井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2020年 8月の記事

8/30

蒟蒻(こんにゃく)・腸整作用

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サトイモ科の蒟蒻芋は中国から伝わりました。ゴツゴツした芋で、収穫されてからしばらく貯蔵されてから初めて調理工程に移ります。精進料理など日本でも古くから調理されており、僧侶の大切な栄養源でもありました。
お腹の掃除機と言われるほど腸整作用が高いこんにゃく。グルコマンナン(食物繊維)が豊富、コレストロールも下げるので生活習慣病予防に有効です。薬膳では利尿作用があるとされており、泌尿器科系の治療に使用されます。数年前に生芋(こんにゃく芋)からこんにゃくを作るお手伝いをさせて頂きました。こんにゃくが大好きで、今までいろいろなこんにゃくを沢山食べてきましたが、私の中のNo.1コンニャク名人は(農家のお母さん)の作るこんにゃくです。ご自分で作られた芋や、美味しい芋がとれる畑からとりよせ、芋によって微妙に配合を変える。いい芋の見分け方を教わりながら手作業します。
出来上がったこんにゃくは、うっすらとした桃色、もっちりとしているけれど歯切れがよい食感がやみつきになります。生姜醤油におろし生姜を添えてさっぱりといただきました、また直ぐ食べたいコンニャクです

8/30

茄子(なす)・なすび・味噌炒め・夏野菜

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茄子の原産地はインド。16世紀のフランスでは有毒だとみなされて観賞用だったとか、茄子をながめていたなんて何だか面白いですね。
日本には平安時代の8世紀頃にお目見えしました。花も紫色で可愛いですが、採りたては鋭いトゲがあって刺さると痛いのでご注意を。茄子の種類には、関東によく出回る千両茄子を始め、長茄子、水茄子、米茄子、地域特有のブランド茄子、最近では美しい明るい紫色の丸茄子など多様に出回っています、海外にも青茄子や白茄子がありますが、卵のようなその形からエッグプラントとも呼ばれています。
いつもの味噌炒めの仕上げに、ほんの少々コーヒーを加える、騙されたと思って試してみて下さい(茄子のお料理にはできるだけカラダを温める生姜、にんにく、ねぎなどを加えるとよいですね)
ちなみに私がこの世で1番好きな茄子のお料理は、今はなき、新橋鮎正さんの鮎のうるか茄子、島根本店の子持ち鮎はこれからが旬です。

8/29

糠漬け(ぬかつけ)・免疫力・植物性乳酸菌・発酵食

ぬか漬け・発酵食・冷やしスープ・夏野菜・ギャバ・漬物

暑い時こそぬか漬け。
汗を掻くのでぬか漬けの塩分が美味しく感じます。酸味も心地よく、ひんやり冷えた漬物は格別ですね。
腸内の免疫力(体の6、7割は腸が作る)をupする食材として日本の伝統食のぬか漬けは素晴らしく、胃酸にも強い植物性乳酸菌がたっぷり。含まれるギャバには脳の興奮を抑える効果が期待できるので、夕食時にいただくと安眠出来ると言われています。ギャバは発芽玄米、納豆、トマト、きのこなどにも多く含まれています、合わせて相乗効果を担ってもよいですね。発酵が進んで塩気や酸味が出た漬物は、旨味も有ります。濃いめの昆布だしと調味料少々で味を整えると涼を呼ぶ美味しいスープになり、元気が回復します。
腸内の健康状態は体の軸。ヒポクラテス(古代ギリシャの医師)も「すべての病気は腸から始まる」と言っています。アトピーや湿疹などのアレルギー、自己免疫力、感染症、胃腸系慢性疾患、うつ、認知症にも関連すると言われる腸、第2の脳とも言われる所以です。

8/27

豚肉(ぶたにく)・疲労回復・酢豚

豚肉・酢豚・疲労回復・黒酢

疲れた時や暑い季節は豚肉に限ります。豚肉のビタミンB1は体に効率よく摂取でき、にんにくや玉ねぎなどと組み合わせると疲労回復効果がさらに高まります。まだまだ暑いので、酢を使った酸味や果物を加えた酢豚などはクエン酸効果もあり、美味しく感じます。豚肉に含まれるポークペプチドは酵素と合わせると、血液中のコレストロールを下げ、脂肪を燃焼させる効果があります。例えば酢豚に入るフルーツとしてパイナップルなどがありますが、その酵素が有効に働くので料理として理にかなっています。ジュースでもOK、お肉を柔らかくする効果と、甘みや香りのエッセンスもつきますね。
その他に、パパイアやキウイなどにも酵素がたっぷり含まれています。酢豚のタレ2人分です(水1カップ、鶏がらスープの素大さじ1、きび砂糖大さじ2、黒酢大さじ3、片栗粉大さじ2、醤油大さじ2、オイスターソース大さじ1半を混ぜながら加熱し、とろみをつける)後はおろし生姜と醤油で下味をつけて揚げ焼した豚肉と旬野菜、好みで果物を合わせるだけです

8/26

酢橘・すだち・スダチ・疲労回復・気の巡り

酢橘・すだち・疲労回復・気の巡り・柑橘

庭の酢橘がたわわです。青いみかん、青りんご、無花果、オリーブの実も大きくなり、実りものが生ると嬉しくなります。葉付きの野菜や果物は、飾るだけでもとてもいい雰囲気を演出してくれますし、酢橘の姿形を見るだけで、よい香りと爽やかな酸味を脳が想像するのでリフレッシュします。酢橘の名の由来は、食酢として使われていたことから。キリリとしまるその酸味と香りは、実りの秋食材にさっと絞るだけで格別な料理となります。今朝の朝ごはんは炊きたてのごはんに塩をパラリとふりかけ、もぎたての酢橘をギュッと絞った「酢橘飯」にしました、朝から爽快です。しらすやたらこ、すりごま、しそ、海苔をのせたさっぱりのっけ小丼り、添えた椀ものにもひとたらし、皮も削って散らします。小粒の酢橘は、柑橘の中でもビタミンCの富有量が多い。クエン酸が疲れをとり、リモネンの香りがストレスを軽減します。これから出回る秋刀魚の塩焼き、白身のお刺身、土瓶蒸し、梨や柿の他、蕎麦やうどんにも沢山搾ります。皮に有効成分があります、ぜひ楽しんで活用してください

8/24

レモングラス・ハーブ・Herb

lemon grass・レモングラス・Herb

レモングラスを育てています、虫よけにもなるんですよ。アロマテラピーやアーユルヴェーダ(インド伝承医学)にも使用され、アジアのお料理(スープやカレー、炒め物、煮物等)に欠かせません。香りに含まれるレモンに似た香りのシトラールはリフレッシュ効果がとても高く、元気ややる気、集中力を高める効能があり胃腸の調子も整えます、レモングラスの葉の部分はお茶や入浴剤にしますね。夏の大人BBQ会ではレモングラスの根を軸にしたつくねが大人気。暑い日にぴったりなレモングラスの串焼きは絶対のお勧めです。お肉が焼けたらレモングラスを引き抜いて、くるりと葉野菜で巻いて甘酸っぱいタレをつけて豪快にかぶりつくのです。根の部分は専門店やデパート、ネットなどで購入できます。

8/21

発酵食・甘酒・甘酒ドレッシング

甘酒・あま酒・あまざけ・発酵食・夏バテ

夏の季語の甘酒。
夏バテ予防に冷やした甘酒をいただきますが、少し余ることがありませんか?空き瓶などに生姜を皮ごとおろして、オリーブオイル、昆布酢、粗塩、甘酒を加えてシェイクします。私にとって、ナチュラルな甘みとトロミの甘酒は、まるでドレッシングの為にあるような存在。ハーブやレモンを加えてもとてもよい相性、飲みやすくなります。
甘酒のブドウ糖は糖の最小単位であるため、体に吸収されやすく素早いエネルギー補給になり、お子さんやお年寄りにも優しい。ミニトマトの甘酒生姜マリネ、冷やしていただくとスッと疲れがとれますよ。甘酒は冷凍してもカチカチに凍りません、ソルベ風に召し上がっても良いですね。

8/20

素麺・冷麦・そうめん・素麵つゆ

そうめん・素麺・酢橘素麺・

原料は同じ小麦粉の素麺と冷麦、麺の太さで呼び名が変わります。1、3mm以下が素麺、1、3〜1、7mmまでが冷麦、それを超えるとうどんとなりますが、手作業の手延べ素麺は1、7mm未満なら素麺あるいは冷麦とどちらで呼んでよいそうです。もともと素麺は練った生地を手で伸ばして作られたのが(手延べそうめん)、冷麦は練った生地を薄く伸ばして包丁で切った(手打麺)でしたので製法が違いました。いつしか機械製麺されるようになり、区別しにくくなったのでJASの規定が定められました。クイックですが本格的なそうめんつゆの作り方です・小鍋に水2カップ、昆布1切れ、かつをぶし一掴みを入れる。沸騰直前で中弱火にし、醤油50cc、本みりん大さじ2半を入れコトコト10分ほど弱火で煮る。ボウルにこし、底を氷に当てて冷ませば出来上がり。素麺を表示通りに茹でたら、素早くザルに入れ流水で洗い、氷水をはったボウルでぬめりをとるようにしっかりもみ洗いをする。キリッと冷たい手延べ素麺、鰹節香るたっぷりの出汁に削った青ゆずの皮や山椒の実を散らす。心身共に清々し、暑さと日々の疲れを癒してくれます。

8/19

与論島・オクラ・島オクラ

オクラ・おくら・夏野菜

以前旅した与論島の農家のお母さんに、オクラは生で刻んで食すときいて、びっくりしました。よく見ると産毛が無くてツルリとしています。一般に関東に出回るオクラより沖縄、鹿児島にこの時期出回るおくらは、大きいのに柔らかいので生食にも向いているようです。丸型もあるし、5角形の5各種もあり、赤オクラも収穫できるそう。オクラは塩で少しもんで、熱茹でパンっと張るくらい(中の種がでないくらい)まで茹でると、強い粘りと甘みが引き出されて美味しい。塩茹でしただけのシンプル調理ですが、島の粗塩とおろした生姜や山葵(これは持参)で堪能、オクラばかり食べていました。オクラはカロテンやビタミン、食物繊維を多く含み、疲労回復効果が高い野菜なので、夏バテ予防にも良いですね。粘り気のある野菜は炭火やグリルで(茹でずに)香ばしく焼くのもお勧め。
そういえば、島根県の道の駅で買った黄色いオクラの花を酢の物にし、角寿司を作った事を想い出しました、花にも粘りがありますよ。

8/18

茗荷・みょうが・薬味

茗荷・みょうが・薬味・夏野菜

夏の薬味に欠かせない茗荷。発汗作用があるので血行を良くし、消化をよくする効能が期待できます。色も美しいので何かとお料理のアクセントになりますね、刻み方で香りや食感の表情が変わります。茗荷竹は若い頃の茎で天麩羅など美味しいですね、7月ごろのわせ茗荷は比較的小ぶり、八月に入ると赤く丸みを帯びて秋茗荷となります。冷奴、そうめん、刺身のツマなどに添えると清々しさが演出できます、この時は横薄切りにして水に5分ほどさらします。
縦切りにしてさっと茹でて熱い内に甘酢に漬ければ鮮やかに発色し、日持ちするピクルスになります。これを刻んでご飯に混ぜれば即席のお寿司がすぐに作れます、茗荷甘酢に焼き鮭やじゃこをくぐらせてご飯に混ぜるとさっぱりとした旨味が加わって食欲がない日にも箸が進みます。
茗荷のシャキシャキとする歯触りと独特の良い香りで、気の巡りも良くなります。