井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2019年 12月の記事

12/28

数の子(かずのこ)・祝い肴 おせち

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にしんの魚卵で、二親(にしん)から多くの子供が生まれるので、二親健在、子孫繁栄の縁起物のとして食べられてきました。近年ではにしん量が減りましたが、江戸時代にはみじかな食材で値段ももっと手頃でしたので(正月は貧富の差なく同じものを食して祝う」ことを願った八代目将軍徳川吉宗によって祝い肴(さかな)の一つに加えられらとか。作り方です=容器に塩かずのこ6、7本を入れ、かぶるくらいの水と、塩小さじ半を入れ馴染ませる。2、回塩水を変えて5時間ほどつけて塩抜きする。白いうす皮をキッチンペーパーなどで剥き、水で洗って水気をふく。小鍋で濃いめの出汁を2カップ半とり、酒50cc,薄口しょうゆ(醤油でも)大さじ1をひと煮立ちさせ冷まして、数の子を浸す。鰹節を厚手のキッチンペーパーやガーゼで包み、数の子の上に置いて半日以上浸す。食べやすく切って器に盛り、好みで糸かつおを散らす。簡単なのにきちんと作れる「おせち料理」(成美堂出版)p18より

12/22

韮(にら)・ニラ玉あんかけ・肩こり・血行不良

寒くなると肩がこりますね、ほぐしたいので今日は適度なストレッチと改善ごはんにします。腸の掃除機とまで言われるニラは体を温める作用も高い。合わせて腸内環境をよくしつつ、血液循環を高めます。血行がよくなるので、冷えによる肩こり、腰痛や血行不良による目の下のクマ改善も期待できます。ささっと出来るニラ玉2人分です、ニラは洗って4㎝幅に切る、卵4個、めんつゆ大さじ2を混ぜる。フライパンを中火にかけ熱くなったらごま油大さじ1をなじませ、卵液を一気に流しいれ箸30秒おいて大きく混ぜてふんわり焼き、器に盛る。小鍋に出汁1カップ、醤油、みりん各大さじ1、酢、おろし生姜の絞り汁各小さじ1を煮立て、葛か片栗粉を水で溶いたものを加えてとろみをつける。生姜を加えたあんかけでさらに温まります、たっぷりかけていただいて下さい。

12/17

きな粉・大豆・葛餅

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きな粉を見かけると買わずにはいられません。和三盆やきび砂糖と粗塩を少し混ぜてふるふるの練りたて葛餅やわらび餅などに山盛りにかける、考え出された方天才です。葛粉大さじ5(片栗粉)、きび砂糖大さじ1に水大さじ2を馴染ませる。中弱火にかけて水1カップを入れ木べらで混ぜながら透明感が出るまでよく混ぜる。水の代わりに豆乳で練ると、また違う風味を楽しめます。きなこは、もとが大豆ですからイソフラボンがたっぷり。女性ホルモンと似た働きをする効能があり、更年期障害にも良いですね。そしてカルシウムも豊富なのでイライラを抑え、骨粗しょう予防にも。水溶性と不溶性の食物繊維は便通作用を促進するのでお料理、飲みもの、お菓子類に多用しています。最近のナンバー1きなこは、鳥取県は智頭町にある素晴らしく素敵な山里の山菜料理屋「みたき園」で出会ったきなこ。手作業で音と感触をたよりに、丁寧にうすでひかれたきな粉は少し粒が残っています。しっとりした香ばしい風味がとても豊かで印象的、飛び切りのきな粉でした。こんにゃくもお豆腐もすべて手作り、お庭の風情もとても素敵です。

12/16

黒豆(くろまめ)・老化防止・薬膳茶

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中医学では、腎の働きを良くすると言われる黒豆。血を補う効能もあるナツメと水から一緒に煮出したお茶を最近よくいただきます。自家製ナツメは空気の綺麗な里山の、日当たりの良い所で育つ大木をセレクトしています。赤く実ったら直ぐに手摘みし、蒸してからセミドライに乾燥させて冷凍保存しています。黒豆と合わせると、香ばしい香りとナチュラルな甘みにホッとします。
黒豆は甘煮以外に、フライパンで乾煎りした炒り豆も小腹が空いた時によいし、その後酢漬けにしても良いですね。ブラジルのフィジョアーダのようにお肉とコトコト煮込んでも美味しものです、新豆が出る頃は柔らかく調理も楽。足腰の弱り、老化防止、エイジングケアにもお勧めの黒豆、日常的にいただいて下さい。

12/12

牡蠣(かき)・カキフライの作り方

牡蠣が美味しい季節ですね。腎の働きを高める牡蠣は亜鉛を多く含み、肌や髪の艶をよくしエイジングケアにも有効、味覚も正常に保ちます。今日は、はがれにくい洋食屋さんのサクサク衣のテクニックのご紹介。ひと手間でグンとパン粉が落ちにくくなって、サクサクに揚がります。衣を作ります、ボウルに卵L玉1個、小麦粉大さじ1、水を大さじ1を加えてよく混ぜる(料理用語でこの衣をバッター液batterと言います。粉と卵、水やミルクを混ぜた混合物の意味です)。後は、具材の水分をキッチンペーなどでしっかりとって塩、こしょうをふり、小麦粉を全体に軽く叩いたあと、衣にくぐらせてパン粉をしっかり押し付ける。揚げるとツノが立つような生パン粉がサクサクして私は好きですが、お好みです。

12/9

 鰤(ブリ)

脂がのった濃厚な寒ぶりは柔らかくて美味しいですね。先日、大分の別府出張で食べたブリはカボスを餌に混ぜているそうで、旨味の中にさっぱり感がありました。DHA、EPA、ビタミンE、良質なタンパク質、タウリンが豊富。含まれる良質な栄養素は、気血を補し体を温める効能があるので冷え性、関節痛、風邪、肌荒れ、認知症などにもお勧め。本日のレシピは漬けて焼くだけです(酒、醤油、みりん各大さじ1半、ごま油とおろし生姜少々に、水気をふいたブリの切り身2切れを2、30分ほど漬ける。汁気をとり、よく熱した魚焼きグリルで塩をふったきのこ、ねぎなどと焼いていただくと栄養摂取の相乗効果が上がります。器に盛って、ゆずやかぼすも忘れずに。

12/7

紅茶・熟成パウンドケーキ

発酵茶である紅茶は私の精神安定剤、特にアールグレイが好きなのですが、アイスティーの甘味ならメイプルシロップ、ミルクティーなら和三盆がベストです。美味しい紅茶を入れるために水道水のお水を勢い良く出してヤカンに入れて熱する、こうすると、酵素の量が増えてお茶がグンと美味しくなります。ゴールデンドロップを楽しんだ後は、スパイスを入れたミルクティーが冬の定番。シナモンスティクは指先まで温め、クローブは胃腸を整え、削りたてのナツメグは若返りのスパイスとして有名、芯から温める干し生姜を加えたりと、それぞれの効能と香りを紅茶の種類に合わせて楽しんでいます。
年末のお茶時に楽しむ為に、熟成フルーツパウンドケーキを仕込ます。刻んだ紅茶葉、様々なスパイス類、アーモンドプードル、クルミやアーモンド、洋酒に漬けたドライフルーツ、たっぷりのよいバターを加えたアダルトなパウンドケーキを焼いて、ガーゼにくるむ。ダークラムやカルバトスなどを時々ぬりながら3週間以上寝かせます。クリスマスやお正月に一切れ一切れいただくのが毎年の楽しみ、今もゆっくり熟成させています。

12/6

美容薬膳・カリフラワー

カリフラワーはさっと茹でてピクルスに入れる、スパイスと炒めるなど食感を残して楽しんでも良いですし、ゆっくり火を入れてほっこり柔らかく調理するのもおすすめです。なめらかにマッシュすると、じゃが芋よりもう少しエレガントな口当たりと風味になるのでおもてなしにも。カリフワラーに豊富に含まれるビタミンCは熱に強いので調理に向いています。肉や魚との相性も抜群、例えば鶏や豚肉、鮭などのコラーゲン豊富な食材と一緒に摂取するとカラダへの吸収率が高まり、美肌に導きます。シチューやお鍋に入れて相乗効果を担って下さい。茎に栄養があります、捨てずに皮を剥いて加えましょう。白い食材は塩糀と相性が特によく、豚肉などかたまりも柔らかくもなりしっとり煮えます、合わせて煮ると良いですね。

12/4

白子・タチ・菊子・雲子

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白子を購入したら、身を潰さないように筋部分を切って一口サイズの小分けにし、粗塩と酒適宜をふる。熱湯でさっと茹で(ここが肝心です、小樽のお寿司屋さんの大将のお話では数秒)氷水に落とし、キッチンペーパーで水気をとります。さすがの北海道、鱈から出したばかりのたち(北海道では白子をタチと呼びます)なのですから鮮度が違います。さっと茹でた白子は奥の方がうっすらピンクで色っぽいくらいでした(写真は、すし飯にのせて下さったもの)ポン酢と紅葉おろし少々がのせてありました。白子はフリットや天婦羅にすると表面だけカリッとして、中からトロリと流れだすクリーミーさも絶品ですね。苺が美味しくなったら、粉をはたいた白子をカリッとバターソテーし、バルサミコで炒め合わせた一皿も絶妙です。茶筅で作る熱燗白子酒もまた楽し。白子にはビタミンB群、D、Eタンパク質などが豊富で肌をきれいにします、視力低下防止や疲れ目回復にも良いようです。

12/3

白菜(はくさい)・白菜と鶏の煮込み・肌荒れ

ビタミンCや繊維が多く、風邪予防、肌荒れ、便秘、二日酔いなどにも良いとされる白菜。葉がみずみずしく、黒い斑点が少ないものを選びましょう。体が潤う簡単レシピをご紹介します。コラーゲンたっぷりの鶏肉と白菜だけの煮込みですが、鶏の旨みと脂をとろりと煮えた白菜がまとい、白菜の甘みが鶏にからんだ最高のシンプル鍋です。厚手のお鍋に材料2つを放り込むだけなのに、慈悲深い味わい。骨つき鶏肉全体に塩麹か塩を馴染ませる(20分から一晩おく)。厚手の鍋にざく切りにした白菜芯部分をいれ、塩を馴染ませた鶏肉を上におき、全体にオリーブオイルか胡麻油大さじ3〜4をかけ、あればナツメグや胡椒ホールを10粒ほど入れる。フタをして弱火で30〜40分ほど時々様子をみながらゆっくり煮込むと、素材から凝縮した旨味の水分がでる。残ったら麺やおじやにを加え〆てもよいし、シチューやカレーに変身させても美味。