井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2017年 8月の記事

8/29

スーパーフード・アーモンド

アーモンドは低糖質でダイエット中のおやつにする方も多いですね。抗酸化作用が高く、アンチエイジング効果があり、デトックス作用もあるスーパーフード。
薬膳では血行を促進させ、神経を活性化させる若返りの食材とされていますよ。良質なオレイン酸、ビタミンE、ビタミンB2などが豊富で、悪玉コレストロールを抑制する美容食としても有名。食物繊維がたっぷりなので便通をうながし、腸や肌をきれいにする。
輸入品が多いイメージですが、日本で栽培されているアーモンドもありますよ、花は櫻(さくら)に似ています。

8/23

煎酒(いりざけ)・江戸調味料

ある時、煎酒で白身魚のお刺身をいただきました。それからというもの、お醤油をつける気になれない。食材を素晴らしく引き立てる江戸の伝統的な調味料「煎酒」。醤油が普及する前は、各家庭で手作りしていたそう。
作り方は簡単。小鍋に日本酒2カップ半、大粒の梅干しの果肉3個分を入れて、煮立ったら弱火で半量近くになるまで煮詰める(好みで昆布を入れても)。薄口しょうゆ小さじ1と鰹節適宜を加えて火を止め、冷めたらキッチンペーパーを敷いたザルでこす。日本酒は料理酒ではなく、お手頃価格の日本酒で作ってください。冷蔵庫で日持ちもします、サラダや麺類にもお勧めの万能調味料です。

8/22

葉付き生姜(はつきしょうが)・三洲生姜・谷中生姜

谷中生姜・葉付き生姜・生姜・

葉付き生姜を土から抜く時にも、その辛みを含むいい香りがパーンと立ち昇ってくる。
葉付き生姜は若い芽を葉ごと収穫したもの。関東でよく聞く谷中生姜は東京の台東区で多く作られていたもので、地名が由来。写真の生姜は、もともとは愛知県三洲で栽培された品種で、北海道で栽培されたものです。
生姜には気の巡りを良くし、消化促進、発汗作用があります。
そのまま味噌をつけて食べたり、甘酢漬けにして保存したり、天婦羅などに調理されますね。
甘酢につけた葉生姜は細かく刻んで、ごま、一味唐辛子、焼いた塩鮭を混ぜて常備菜に。鮭がさっぱりして、殺菌効果も高くなるので暑い日のお弁当やおにぎりにお勧めです。

8/9

命薬(ぬちぐすい)

沖縄では、体によく美味しいものをいただいた時、心も満たされて薬ほどに効能があると言う意味で「命薬」と言う素敵な言葉があります。命「ぬち」、薬「ぐすい」です。口に入れるものだけではなく、心が温かくなるような豊かな心情になる出来事や、風景や動物たちに癒されてほっこりすることなども含まれています。
暑いこの時期は、体調を崩しがち。旬の栄養価満点な野菜に腸内環境を整える発酵食や発酵調味料、たんぱく質を少し合わせた料理で暑いこの季節を元気に乗り切りましょう。家族の健康を守り、調理する人はお家の食医です。忙しい毎日ですが、いつも少しでも「命薬」になるようなごはんを作りたいと心がけたいですね。日本の調味料は発酵食品が多いので自ずと摂取しやすいのも嬉しい。

8/8

玄米(げんまい)

玄米は身体にたまった老廃物を体外に排出する効果が高いので、ニキビなどの予防にピッタリ。ニキビが多い時は玄米食にしてみましょう。もちあわや豆などを加えると食べやすくなり、栄養価も上がります。
今の季節は梅干しを加えて炊いても。玄米はしっかり浸水させて、塩2つまみほど加えて炊くのがコツです。お腹をこわしやすい人や脾胃の弱い方は玄米粥にしてもいいですし、それをペースト状にして玄米クリームを作っても。
少しかために炊いたリゾットもお勧め。私はブルーチーズやクリームを加えます。つぶつぶの食感とクリーミーなコクとのコントラストが絶妙です。

8/6

休日のしそ焼き飯・香りごはん

材料は冷蔵庫の残った冷やご飯、ソーセージやハムの端切れと玉ねぎか長ネギ、それからワサワサなっているベランダの青じそ(大葉)大量。フライパンにごま油をなじませ、刻んだハムとねぎ(玉ねぎでも)を炒め、しんなりしたらバター少々と温かいご飯を加えてパラパラになるまで炒める。醤油かナンプラー適宜を加えて、塩、こしょうをふって味つけする(好みで鶏ガラスープの元少々)を加えても。仕上げに刻んだしそをパッと加えてサッと混ぜて火を止める。大皿に盛って出すと旨し!と皆んな口をそろえる。
育っったバジルが横目に見える。こちらは次回、美味しいオイルと合わせてパスタにしよう。香りが極上の調味料、シンプルイズベストなのです。