井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2016年 12月の記事

12/23

 杏仁・粥 せき・喉のいたみ・悪寒

杏仁は生薬で、少し苦味のある北杏と苦くない南杏があります。肺と腸を潤す効能があり、便秘改善にも効能があります。喉の痛みを緩和し、咳を鎮め効果が見込めるレシピをご紹介しましょう。胃に優しく体が温まるおかゆを炊き、杏仁とおろし生姜を入れ、紫蘇や三つ葉、コリアンダーなどの香味野菜を刻んでたっぷり加えます。ホッと杏仁ミルクもお勧め、温めた牛乳か豆乳に氷砂糖を溶かし、あれば陳皮(ちんぴ)を加える。喉の痛みがある時は、できるだけ辛いもの、しょっぱいもの、油っこいものなどの刺激のある食事や飲み物を控え、やわらかく温かいものをいただくようにして下さい

12/12

ほうれん草・鉄分・貧血・風邪予防

旬のほうれん草は葉が肉厚になり、甘味も増しますね。鉄分が多いので、昔から貧血などに良いとされている冬の代表野菜です。ほうれん草が食べたくなったら実際に血が足りないのかも。積極的にいただいて下さい。ビタミンCやカロテンも多く、風邪や動脈硬化予防にも最適で、五臓の働きも助けます。良質の油と一緒にとると、カロテンの体への吸収率が高まりますよ。茹でるより(レンジ加熱だとビタミンCの損失が少なくすみます(加熱後は水にさらしてしぼる)。おすすめレシピはナムル。ほうれん草はレンジ加熱して、(茹でてもOK」、水にさっとさらして水気をしぼり、ピーナッツ油やごま油、塩、こしょう、おろしにんにく、鶏ガラスープの素を各少々を加えればOK。ほうれん草は早めに使いきりたいですが、保存する時は新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、立てて野菜室に入れましょう。

12/7

四物湯(しもつとう)・生薬

写真 2

四物湯は当帰(とうき)、塾地黄(じゅくじおう)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)の4つの生薬で作られています。君薬(中心となる生薬)は当帰、効能は血液の質をあげて量を増やすことなので、月経不純や生理痛、産後、冷え症など血液不足による女性特有の症状に特にお勧め。血液が不足すると、顔色が悪い、めまい、爪割れ、月経の遅れなどの症状が起こってきますよ、目の下のクマが気になる方にも。心あたりのある方は四物湯を試してみるとよいかもしれませんね(ただし、胃腸が弱い人は気をつけて。担当医や薬剤師さんに相談してから購入してください)。