井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

12/16

黒豆(くろまめ)・老化防止・薬膳茶

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中医学では、腎の働きを良くすると言われる黒豆。血を補う効能もあるナツメと水から一緒に煮出したお茶を最近よくいただきます。自家製ナツメは空気の綺麗な里山の、日当たりの良い所で育つ大木をセレクトしています。赤く実ったら直ぐに手摘みし、蒸してからセミドライに乾燥させて冷凍保存しています。黒豆と合わせると、香ばしい香りとナチュラルな甘みにホッとします。
黒豆は甘煮以外に、フライパンで乾煎りした炒り豆も小腹が空いた時によいし、その後酢漬けにしても良いですね。ブラジルのフィジョアーダのようにお肉とコトコト煮込んでも美味しものです、新豆が出る頃は柔らかく調理も楽。足腰の弱り、老化防止、エイジングケアにもお勧めの黒豆、日常的にいただいて下さい。

12/13

ごぼう・牛蒡

食物繊維が代名詞のごぼうはデトックス効果が高い野菜です。大地の香りがし、シャキシャキした歯ざわりが心地よく、独特の風味が楽しめます。切り方によって食感が異なり、水や酢水にさらしてから調理します。ごぼうは平安時代に薬草として中国から伝わったようですが、根の部分を料理して食べるのは日本人だけだそうです。キンピラや筑前煮、どぜう鍋にも欠かせませんね。関東では北区滝野川が発祥の滝野川ごぼうが主流、千葉県の太めの大浦ごぼうや、しっとりした堀川ごぼうなど産地が違うと特色も変わります。
香ばしいごぼう茶は健康的、サポニンが豊富です。柔らかめのごぼうを選び、洗ってピーラーで薄く削る。ザルに広げ、天日で乾燥させ、仕上げに低温のオーブンか野菜乾燥機、フライパンで乾煎りするなどしっかり水分を飛ばします。空き瓶や缶などにお菓子や海苔についている乾燥剤を一緒に入れて保存します。いただく時は少し煮出せばOKです。

12/12

牡蠣(かき)・カキフライの作り方

牡蠣が美味しい季節ですね。腎の働きを高める牡蠣は亜鉛を多く含み、肌や髪の艶をよくしエイジングケアにも有効、味覚も正常に保ちます。今日は、はがれにくい洋食屋さんのサクサク衣のテクニックのご紹介。ひと手間でグンとパン粉が落ちにくくなって、サクサクに揚がります。衣を作ります、ボウルに卵L玉1個、小麦粉大さじ1、水を大さじ1を加えてよく混ぜる(料理用語でこの衣をバッター液batterと言います。粉と卵、水やミルクを混ぜた混合物の意味です)。後は、具材の水分をキッチンペーなどでしっかりとって塩、こしょうをふり、小麦粉を全体に軽く叩いたあと、衣にくぐらせてパン粉をしっかり押し付ける。揚げるとツノが立つような生パン粉がサクサクして私は好きですが、お好みです。

12/9

 鰤(ブリ)

脂がのった濃厚な寒ぶりは柔らかくて美味しいですね。先日、大分の別府出張で食べたブリはカボスを餌に混ぜているそうで、旨味の中にさっぱり感がありました。DHA、EPA、ビタミンE、良質なタンパク質、タウリンが豊富。含まれる良質な栄養素は、気血を補し体を温める効能があるので冷え性、関節痛、風邪、肌荒れ、認知症などにもお勧め。本日のレシピは漬けて焼くだけです(酒、醤油、みりん各大さじ1半、ごま油とおろし生姜少々に、水気をふいたブリの切り身2切れを2、30分ほど漬ける。汁気をとり、よく熱した魚焼きグリルで塩をふったきのこ、ねぎなどと焼いていただくと栄養摂取の相乗効果が上がります。器に盛って、ゆずやかぼすも忘れずに。

12/7

紅茶・熟成パウンドケーキ

発酵茶である紅茶は私の精神安定剤、特にアールグレイが好きなのですが、アイスティーの甘味ならメイプルシロップ、ミルクティーなら和三盆がベストです。美味しい紅茶を入れるために水道水のお水を勢い良く出してヤカンに入れて熱する、こうすると、酵素の量が増えてお茶がグンと美味しくなります。ゴールデンドロップを楽しんだ後は、スパイスを入れたミルクティーが冬の定番。シナモンスティクは指先まで温め、クローブは胃腸を整え、削りたてのナツメグは若返りのスパイスとして有名、芯から温める干し生姜を加えたりと、それぞれの効能と香りを紅茶の種類に合わせて楽しんでいます。
年末のお茶時に楽しむ為に、熟成フルーツパウンドケーキを仕込ます。刻んだ紅茶葉、様々なスパイス類、アーモンドプードル、クルミやアーモンド、洋酒に漬けたドライフルーツ、たっぷりのよいバターを加えたアダルトなパウンドケーキを焼いて、ガーゼにくるむ。ダークラムやカルバトスなどを時々ぬりながら3週間以上寝かせます。クリスマスやお正月に一切れ一切れいただくのが毎年の楽しみ、今もゆっくり熟成させています。

12/6

美容薬膳・カリフラワー

カリフラワーはさっと茹でてピクルスに入れる、スパイスと炒めるなど食感を残して楽しんでも良いですし、ゆっくり火を入れてほっこり柔らかく調理するのもおすすめです。なめらかにマッシュすると、じゃが芋よりもう少しエレガントな口当たりと風味になるのでおもてなしにも。カリフワラーに豊富に含まれるビタミンCは熱に強いので調理に向いています。肉や魚との相性も抜群、例えば鶏や豚肉、鮭などのコラーゲン豊富な食材と一緒に摂取するとカラダへの吸収率が高まり、美肌に導きます。シチューやお鍋に入れて相乗効果を担って下さい。茎に栄養があります、捨てずに皮を剥いて加えましょう。白い食材は塩糀と相性が特によく、豚肉などかたまりも柔らかくもなりしっとり煮えます、合わせて煮ると良いですね。

12/5

美容薬膳・柿(かき)

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12月に入りましたが、柿が美味しい。ビタミンカラーのオレンジ色が目に飛び込んでくるとついつい手が伸びます。よく熟れた柿を見つけたらつぶしてフレッシュピュレにし、フルンとした杏仁豆腐にトッピングすると、見た目も麗しい。ビタミンCやカロテンが豊富な柿には美容効果や風邪予防効果が期待でき、咳や痰の痛みなどを抑える杏仁にも美肌効果があるので合わせて相乗効果を上げます。柿のキャロットラペもオススメです、みかんの果汁と塩、オリーブオイルで小粋に。酢の物や白和えにも良いですが、シンプルにレモン果汁をたっぷり絞って冷やしたものも美味。生ハムを添えると塩気と相まって白ワインにピッタリで、アルコールの解毒作用もあるのでさらに◎。ちなみに柿はカラダを冷やす傾向にあるので、温まるものといただいて下さいね。ヘタや葉は生薬にもなります、殺菌効果もあるので、渋柿の若い葉は柿の葉寿司などに活用され、乾燥させてお茶にもなり、ダイエットにも最適だとか。ですが、タンニンが多いので程ほどにいただきますしょう。

12/4

白子・タチ・菊子・雲子

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白子を購入したら、身を潰さないように筋部分を切って一口サイズの小分けにし、粗塩と酒適宜をふる。熱湯でさっと茹で(ここが肝心です、小樽のお寿司屋さんの大将のお話では数秒)氷水に落とし、キッチンペーパーで水気をとります。さすがの北海道、鱈から出したばかりのたち(北海道では白子をタチと呼びます)なのですから鮮度が違います。さっと茹でた白子は奥の方がうっすらピンクで色っぽいくらいでした(写真は、すし飯にのせて下さったもの)ポン酢と紅葉おろし少々がのせてありました。白子はフリットや天婦羅にすると表面だけカリッとして、中からトロリと流れだすクリーミーさも絶品ですね。苺が美味しくなったら、粉をはたいた白子をカリッとバターソテーし、バルサミコで炒め合わせた一皿も絶妙です。茶筅で作る熱燗白子酒もまた楽し。白子にはビタミンB群、D、Eタンパク質などが豊富で肌をきれいにします、視力低下防止や疲れ目回復にも良いようです。

12/3

白菜(はくさい)・白菜と鶏の煮込み・肌荒れ

ビタミンCや繊維が多く、風邪予防、肌荒れ、便秘、二日酔いなどにも良いとされる白菜。葉がみずみずしく、黒い斑点が少ないものを選びましょう。体が潤う簡単レシピをご紹介します。コラーゲンたっぷりの鶏肉と白菜だけの煮込みですが、鶏の旨みと脂をとろりと煮えた白菜がまとい、白菜の甘みが鶏にからんだ最高のシンプル鍋です。厚手のお鍋に材料2つを放り込むだけなのに、慈悲深い味わい。骨つき鶏肉全体に塩麹か塩を馴染ませる(20分から一晩おく)。厚手の鍋にざく切りにした白菜芯部分をいれ、塩を馴染ませた鶏肉を上におき、全体にオリーブオイルか胡麻油大さじ3〜4をかけ、あればナツメグや胡椒ホールを10粒ほど入れる。フタをして弱火で30〜40分ほど時々様子をみながらゆっくり煮込むと、素材から凝縮した旨味の水分がでる。残ったら麺やおじやにを加え〆てもよいし、シチューやカレーに変身させても美味。

12/1

 春菊・風邪予防

春菊の硬い部分を落とし、熱湯で茎の方から塩茹でしてさっと冷水にとりザルに上げる。醤油適宜を全体にふって(醤油洗い)、ぎゅっと絞って4cm幅に切る。半すりにしたクルミやごま、蜂蜜、醤油少々を混ぜたものと茹でた春菊を和えます。以蔵保蔵と言って脳の形に似ているクルミは脳を活性化させる効能があり、良質な脂質は便秘解消にも有効です。ビタミン、鉄分、カリウム、カロテンなどが豊富な春菊と合わせると相乗効果があります。春菊は胃腸の調子を整え、不眠、よく夢を見る(多夢)、むくみ、貧血などの気になる症状がある方にお勧めの野菜です。ペリルアルデヒドなどの独特の香り成分は気の巡りをよくし、イライラを静める効果が期待できます。