井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

季節の食材を知って、毎日の食生活を豊かに。
食べて元気になれる、栄養豊富な旬の食材を日替わりでご紹介します。

2015年 4月の記事

4/30

カツカレー

カレー・カツカレー

突如として無性に食べたくなるカツカレー。昔懐かしい喫茶店の前を通りかかった時などは、頭にピン! と浮かんでくる。カツカレーをオーダーする時は、いつも恐る恐る。「あの~、カツ半分にはカレーをかけないようにお願いします~」と祈る気持ちで店員さんにお伝えします。たくさんの言葉で伝えると、カツだけ別盛りで出てくる事があり、これでは私が理想とする “ カツカレー ”ではありません 。理想はこうです。ごはんの上にカツがのり、カツの下半分だけにカレーをかけて欲しい。先日食べたカツカレーは、右半分にどっぷりカレーをかけられて、左半分の3切れのカツしかサクサクを味わえなかった。。だからどうかサクサクの部分を一切れずつに残るようにかけてくださいと祈るように頼むのです。こんなの私だけですか?

4/29

昭和の日 ・ラム肉・羊肉

ヨウニク(429)の語呂合わせから、羊肉の日でもあります。生後1年未満の羊肉(ラム)はとても香りがよく、柔らかで調理もしやすい。スーパーマーケットなどでも骨つきラム肉が手軽に入手できるようになり、見栄えもするのでパーティーなどにも◎。ラム肉は、数あるお肉の中でも、脂肪燃焼効果が期待できるL-カルニチンが豊富で、ダイエット効果もある赤身肉。水気をよくふいたラム肉を、粗塩と挽きたてのこしょうで焼いただけでも美味ですが、ミントソース、柚子こしょうソースなど香りが爽やかなソースを手作りして添えたい。
ミントソースの作り方です。洗ったミント 半カップ分、レモン果汁 大さじ1 or 酢 大さじ1、オリーブ油 大さじ1~2、きびざとう、粗塩、挽きこししょうは各少々、以上をすり鉢でする(ミキサーでも可)。
お気に入りの調理法に、ダークラムベースで作った手作りのバニラエッセンス(ラムにバニラビーンズをつけたもの)でラムをフランベ、こちらもオススメのステーキです。

4/28

山芋・山薬(さんやく)

山芋・山薬・さんやく・薬膳・漢方・食養生

山薬と書いて、“ さんやく ” と読みます。身体への効能がとても高く、山で採れる自然食であり、文字通りお薬とも言えるパワーフードです。体調が悪い時や季節の変わり目に、積極的に食して内臓を保護しましょう。沖縄には、内地とは少し違った山芋があるのをご存知ですか? 知名度はまだ低いのですが、沖縄人(ウチナンチュー)の長寿をしっかり支えてきました。これは亜熱帯地方で栽培されるもので、大きさも形も一般的な山芋とは違い、とても強い粘りを持ち、つなぎがなくてもそのまま揚げる事も可能です。どちらの山芋も腎機能も高めるので、滋養強壮、疲労回復に最適です! 山芋は、私が疲れた時に一番食す率が高い、頼もしい助っ人野菜なのです。

4/26

卵・たまご・玉子・タマゴ

タマゴ・卵・玉子・

お花屋さんの春のイメージカラーは黄色だそう。店先にはチューリップ、フリージア、ミモザなどの元気カラーの花々が、道端にはタンポポも揺れています。花々を愛で、陽気に誘われるこの頃、オムライスを作りたくなります。コツは、卵液に乳製品(生クリームやマヨネーズ)を少し入れる事と火加減。しっかり熱したフライパンにバターを素早く溶かし、卵液を流し入れる。ここで慌ててかき混ぜずに30~40秒ほど待ち、卵がプックリとしてきたら外側から大きなスプーンで2、3回かき混ぜてドレープを作る。最大のポイントは、フライパンをよく熱すること。急いでケチャップライスにのせれば、ふわふわの幸福色のオムライスの完成です! 寒卵もよいといいますが、春になると鶏さんもリラックスするので卵が美味しくなるのです。

4/25

しそ・紫蘇・シソ・大葉

紫蘇・しそ・シソ・青紫蘇・大葉・

しそは日本のハーブです。抗菌作用も高く、刺身のツマなどによく添えられていますね。食欲増進効果や生臭みを消す作用もあるので、理にかなっています。
しそは変色するので、水に放して色止めします。数枚重ね、手前からクルクルと巻いて細切りにするときれいですね。しその和風ジェノベーゼソースも爽やかで美味ですが、なんといってもお勧めは、多めのたらこをごま油とわさび、醤油少々でのばし、しそ10枚分の細切りを一緒にあえたパスタでいつでもペロリと食せてしまいます。おつまみには、塩気の強いブルーチーズをしそで巻きにするのも面白いですよ。簡単なので、ぜひお試しください。

4/21

エシャロット

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まず、炊きたてごはんに、釜揚げしらすをてんこ盛りにのせる。その横に、納豆と付属のからしを添え、刻んだエシャロットを散らす。ねぎではなく、このエシャロットがポイントです。いつものねぎをのせたバージョンと、ぜひ食べ比べをしてみてください。もちろん、ねぎにはねぎの良さがありますが、私がエシャロットを散らして食べた時の衝撃は、富士宮やきそばや吉田うどんを初めて食べた時と同じでした。あれば味付けメカブも添え、真ん中には卵黄を落とし、よく混ぜていただいてみてください。

4/20

穀雨

穀雨「こくう」は、雨が降って百穀を潤す(穀物だけでなく、あらゆる植物の成長を助ける)という意味を持つ、二十四節気のひとつです。百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)ともいい、変わりやすい春の天気も安定し、農作業の目安にもなります。そして、この頃の雨が止むとされるのが八十八夜です。

4/17

ほたるいか・蛍烏賊

3月から5月頃が旬のほたるいかは、兵庫県、鳥取県など日本海側の地域が産地です。特に富山県が有名ですね、海中のほたるいかは青く光るそうで、未だ見ぬ光景に毎年思いをはせています。キトキト(富山弁で鮮度が良いの意 )のホタルイカは、酢みそを添えても、しょうが醤油でいただいてもおいしいですね。セミドライに干してあぶったり、沖漬けも捨てがたいのですが、濃厚なワタが溶け出たアヒージョもまた格別で、バケットをついついお代わりしてしまいます。
店先では産地で茹でられたものを多く見かけますが、透き通った生の美しいほたるいかを見かけることもあります。販売されているものは寄生虫などの関係で冷凍解凍されたもの、あるいは内臓を取り除くように書いてあります。
茹でたても美味しいですよ。生を購入されたら、目と口の部分が口にあたるのでピンセットなどで取り除き、さらに気になる方は軟骨も引き抜いて熱湯で30秒ほど塩茹でします(この作業は茹でた後でもOK)。きちんと下処理されたほたるいかで自家製沖漬けも楽しめます。ほぼ同量の酒、醤油、本みりんを煮立て冷まし(味醂が気持ち多くても)冷蔵庫で半日以上漬け込みます。

4/16

春魚のお刺身

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春魚の白身のお刺身やいか、えび、貝などが特に好きです。(私は江戸っ子のクセして、ピカピカだったり、血合いや脂たっぷりの回遊魚が少々苦手です。。) 淡白で香りが優しい春の魚介には、うまみを無くすことなく、グ~ンとよいところを引き上げてくれる煎り酒(いりざけ)がおすすめです。これは、江戸時代からある日本の古い調味料で、作り方もとても簡単! 白身のお刺身好きな方がいらしたら、ご家庭でもぜひお作りください。お酒 1カップ、梅干し(大) 1個、みりん 小さじ1を小鍋にかけ、沸騰したら弱火にして8~9分ほど加熱するだけです。お好みで、うす口しょうゆを少し垂らしてもいいでしょう。消毒した保存瓶や空き瓶で、3ヶ月ほど持ちますよ。それから、白身のお刺身の話に戻りますが、粗塩(天然の塩・自然の塩)と、おろしたてのわさび、すだちをキュッと控えめに絞っていただくのもいいですね。どちらにせよ、白身には、お醤油より白い塩の方がより旨味や甘みを引き立てる気がします。

4/11

花さんしょう

さんしょう系のスパイスが大好きです! 花さんしょうは、小さな黄色い花をつけた柔らかい花の部分。お吸い物に入れたり、香りづけに加えますが、肉類にもよく合うと思います。少し濃いめのお醤油だしに花さんしょうを入れて、2、3枚のすき焼き肉をサッと煮る。高価だし、市場に出回るのも一瞬なので、築地に行くと店頭に目を凝らしてしまいます。今年はぬめりのあるお野菜とおひたしにしてみよう。