題になっていますね。鶏肉にはバランスよくタンパク質を構成する必須アミノ酸が豊富、部位によって栄養成分が異なります。疲労を感じたり、お酒のお供には胸肉、ダイエットや美肌にはささみ、旨味の多いもも肉はエネルギーを作り活力を産みます。皮にもコラーゲンが多く、髪や肌を艶やかにします。ビタミンCと一緒に摂取すると体への吸収が高まるので、レモンをしぼったり野菜などを添えて一緒にいただきましょう。

鶏肉といえば何と言っても唐揚げが人気。北海道に行くと、ご当地グルメとして名高いザンギ(鶏の揚げ物)の専門店をよく見かけます。居酒屋さん、カフェ、バーのメニューにも多く、お鮨とザンギの2本柱で営まれている心にくいお店も。釧路に行った際に寄った有名店では骨つきと骨なしのザンギがあり、少し甘酸っぱいオリジナルのタレがオツでした。鶏肉がジュージューと大きな音をたてながら揚がる様子に聞き耳を立てながら、お店中に充満する香ばしい香りで待ち時間も楽しかった想い出があります。

中医薬膳での鶏肉は「気」を補う力が強く、寝てもなかなか疲れが取れない慢性的なエネルギー不足に良しとされています。肉類の中では消化がよく、脾胃の働きを高めます。鶏肉は免疫力を高める発酵食の塩麹とも名コンビ、柔らかくなり2、3日長めにつけると奥深い香りもでてきます。少し不調を感じていたら、参鶏湯風も滋養がありお勧めです。夏バテ防止にも良い鶏肉と、発酵食の組み合わせをぜひお試し下さい。