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蕗の薹・山菜・春の息吹
春の訪れを告げるふきのとうは日本原産の山菜。春先のスキー場で見つけては母にお土産にしていた頃が懐かしい。天然のつみたては色も良く、香りを堪能しながらのほろ苦が美味。漢方では、乾燥褪せたものは解毒などに効く生薬となるそうです。
ふきのとうを手にしたら、とにかく早く調理して香りと水分が逃げないうちにいただきます。摘みたてを天麩羅にすると香りがグンと開きます、葉を広げるようにして薄い衣に潜らせてサッと揚げると花のようになって可愛らしい。白身と混ぜてお椀に落としたしんじょうもオツ、おかわりしたくなる美味しさです。
ふきみそは、ごはんのお供や、田楽、和え物など何にでも合うので毎年沢山作りおきます。まず、ふきのとうを開いて水で洗い、熱湯でさっと塩茹でしたら冷水に晒して水気をギュと絞ります。刻んでごま油で炒め、味噌、きび砂糖、酒を馴染ませ、隠し味にほんの少しのお醤油を加える。細かく切って白味噌とすリ混ぜれば料亭風、ほろ苦がみが美味しいふき味噌の出来上がりです。
春の山菜の苦みは、冬に溜まった体の老廃物や毒素を排出するなどデトックス効果が高いので、この時期は特に口にしたい食材。花粉症などのアレルギー症状を緩和する手伝いも期待できそうです。旬は短し、様々な春の苦味を堪能します