井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2017年 10月の記事

10/26

小松菜(こまつな)・高血圧

薬膳で小松菜は、熱を伴うほてりなどの症状に良いとされています。胃の働きを促進する効果があります。ビタミンCやカルシウムも豊富で骨を丈夫にし、貧血予防に役立つ鉄分も多いのが特徴。血圧の下げる作用もあるカリウムを含むので、血圧の高い人にもお勧め。
また、漢方では歯や歯茎にとても有効な野菜とされています。歯周病が気になる方は積極的に口にしても。青汁にしたり、レモンやりんご、にんじんなどと合わせたジュースに、お料理に随時使用してみると良いでしょう。
食感の残る小松菜の煮浸しのご紹介です、小松菜半束(茎の部分に砂があるので水で浸して落とす)を4㎝幅に切って、茎の硬い部分からフライパンに入れる(じゃこ、ささみ、揚げげなど加えても)。ごま油小さじ2〜3、粗塩3つまみを回しかけフタをして中強火にかける。しんなりして色鮮やかになったら出来上がりです。下茹でしないので栄養が逃げません、煮汁もぜひいただいて下さいね。ごま油の効果でカロテンの吸収も良くなります。

10/14

当帰(とうき)・月経不順

女性にとって心強い生薬が当帰。当帰は芳香性の多年生で、11月頃に根を掘り、水で洗って天火干しした薬草です。その効能は血液の質を良くし、量も増やす優れもの。血行不良や貧血、めまい、動悸、月経不順、生理痛、顔色の悪さを改善しますよ。また血液の不足による頭痛や身体の痺れ、脇胸の痛みなどにも有効。血圧を下げ、鎮痛、腹痛、強壮薬としても使用されます。
晩秋に向けて寒さが増してきますね。頭寒足熱を意識し、足首、手首、首などを冷やさない様にすることも大事ですよ。