井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2024年 7月の記事

7/26

スパイス・生薬・食養生

薬味・スパイス・生薬・マガジンハウス・クロワッサン

大概のスパイスは、木の根っこや樹皮、花、種、果実などの植物から採取されています。料理やお茶などに、複雑な風味や辛味、色合いをつけたり、肉や魚の臭みなども消臭します。生薬・スパイスなど、国や地域で呼び名は変わりますが、古来より世界中の人々のカラダや心の不調を治してきた薬です。食欲増進・消化促進効果が高いもの、食品を傷みから守る抗菌作用や防腐効果にも優れたものなど多様です。

料理以外の用途では、例えば中国の楊貴妃は口臭予防に噛んでいましたし、ネパールでは歯痛止めに、ヨーロッパではオレンジに刺してポプリに、日本ではタンスに入れて虫除け剤として活躍していました。身近なスパイスや生薬の薬効を感じながら日常的に見直してみると楽しくなります。

スパイスはお茶やデザートにも欠かせません。桃の美味しい時期ですが、桃のコンポートにほんの少しカルダモンを忍ばせると、桃との好相性に驚かされます。マガジンハウス「クロワッサン」の薬味とスパイスの特集では、沢山のスパイスレシピをご紹介しています

7/10

濁り酢・酢・スイッチビネガー・フルーツビネガー

濁り酢・スイッチビネガー・井澤由美子・健康美容・食養生・食薬・酢・フルーツビネガー・腸活・温活・あさイチ・きょうの料理・

暑中お見舞い申し上げます。

お酢の効果は偉大です。酢には様々な健康効果がありますが、中でも濾過されていない「濁り酢」を私は愛用しています。暑さと湿気などが重なりて疲労が気になるこの頃には特にお勧めです。酢にはもともと腸活や体を温める効果もありますが、普通の酢にはないナチュラルで強い効能が濾過が無い分、濁り酢には残っているそうです。免疫力を上げるスイッチを押してくれるお話を伺いましたので、私は「スイッチビネガー」と呼んで親しんでいます。日常にちょこちょこ取り入れて疲労と肝ケアを。納豆には、塩と濁り酢を混ぜてあわあわ納豆に、チョコレートケーキの仕上げに、いちじくの蒸し煮にほんの少し加えるなど、日常で自然に摂取していますよ。

その日の体調に合わせた果物や野菜を選ぶ。これらは、全般的にビタミンやカリウム、食物繊維を多く含み、疲れやむくみ、便秘などの改善にも有効なので、合わせると相乗効果が生まれます。

フルーツ酢の作り置きもいざと言う時に助かります。バテ予防におすすめの理由が3つあり、1、フルーツのビタミンCと酢のクエン酸で疲労回復を促進させる。2、酢とフルーツの腸活パワーと酢の血流を促す効果で冷え知らず。3、フルーツと食物繊維と酢の消化吸収を高める効果で食欲不振を改善などです。

実は夏が一番体を冷やす時期、エアコンや冷たい飲み物で体内外を冷やしがちです。結果、血流が悪くなり胃腸の機能が低下すなど、冷えは様々な不調を呼び込みます。胃が活発に動く温度は体温より2度ほど上です、消化吸収を促す為に冷たすぎるものは避けましょう。出来るだけ常温でいただき、血流を促して養生して下さい。体を温める酢を多用しながら、頭寒足熱(足は冷やさず頭は涼しく)で健やかに乗り切って下さい。