井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2016年 9月の記事

9/28

蕎麦・新蕎麦(しんそば)・ダイエット

ちょうど水道橋と神保町の中間くらいの裏の方に、こんな所にお店があるのかな?と思うようなお蕎麦やさんがある。季節や時期によって香りが練りこんだ蕎麦があるのですが、これが絶品。桜の季節には桜の葉の塩漬けが練りこんであったり、ピリッと香る山椒だったりいろいろですが、蜜柑もそのうちお目見えする。おもちゃのような匂いのする香辛料を練りこむのではなく、たっぷりと手間をかけて本物を使う、蕎麦本来の香り高いものと季節の香り蕎麦の2種盛り。高血圧、動脈硬化予防に最適なルチンやポリフェノール、肝臓にたまる脂肪をふせぐビタミンB群がお蕎麦は豊富、皮膚の粘膜や疲労快復に役立ちます。蕎麦の茹で汁に栄養が流れています、江戸時代の蕎麦屋さんは薬なども売っていて、蕎麦茹で流し込んだとか。寒くなるにつれて、体は栄養を貯めようとするのでこれからの季節はダイエットがちょっぴり難しくなってきますが、そういう意味でも蕎麦はいい。中医学では気逆(きぎゃく)を下ろし、消化不良やお腹の張りを改善すると言われている蕎麦、食後に胃もたれしないのは当然です。

9/27

糠漬け(ぬかつけ)・免疫力・植物性乳酸菌

腸内の健康状態は体の軸。ヒポクラテス(古代ギリシャの医師)も「すべての病気は腸から始まる」と言っています。アトピーや湿疹などのアレルギー、自己免疫力、感染症、過敏性腸症候群、胃腸系慢性疾患や、うつ、自閉症、認知症にも関連すると言われる腸、脳の働きも密接に繋がっています。
腸内の免疫力(体の6割は腸が作る)をアップする食材として日本の伝統食、ぬか漬けはとてもお勧めです、胃酸にも強く腸へ届きやすい植物性乳酸菌がたっぷり。これから美味しくなる冬野菜(大根・かぶ・にんじん・白菜)などを塩もみし、市販されている(熟成させたものが出回っています)ぬか床に漬けるのでもいい。寒くなってくると管理もグッと楽ですよ、日本人の原点でもあるぬか漬け、私は大好きなので毎食パリパリいただきます。

 

9/20

山薬・山芋・長芋・ねばりっこ

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「ねばりっこ」は鳥取県の特産品、ご縁があって香り良いムカゴと共にいただきました。山芋と長芋の掛け合わせのようなお芋で、長芋より少し皮が厚く、粘りはとても強い。まっすぐボディーなので、おろしやすく調理がしやすいですね。粉をほとんど加えなくてもお好み焼きのように焼け、磯辺揚げも簡単にできます。これらの芋系に含まれる成分は、たんぱく質を分解する酵素が含まれ胃の粘膜を保護し、肺や腎を補い体力を回復して養生に適します。喘息や空咳にもよく、薬膳では「益気養陰・補脾肺腎」山の薬と書いて山薬(さんやく)と読みます。それくらい元気にする薬効が高いのです、疲れたなと思ったら山芋類を食してください。

9/18

じゃが芋・ポテト

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じゃが芋は、とても生命力が強いので世界中で多く栽培されている野菜。じゃが芋の豊富なビタミンCはデンプンに守られているので熱に強いのが特徴、お料理に向いていますね。胃腸を活性化し便秘改善などの薬効もあり、ドイツではじゃが芋をすりおろした汁やスープは胃腸症に良いとされる民間療法です。余分な水分や塩分を排出してくれるカリウムが多く、尿の出をよくしてむくみ改善にも有効。じゃが芋の芽を見つけたら取り除きます、ソラニンと言う有害物質なのでそこだけ気をつけて。茹でる時は2つまみの塩を加え、皮ごと水からゆっくり火を入れる。男爵が好きですが、始めて(北海道きたあかり)を口にした時は、その栗のような色とほっこりした甘みにじゃが芋の観念が変わったのでした。栄養もあり、お腹を満たすアレンジ自在なじゃが芋、フランスでは「大地のりんご」と呼ばれます。

9/17

えのき・えぞ雪のした

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きのこの中では、ちょっぴり栄養価の低そうなえのき。しかし、ギャバが豊富なので過剰な興奮を抑えたり、精神安定に効能があり、ぐっすり眠れる作用があります。内脂肪を落とす効果もあるので、ダイエットにお勧め。昨日仕事で初めて食したのですが、えのきだけの原種に近い「えぞ雪の下」は、少し茶色で食感はしゃきしゃき、なんと言っても味が濃い。さっそくあっさりしたお出汁で豚しゃぶといただいて堪能しました。歯ざわりが楽しいのでさっと炒めたり、椀ものなどもにも良さげです。病みつきになりそうなこのきのこは、旭川のJA川上中央さんから〜

 

9/16

秋の薬膳・秋果実の潤いコンポート

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自然のサイクルは偉大です。人間の体調に合わせるべく、四季の食物が先手を打つように流動していく。秋のこの季節は乾燥のケアがとても大切。肺や呼吸器を潤すと水分がより良く体に巡るので、肌もキレイになります。今旬の柿、梨、イチジクなど粘膜を潤す果物と、甘みの中でも肺をうるおす氷砂糖を使ったコンポートなどお勧め。柿は体を冷やすので、体を温めて気のめぐりも良くするシナモンや八角などのスパイスと合わせてバランスをとる。日々の食を何となく食すのではなく、食材の持つさまざまな効能を実感しながら、心と体が潤う薬膳レシピをぜひお試し下さい。

9/14

納豆(なっとう)・美肌

納豆好きで大粒、小粒、極小粒、大きめひきわり、細かいひきわりと食べ分けます。そして私にはお酢が必需品、納豆1パックに必ず小さじ1〜2ほど加え、ぬめりを白い泡立ちに変えてスルスルと食す。さっぱりし、刻んだ野菜や粘り気のある海藻などを加えてもよく合う。付属のタレを加えてもよいですが、粗塩2つまみがお勧め。その他、ひきわり納豆に醤油麹か海苔の佃煮、ごま油、おろし生姜をミキサーなどで滑らかにした納豆醬もしゃぶしゃぶなどのタレとしていいものです。本日ご紹介のプリン納豆は、卵を加え混ぜてからお酢を加えるとプリンプリンになるからです。毎夜食す「138納豆」は、納豆にジャコ(お酢にひたしてあるもの)、すりごま、ごま油かヘンプオイル、粗塩をよくまぜた納豆。カルシュウムと一緒にとる、良質の油を少し加えると体への吸収がよくなる。シミ、シワ予防に有効なビタミンb、レシチンやアルギニンは、夜寝る前にいただくと美肌作りにとても効果的。

9/10

青梗菜(ちんげんさい)

日本で最もポピュラーな中国野菜の青梗菜。βカロチンやカルシュウムが豊富なので免疫力を高め、ストレス等にもよい野菜。くるみ和えや白和え、その他ジャコやひじきなどと合わせてごま油と炒めると相乗効果がさらに上がります。気の巡りをよくする効能があるので精神安定作用があり、中医学では代表的な精神安定薬の牡蠣と合わせるとさらに神経症や不眠などの改善に役立つ。血の巡りを良くするので、特に産後の瘀血(血行障害)、長引く生理や生理痛、打撲等による内出血に有効とされています。くきの部分から先にチャチャっと調理するようにしましょう、シャキシャキ感と鮮やかな緑色も青梗菜の魅力です。

9/9

落葉きのこ・(らくようきのこ)・ハナイグチ

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東京ではあまり見かけない落葉きのこは、から松の木の下にある。表面はぬめりがあって、裏を見ると鮮やかな黄色で水分が多い感じがします。地元の方々に大変人気で、下処理としては塩水にしばらく漬けて、汚れなどを取ってお味噌汁や鍋にいれたり、さっと湯がいてみぞれ和え、醤油漬けなどにして楽しむそう。薄切り餅とトロリと煮たり、コンフィーやソースなど他にもいろいろ試してみたい肉厚なきのこです。採集して日にちが立つと溶けてくるので早めに調理します。美瑛にて〜

9/8

玄米(げんまい)・ギャバ

玄米はしっかり洗うことから始めます。なんとなく美味しく炊けないという方は、まず研ぎ方が足りない。両手でしっかりこすり合わせて洗うのが基本です、独特の匂いが和らぎ、もっちりと炊けます。そして次に大事なのが浸水時間で、8時間〜12時間くらい水にひたすのが理想。味や食感だけでなく精神を安定させるアミノさんの一種のギャバが増え、生命活動が活性化します。あとは表示通りの水加減に粗塩少々を加えて炊く。さらにモチモチ感が欲しければ、もちきびなどの雑穀類を加えればよく、酵素を少し加えても柔らかくなります。玄米の美味しさを生かすのは、素朴なおかずで十分です、梅干しや沢庵、納豆、お味噌汁、野菜の煮たものなどでも。大事なのは添加物の入っていない食品を選んだり、作ったりすること。素材そのもの、本来の味を感じられます。食べ慣れると、自然に舌や体がよいものを選び、それを喜ぶ脳や体になってきます。