井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2015年 12月の記事

12/29

たたきごぼう・おせち・祝い肴4

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地中深く根を貼るごぼうは、長寿や、家の土台がしっかりして家業が堅固になることを願って食べられます。ゆでたごぼうをたたいて繊維をほぐし、味のなじみをよくしてさらに食べやすくします。食物繊維たっぷりで香り豊かなごぼうは、つい食べ過ぎるお正月の体調も整えてくれます。
作り方=皮を包丁の背でこそげ取ったごぼう2本(150g)を20㎝くらいに切って酢水に10分ほどさらす。フライパンを弱火にかけ、白ごま大さじ6を入れ、絶えず揺すりながら香ばしい香りがする。熱いうちにすり鉢に入れて半ずりにし、きび砂糖大さじ1半、酢、醤油各大さじ2を加え混ぜあわせる。鍋にたっぷりの湯を沸かし(1リットルなら酢大さじ1を入れ)3、4分茹で、熱いうちに麺棒などで軽く叩いて5㎝幅に切る。熱い内にごまだれと和える。『簡単なのにきちんと作れるおせち料理』成美堂出版P24より

12/24

鱈子(たらこ)・たらこごはん

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たらこは鱈の腹子を塩漬けしたもの。ビタミンB2が豊富で、肌の粘膜を保護します。私は特に炙りたらこなど大好きです。ごはんにもお酒のおつまみにも最高。今日はたらこごはんの作り方をご紹介します。米2合を研いで鍋に入れ、水と昆布を入れ20分浸す。酒、醤油、粗塩少々を加え、ふたをして強火にかけます。沸騰してきたら弱火にして10分ほど炊き、たらこ大きめ一腹を加えて火を止めて5分蒸らします。ざっと粗くほぐしいただきます、海苔で包んだり、少しワサビを添えたり、柚子の皮をちらすなど、お好みでどうぞ。

12/20

芽キャベツ・ビタミンC

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キャベツは何よりビタミンCが豊富。ビタミンCはコラーゲンの合成をサポートするので積極的にとりたいですね。
キャベツの収穫時期は11月〜3月頃です。少し苦味がある芽キャベツは、シンプルなソテーがお勧めです。湯をわかして芽キャベツを少し硬めに塩ゆでする。油をひかずにベーコンをフライパンで焦げ目がつくまでカリカリに焼き、芽キャベツを加えて脂が回るまで炒めて軽く塩、胡椒する

12/6

多汗・のぼせ・更年期障害

風邪や病気による発熱が要因の発汗ではなく、いわゆる更年期障害による上半身に出る多汗。いきなり吹き出す汗には手をやきますね、できるなら少しでもおさえたいものです。直ぐに試せるものとして、のどにも優しい「黒酢のはちみつホットドリンク」をご紹介。(純粋はちみつ大さじ1半を150ccの湯で溶かし、黒酢小さじ2を加えて混ぜる)蜂蜜の甘味と酢の酸味が気血を調和し、発汗を抑える作用があります。この他、清熱作用がある緑茶を飲んだり、山芋、栗、かぼちゃ、小松菜、ほうれん草、ニガウリ、胡瓜、ハトムギ、海藻、梅、レモン、あさり、しじみなども有効です。

12/4

台湾・薬膳・食薬ごはん

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胃が疲れたり体調不良になると体に優しいものを求めるが、この国の食とは何をいただくにしても日々食薬。例えばふらりと立ち寄った甘味やさんで、冷やしたトマトをただいただくだけでも、黒砂糖と生姜の手作りソースが付いてくる。
暑いので少し冷たいトマトを食べるとスッキリする、でも体を冷やし過ぎないよう、疲れがとれるようにただのトマトにも配慮する。地元の定食屋さんでも毎日の活力を生む為、生薬が何気なく当たり前に入っていて本当に感心する。
手間を惜しまず料理する、健やかに居られる美味しい国です。