井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2020年 3月の記事

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はまぐり・蛤

温泉の露天風呂では、いつも思わぬ情報が得られるから侮れない。千葉県・九十九里の漁師さんの奥さんが言うには、「はまぐりは、冬は小さくて夏は固くなる。3月終わりか4月初めくらいが一番良いだしが出て、柔らかくておいしいよ!」。
いつもは酒蒸しやお椀、煮はまや焼きはまいただきますが、ベトナブ風もお勧めです。はまぐり、酒、パイナップルの薄切り、レモングラスをフライパンに入れてふたをして蒸し焼きにし、貝が開いた順に取り出す。シンプルながらも旬のうまみと、爽やかな香りがクセになります。キリッと冷やした泡や、白ワインが相性ば抜群。はまぐりは旨みが強いだけでなく、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、鉄分、アスパラギン酸などが含まれており、疲労回復にも効果的です。

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ナポリタン・贅沢ナポリタン・スパゲティー

ナポリタン・パスタ・スパゲティー

日本生まれのナポリタン、マニアの方もいらっしゃいますね。やわらかめの麺で作られるケチャップ味のスパゲッティは今でも喫茶店のメニューのエース的存在。洋食屋さんやお弁当にお料理のガロニ(付け合わせ)としてケチャップ味のスパゲッティが添えられていることがよくありますが、これはフランス料理からの名残です。
あり合わせの材料で楽しむお家ナポリタンですが、今日は蒸したカキがあったので、ベーコン、玉ねぎ、ピーマンと一緒に具にします。ナポリタンのポイントは、具材を炒めたらフライパンの端に寄せ、空いた部分にケチャップを入れて温める事です。火を入れることで酸味がマイルドに仕上がります。
カキのベーコン巻きや、カキのケチャップソテーなどのお惣菜がありますから、ナポリタンにカキを入れても違和感がなく、贅沢ナポリタンとなりました。
隠し味は、バターと少しのオイスターソース(カキが主原料の調味料)。栄養バランスも良いスパゲッティーです。

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白きくらげ・木耳・美肌スープ・肌乾燥

この季節は、肌が乾燥しますね。白きくらげは、貴婦人の美容食と言われるほど肌を潤す食材。下処理として、たっぷりの湯で下茹でとろみがでるまで約1時間半ほど茹でます。コラーゲンと旨味の素となる骨つき鶏(塩麹をもみこむ)と一緒にさらに煮込むと、最強のツヤ肌スープになりますよ。その際、体を温め滋養のあるものをプラスします。生姜のスライス、松の実、クコの実、ナツメ、玉ねぎや長ねぎなどを加えてゆっくり煮込み、薄味に仕上げます。胃腸を整え、冷えも改善する丁子(クローブ)をアクセントに加えても良いでしょう。器によそい粗塩を添え、好みで黒こしょうや山椒をふって全体を引き締める。下茹でした白きくらげは甘味にも良いものです。

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雛祭り(ひなまつり)・錦糸たまご

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今日は雛祭りですね。女の子の無病息災を願う桃の節句。幸せな結婚ができるようにという願いも込められています。子供が幼少の頃、お友達も遊びに来るので、毎年ちらしずしを作りました。たっぷりの錦糸たまごは幸福感があるので沢山のせます。失敗しない錦糸たまごの作り方をご紹介します。ボウルに卵2個、卵黄2個分、水で溶いた片栗粉、みりん、塩各少々を合わせてしっかり溶きほぐす。フライパンを熱し、油をなじませたら、一度濡れ布巾において温度を少し下げます。再度火にかけて温めたら、卵液を数回に分けて流して薄く広げる。表面が乾いてきたら火を止めます、余熱で火を入れると、しっとりと卵色が映える仕上がりになります。数枚重ねて半分に切って更に重ね、クルクルと巻いて極細切りにすれば、きれいな錦糸たまごの完成です。

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・風邪予防・食養生・きんかん・金柑・喉の痛み・キンカン・柑橘類・薬膳・

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新玉ねぎ・消化促進

白くて柔らかい新玉ねぎがスーパーに出回っています。辛味がなくみづみずしいので、スライスして生のままいただけます。山地の農家さんは栄養が逃げるからと、水にさらしません。調理をする時も火入れの時間は短くするそうですよ。少し厚切りにし、煮えばなのおみそ汁や卵とじにするのもいいですね。新玉ねぎのシャキシャキした食感は心地よく甘味があって美味しいので、旬には薄切りを山盛りにして、たっぷり堪能したくなります。
新玉ねぎはオリゴ糖を多く含み、腸内環境を良くする他、疲労回復を手伝う成分など沢山の効果があります。薬膳では、消化不良を改善し、お腹の張り、ゲップや吐き気などに有効とされています。購入する時は、隙間がなくずっしりと重たく、球状で先端が細めのものを選びます。新玉ねぎでも匂いや辛味を感じて気になる方は、切った後少しおき、空気に触れさせて少し置いてからいただくと和らぐようです。