井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2016年 12月の記事

12/23

 杏仁・粥 せき・喉のいたみ・悪寒

少し苦味のある北杏と苦くない南杏がある「杏仁」は生薬です。肺と腸を潤す効能があり、便秘改善にも効能があります。おかゆを炊き、杏仁とおろし生姜を入れ紫蘇や三つ葉、コリアンダーなどの香味野菜を刻んでたっぷり加えたものや、温めたミルクか豆乳に杏仁と氷砂糖を溶かし、あれば陳皮(ちんぴ)を加える。両者はのどの痛みを暖和し、咳を鎮める効果があります。できるだけ辛いもの、しょっぱいもの、油っこいものなどの刺激のあるものは控え、やわらかく温かいものをいただくようにして下さい。

12/22

油ぞうめん・油うどん・奄美大島(あまみおおしま)

煮干しやじゃこの出汁を使って作る油ぞうめん。奄美でとれるきびなごのいりこを使って、郷土料理の油ぞうめんうどんバージョンにトライ。フライパンにたっぷりのきびなごとひたひたくらいの水を加えて出汁をとる(昆布も入れました、梅干しを入れるといりこの独特の匂いが抑えられる)。酒、奄美の少しだけ甘いヤマア醤油、天然粗塩、油(油少々を加えるのがポイント)で味をつけ、フル(にんにくの香りのする葉)と、辛いけれど良い香りの島唐辛子を刻んで加える。西古見(旅先)のおかあさんにいただいたヒガシフーズの乾麺平うどんをさっと茹でて水気をきり、出汁に加えて煮含める。地元の人は入れないようだが、一緒にプリプリのもずくをたっぷり加えるとフワッとツルンとして美味しい。最後に高貴な香りの長命草で彩りと香りをほんのり散らして出来上がり。煮干しやじゃこは柔らかくなるので麺と一緒にいただけますよ、旨味もカルシュウムもたっぷり、簡単でとてもよい調理法だと思います。

12/16

鶏飯(けいはん)

彩り豊かな鶏飯は薩摩藩の役人をもてなす為、奄美大島北部で作られていた豪華なお料理だったとか。作り方も手が込んでおり、奄美赤鶏のぶつ切りとねぎや干し椎茸、昆布とコトコト時間をかけて煮込んだ出汁をとり、醤油や塩、みりんなどで味をととのえた旨味と滋養たっぷりのスープを作る。ごはんの上にさいた鶏肉、薄切り椎茸、錦糸玉子、パパイアの漬物、のりなどをのせ、熱々のスープをかけていただくのですが、寒い時でも暑い時でもサラサラといただけますよ。年末にお雑煮用の鶏ガラスープを作ったら、家族にもてなすのも良いですね。

12/14

スモークサーモン

年末年始に特に出回るスモークサーモン。人が集まる日にパッと作って、アペリテェフ代わりのおもてなしなどにもいかがですか?茶碗2杯分のごはんに寿司酢を混ぜ(米酢40cc、きび砂糖大さじ1半、塩2つまみと昆布3cmを小鍋に入れて沸騰させ、自然に冷ましたもの)胡麻や梅干し、漬物、しそ、山椒の佃煮などお家にあるものなんでもよいので香りのあるものや味がついているものを細かく刻んで寿司飯に混ぜる。サーモンは米酢にさっと浸し(ポイント)、水けをしっかりキッチンペーパーでふき、ラップの上に20㎝位の長方形になるように重ねておく。寿司飯をサーモンの上におき、ラップでぎゅっと巻いて棒状に形を整え、濡らした包丁で食べやすい大きさに切って器に盛り付けます(一口大に丸めた手毬でも。サーモンは女子力アップにも有効ですよ。

12/12

ほうれん草・鉄分・貧血・風邪予防

旬のほうれん草は葉が肉厚になり、甘味も増しますね。昔から鉄分が多いので、貧血などに良いとされている冬の代表野菜です。ほうれん草が食べたくなったら実際に血が足りないのかも、積極的にいただいて下さい。ビタミンCやBカロチンも多いので風邪や動脈硬化予防にも最適、五臓の働きも助けます。良質の油と一緒にとると体への吸収率が高まりますよ、さっと茹でて水気をしぼり、ピーナッツ油やごま油、塩、こしょう、おろしにんにく、鶏ガラスープの元を各少々加えたナムルもよいですし、定番の胡麻和えやお浸し、ひじきを加えるとさらに鉄分豊富。マグロと酢味噌和えにした組み合わせ、豚肉との相性は味だけでなく効能が高まります。ほうれん草は早めに使いきりたいですが、保存する時は新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、立てて野菜室に入れましょう。

12/10

百合根(ゆりね)・白合(びゃっこう)・不安感

今が旬の百合根、北海道などではグラタンなどになっていますよ、産地なので贅沢な使い方ができますね。あまり馴染みがない方もいらしゃると思いますが、調理もさほど難しくなくありません。お味としては、滑らかでキメのこまかい品のよい甘味があるじゃがいものような感じ。スープ、炊き込みごはん、揚げ物などにしても美味しいものです。中医学では白合(びゃっこう)と言う生薬、高ぶった神経を鎮め、イライラや不安感を落ち着かせる効能があるとされています。娘が受験生の頃、心を落ち着かせ、消化良く滋養をつけたかったので百合根の茶碗蒸しをよく作った想い出があります。

12/7

四物湯(しもつとう)

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四物湯は当帰(とうき)、塾地黄(じゅくじおう)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)の4つの生薬で作られています。君薬は当帰、効能は血液の質をあげて量を増やすことなので、月経不純や生理痛、産後、冷え症など血液不足による女性特有の症状に特にお勧め。血液が不足すると、顔色が悪い、めまい、爪割れ、月経の遅れなどの症状が起こってきますよ、目の下のクマが気になる方にも。心あたりのある方は四物湯を試してみるとよいかもしれませんね(ただし、胃腸が弱い人は気をつけます。担当医や薬剤師さんに相談してから購入してください)。

12/6

きな粉・大豆・鳥取県みたき園

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きな粉を見かけると買わずにはいられない。お砂糖と塩を少し混ぜてふるふるの練りたてわらび餅などに山盛りにかける。きなこは、もとが大豆ですからイソフラボンがたっぷり。女性ホルモンと似た働きをする効能がありますよ、更年期障害にも良いですね。そしてカルシュウムも豊富なのでイライラを抑え、骨粗しょう予防にも。水溶性と不溶性の食物繊維は便通作用を促進するのでお料理、飲みもの、お菓子類に多用して。最近のナンバー1きなこは、鳥取県は智頭町にある素晴らしく素敵な山里の山菜料理屋「みたき園」で出会ったきなこ。手作業で音と感触をたよりに、丁寧にうすでひかれたきな粉は少し粒が残っている。しっとりした香ばしい風味がとても豊かで印象的、飛び切りでした!

12/1

白木耳(しろきくらげ)・銀耳・美肌食・美容食

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肌を潤す効果が高いので中国では貴婦人の美容食と言われ、滋養強壮作用から不老長寿の薬とも言われています。免疫力を高め、老化防止に有効。日本では乾燥ものが一般的ですね、出来れば大ぶりで肉厚、色が白めのもので根元が硬くなさそうなものを選びましょう。(銀耳)とも呼ばれますよ。日本ではさっと茹でて中華のデザートに出される事が多いですが、たっぷりの水で1時間半くらいコトコトゆっくり煮て十分なとろみを出し、サラダ、スープ、煮物、和え物、デザートなどお好みの味付けの調理に。肺を潤すものと合わせると効能が高くなるので、杏仁豆腐などと組み合わせたデザートにされる事が多いですね、私は鳥手羽とセロリと煮込む滋養スープをよく作ります。