井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2018年 5月の記事

5/24

心太(ところてん)

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5月の終わり、青空が広がって爽やかな日々が多く心も晴れやかになりますね。日中は暑くて汗ばむくらいです。こんな時期の大人のおやつにぴったりな心太。酢をきかせて海苔をたっぷり入れ、辛子でいただくもよし、出汁に薄口醤油とみりん少々を加えた関西のうどんつゆくらいの味付けもお勧め。キンキンに冷したこのつゆに心太を入れ、胡麻や海苔とおろし生姜を多めに添えていただくと最高。
涼やかなコシのある心太は体の余分な熱を取り、ツルリと喉越しもよいので脳もリラックスします。
繊維も豊富なので、便秘解消にも。合わせる出汁や酢を潤し、疲労回復にも良いので、スポーツ後にも最適。

5/15

ドライフルーツ・薬膳酢

小腹がすいた時やおやつにドライフルーツはいかがですか?イライラした時、エネルギーチャージしたい時、脳が疲れた時、お茶の時間のホッとしたい時などに最適。保存食ですから小袋に入れて持ち歩けるのもいいところ。ナチュラルな甘さと効能が、身体に滋養を与えてくれます。消化を良くするために水やミルク、お酒でふやかしたり、柔らかく煮ても。温かいうちにいただくと美味しいものですよ。貧血気味の時はプルーン、便秘や緊張が続いた時はいちじく(フィグ)、脳の働きを活性化させたい時は龍眼肉(ライチに似た果実)、イライラした時はレーズンがお勧め。
ドライフルーツを酢に漬けておくと料理にも活用できますよ。一昨年からからNHK「きょうの料理」でもご紹介している薬膳酢、肝機能をケアするのでこの季節に特に良いものです。

5/14

お粥(おかゆ)・お粥の炊き方

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お米から炊く本来のお粥の炊き方をご存知でしょうか?
お米から炊くと、さらりとした口当たりに仕上がり、滋養に溢れたお米のパワーを感じることが出来ます。NHK「趣味どきっ!」ではお米からの炊き方と、木の実を入れた薬膳粥などをご紹介しています。
今の季節にお勧めは、食してホッとするあずきのお粥。あずきは腎機能を高め、身体の余分な湿「水滞」を取り、内臓の冷えなどを改善します。病気じゃないのに何となく体がだるい、頭が重い、食欲が減退している方は試してみてくださいね。

5/10

セモリナ粉・プディング

生パスタを手作りするのにセモリナ粉を使って余ったので、お菓子を作ってみました。
デュラム小麦を粗く精製したもので薄い黄色をしており、ラテン語では穀粉を意味します。パスタやクスクスなどに使用される事が多いですね。セモリナ粉がちょっと余った時にお菓子はいかがですか?小鍋に牛乳500ccを入れ弱火で温めたら、セモリナ粉50gを加えて混ぜながら10分ほど煮る。きび砂糖30gを加えてさらにもったりするまで10分ほど煮込んで、水で濡らした型(エンゼル型やドーム型、何でもOK)に流し入れて冷蔵庫で固まるまで2、3時冷やす。
好みで牛乳を温める時にシナモンやバニラビーンズを加えて香りをつけても良いし、食べる時にホイップしたクリームや旬のフルーツを添えても。このお菓子は、オランダの家庭で親しまれているホッとくつろげるデザート、セモリナプディングです。

5/8

苺・ベリーパイ・イチゴ・ブルーベリー・ラズベリー

いちごのお菓子

国産のブルーベリーがもう直ぐ出回り始める頃です。目にも鮮やかな苺やブルーベリーの酸味は肝機能を向上させるので眼にも良く、お酒をいただく時のお供にもお勧めです。苺は美肌効果が高く、生理不順にも◎。生クリームメーカーのカタログレシピで、簡単ベリーパイをご紹介しています。トッピングなどは、お子さんもお手伝いできるので、親子で楽しんでいただいてもいいですね。泡立てた生クリームに苺のシロップを混ぜて風味つけします。焼いたパイに苺風味のクリームをたっぷり挟み、ベリー類を飾り、溶けないパウダーシュガーを仕上げにふっています。見栄えのアクセントとして、パイ皮をもう1枚焼いて砕き、フルーツと一緒に刺すように飾るとちょっと可愛く見えますよ。

5/7

苺・いちご・ビタミンC

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苺はメロンやスイカと同じで木にならず、畑でなるので、農林水産省の統計調査などでは野菜に分類されますが、市場では一般的に果物として流通しています。
苺は身体の余分な熱をとり、程よい酸味が胃腸を整え、豊富なビタミンCが肌をきれいにし、風邪などを予防します。酸味が疲労回復を担います。完熟苺をシロップにしました。鮮やかな色の苺シロップは、見た目も可愛らしく、キッチンがパッと華やぎます。苺シロップと甘酒とレモンを合わせたドレッシングは鮮やかで美しく、栄養的にも良いものです。

5/6

納豆(なっとう)・乳酸菌・多汗症

ホルモンのバランスの乱れや精神的な緊張などから多量に汗をかいてしまうケースがあります。総合的に言えるのは、脂肪分の高い動物性タンパク質の過剰摂取や発汗作用のある辛いもの、脂っこいものは極力控え、豆や乳酸菌をたっぷり摂取しましょう。納豆に発酵食の乳酸キャベツやキムチ、ぬか漬けなど植物性乳酸菌を加えて、美味しさと栄養価を上げる食べ方などおすすめです。ゴーヤやキュウリ、トマトなどを加えると体の余分な熱が排出されます。
深呼吸をしながら軽くストレッチをすると気持ちいいですね、ストレスを緩和になりますね。

5/4

ハーブ・ハーブオイル

ハーブがスクスクと育つ頃季節。香りを吸収しやすい油の性質を利用して、フレッシュハーブで香りをつけたハーブオイルを作っています。
小瓶に色々並べると、キッチンがパッと華やぎます。作り方はタイム、セージ、バジル、ローズマリーなど好みのハーブを軽く揉んで香りを立て、枝ごと清潔な瓶に入れてかぶるくらいのオイルを注ぐだけ。
ハーブは花や実がつく頃が一番香りが強いです。洗うと傷みやすくなるので香りが飛んでしまうので、なるべく洗わずに使います。気が付いた時に瓶ごと振って2、3週間したらこす。
パスタ、ピザの仕上げ、マリネ、ドレッシングなど幅広く使えます。抗菌、鎮静作用など、ハーブごとに異なる効能があるので、香りにプラスアルファで楽しめます。島根県邑南町にある広々としたオーガニックハーブガーデンでは、ローズマリーや唐辛子、にんにく、酢などをブレンドして手作りの虫除剤を作って使用しています、素敵ですね。

5/2

乳酸キャベツ・植物性乳酸菌・キャベツ

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植物性乳酸菌は酸に強く、胃酸に負けず生きたまま腸に届く確率が高いと考えられています。
腸内環境のバランスを整え、免疫力を高め、アレルギーなどの症状を抑える効能が期待できます。
植物性乳酸菌の代表格は漬物です。野菜の表面に元々ついている乳酸菌が活性化し、また発酵する時に乳酸という酸ができ、酸味になりますす。ですから糠漬け、野沢菜、すぐき漬け、キムチ、メンマ、ザーサイ、みそなどにも乳酸菌は含まれています。私のお勧めは乳酸キャベツ(シュークルート)。乳酸キャベツはキャベツと粗塩、ほんの少しのきび砂糖だけで作れます。
保存性が高く旨味も強いので、調味料がわりにスープや煮込みに入れても美味しいです。私は実山椒をいれた乳酸キャベツがお気に入り。時間が生む、味わい深さもぜひ楽しんで下さい。

5/1

発酵シロップ・金柑・レモン・生姜・苺シロップ

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写真はキンカン、レモンなど柑橘類をミックスした発酵シロップで、いい具合に発酵しています。暑くなってきたので水や炭酸を加えて水分補給にちょこちょこ飲む。お酒で割ったり、ヨーグルトにかけたり、ドレッシングにと大活躍しています。今の季節は暖かいので発酵しやすく、イチゴや生姜など色々な種類の発酵シロップを仕込んでみました。イチゴの発酵シロップをイチゴミルクはスタッフに大人気。生姜の発酵シロップは、かき氷の他に、煮込み料理などにも活用できます。
作り方は、清潔な保存ビンに果物を入れ、それより少し多めに氷砂糖を入れ、ほんの少しの米麹を加えます。そのまま数日置いて、気がついた時にビンごとふって、とろみがつき発酵したら出来上がり。果物はミックスしてもいいですよ、発酵したら冷蔵庫で保存してください