井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2018年 7月の記事

7/31

鬼灯(ほうずき)

浅草のほうずき市は、江戸時代から続いていて毎年7月初旬に開かれる。先週は近所の境内で、お祭りと共にほおずき市が開かれていました。季節になると母が必ず買ってくるので、幼少の頃は失敗すると苦い赤い身の種出しに懲りずに毎年挑戦し、膨らませて遊んだものでした。そんなある日の晩、ほおずきの赤い外袋に何気ない夕食のお惣菜をそっと入れて副菜とし、食卓に出してくれた母を素敵だなあと思った記憶があります。
17、8年ほど前に初めて黄色っぽい西洋ほうずき(食用ほうずき)をこわごわ口にした訳ですが、ココナッツの風味でとても食べやすかった。今ではドライフルーツにもなったりと、ゴールデンベリーとも呼ばれるスーパーフードとして認識されるようになりましたね。

7/30

プルーン・プルーンのバルサミコ煮

すももの一種で、ヨーロッパでは(命の果実)と呼ばれたプルーン、朝に食す習慣がありました。鉄分、ペクチンが豊富、甘みも強いのでドライフルーツにも敵しています。今日は、甘みと酸味の調和が楽しいプルーンのバルサミコ煮のご紹介。プルーン1パック(13個)は洗って水気をふき、縦に切り目をいれてひねって2つにわり、種を取り出す。ほうろうなどの厚手の鍋にプルーンと、バルサミコ半カップ〜1カップ、はちみつかメープルを大さじ2〜3いれてとろみがつくまで煮る(上質なバルサミコの場合は甘みを加減)そのままでも美味しいし、ヨーグルトやパン、酢豚や煮物、料理の仕上げに最適。奥深くコクのある香りと酸味は、疲れをとります。野菜、魚に会いますが、肉料理のソースに最適です。

7/29

茄子(なす)

茄子に含まれるナスニンの色素はポリフェノールの一種で抗がん作用や、体の余分な熱をとる効能があります。真っ黒になるまで焼いて炭焼きにしたものは歯茎の腫れに良いとされ、ペーストになって市販もされていますね。お料理としては、炒め茄子は多めの油で焼くと美味しいですが、カロリーが気になる、塩もみしてから調理すると少ない油でも火の通りがよくなります。焼きなすは香ばしい香りと、ふんわりした口当たりが最高、いつものように生姜じょうゆでキリッといただくのもオツですが、茄子の表面に(かわごと)油を浮くぬり、熱した魚焼きグリルで焼く(そのまま焼くより早く焼ける)ジューシーでしっとりした焼きなす、試してみて下さい。

7/28

牛肉(ぎゅうにく)・乳酸キャベツ・慢性疲労

日々積み重なる疲労に暑くるしさが足され、体力がみるみる消耗して疲れやすくなります。そうすると内臓機能も低下して、脳が慢性疲労を感じやすくなってしまいます。病院にいってもこれといって悪いところはないのですが、疲れると気落ちもしてしまう。中医学ではこれを気虚(ききょ)と言い、漢方薬や食で養生し、身体の機能を回復させます。食材の中で特に「気」を補う食材は牛肉。必須アミノ酸が豊富な牛肉は、良質なタンパク質やミネラルで身体の機能を改善させ、筋骨を丈夫にします。生薬の黄耆(おうぎ)に匹敵できるくらい効能が高いそう。ぜひ、ニンニク、ショウガ、山芋など元気になる効能が高い野菜や、胃腸を整え消化を促進する乳酸キャベツと合わせて相乗効果を上げ、また来週頑張れる気力体力を復活させて下さい(調理するさいの油や脂は控えめにします)。

7/27

蛸・たこ・タコ・タウリン

タコはお刺身、酢の物、アヒージョ、タコ飯など和洋中どんな料理にも使いやすい海の幸。タコが採れる地方では15㎝くらいの足を揚げたタコ天がお総菜屋さんに並んでいるのを見かけます。
醤油風味の釜飯もタコの旨味がじんわり広がって美味しいですね、暑い季節には酸味があるトマトと合わせたさっぱりリゾットも食べやすいもの。滋養がつくにんにくを入れたアイオリソースを添えるとさらに食が進みます。辛味のあるパプリカパウダーを加えれば鮮やかなオレンジ色に、イカスミを加えて黒いアイオリソースも美味しくて楽しいもの、BBQなどにもいいですね。
タコには疲労を回復するタウリンが豊富、亜鉛が含まれているので味覚力もUPさせる効果があります。
女性にも強い味方です、血を補うので生理痛、生理不順などを改善する手助けをします。

7/26

スンドブ・スンドブチゲ

暑いこの頃に食べたくなるグツグツ煮えたスンドゥブチゲ。食欲を増加させ、免疫力もつけてくれる食材の組み合わせで疲れもとれる。ズンドゥブは柔らかいお豆腐で、日本ではおぼろ豆腐が近い。野菜やあさり、しじみ、肉などとお鍋で煮込んだ韓国の定番家庭料理です。ピリ辛でコクがあるので、ごはんにかけても美味しいおかずになります。砂抜きしたあさり200gの殻をこすり合わせて汚れをとり、酒50ccで蒸して貝の口が開いた順に取りだす。おあげとネギ適宜は5㎜幅にきる。鍋にごま油小さじ1を熱し、豚バラこま肉120gをほぐしながら炒めて水2カップ、醤油大さじ1、おろしにんにく小さじ半、切ったネギと揚げ、こしたあさりの蒸し汁、あれば韓国唐辛子を加えて煮立てる。アクを取ってスプーンで大きくすくった豆腐を加えて2分ほど煮、火を止めてあさりを戻し入れ生卵を落とす。好みでコチュジャン(味噌と砂糖でも)適宜を加えて、麺類やお餅を加えても。

7/25

鰻(うなぎ)・食養生

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白焼きに塩梅よく伸ばした味噌やお酢などをつける食べ方から、醤油、みりん、酒を使って煮詰めたタレを塗る蒲焼が主流になったのは、江戸時代中期頃のこと。
関東風の蒲焼は蒸し焼きにするのでふんわり柔らかくタレが濃いめ、関西風の蒲焼は蒸さないのでパリッとしています。うなぎはビタミンA,Bが豊富、その他優れた効能があり、疲れた時や元気を出さなければならない時に奮発していただく滋養強壮食。私にとっては、昔から言われる「食い養生」です。まれに口にできる天然のうなぎは、食べごたえがあって力強い旨味と後味に余韻がある感じ。それから香ばしく焼けた少し厚めの皮が美味しいなぁと思います、お重にするなら養殖の方が食べやすい。
疲れやすいこの頃、平賀源内先生の策略に乗りたくなりますね。

7/23

カレー・カシミールカレー

本屋さんでカレー特集が目立ちますね、ついつい立ち読みなどして、食べたくなってしまいます。大好きな市販のカレーに、1度たべたら忘れられない辛さのカシミールカレー(デリー)があります。サラサラタイプで具は入っていせん。この茶色い箱がキッチンにないと落ち着かないほどの中毒で、気分をスカッとさせたい時などこれでクイックカレーを作ります。冬瓜やナスを出汁で煮ておいて冷やしておきます、玄米にこの野菜をおいてカシミールカレーをかけるだけですが、かなりスパイシーなので出汁をたっぷり含んだ冷たい野菜を口に入れるとちょうどよくなる仕組み。このカレー、なぜか納豆と海苔、卵黄のせなど和風にも合う。スパイスの独特の香りは気の巡りをよくし、その働きは胃液の分泌をよくし、消化不良を改善します。

7/22

莢隠元(さやいんげん)

いんげん豆の若いさやで、原産は中南米です。ヨーロッパ経由で中国から伝わったそうで、高僧の隠元僧侶によって伝えられたのでこの名がついたとされています。三度豆とも呼ばれ(主に関西)、1年に数回収穫できます。購入したらできるだけ早く調理して、味と栄養価を逃さないようにしまょう。ビタミンB群やBカロチンが豊富、腎機能を活性化して身体の湿気を取り除きます。太目のさやいんげんはたまに筋がありますが、近頃のいんげんは端の硬い部分を落とすだけでOk。沸騰した湯で、いつもより心もち塩を多めに入れて好みの加減に茹でます。
いんげんに似ている(ささげ)を初めてみたのは北海道、南米では幸福を呼ぶ食物としてお正月に食される野菜です。

7/21

かき氷

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店頭に「頭が痛くならないかき氷」と書いてある。キーンとするような痛みが出ないという意味ですよね?半信半疑でいただいいてみるとホントに痛くならない!ふんわりとして口にいれてもスッと溶けるので冷た過ぎない。脳が危険を感じてシグナルをだすのですが(これがキーンと感じる痛み)きっと優しい口当たりなので脳がびっくりしないのでしょうね。
生姜を濃厚な香りよいシロップにして、程よいとろみと甘さの生姜練乳をたっぷりかけたかき氷。何気ないけれど、奥深い島のお母さんの愛がいっぱいです。台湾で、おやつに冷やしたトマトをいただいた時、添えられていた黒糖と生姜を混ぜ合わせたものを思い出しました。トマトは身体の余分な熱をとる効能があるのですが、冷やし過ぎないようにとの配慮からでしょう。食は身体も作るけれど、心の優しさも育んでくれます。