井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2020年 11月の記事

11/30

韮(ニラ・にら)・疲労回復

食欲増進、疲労回復に良いとされるニラは、最も調理しやすい野菜ですね。ニラレバやニラと豚肉炒めなどはシンプルですが、ニラのアリシン、カロテン、肉のビタミンB1などが合わさって相乗効果のある組み合わせです。ニラの効能を使った昔ながらの民間療法も沢山あります、嘔吐やゲップにお困りの方は、ニラをさっと茹でて絞ったものと、生姜をおろして絞ったものを牛乳で溶いて飲む。腰痛や肩こりには、熱燗を呑みながらニラのお浸しなどをお酒のお供にいただくなど。薬膳では、ニラには止血効果もあり、鼻血、不正出血などに良いとされています。ですが作用が強いので胃腸の弱い方、小さなお子さんは少し控えめになさって下さい、ニラはお腹のホウキと呼ばれるほど便通効果が高いので便秘気味の方には良いもの。それからお腹が弱い方は蜂蜜と併用すると下すこともあるようなので気をつけます。

11/29

発酵食・納豆(なっとう)・美容食

納豆・発酵食・美容食・なっとう

人呼んで「最高の美容食」。美肌効果が高いうえ、骨を強くし腸内を整え、血圧を下げるといい事ずくめの発酵食品。5大栄養素のタンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルに加え、特に体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含みます。大豆が納豆になると皮膚の再生を促すビタミンB群は約6倍、シミやシワ、生活習慣病を予防するレシチンは約1、5倍と言われています。
レシチンは寝る前に食すと美肌作りに有効です、睡眠中に肌は作られるのでお夕飯にぜひいただいて下さい。
発酵醬ダレのご紹介=このタレはごはんやお豆腐にのせるだけでも良いですが、これから出番の多いおうどんやパスタのタレとしてもおすすめ(すり鉢に納豆、豆板醤、ごま油、すりごま、卵黄、味噌を入れてすりませる、好みで梅干しや少しの甘み、三つ葉、ねぎなどを加えても)。ごま油がポイントです、香ばしさやコクで美味しくなり、含まれるビタミンK2の吸収がよくなります。

11/28

りんご・林檎・風邪・薬膳

井澤由美子・りんご・林檎・リンゴ・風邪

子供の頃、体調を崩すと母がよくりんごをすってくれたものです。りんごは85%以上が水分、ビタミンC、カリウム、食物繊維、リンゴ酸、クエン酸、糖分の栄養価が胃腸に優しく作用します。おろす、するという調理法も手伝って、病気改善、疲労回復に役立っていたのですね。
身体の余分な熱もとるので楽になります、黄色い鼻水が出る時は体内に熱がこもっているサインです。逆に白い鼻水が出る時は身体が冷えている証拠です、身体を温める作用がある、にんにく、ねぎ、生姜など温めるものを消化よく調理していただいて下さい

11/28

りんご・林檎・風邪

井澤由美子・りんご・林檎・リンゴ・風邪

子供の頃、体調を崩すと母がよくりんごをすってくれたものです。りんごは85%以上が水分、ビタミンC、カリウム、食物繊維、リンゴ酸、クエン酸、糖分の栄養価が胃腸に優しく作用します。おろす、するという調理法も手伝って、病気改善、疲労回復に役立っていたのですね。
身体の余分な熱もとるので楽になります、黄色い鼻水が出る時は体内に熱がこもっているサインです。逆に白い鼻水が出る時は身体が冷えている証拠です、身体を温める作用がある、にんにく、ねぎ、生姜など温めるものを消化よく調理していただいて下さい

11/24

クワハーダ・cuajada・発酵食・スペイン・発酵食

クワハーダ・発酵食・スペイン

スペインの北東部で特によく食べられている発酵食のクワハーダ、バスク地方ではマミア(mamia)と呼ばれています。チーズの一種で伝統的には羊乳から作られていたようですが、今では牛乳で作られる事も多いそうです。
見た目ヨーグルトのようですが酸味は少なく、フレッシュチーズそのもの、なめらかでとてもさっぱりとしています。現地では砂糖入りと無糖が売っていますが、朝食やおやつに蜂蜜や砕いたクルミと合わせて食べられることが多いそうです。可愛らしい陶器に入った羊乳もあまりクセがなく食べやすい。私はプラムなどのフルーツとメイプルシロップと一緒にいただくのが好きで、市場で新鮮な果物を買って来てはスペイン滞在中の朝食として楽しんでいました。地産オイル、バルサミコ、塩を混ぜたクリーミーなドレッシングを作り、サラダと和えたり、魚のソテーにもよく合いました。低脂肪、低カロリーの体に優しい発酵食です。

11/23

勤労感謝の日・新嘗祭・五穀豊穣

新米・炊きたて・ごはん・米

今日は勤労感謝の日です。国民の祝日ですが「勤労をたつとび、生産を祝い、国民が互いに感謝し合う日」として、昭和23年に設定されました。元々は国の祭日で、天皇が自らも食す新嘗祭(にいなめさい)という五穀豊穣(ごこくほうじょう)のお祝いがルーツをと言われています。作物の収穫を感謝する日です。改めて今年の全ての収穫と、目の前にある秋の実りや新米に感謝していただきたいと思います。
実は、私は勤労感謝の日生まれです。瑞穂の国である日本の最も大切な神事であった歴史を初めて勉強した時、この日に生まれた事を嬉しく思いました。また、自分自身が食の仕事に関われた人生についても幸せに感じています。
私の仕事は食の知(血)になることを身につけ、皆様にお伝えしていくことだと思っております。小人精進致します、身を引き締めてまた1年頑張りたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。いつもご覧くださり有難う御座います。

11/20

蜜柑・ミカン・陳皮(ちんぴ)・風邪予防

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寒くなると乾燥も手伝い、風邪などひきやすくなります。手洗いうがいを見直し、日頃からみかんなどビタミンCをこまめに補給しましょう。体調を悪くすると消化器や呼吸器の機能が低下し、体内バランスが崩れます。胃腸が弱ると疲れやすく、手足も冷たくなって胃が冷えやすくなることも。気になる方は、干し生姜、ナツメ、茶色いお茶の発酵茶、黒豆などを日頃から煮出してお茶にすると良いですね。
私はここに陳皮(みかんの皮をほしたもの、七味に入っています)を足して香りも楽しんでいます。大変良い香りなので、ネットなどに包んでお風呂にも入れてリラックス。手作りはグンと香リます、無農薬みかんの皮を洗って日当たりの良い場所でカラカラに乾かすだけ、洗濯バサミでつまんでも良いですね。

11/19

ししゃも・柳葉魚・骨粗症予防

写真

「柳の葉っぱ」からくる「ししゃも」の名前は「シュシュ・ハム」からきており、アイヌ伝説に由来しています。
シシャモは北海道の珍味、日本の固有種は本ししゃもですが、輸入物はカラフトししゃもで通年多く出回っているものです。国産は美しい白目の銀色と繊細な形なので見分けがつきやすい。生干しで売られている事が多いので、軽く炙るだけで頭から骨まで食べられ、カルシウムを多く摂取できます。フリットや天婦羅など美味しいですね、酢に漬けるとカルシウムが摂取しやすくなるので南蛮漬けなども勧めです。ししゃもにはマグネシウムや亜鉛も多く、高血圧や骨粗症予防に最適。
お腹がパンとはっているものは卵がしっかり入っています。私はメスが好きですが、漁師のお父さんは味が濃いオスしか食べないそう。購入する時はツヤがあり、身がしまっているものを選びます。国産の旬のししゃもは、良い香りで焼いてもふんわり。北海道白糠付の、目の前の海からそよぐ潮風で丁寧に天火干しされたししゃもはピカピカ、塩加減も素晴らしいのでした。

11/18

烏賊(いか)/イカ

イカ・烏賊・お刺身・薬膳・疲労回復・美人・かわいい・

タウリンが豊富ないかは肝機能を向上させるのでお酒の肴にもぴったり。
血を養うので、貧血や月経過多の改善にも有効とされてます。漢方ではいかの甲は胃腸病などの治療に使用されるそうです。
地中海周辺や日本ではよく食される烏賊ですが、食用としない国も多くあります。ワタもオツですし、お刺身でも干しても、煮ても焼いても揚げても美味しいのに(悪魔の海産物)と国によって呼ばれて敬遠されることも。
青森や北海道の一部の地域では、朝烏賊と言って鮮度の良いとりたてのいかを細切りにしてご飯の上におろし生姜とのせ、醤油をかけて食べられていますし、写真の透き通っている綺麗な烏賊は真烏賊で島根県でいただいたお刺身感動しました。いかのタウリンは生かさっと火を通す程度に調理するとその効能を失いません。

11/17

発酵調味料・醤油麹(しょうゆこうじ)・生姜焼き・鷄そぼろ

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日々のおかずに最適な醤油麹。我が家では1番登場率が高い発酵調味料なので多めに作って熟成させています。煮物や炒め物を作る時は、醤油や酒、砂糖、みりんなどを加えて調理しますが、醤油麹は、奥深い旨味と甘味があるのでお酒と合わせるだけで充分。手作りは簡単でお財布にも優しいですよ、スーパーなどで見かける200gの麹を袋の上からキズをつける様によく揉みほぐし、容器に入れて醤油450ccを加えて混ぜる。1日1回とろみが出るまで1〜2週間ほど容器をふって常温におく(発酵メーカーを使ったり、温度調節の手間をかければ一晩でOk)とろみがでたら冷蔵庫で保存する(涼しい所や時期なら常温でOK)。肉を柔らかくする作用に加え、消化吸収を良くし、腸内環境を整える麹。皮付きおろし生姜をたっぷり加え、生姜焼き用豚肉と馴染ませれば王道お惣菜の生姜焼きも美味しく簡単。お弁当にもよいそぼろは、冷たいうちからひき肉と醤油麹をまぜながら火にかけるだけ、白いごはんが止まらなくなります。