井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2020年 7月の記事

7/31

雨季のお弁当・湿(水滞)

お弁当・雨季のお弁当・べんとう

しとしと降る雨。私は嫌いではありませんが、湿気が多いのは何かと難点ですね。お弁当なども傷みやすくなるので、煮物や茹で野菜などにはすりごま、おかか、のりなどを使って汁気を無くす。味つけを心持ち濃いめに、抗菌作用のあるレモンや酢、生姜を多用する。梅干しやワサビ、カラシ、唐辛子、マスタード、カレー粉、豆板醤、挽き胡椒、柚子胡椒、ガリなどをフル活用する。しっかり冷ましたごはんには、しそふりかけや塩昆布、梅干しなどを全体に散らしましょう。前の日のお惣菜を詰める時は再加熱し、新たに調味料をからめるなどするといいですね。写真のお弁当は鮭南蛮酢、菊花酢物、味の濃い江戸風卵焼きがおかず、梅干しと昆布で炊き込んだ梅干しごはん弁当です。
身体にも湿(しつ)が貯まりやすい方は、重だるかったり、むくみ、頭痛が生じたり食欲がないなどの症状が現れる事も。
薬膳ではそんな時、利尿作用がある小豆、スイカ、きゅうり、とうもろこし、トマト等の夏野菜や、辛味香辛料の生姜やねぎ、よい香りで気が巡るハーブや柑橘類、シナモン、それからハトムギ茶や緑茶をいただくようにお勧めします。
余分な水分を体から排出するように心がけると、雨季を楽に過ごせる手助けになります。

7/30

海胆・雲丹・うに・ウニ・天売島(てうりとう)

ウニ・雲丹・天売島・北海道

ウニの種類は大きく分けて、ムラサキウニ、アカウニ、バフンウニなどがあり、約2500年前から食べられているそう。ウニ、このわた、からすみは日本三代珍味と呼ばれることも。
ある年の北海道天売島でたっぷり堪能した鮮やかなウニ。コクのある甘いウニを贅沢にスプーンですくっていただいた後は、宿のお父さん(栄丸の漁師さん)おすすめの焼きウニにする。合わせるのは、日本酒をツブ貝に入れた出汁の効いた熱燗で至福の時。
食も景色も素晴らしいこの島は、青くて広い空と小道に広がるアニメラピュタに出てくるような草花、目の前を通り過ぎる雲、コバルトブルーの透き通った海など感動ばかりの島でした。
ウニの好きな食べ方に、おろしたての山葵と醤油を混ぜ、ウニの粒をつぶし過ぎないように混ぜて温かいご飯にのせる。もち米にすると、もっちりとしたご飯とねっとりしたウニがよく絡んで美味しさこの上ない。蕎麦つゆに鶉の卵と山葵、たっぷりのウニで溶いた「ウニツユ」でいただく冷たい蕎麦も、夏の大人食の愉しみです。
ウニには葉酸やビタミンAなどが豊富、粘膜を保護する作用や、眼精疲労改善にも良い効果が期待出来ます。

7/30

海胆・雲丹(うに)・天売島(てうりとう)

ウニ・雲丹・天売島・北海道

ウニの種類はムラサキウニ、アカウニ、バフンウニなどがあり、約2500年前から食べられているそう。葉酸がたっぷりで鉄分も豊富、乾燥肌も潤す効果があります。アリストテレス(古代ギリシャの哲学者)はウニの口器を見てランタンのようだと言ったので、アリストテレスのランタンと伝われており、このランタンが日本の提灯に変わったとか。とりたてのウニの殻を半分に割ってスプーンですくう。コクのある甘いウニをいただいた後は、宿のお父さん(栄丸の漁師さん)おすすめの焼きウニにする。合わせるのは、日本酒をツブ貝に入れた出汁の効いた熱燗。青くて広い空と通り道に広がるラピュタのような草花、コバルトブルーの透き通った海など感動ばかりの天売島。
好きな食べ方に、おろしたての山葵と醤油を混ぜ、雲丹の粒をつぶし過ぎないように混ぜる。温かいご飯に乗せると最高ですが、もち米にすると、もっちりとしたご飯とねっとりした雲丹がよく絡んで美味しさこの上ない。蕎麦つゆに鶉の卵と山葵、たっぷりの雲丹で溶いた「ウニツユ」でいただく冷たい蕎麦も、夏の大人の醍醐味です。

7/29

苦瓜(にがうり)・ゴーヤ・美肌効果

ゴーヤ・苦瓜・夏野菜

沖縄の代表野菜は、ほとんどが薬膳。暑さに負けないよう、体の余分な熱をとったり、利水効果があったり、ウコンなど肝機能を助けるなど、体をケアする食材が多いですね。中でもゴーヤは特に上半身の熱を下に降ろし、クールダウンさせる効能があります。頭がすっきりして、イライラ、ゆうつの改善にもにもよく、ビタミンCが豊富なので風邪予防にも良いですね。お隣の鹿児島県与論島の農家のおばぁは、種とワタを水でクツクツ煮て、お茶にしていました、薬効がありそうです。ゴーヤは薄切りにして塩もみし、ざっと水で洗って絞り常備しておくとお料理に展開しやすく便利です。酢の物や和え物にもよいですし、ゴーヤの豊富なビタミンCは加熱しても損失が少なく、油との相性もいい。豚肉などタンパク質と一緒に摂取すると、元気になれるだけでなくコラーゲンの生成をたすけ、美肌効果が高まります。

7/28

カシス(クロスグリ・ブラックカラント)

濃紫のカシス。カシスはフランス語で(グロイゼイエ・ノワール)、ブラックカラントは英語、日本名は黒すぐり、または黒ふさすぐり。スピリッツと合わせたカシスリキュールやジャムになっているものがお馴染みですね。カシスに含まれる(カシスアントシアニン)という物質は特別で、ピントフリーズ現象(眼精疲労からくる視界がぼやけた現象、眼のかすみ)などを改善させる効能があると耳にしたこともあります。どちらにしても、ビタミンC,ビタミンE,ビタミンA,
亜鉛、鉄分、カルシウム、マグネシウムなどミネラルも豊富です。
抗酸化力が高くアンチエイジングをサポートし、女性ホルモンのバランスも整えてくれるカシス。昨年の旅先でフレッシュなものをみかけました、今が国産の旬です。

7/27

生ハム・ハム

生ハム・ハム・スペイン

前菜や料理に欠かせない旨味の強いハム、ワインに合う至福のつまみです。世界3大ハムには、プロシュート、ハモンセラーノ、金華ハムがあります。
イタリアパルマ地方で生産される柔らかく食べやすい生ハムのプロシュートは、パルマ公爵の刻印が押されます。
スペイン産のハモンセラーノは白豚の後ろ足が原料、塩だけで熟成させたもの、ハモンはハム、セラーノは山地の意味を持ちます。ちなみにハモンイベリコは黒豚、さらに長期熟成される高級品で、その中でもランクが3つに分けられています。そして中国が誇る金華ハム、脂肪が少ない良質な赤身の金華豚が使われ、その熟成された塩気や旨味は頂湯(スープ)には欠かせません。
日本では塩漬けにした豚肉を菌の力で丁寧に長期熟成さたものもありますが、一般的には調味料で味付けしたハムが多く出回っており、気軽に楽しめます。写真は、昨年スペイン旅の折に生ハム専門店でつまんだ切りたてのハム。暑い昼さがりに冷えたビールやカヴァと堪能しました。ふんわりした口あたりと、程よい脂みと塩気が絶妙、常温なのも美味しさのポイントでした。イタリアワインにはイタリアのハム、スペインハムにはスペインワインで楽しむ。慣れたら、熟成期間や産地を知って食べ分け、合うお酒をチョイスできたらステキです。

7/26

胡椒・ブラックペッパー・こしょう飯

インドが原産地のこしょうは中国から日本に渡り、古くから日本でも食べられきた辛味調味料。江戸時代には既に、うどんやごはんに使用されていました。食をそそる辛味と香りの(こしょう飯)は食欲が落ちるこの季節にピッタリ。ごはんに挽きたて、あるいは潰したてのこしょうをふり、お出汁をかけたものは、冷や出汁にしてもよいものでサラサラと胃に収まる。冷やしあんかけにし、小椀に盛るとおもてなしの〆に最適。古漬け、梅干し、おろし生姜、刻み薬味などはお好みで添えても。上質のねぎま鍋のスープをしめのご飯にかけ、潰したての胡椒を振ると最高、江戸料理鍋屋さんを想い出します。
こしょうは胃腸の調子を整え、消化不良を促します。辛味成分が代謝を上げるので、脂肪が燃焼されやすくなります。最近では生の塩漬けこしょうが手に入る様になり、料理の幅がますます広がりました。

7/25

無花果(いちじく)・蒸しいちじく

古代ローマでは「不老不死の果実」とされていたいちじく。いちじくは和食でも繊細な白和えなどいろんな食べ方がありますが、是非一度お試しいただきたい一品をご紹介します。完熟いちじくが手に入ったら皮をむいて器に入れて蒸し、粗熱をとって冷蔵庫で(蒸し汁ごと)冷やしておきます。次にタレを作ります、指で砕いたカシューナッツ3、4個を乾煎りし、香りが出たら胡麻大さじ1を一緒に煎ります。熱いうちにすり鉢ですって、メイプルシロップ、醤油各同量、酢少々で伸ばしながら好みの味に整えて、さらによくすり混ぜます、これを冷やしたいちじくに適宜かけます。香ばしい香りとトロリとした甘みがいちじくに絡まってなんとも美味、冷たいことも美味しいポイントです。ビールよりスパークリングか白ワイン、日本酒がよく合います。繊維が豊富ないちじくと胡麻を合わせるとグンと便通効果が上がりますね。いちじくは体の余分な熱をとり、喉の腫れをおさえます。更年期の女性によい効能もたくん、母乳の出もよくすると言われています。

7/22

バジル・ハーブ・ジェノベーゼ・バジルペースト

バジル・スパイス・ハーブ

バジルを目の前にすると深呼吸したくなります。鎮静作用、強壮作用があるスパイシーな香りはイライラも鎮めてくれますよ。今日は綺麗なグリーン色のジェノベーゼペーストの作り方をご紹介します。まず、ハーブの色あせ防止作業をして色をくすみにくくします。バジル、パセリ、イタリアンパセリ等好みで合わせて40gほど使います。硬い部分は落とし、熱湯に塩を加えてさっと茹でる。氷の入った水に放してしっかり冷やして色止めをし、水気を絞る。ボウルに松の実やくるみを30g、潰したにんにく半かけ、粗塩、胡椒、茹で各汁少々、おろしチーズが無ければ粉チーズを半カップ、オリーブオイルを半カップ弱ほどつ加えてハンドミキサーで攪拌し、水気を絞ったバジルを入れてさらに攪拌します。好みでフレッシュ少々を足しても。後は清潔な密封容器で冷蔵保存。
色鮮やかなジェノベーゼは、パスタはもちろん茹で野菜やサンドイッチ、肉や魚の付け合わせなど多様。スープに落とすと、お皿の上がパッと美しく映えてコクのある清涼感が宿ります。

7/21

鰻(うなぎ)・土用の丑の日・食養生

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今日は夏の土用の丑の日、今年は2回あって一丑の日で、2の丑の日は8月2日です。
昔の食べ方はうなぎを白焼きにして、塩梅よく伸ばした味噌やお酢などをつけていたようです。醤油、みりん、酒を使って煮詰めたタレをぬる蒲焼が主流になったのは、江戸時代中期頃だそう。関東風の蒲焼は背開きで蒸し焼きにするのでふんわり柔らかくタレが濃いめ、関西風の腹開きで蒲焼は蒸さないのでパリッとしています。
うなぎはビタミンA,Bが豊富、疲れた時や元気になりたい時にお勧めの滋養強壮食。まれに口にできる上質な天然のうなぎは、食べごたえがあって力強い旨味と後味に余韻がある感じ。香ばしく焼けた少し厚めの皮が美味しいなぁと思います、食べやすい安定の養殖はお重などに特によいですね。餅黒米を醤油麹で味を付けて炊き、うなぎをのせて蒸すと味のついたもっちりとしたおこわに、ふっくらしたうなぎがよく合います。養生にもなるうなぎおこわ、山椒などを遇らうと、おもてなしにもぴったりです