井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2018年 7月の記事

7/18

桃(もも)・桃仁(とうにん)

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桃には白桃と黄桃があります。新鮮な桃は水でうぶ毛を洗い、皮ごと食べるのだと山梨の友達から初めて聞いた時はびっくりしました。桃は完熟した柔らかい果物としかそれまで認識していなかったからです。写真のももは硬いタイプで、切ると白い果肉に紅色がなんとも美しい。しゃりしゃりと食しますが、フルーツビネガーでやさしく漬けたピクルスにしても美味しそうです。桃の葉は日本でも民間療法であせもや湿疹、神経痛などに効く入浴剤になっていますね。中国では邪気を払い長寿の果物とされ、つぼみや花は漢方の生薬(白桃花)、むくみや無月経などに使用されます。種は(桃仁)と呼ばれ血行を良くし、下腹部痛、更年期障害などに有効で(桂枝茯苓丸)の主成分でもあります。

7/17

ドライカレー

キーマカレーのキーマとはひき肉の意味です。インドでは宗教上の理由から豚や牛ではなく、マトンや鶏が主流。水分が多少多目ですが、日本のドライカレーの原型とされています。ドライカレーは明治時代に日本人コックがヨーロッパ航路の客船で考案したそう。炒め煮なのでルーは使わず、カレー粉とお家にあるスパイスで短時間で出来ますね。ひき肉、カレースパイス、玉ねぎを炒め、夏野菜のピーマン、トマト、ナス、ししとう、とうもろこし、インゲンなどを刻んで自由に。野菜をいろいろ入れるとカラフルで栄養バランスもUP、子供も喜ぶカレーになります。
スパイスは胃腸の調子を整え、代謝をよくし免疫力を高めます。ドライフルーツやスライスアーモンドをちらすと大人向に。

7/15

北海道仁木町・アイコのトマトジュース

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糖度が9度以上あるんです。トマトの名前「アイコ」は、少し細長いプラム型をしたミニトマトで、北海道の畑に行くとよく見かけます。その中でも仁木町は一大生産地として知られており、小さいけれどそのパワーは高く、普通のトマトの約2倍ものリコピンを含み、ビタミン、ミネラルもとても豊富。肝機能を高め、赤い成分のリコピンは高い抗酸化作用があり、老化防止、抗がん作用があります。農園のトマトジュースを頂いてそのお味にビックリ!夏バテにもよさそう。トマトは他の野菜に比べて旨味も強い、とろみもあるこのジュースを半分凍らせて、おろし生姜やすりごま、自家製のめんつゆを混ぜ、おそうめんタレを作ったら美味しそう。「氷とまとそうめん」って、熱い時にはそそられます。

7/14

素麺(そうめん)・冷やし麺

素麺はもともと中国の索餅(さくべい・小麦粉などを練って縄状にしたもの)が由来。中国の古事から伝説になり、江戸時代から無病息災を祈って七夕にいただく風習も広まりました。実際、暑い日には食欲も落ち込みますが冷たく食べやすい素麺はスルスルと喉を通りやすい、タンパク質と合わせれば夏バテ防止になります。梅干しを漬けた方はぜひ出汁に梅酢を加えて下さい、クエン酸が元気を作ります。蒸し鶏、甘辛く煮付けたおあげ、野菜のお浸し、薄焼き卵等を細切りにしたものなど好みで添えて。
薬味は薬の味と書きますね、ねぎ、みょうが、にんにく、しょうが、しそ、三つ葉、ゴマなどそれぞれ薬効があるのでたっぷり添えてください、夏バテ防止になります。休日のそうめんパーティなんて涼しげで楽しそうです。

7/13

玉蜀黍(とうもろこし・とうきび)・とうもろこしの冷たい昆布スープ

とうもろこしは米、麦に並ぶ世界3大穀物。糖分が高いので、エネルギーの補給源にもなります。購入したら栄養価が急速に下がるので直ぐに調理しましょう。毎年、生のトウモロコシを炊き込みごはんにしたりかき揚げにするのが楽しみ、甘みを生かしたすっきりとした和風スープもいいものです。作り方は昆布を水につけておき、ここにとうもろこしの芯と玉ねぎを入れて弱火にかけてフタをし、20分ほどゆっくり煮る。とうもろこしの粒を入れ、好みの加減に煮たらハンドミキサーで撹拌し、白みそを溶き入れる。冷たく冷やすと夏に楽しむ冷製コーンスープになりますが、温かくても美味しいものです。とうもろこしは利尿作用が高く、繊維が多いので便秘やむくみを改善します。
明日はとうもろこしの炊き込みごはんのご紹介です。

7/12

味噌(みそ)・長期熟成

みそは原料や色によって分類されます。米みそ、豆みそ、麦みそなどがありますが、大豆に加える麹の割合と塩量で甘さや辛さが異なってきます。私が日常使いしているみそは長期熟成もの。含まれるメラノイジンは熟成により出来る色素成分、悪玉菌を減らして老化の素となる活性酵素を減少させる効果があります。塩分もあるのですが、寝かせることによって角がとれ、丸く奥深い旨味に変わります。保存食は、素がしっかりしていれば寝かせる時間によって美味しさにつながるものが多い。シンプルがゆえに大豆は食べて美味しいもの、良い米麹、天然の塩が大事です。みそは手作りも簡単ですよ、私のいい加減な手前みそも毎年違う出来上がりになってしまうのですが、それはそれで面白い。みそに皮ごとおろした生姜とごま油少々を加えまぜる、きゅうりスティックなどとおやつにすると、身体の余分な熱を健康的にとり除くことが出来ます。夏を越した味噌はグンと美味しくなります。

7/11

胡麻(ごま)・すり胡麻・セサミン

白ごまの方が黒ごまより油分が多い。ごまからしぼった胡麻油はしっとりとしてコクがあり香ばしいので食も進みます。肌を潤したり便秘の改善にも効能があり、抗酸化成分ゴマリグナンに多く含まれるセサミンには健康に良いごまパワーがたっぷり。黒い色の黒ごまは腎機能を補う食材で、昔から白髪の改善にも良いとされてきました。白ごまも好きですが、最近ではポリフェノールも含む黒ごまを意識して摂取するようにしています。ごまを弱火でよく炒ってすり鉢に入れて半ずりにし、粗塩を加える。炒りたては香りが違いますよ、これを玄米にたっぷりふって食べると本当に美味しい。
ごまの消化をよくするために、すりごまにしていただくといいですが、面倒な時は指でひねり潰すようにするだけでも違います。

7/10

パン・天然酵母

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毎年訪れる蘭島(小樽の近く)の岬のてっぺんにあるAiguse Vives(エグ・ヴィヴ)さん。良質な水と天然酵母で作られたどっしりとした重いパン達は噛むとどれも味わい深く力強い。上質なチョコレート、フルーツ、ナッツなどを使った素敵なお菓子も焼いている。バターが香るクロワッサンに関しては、口溶けがよくてビックリする。本物のクロワッサンはただサクサクしているだけではないと言った、ジョエル・ロブションさんのコメントを想いだした。料理はお皿の中に自分がでる、パンも作った人に似ると思う。私は、ここのパンのファンです。

7/9

カシス(黒すぐり・ブラックカラント)

濃紫のカシス。カシスはフランス語で(グロイゼイエ・ノワールとも)、ブラックカラントは英語、日本名は黒すぐり、または黒ふさすぐり。スピリッツと合わせたカシスリキュールやジャムになっているものがお馴染みですね。カシスに含まれる(カシスアントシアニン)という物質は特別で、ピントフリーズ現象(眼精疲労からくる視界がぼやけた現象、眼のかすみ)などを素早く改善させる効能が高く、末梢神経を活発にさせる働きがあります。食べてすぐに効果が現れる即効性と、持続性があるのも特徴です。血行不良を改善するので目の周りのクマ消しにも効果が期待できる頼もしい存在。女性ホルモンのバランスも整えてくれるカシス、旅先で国産のフレッシュなものをみかけましたが、これからが旬です。

7/8

蘇葉(そよう)・紫蘇(しそ)・大葉(おおば)・保存食

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蘇葉・紫蘇葉(そよう・むらさきそよう)は、紫蘇の生薬名。食用だけではなく、古来より使用されてきた薬草。解毒作用や抗菌作用が高い。お刺身のツマには青紫蘇、穂紫蘇が添え物としてよくあり、βカロチン、リノレン酸、ビタミンCが豊富なので美肌効果やアンチエイジングにもよいもの。アレルギーの緩和、吐き気やつわりにも効能がある紫蘇、その香りは気を巡らせ、食欲増進をうながす効果がある。今日は庭やベランダにほったらかしの青紫蘇がわさわなっているのでクイック保存食を作ります。紫蘇は葉を摘んで水に5分さらして重ね、手前から丸めてごく細切りにする。キッチンペーパーに包んでぎゅっと水気をとり、ほぐしながら密封容器に入れごま油、おろしにんにく、粗塩を適宜加えてなじませ、好みですりごまを加えれば、紫蘇のナムルの完成。パスタやそうめん、肉や魚と和えるだけで爽快な一皿に。