井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2015年 8月の記事

8/31

天婦羅(てんぷら)

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今日で8月もおしまい。夏の終わりまでにどうしても食べておかなければ、悔やみきれないお料理があります(それを楽しみに仕事も頑張る)。贅沢だけれど、シャンパーニュとグビッと合わせるのもゆずれない。海老から始まり、その内に穴子の番になって、目の前で2つに割って下さる。ジュッと聞こえる音と立ちのぼる湯気が、圧巻。天婦羅という技法は、どんな調理より素材の旨味と香りを生かすと思う、ゆえに技術も食す。どれもこれも本当に最高ですが青紫蘇で挟まれた、たっぷりの雲丹の天婦羅(粗塩で食す)は、みかわ是山居さんのスペシャリテかも。ボルサリーノ帽のダクトがある空間も、私の命薬(ぬちぐすい)でございます。

8/30

肉じゃが

少し肌寒くなり、美味しくなってくるじゃが芋をスーパーなどで見かけると日本人のDNAで?甘辛い肉じゃがが脳裏をよぎります。じゃが芋4個は4、5等分に切って水に5分放してザルに上げる。玉ねぎ1個は1㎝幅のくし切り、生姜半かけは細切り、鍋を中火にかけごま油大さじ1で生姜と牛細肉250gを炒めて取り出す。同じ鍋で切った野菜をよく炒め、水1カップ、きび砂糖大さじ2、醤油大さじ1を入れて厚手のキッチンペーパーをかぶせフタをして10分煮る。煮汁が半量になったら醤油大さじ2、肉を戻し入れまぜ、時々鍋を揺すりながら10分煮て出来上がり。イギリスのビーフシチュー&日本のすき焼き味の融合は、海軍のおかげ様で日本の家庭料理の代名詞になりました。

 

8/29

マヨネーズ

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ボールに卵黄1個、粒マスタード小さじ1、酢小さじ1〜2、きび砂糖と胡椒各少々、粗塩小さじ半を泡立て器でよく混ぜる。オリーブオイル(菜種油、ピーナッツオイルなど好みで)60ccを少しずつ垂らしながら混ぜつづけると、マヨネーズが出来る。粒マスタードは練りカラシやホースラディッシュでもOK、自家製マヨネーズたはただの野菜や茹で玉子、サンドイッチを格段に美味しくしてくれる。今日は酢の代わりに、庭のまだ青いみかん果汁を絞って入れてみた。うんうんほんのすこしの甘みとまだ若い酸味、香りでマヨネーズがしまる。気がつくと体に良いものばかりを混ぜている。

8/26

カレーパン

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暑い時は頻繁にカレーが食べたくなります。炒めるだけのカレーだったり、ゆっくり玉ねぎや香辛料をソテーして煮込んだものなど気分で。消化不良を促し、食欲不振にも効果があるスパイスの香りや刺激は薬のような効能があります。素材との相性を考慮して組み合わせるのも楽しい。先日、日本カレーパン協会さんなるものを発見、その他カレーパン専門店、カレーパンのお祭りなどあって人気の様子が伺えますね。もしも煮詰まったカレーがあったら、薄切りのパンに挟んでフィークで端を押して止め、衣にくぐらせて揚げると即席カレーパンに。近所にある美味しいパン屋さんの期間限定、ナスと牛肉のカレーパンは、パンの甘みが引き立つスパイシーさ。バランスが絶妙で流石でした。

8/25

蜆(しじみ)

しじみの微妙な色の違いは取れる場所によって変わるそう。冷凍すると細胞が壊れて、オルニチンが増え旨みが出やすくなります。普段は赤だしや潮汁がお馴染みですが、朝いただくとコハク酸による旨み成分が体のすみずみまでに染み渡り目覚めていく感じが心地よい。肝機能を向上させるので、お酒の後のアルコールは退散して行きます、ビタミンB12,鉄分も豊富。大きめのしじみを見つけたら中華風のしじみの紹興酒漬けもいいし、旅先のベトナムで出会ったスープのアレンジもコクの中の爽やかさにやみつき。しじみから充分旨みを引き出し、庭のレモングラス、唐辛子、生姜を薄切りにしたものを加えてコトコト煮るだけ。

8/18

お盆 お供えの料理

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お盆の迎え方は、各家庭や地方、風習によって様々ですね。私は想い出の中にある祖父母の好きだったお料理をお供えします。それと庭に実っている野菜や果物なども添えます、庭造り、土いじりもする祖父母だったのでこの土地で実ったものは特に気持ちが通じる気がして。いろいろなお作法もあると思いますが、気持ちを供えればご先祖さまは喜んでくれると信じています。仏さまは丸い形を好むのだそう、大好きだった祖父母を思い浮かべながら煮物など少し意識して丸めにカットにしています。

8/15

お味噌汁(おみそしる)・御御御付け(おみおつけ)

腸と血液を活性化させ、脂肪分が少なく、繊維の多いもの。発酵力のあるものと浄化作用のある組み合わせは必然的に素晴らしい相乗効果があります。これってなんだか難しそうですが、とっても簡単!海藻を入れたお味噌汁をいただけば良いのです。海藻は体にたまった有害なものを押し出す作用があり、味噌には食物繊維、シミやソバカスを抑える美白効果があるリノール酸も豊富。鰹出汁と合わせるとさらに肌ツヤがよくなりますよ。食事の時に温かいものを先にいただくと、消化酵素が活発になってスムーズな消化をうながせます。体を休め、デトックスしたい時は、たんぱく質、脂質、甘ものを控えて、たっぷりの海藻、旬の野菜や雑穀などのお味噌汁をいただくようにして下さい。

 

8/11

サマーオレンジ

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サマーオレンジは柑橘類ではなく、スイカの名前です。今年の夏、現地で出逢って感動したものの一つ。頂いてみたらよくある黄色いスイカとは違い、ちょっとメロンのような甘さと舌触りです。色も少しクリームがかった黄色で種も少なくて食べやすい。聞けば、生産方法も本当に変わっていて、夕顔に接木して育ててらっしゃるのだそう。サマーオレンジは(夕陽色のスイカ)の意味、目の前に広がる水平線に沈む夕日を、毎日畑から眺めてらっしゃるのでしょうか。北海道より〜

8/8

虹鱒(ニジマス・レインボートラウト)

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指で触ると火傷してしまうというデリケートなニジマスは、夏でも温度が低く冷たい水でなければ生息できない。清らかな湧き水で育った自慢のニジマスをいただきました。こちらは古い歴史があり、建物は大正時代の古民家で広々しています。趣がある階段ダンスも珍しく2階も拝見させていただきました。すごいのは鮮度の良いにじますが生きたまま調理場に流れてくる自動システム?楽しく驚きました。あらいやお刺身は綺麗なオレンジがかったサーモンピンク、色に比例してお味もいっさい臭みがなくキレイ。地元の方々に長く愛されているお料理は塩焼きや、頭から美味しい花が咲くようにカラリと揚がった唐揚げ、お蕎麦など。やっぱり、日本酒を頼まずにはいられないのでした。

 

8/1

薬膳カレー

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お肉と魚の出汁を別々にとり、季節によってカレーの濃度や辛さを変えるというこだわりよう。そこに、桑白皮、黄耆、甘草、鹿茸、五加皮など常時5種類以上の生薬を煮出して調合している。初めは呑みに来たお客さんの〆(しめ)にだしていた薬膳カレーだが、未病のためにランチにも出すようになったそうで、無性に食べたくなった時に飛び込めるのが嬉しい。神楽坂の路地裏にある、お刺身や煮物なども美味しい粋な酒庵きん助さん。この季節長時間クーラーに当たって体が冷える人や、夏バテ気味な人にかなりおすすめの配合です。生薬の知識の裏付けもひけらかさず、いつの世も正統派はさりげないものです。