井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2016年 9月の記事

9/30

カカオ二ブス・スーパーフード・アナンドアミド・幸福感

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お砂糖の入っていない、甘いチョコレートやココアになる前のカカオのお話し。鉄分やマグネシュウム、マンガン、食物繊維などが豊富で抗酸化作用も高い。カカオだけに含まれる幸福感をもたらす「アナンドアミド」と言う神経伝達物質には、軽くテンションが上がってリラックスする効能があるそう。甘さはほとんどなく、心地よい苦味が大人っぽいカカオのチップス。オフィスにはいつも、誰かのお土産やカカオ二ブス、ドライフルーツ、クコの実などのおやつが置いてあります。私は疲れた時にカカオ二ブスをそのまま口に放り込むのですが、オフィスの男性陣は苦いからとクランベリーのドライフルーツと一緒に口に入れて楽しんでいます。確かにクランベリーの甘酸っぱさとほんのり苦いカカオ二ブスの食感が絶妙、栄養価の相乗効果と共に美味しさも上がっています。いろいろな風味のナッツと合わせて口さみしい時の携帯おやつにしましょう、カレーに入れるのもいい。血液をサラサラにし、体のラインも変わります。

9/28

蕎麦・新蕎麦(しんそば)・ダイエット

ちょうど水道橋と神保町の中間くらいの裏の方に、こんな所にお店があるのかな?と思うようなお蕎麦やさんがある。季節や時期によって香りが練りこんだ蕎麦があるのですが、これが絶品。桜の季節には桜の葉の塩漬けが練りこんであったり、ピリッと香る山椒だったりいろいろですが、蜜柑もそのうちお目見えする。おもちゃのような匂いのする香辛料を練りこむのではなく、たっぷりと手間をかけて本物を使う、蕎麦本来の香り高いものと季節の香り蕎麦の2種盛り。高血圧、動脈硬化予防に最適なルチンやポリフェノール、肝臓にたまる脂肪をふせぐビタミンB群がお蕎麦は豊富、皮膚の粘膜や疲労快復に役立ちます。蕎麦の茹で汁に栄養が流れています、江戸時代の蕎麦屋さんは薬なども売っていて、蕎麦茹で流し込んだとか。寒くなるにつれて、体は栄養を貯めようとするのでこれからの季節はダイエットがちょっぴり難しくなってきますが、そういう意味でも蕎麦はいい。中医学では気逆(きぎゃく)を下ろし、消化不良やお腹の張りを改善すると言われている蕎麦、食後に胃もたれしないのは当然です。

9/27

糠漬け(ぬかつけ)・免疫力・植物性乳酸菌

腸内の健康状態は体の軸。ヒポクラテス(古代ギリシャの医師)も「すべての病気は腸から始まる」と言っています。アトピーや湿疹などのアレルギー、自己免疫力、感染症、過敏性腸症候群、胃腸系慢性疾患や、うつ、自閉症、認知症にも関連すると言われ、腸と脳の働きも密接に繋がっています。腸内の免疫力(体の6割は腸が作る)をアップする食材として日本の伝統食、ぬか漬けはとてもお勧めです、胃酸にも強く腸へ届きやすい植物性乳酸菌がたっぷり。これから美味しくなる冬野菜(大根・かぶ・にんじん・白菜)などを塩もみし、市販されている(熟成させたものが出回っています)ぬか床に漬けるのでもいい。寒くなってくると管理もグッと楽ですよ、日本人の原点でもあるぬか漬け、私は大好きなので毎食パリパリいただきます。

 

9/21

鰯(いわし)・糖尿病

いわしには血液をさらさらにし、動脈硬化を防ぎ、気力を高めるオメガ3系のEPA,DHAが豊富。身や骨が柔らかいので骨ごとただくような調理をするとカルシュウムも同時に摂取できます。糖尿病の方にも有効なインスリンの材料成分が多く含まれており、お刺身や酢締め、梅煮などもお勧め。中医学では消渇(しょうかつ)と書きますが、その名の通り喉の渇く症状がでます。痩せて、足腰が弱くなり、夜間のトイレの回数が増えて尿が濁り、甘いよう臭いの感があります。腎臓の弱りもあり、塩分、糖分を控え山芋や黒豆、黒ゴマ、海藻など黒いものをいただくように日々意識し、疲れすぎない適度な運動を心がけるとも大切です。ちなみに私は、じっくり寝かせた鰯のぬか漬けが大好きです。

9/20

山薬・山芋・長芋・ねばりっこ

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「ねばりっこ」は鳥取県の特産品、ご縁があって香り良いムカゴと共にいただきました。山芋と長芋の掛け合わせのようなお芋で、長芋より少し皮が厚く、粘りはとても強い。まっすぐボディーなので、おろしやすく調理がしやすいですね。粉をほとんど加えなくてもお好み焼きのように焼け、磯辺揚げも簡単にできます。これらの芋系に含まれる成分は、たんぱく質を分解する酵素が含まれ胃の粘膜を保護し、肺や腎を補い体力を回復して養生に適します。喘息や空咳にもよく、薬膳では「益気養陰・補脾肺腎」山の薬と書いて山薬(さんやく)と読みます。それくらい元気にする薬効が高いのです、疲れたなと思ったら山芋類を食してください。

9/18

じゃが芋・ポテト

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じゃが芋は、とても生命力が強いので世界中で多く栽培されている野菜。じゃが芋の豊富なビタミンCはデンプンに守られているので熱に強いのが特徴、お料理に向いていますね。胃腸を活性化し便秘改善などの薬効もあり、ドイツではじゃが芋をすりおろした汁やスープは胃腸症に良いとされる民間療法です。余分な水分や塩分を排出してくれるカリウムが多く、尿の出をよくしてむくみ改善にも有効。じゃが芋の芽を見つけたら取り除きます、ソラニンと言う有害物質なのでそこだけ気をつけて。茹でる時は2つまみの塩を加え、皮ごと水からゆっくり火を入れる。男爵が好きですが、始めて(北海道きたあかり)を口にした時は、その栗のような色とほっこりした甘みにじゃが芋の観念が変わったのでした。栄養もあり、お腹を満たすアレンジ自在なじゃが芋、フランスでは「大地のりんご」と呼ばれます。

9/17

えのき・えぞ雪のした

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きのこの中では、ちょっぴり栄養価の低そうなえのき。しかし、ギャバが豊富なので過剰な興奮を抑えたり、精神安定に効能があり、ぐっすり眠れる作用があります。内脂肪を落とす効果もあるので、ダイエットにお勧め。昨日仕事で初めて食したのですが、えのきだけの原種に近い「えぞ雪の下」は、少し茶色で食感はしゃきしゃき、なんと言っても味が濃い。さっそくあっさりしたお出汁で豚しゃぶといただいて堪能しました。歯ざわりが楽しいのでさっと炒めたり、椀ものなどもにも良さげです。病みつきになりそうなこのきのこは、旭川のJA川上中央さんから〜

 

9/16

秋の薬膳・秋果実の潤いコンポート

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自然のサイクルは偉大です。人間の体調に合わせるべく、四季の食物が先手を打つように流動していく。秋のこの季節は乾燥のケアがとても大切。肺や呼吸器を潤すと水分がより良く体に巡るので、肌もキレイになります。今旬の柿、梨、イチジクなど粘膜を潤す果物と、甘みの中でも肺をうるおす氷砂糖を使ったコンポートなどお勧め。柿は体を冷やすので、体を温めて気のめぐりも良くするシナモンや八角などのスパイスと合わせてバランスをとる。日々の食を何となく食すのではなく、食材の持つさまざまな効能を実感しながら、心と体が潤う薬膳レシピをぜひお試し下さい。

9/14

納豆(なっとう)・美肌

納豆好きで大粒、小粒、極小粒、大きめひきわり、細かいひきわりと食べ分けます。そして私にはお酢が必需品、納豆1パックに必ず小さじ1〜2ほど加え、ぬめりを白い泡立ちに変えてスルスルと食す。さっぱりし、刻んだ野菜や粘り気のある海藻などを加えてもよく合う。付属のタレを加えてもよいですが、粗塩2つまみがお勧め。その他、ひきわり納豆に醤油麹か海苔の佃煮、ごま油、おろし生姜をミキサーなどで滑らかにした納豆醬もしゃぶしゃぶなどのタレとしていいものです。本日ご紹介のプリン納豆は、卵を加え混ぜてからお酢を加えるとプリンプリンになるからです。毎夜食す「138納豆」は、納豆にジャコ(お酢にひたしてあるもの)、すりごま、ごま油かヘンプオイル、粗塩をよくまぜた納豆。カルシュウムと一緒にとる、良質の油を少し加えると体への吸収がよくなる。シミ、シワ予防に有効なビタミンb、レシチンやアルギニンは、夜寝る前にいただくと美肌作りにとても効果的。

9/12

ホップ・西洋唐花草(セイヨウカナハラソウ)

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この時期に楽しみなのがホップ。花期がちょうど今頃(8月〜9月)なんですね、たまたま通りすがった畑を拝見せていただきました。作り手のお父さんにお話をちょつぴり伺い、深呼吸して生のス〜っとする香りを堪能する。このホップの成分はビールの香りと苦味を作り、泡持ちをよくして濁りを取りのぞくなどの作用があるそうです。西洋ではハーブとしても古い歴史があり、神経を鎮める効果があるので、精神を安定させ、睡眠薬としても愛用されてきました。だからかな、見上げる高さのホップのツルが、カーテンのように風にそよそよとゆれて香り、とても心地よかった。