井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2017年 9月の記事

9/28

新米(しんまい)・奥出雲仁多米・おむすび

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新米の季節になりましたね!毎年日本のお米は世界一だとピカピカの銀しゃりをみて深く思います、良い香りと甘みが口中に広がる。好きなお米の一つに奥出雲の「仁多米」があるのですが、もちもちとした食感が特徴。山間が広がる畑の中の田植えは楽しく、稲刈りもできるだけ参加します。お楽しみのご褒美にいただくお結びをほうばる。お米を収穫した土地の水でごはんを炊くことも美味しさに繋がっていますね、これはとても贅沢なことです。新米の季節はほぼ毎日炊きたてを楽しむのですが、湯気の立つごはんにおろしたての山葵でいただく卵かけごはん、ジュワッとごはんに溶けるバター醤油ごはん、黒胡麻と海苔を佃煮風に炊いたものなど気分によって。皆さんのお気に入りの食し方はどんなでしょう?と想像も楽しく今日もまた、昆布と炊いた塩にぎりをむすびながら思います、おむすびは良縁を結ぶ気持ちから握られてきました、私もいろいろな気持を込めて結んでいます「心に通ずるものは胃を通る」きっと心が通じるはずです。

9/23

青いレモン・青いみかん・ゆず・すだち・陳皮

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小さな小さな裏庭には、みかん、まだ青いみかん、ゆず、すだち、青いレモンが鈴なりになっていて、毎年とても楽しみです。その年によって実のつける量がそれぞれ違っていて、去年は蜜柑が豊作でしたし、今年は青いレモンが立派に育ちました。青リンゴは不作、いちじくはまぁまぁ。もぎたての香りは素晴らしく、とてもリフレッシュします。撮影時に葉付きのすだちやリンゴなどを添えると、写真がイキイキ!黄色く実る前のみかんは外側が緑だけれど、カットすると鮮やかな蜜柑色、コントラストもきれいです、まだ酸味が強いのでポン酢に加えたり、秋刀魚にかけても良いものです。柑橘類は胃の働きを良くし、豊富なビタミンCが疲れをとり、風邪予防などに有効です、コラーゲンを摂取したい時もビタミンCと一緒に摂取することが大事。薬膳では皮を干したものを陳皮(ちんぴ)と言い、気血の巡りをよくする生薬とされ、珍重されていますよ、ザルいっぱいに皮を干して保存します。大根おろしに陳皮と唐辛子と和えると、彩りや香りがよくなり、効能も高まるのでお勧めです。

 

 

9/20

すだち・レモン・レモン塩

日本は柑橘の種類がとても多い。今の季節には、塩焼き秋刀魚や松茸土瓶蒸しに「すだち」は欠かせませんね。果汁をひとしぼりするだけで、美味しさをこの上なく引き立ちます。庭の柑橘類の木は私にとって宝物、完熟もぎたての果実はフレッシュな酸味で心地よく、香りが広がると脳がパッと活性化するような感覚を覚えます。気持ちも清々しくなるので、出かける前にもいでカバンの中に忍ばせることもしばしば。柑橘類の香りは気の巡りを良くし、胃の不快感を取り除く薬味でもあります。香りが豊かで甘味さえ感じられる国産レモンが出回る季節も、もうすぐそこ。とろりとしたレモン塩エッセンスは使いやすく、ビタミンCも多い、今年もたくさん仕込ます。

9/17

玉葱(たまねぎ)・生活習慣病予防

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玉葱の旬は春と秋の2回。体を温める作用があり、玉葱とにんにくに含まれる辛味成分の硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助けるので、豚肉などと合わせるポークシチューや生姜焼は理想的なおかず。酢のクエン酸と合わせると、血液をサラサラにする効果がさらに高まる(たまねぎピクルスなど)。胃の働きを助け、胃もたれの改善にも役立ち、血中の資質を減らし、体内の余分なナトリウムを排出する効果もあるので高血圧や動脈効果予防も期待できるなどいいことずくめ。オニオンスライスなど生で食べる時に水にさっと放していただく事がありますが、水に放すのは3分以内にして硫化アリルの流出を防ぎましょう。フライパンで乾煎りした鰹節をたっぷりかけると香りがたって美味。新玉ねぎは1cm幅くらいに切って、味噌に酢を混ぜたものをつけていただくと消化機能を高める。火を入れると甘みが増すたまねぎ、チーズをたっぷりのせたオニオングラタンスープなどもお勧めです。

9/11

ヨーグルト・乳酸菌

腸内のバランスを整えるヨーグルトは乳酸菌発酵食の代表格ですね。その歴史はとても古くて驚くのですが、約7千年前から食されていたそう。免疫力を高め、腸の前後運動を促進させるので便通もよくします。牛乳に含まれるカルシュウムやたんぱく質は発酵力によって体への吸収が良くなるのです。近年、胃酸で死滅しにくい菌を発見し、健康効果の高いヨーグルトが販売されています。トクホのマークは、しっかりお腹の調子が整う事が認められたものなので、購入するときの目安に。ヨーグルトにドライフルーツを2晩漬けるとフルーツがふっくら元に戻るのですが、消化もグンとよくなるので体調不良時にもおすすめです。

9/9

月餅(げっぺい)・ユエピン・ムーンケーキ

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月餅は中華圏の秋の中秋節(ちゅうしゅうせつ)の伝統行事にいただくお菓子。まん丸の月を家庭円満や完璧ととらえ、満月を見立てています。アヒルの卵の塩漬けが入っている塩見味のものありますよ。東京で買える月餅では、この塩玉子入りを作っている恵比寿ウエスティンのものが私は好きです。控えめな甘みの中に、塩玉子や薬膳でもある蓮の実、木の実、ごまなど滋養のあるものが詰まっています。刺繍がほどこしてある美しい箱に入っているものも出回っていますよ、1年に1度の愉しみ。そうそう月餅は、包丁できれいにケーキカットして食べるとその切り口が美味しさを倍にします、お試し下さい。

9/7

小豆(あずき)・豆大福(まめだいふく)

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あんまり甘いものが得意じゃない私でも、小豆たっぷりの豆大福などをいただくとホッとして気持ちが穏やかになります。甘みや舌触りもさることながら、身体にたまった余分な湿(水滞・すいたい)を取る小豆を心地よく感じるのかもしれません。日本は湿気が多いので、体内に水分が溜まりやすい。昔から日本で食されている小豆は、湿をとり解毒作用があると言われています。利尿作用も高いのでむくみ解消に有効、理にかなっていますね。最近では美味しい蒸し小豆などの缶詰めも販売されているので、そのままつまんでおやつにしてもよいですし、オムレツなどに加えるのもオススメです。

9/3

薩摩芋(さつまいも)・焼き芋・スイートポテト

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食物繊維たっぷりのさつま芋はビタミンCも豊富。薬膳では胃腸を元気にする野菜とされています。体調をくずしたり、食欲が低下した時などにもお勧めですよ、お粥に入れても良いでしょう。そのままオーブンで焼いてホクホクの焼き芋にしても美味しいですが、一手間かけたスイートポテトのご紹介。さつま芋5本はたわしでこすり洗いし、アルミホイルに1個ずつ包んで竹串がスッと入るまで190度で1時間前後焼く。熱いうちに皮から中身を鍋に出して木べらなどでつぶすように混ぜ、甘さをみてきび砂糖を50gくらい加える。生クリームかミルクを様子をみながら60〜100ccほど加え、塩ひとつまみで味を整える(ミルクならバターや卵黄を加えても)このままいただいても良いし、形を整えてさらに同じ温度で15分ほど焼き色がつくまで焼き、ベークドスイートポテトにしても。熱々のアップルパイやスイートポテトには、濃厚なアイスクリーム、シナモンがよく合います。

9/2

秋鮭(あきざけ)・秋味(あきあじ)・秋の肌食養生

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産卵直前の川に上がる前の秋味、メスのお腹を裂くとイクラが出てきます。おろして切り身にし、2つに割った頭は一晩塩漬けにし、酒粕、白味噌、秋田味噌を加えて三平汁風にすると美味しい、大根、にんじん、ごうぼうなど根野菜をたっぷり入れて。鮭に多く含まれるアスタキサンチンは抗酸化力が高く、体を温め、肩こりや、眼精疲労、体の疲労感を回復します。シワやシミが薄くなるなど女性に特に嬉しい食材なのです。ナマ食は控え、冷凍してからルイベなどにすると安心ですね。北海道に行くと珍味の「メフン」(鮭の腎臓の塩辛で、半年から1年くらい塩付けにしたもの)があります。日本酒のお供に最高ですが、塩辛のパスタがあるように「メフンのパスタ」なるものもあったりして面白い。

9/1

里芋(さといも)・秋の食養生・煮っころがし・胃腸の改善

見るからに柔らかそうな里芋が出回ってきましたね。色々な調理法がありますが、オーブンで皮ごと焼くとスルリと剥けますよ。ねっとりとした甘辛い里芋の煮っころがしはこれからの季節の醍醐味ですね。掘り立ての里芋はたわしやスポンジなどでこするだけでツルリと皮がむけるので調理が楽。鍋を熱し、ごま油大さじ1をなじませて里芋を炒め、出汁2カップ、酒50cc、きび砂糖大さじ2を加えて厚手のキッチンペーパーの落しぶたをし、10分ほど中弱火で煮る。醤油大さじ2を加えてさらに8〜10分ほど煮て、最後に強火でとろりとした煮汁をからめる。余ったら、薄く衣をつけて揚げ、熱々のおだしをかけたものもまた美味です。中医学では、病気に対する抵抗力をつけ、胃腸の改善に特によいとされています。生まれつき食が細い、術後の方などにもおすすめですよ。里芋の粘りは血圧やコレストロールを下げ、体内の余分な塩分や毒素を排出してむくみをとります。