井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2024年 5月の記事

5/29

カリカリ梅・梅シロップ・梅干し・初夏の手仕事

梅・梅干し・きょうの料理・井澤由美子・手仕事・健康・美容

青梅に切り込みを入れて花割りにする。勝手につけたネーミングですが、バランスよく体重をかけて上手に割った後は花のようになります。「きょうの料理6月号」では、青梅と完熟梅のシロップやその料理展開をご紹しています。今日も青梅を木によじ登って収穫しました、青々とした実と若葉に気持ちがスッとします。

梅はその日の難逃れということわざがありますが、私は梅干しを出張先などや旅行にも必ず持参しています。疲労が伴うので、クエン酸や塩分が元気を回復してくれますし、お腹の調子が悪いと時にも最適です。古来からの先人の知恵に、現代の幅広い作り方を交えて楽しんでいます。旬は短しです、小梅、青梅、完熟梅、らっきょう、山椒と忙しい5、6月です。

手塩にかけた旬の味は特別です、500g(15個前後で紹介しています)で今年は梅干しもつけてみませんか?

 

 

5/27

山椒・初夏の風味・手仕事

きょうの料理・初夏の手仕事・保存食・井澤由美子・山椒・旬の味・季節の手仕事・美容・健康・保存食・日本の味・食養生・薬膳

店先に山椒の実、小梅、青梅、らっきょうが並びワクワクしています。うかうかしていると、時期を逃してしまうので早起きして保存食作りに勤しみます。山椒醤油、山椒の実の塩漬け、山椒オイルを手始めに作りますが、この時期だけの淀みのない鮮烈な青い香りと辛味を逃さず、ギュッと詰める為に毎年試行錯誤を楽しみながら繰り返しています。

山椒の実は沸騰させた湯に塩少々を入れ3分ほど茹で、氷水に1時間ほどさらす。枝から実をとって水気をしっかりふき(ここで冷凍しても)、清潔な密封容器に山椒をいれ、醤油をかぶるくらいに注ぐ。山椒オイルは下処理した山椒に米油、ごま油、オリーブオイルなど好みのものをそそぐ(冷暗所か冷蔵庫で保存)。シンプルで思いもよらぬ食べ方を発見できた時は特に嬉しい。青々した山椒のチリソースを作って、エビやホタテに絡めると眼にも舌にも鮮烈です。

NHk きょうの料理6月号で山椒の味の入り青梅hシロップをご紹介しています、必ず毎年作るお気に入りです。

山椒は消化不良や胃腸の調子を整え、身体の冷えに効果があります。何よりその高貴な香りに胸がスッとします

5/21

青梅・梅シロップ・梅遊び

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雨が降ると、庭の青々とした梅が小雨を受けて気持ちよさそうです。ちょうど500円玉くらいの大きさに育って、今年も梅仕事の始まりです。

手始めにカリカリとした食感の青梅の梅漬けを作ります。塩味と甘味の両方を仕込みますが、どちらもさっぱりとして心地よい風味、毎年沢山仕作り置きます。それから、糠漬けにも青梅をポンポンと数個忍ばせて殺菌作用を促しています。季節的に山椒の実もなる時期なので、こちらも一緒に加えて、倍の作用と香りを存分に堪能しています。

青梅のシロップを味醂代わりに使用すると、料理によって奥行きが出ます。シロップは、体調を崩した時や熱がある時などにも良いもの。喉の渇きを速やかに押さえ、青々とした爽やかな香りが気の巡りも整えるので養生になります。梅は唾液の分泌を活発にしたり、疲労回復を助ける働きがあります。

作り方はきょうの料理6月号に掲載していますよ、よかったらご覧ください

 

5/9

発酵食・お味噌汁・実の3種は身の薬

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「実の3種は身の薬」

あまり聞き慣れぬ言葉かも知れませんが、お味噌汁に3種以上の具材を入れて食べると身体に良いと言う意味合いです。海藻やきのこ類、旬野菜、豆、肉や魚にはミネラル、ビタミン、ポリフェノールや脂質も豊富なので、日々のお味噌汁にたっぷりと加えて食せば健康に繋がります。鮮度の良い食材だと、細胞の活性化にもつながり、美容や老化防止にも良いはずです。関東では、お味噌汁に2種以上の具材は邪道と唱える説もありますが、朝の忙しい時間やランチなどの具沢山のお味噌汁には、豊富な食物繊維やビタミン類を手早く補給できるお勧めの食べ方です。

味噌に含まれるタンパク質は体を作る三大栄養素の一つであり、動脈硬化を予防するレシチンや、老化を予防するビタミンE、更年期にも良いイソフラボンなどをバランスよく含んでいます。

湯気が上がる具沢山のお味噌汁を見るだけで、1日の活力が生まれます。

 

5/8

山菜・春の息吹・デトックス

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新鮮で柔らかなわかめのしゃぶしゃぶを心ゆくまで楽しんだあとは、山菜に以降します。

かんぞう、うど菜、うるい、行者にんにくなどの山菜をわかめと同じように昆布ダシでしゃぶしゃぶにしていただくのが毎年の楽しみ。山菜は、香りが豊かで繊維が豊富(食べ慣れない方は、ほどほどの量で楽しみます)。苦味のあるものは、虫から身を守るためのアルカノイドに由来する成分で、デトックス効果が高いのです。こごみ、たけのこ、うどなど独特の香りと風味、食感を楽しめる時期はとても短いので何かしら日々口にします。

香りは気の巡りもよくするので、ストレス緩和にも良く、リフレッシュできます。汗ばむ日も出て来ました、緑茶に新芽の蓬を浮かべると、穏やかな良い香りと緑茶の成分も手伝って頭がスッキりとします。

5/2

柏餅・子供の日

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明後日は子供の日ですね。端午の節句で、菖蒲の日とも呼ばれます。二十四節気では立夏(夏の気配がする頃)。菖蒲やよもぎを湯に入れてその香気で邪気を払い、無病息災を願う。菖蒲は尚武にかけていて、勇ましく健やかな男の子の成長を祈願する日です。今日は菖蒲とよもぎを浮かべて朝風呂に、爽やかなお天気も手伝って清々しい。菖蒲とよもぎには血行をよくし、神経を沈静する効果が期待出来るそうです。

道行く和菓子さんやスーパーでは柏餅が販売されています。きちんと作られたものは餅が二つ折りになって、兜の形をしています。かしわの葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないので、「家系が絶えない」「子孫繁栄」と縁起をかついでおり、昔の武家社会では特に珍重されていたそう。

かしわ餅の餅は上新粉を練ったもので、江戸時代の生まれだとか。一方、中国伝来の粽(ちまき)(茅巻)は、もち米やうるち米などで作った餅を茅(ちがや)などの葉で巻いて井草で縛っています。餅に良い香りがうつり、乾燥を防ぐ効果や手を汚さないなどの利点もあります。かしわ餅の中身は小豆餡が主流ですが、白餡に甘い白みそ(西京味噌)を混ぜた白みそ餡も毎年楽しみにしています。写真は祖母とよく買いに行った、小石川にある一幸庵さんの柏餅。熱いほうじ茶や緑茶で楽しみます。