井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

4/2

えんどう豆・グリンピース・ green peas

IMG_2244

先日から春告鳥の鶯が庭の花々をつつきに遊びに来ています、毎年楽しみな鳴き声。鶯の色から例えた鶯色の食べ物は風流ですね、和菓子の鶯もちや鶯豆などがあります。鶯豆に使う豆はグリンピース、これから旬です。
毎年必ず作るグリンピースご飯は、豆をたっぷり加えて昆布と粗塩、少々の酒と米油でシンプルに炊きます。ミルクとグリンピースのポタージュも美しい、ご飯やパンのはし切れと一緒に炊いて、撹拌するとトロミが出て腹持ちも良くなります。
イタリア語でグリンピースをピゼッリと呼びます。サヤから実を取り出した後、日本では捨ててしまう部分のサヤをイタリアのマンマやシェフ達は、スープで煮てピュレやソースにしたり、フリットなどの揚げ物にするなど調理しています。
グリンピースをサッと塩茹でし、バターとハーブで炒めて、茹で立ての平麺と合わせたパスタも豆とバターの香りが絡まって美味。
カロテン、カリウム、食物繊維が豊富で良質なタンパク質のグリンピースは、脾に優しく、余分な湿を排出します。

4/1

スープカレー・薬膳カレー

DSC03141

免疫力を上げるスパイスの一つにシナモンが有ります。カレーを作ってみませんか?好みのスパイスや手に入りやすい生薬(生姜、にんにく、新玉ねぎ)でコトコト煮込んんだカレーは野菜の甘みと調和します。水分を多くすると、スープカレー風に。このサラサラカレーの元は、スパイスと漢方から生まれた薬膳カレーで、寒さが厳しい北海道で生まれました。加えるスパイスや野菜、タンパク質を合わせると自然治癒力をさらに高めます。体温を1度上げると免疫力を上げる効果も期待できると言われているので、温め作用の高いものを。骨つきチキンはうま味調味料を加えなくても良い出汁が出ます。ごはんにレモンをさっと絞り、スープの方にごはんをのせたスプーンを浸していただくのが道産子の食べ方だそう。春の酸味は肝をケアするので、良い食べ合わせです。
今日は、揚げたてエビフライを添えてシナモンやクローブなどを効かせたスパイスカレーです

3/30

蕗(ふき)

写真 5

ふきはキク科の多年草、天然物は3月〜5月、秋にも出荷されます。食物繊維たっぷりで独特の食感の蕗。鮮度が落ちやすいので購入したらなるべく早く調理しましょう。太さが1、5㎝前後のものが食べやすく、香りも良い気がします。葉を落とし、まな板にのせて塩をふって上下に転がして板ずりし.沸かした湯に太い部分から入れて1分半ほど茹でて冷水にとり、冷めたら切り口から引くようにして皮を剥く。これを出汁で炊いたふき煮は翡翠色で見目麗しくおもてなしにも◎。少し汗ばむ日には生姜少々を加えた歯ごたえの良い蕗の甘酢漬けなどは、清々しくておすすめです。

3/29

薬膳・酢・薬膳昆布酢・大豆薬膳酢

IMG_5818

酢には心身ともに癒す効果が有ります。
昆布、クコ、黒大豆を入れた抗酸化作用の高い薬膳酢を作りおきしています。昆布のカルシウムは酢の酢酸に溶け、酢酸カルシウムとなって体に吸収しやすくなります。クコは赤く小さく可愛らしいのに、様々な効能が期待できるので薬膳のプリンセスと呼ばれています。花粉やドライアイなどの眼の症状を緩和しますよ。ナチュラルな甘みもついて料理に使いやすくなりますし、漬けおくだけで、様々な薬効があります。
酢は内脂肪を落とし、疲労を回復し、便通作用を促す効果が有り、殺菌作用もあります。特にこの季節には酸味が心地よく感じられ、フル回転している肝機能のケアにもなります。山菜の酢浸しなどは、デトックス効果もあるのでお勧めです。

3/26

人参・春人参・にんじん・眼精疲労

DSC01025

花粉が舞うこの時期は、特に目のかゆみや乾燥が気になりますね。人参は眼精疲労にも良いとされている野菜。
春人参はみずみずしく甘さもあって良い香りがします、生でいただくと栄養価もそのまま。人参サラダのキャロットラペの作り方です。皮ごとの人参をタワシでこすり洗いし、千切りにします。レモンやオレンジのしぼりたて果汁、オリーブオイル、粗塩をふって馴染ませる。酵素、ビタミンC、カロテン、繊維がたっぷりなサラダです。今なら金柑を加えても良いですね、甘み、香り、色が冴えた美しい一品になります。
花粉症が気になる方はヨーグルトと合わせて。人参は日々取り入れると血と津液を作り栄養不足を補います。
人参を購入する時は、ヘタの部分の丸が小さ目のものを選んで下さい。

3/24

シナモン・桂枝(けいし)・肉桂(にっけい)・スパイス

IMG_5152 2

シナモンスティックを旅先のカバンにも忍ばせています。
シナモンはスリランカ、インド南部が原産地。日本では高知県や和歌山県の温かい南部での暖地で春に収穫されるそうです。薬膳では、冷えをとり五臓を活性化させるとされており、関節痛などの痛みや、血のめぐり改善に欠かせない生薬です。体を温める作用は生姜以上とされ、免疫力を高めます。
香りが良いのでりラックスしたい時のお茶にもピッタリです、シナモンをポキツと折った半本と丁子(クローブ)2個・クコのみ10粒、オーガニック乾燥バラ茶と紅茶適宜を合わせてブレンドティに。シナモンはアップルパイなどのお菓子に欠かせませんが、醤油味の煮込みに入れたり、私は白ワインビネガーやお酢にスティックごと漬けてシナモンビネガーとして素敵な香りと効能をお料理でも楽しんでいます。

3/23

丁子(ちょうじ)・丁香(ちょうこう)・クローブ・スパイス

IMG_5136のコピー

桜も咲き始め、だいぶ暖かくなってきましたね。
お茶が好きで、毎日鎮静剤のようにいただくのですが、玉には胃を温めながらお休みします。
白湯を作るのと同じように、やかんのフタを開けて15分ほど湯を熱しますが、クローブも一緒に入れて煮出します。カップに蜂蜜を入れて、クローブ湯を注ぎゆっくりいただきます。
体を温めつつ、バニラのような香りや、刺激的なピリッとするスパイーさに気分が良くなります。
クローブは体を温める効能があり、胃や脾、腎が冷えて痛いときにも有効なスパイスとして知られています。漢方では丁香と呼ばれる生薬、西洋ではクローブと呼ばれ、肉の塊に刺した煮込み料理やシチュー、カレーにも欠かせません。
ネパールの民間療法では歯痛止めに使われたり、インドネシアではタバコの香りに、楊貴妃は口中で噛んで口臭予防薬に、昔のヨーロッパでは伝染病予防にも使われたとか。
オレンジとの相性がよく、デザートやお菓子にも使われる他、オレンジに刺して乾燥させ、香りのポプリとしてもヨーロッパで親しまれています。

3/20

行者にんにく・アイヌネギ・ヒトビロ・キトピロ

DSC03282

別名が可愛らしい行者にんにくは山菜です。花が咲いて食べ頃になるまで5〜7年ほどの長い期間がかかるそう。にんにく、ニラ、玉ねぎと同じユリ科のネギ属多年草で、北海道天然ものは3月〜6月頃が旬となり、希少な特産品です。
アイヌの人達は春に採集し、乾燥させて保存もしていました。北海度で食べたアイヌ料理店の「オハウ」(鮭や鹿、野菜と煮たスープ)にも入っていて、滋養をつけながら生臭さを緩和する効果もあるようです。
これまでの私の調理方は、さっと茹でて食べやすく切って醤油に漬けていましたが、新鮮な内にそのままザクザク切って漬けるだけの山菜名人のシンプル手法に切り替えました。これを炊きたてのごはんに卵黄とのせていただくのですが、とても美味。抗菌作用が高くアリシンを多く含み、元気も出ます。

3/19

筍・竹の子・たけのこ

FullSizeRender 66 のコピー

桜もちらほら、スーパーなどでも茹でたての筍を見かけるようになりました。季節のたけの子と木の芽の相性や、香ばしく焼かれた香りには日本人のDNAも手伝うのか、太刀打ち出来ませんね。
たけの子はなんと言っても繊維が豊富、体の老廃物を排出し、コレストロールの吸収を抑え、脳を活性化させる効果が期待できます。竹皮には防腐効果や殺菌作用ががあるので、昔はおむすびなどお弁当を包んで腐敗を防いでいました。
地中に埋まっていた掘り立ての筍のお刺身は、春の息吹を感じられます。時間が経つとアク抜きが必要になりますが、購入したら直ぐに下処理してしまいましょう、大きめの鍋にたっぷりの水を入れ、米ぬか1カップ、赤唐辛子2本を加えて中火にかける。筍の皮を数枚むき、穂先を数cm落として厚手のキッチンペーパーをかぶせて中弱火で(大きさによりますが)1時間程下茹でします。
 

3/18

うまみ昆布酢・昆布酢・お酢・発酵食

FullSizeRender

昆布酢は美味しいだけでなく、疲れやストレス解消をサポートしてくれる調味料でもあります。少し暖かくなってきたこの季節には、酸味が心地よく感じます。醤油代わりに白身のお刺身につける、納豆にまぜる、豆腐にたらす、炒め物や煮物の仕上げに加えると、酸味が飛んでギュッと味がしまる、脂っこい肉料理をさっぱり柔らかくするなど、幅広く活用出来ます。写真は2017年の5月号、昆布酢にもやしを入れあんかけにし、唐揚げにかけていますが、お好みの料理に活用するだけです。
保存瓶に昆布を入れ、お酢を加えておくだけ。上質な昆布をたっぷり使うと、旨味もエクストラ、うまみ昆布酢になります。酢の酢酸と昆布のカルシウムが結びついてできる酢酸カルシウムは、骨粗しょうの予防に効果があります。心も体もいやすお酢は、世界最古の発酵調味料とも言われ、体に嬉しい健康効果が沢山あります。
ダイエットは春から始めるのが正解、お酢は強力な助っ人、腸の蠕動運動も促進させる効能も有ります。
(酢をそのままいただく時は、1日に大さじ1半までとしましょう)