井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

10/14

当帰(とうき)・月経不順

女性に、なくてはならない心強い生薬。当帰は芳香性の多年生で、11月頃に根を掘り、水で洗って天火干しした薬草です。その効能は血液の質を良くし、量も増やす優れもの。血行不良や貧血、めまい、動悸、月経不順、生理痛、顔色の悪さを改善しますよ。また血液の不足による頭痛や身体の痺れ、脇胸の痛みなどにも有効。血圧を下げ、鎮痛、腹痛、強壮薬としても漢方では使用されます。美味しいものが増えると同時に寒さが増してきますね、足元を冷やさないことも大事ですよ靴下も必需品になってきた今日この頃。

10/13

栗(くり)・栗ごはん・薬膳

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腎の機能を助ける栗は、美容食でもあります。お米と栗を合わせると脾の働きを助けるので元気になる相乗効果が生まれますよ、米2合に好みでもち米をひとつかみ加えてもいいですね。毎年旬の頃は頑張って皮をむいて作る栗ご飯。調味料は酒大さじ2と塩小さじ半、薄口醤油小さじ半にほんの少しの米油を加えただけのシンプルなものですが(その方が栗の香りと甘みが引き立つから)、皮むき苦労のかいあって、栗パワーで本当に美味しく炊きあがってくれます(栗を剥いたあと、塩と砂糖少々でさっと煮てから加えると和食屋さんのお味に)。渋皮に含まれるタンニンには抗酸化作用があるので、皮を少しつけて炊いてもよいでしょう。抗がん作用や老化防止に有効、1年に1度くらいはと血糖値が気になる父に皮付きの栗料理をせっせとつくる、栗は下焦(糖尿病)にもよいのです。

10/12

スーパーフード・ビーツ・血管力・くま・シミ

ビーツはスーパーフード野菜。名を聞くとロシア料理のボルシチ(シチュー)が真っ先に頭に浮かびますが、酸味が合うので酢漬けなどにも。古くから食され、ローマ時代には発熱や便秘に効く野菜とされており、葉の部分にも高い栄養価が含まれています。血液の流れを良くし、血管自体をしなやかに拡張させるので脳卒中や心筋梗塞に有効。抗酸化作用も豊富で、クマやシミをなくし透肌に近ずけますよ、りんごやレモンと合わせるとさらに美肌効果が上がります。じゃが芋とビーツを柔らかく茹で、生クリームか牛乳、粗塩、胡椒少々を加えて水分をとばす。ほんのり甘く、舌触りのよいピュレにした濃厚ソースは、ポークやチキンソテーの付け合わせ、茹で野菜のディップとしてもにピッタリ。眼を見張る鮮やかな色合い、お米を炊く時や茹でる時、それからパスタに加えてみるとサプライズに!その昔、フランスでは砂糖不足に対処すべく、皇帝がシュガービートを栽培する者達に土地を与えたそう。ビーツには天然のオリゴ糖が多く含まれています。

10/10

茄子(なす)・かし

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茄子の原産地はインド。16世紀のフランスでは有毒だとみなされて観賞用だったとか、茄子をながめていたなんて何だか面白いですね。日本には平安時代の8世紀頃にお目見えしました。花も紫色で可愛いですが、採りたては鋭いトゲがあって刺さると痛いのでご注意を。茄子の種類には、関東によく出回る千両茄子を始め、長茄子、水茄子、米茄子、地域特有のブランド茄子、暑い地域の九州地方には特に多様にあり、海外にも青茄子や白茄子があります。その形からエッグプラントとも呼ばれています。いつもの味噌炒めの仕上げに、ほんの少々コーヒーを加える、騙されたと思って試してみて下さい(茄子のお料理にはできるだけカラダを温める生姜、にんにく、ねぎなどを加えるとよいですね、薬膳ではかしと言います)。
ついでですが、私がこの世で1番好きな茄子のお料理は「鮎のうるか茄子!」

10/9

パテ・ド・カンパーニュ ・ナツメグ

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秋が深まって特に赤ワインが美味しい季節、お供にパテなどいかがでしょう。豚ひき肉300g、塩小さじ2、挽き胡椒、ナツメグ各適宜を加え粘りがでるまで混ぜる。ひき肉と同量の鶏レバーをペーストにする。刻んだきのこ3個、玉ねぎ半個、にんにく1かけ分をオイル大さじ1で炒め、生クリームかミルクを150CC加えて水分を飛ばすように煮詰める。赤ワインかラム酒を大さじ2ほど入れ、全部よく混ぜて型に流し、ローリエを置く。ホイルで覆い、湯を張った160度のオーブンで1時間ほど焼き、粗熱がとれたらラップをして、冷蔵庫で一晩寝かせる。生胡椒を荒く刻む、ラム酒を加えるなど、どこかパンチをきかせるといい。私はナツメグが大好き、薬効が高く、古くから治療にも使用されてきたほどです。体を温め、調整作用、デトックス効果がありますよ、甘い香りなのにスパイシーなコントラストがなんとも素敵!削りたてをたっぷり加えます

10/6

生姜(しょうが)・しょうがたっぷりピラフ・ジンジャーピラフ

私のオフィスでも風邪が大流行り。きょうの料理でもご紹介したことがあるレシピですが、ふわ〜っと生姜が香りたつ身体温めピラフのご紹介(お米2合は研いで水に20分浸してザルに上げる。鶏もも肉1枚に塩を全体に揉み込んでおく。生姜は大さじ3分たっぷり皮付きでおろす。炊飯器に研いだ米を入れチキンスープの素、醤油、酒各大さじ1、生姜と水をメモリまで注ぎ一混ぜする、塩をした鶏とバター大さじ1をのせて普通に炊く。シャモジで鶏肉をほぐすようにしてごはんと混ぜ、茶碗に盛る、あれば三つ葉やゆずなど添えても。バターを隠し味に加えるのがポイントです、あればうす切り餅を2枚くらい加えるとおこわ風になりますよ。身体を芯から温めたい場合は、生姜を皮付きのまま薄くスライスしてカラカラになるまで乾燥させた干姜(かんきょう)を料理やお茶に使用してみてください。

10/4

お月見だんご・十五夜・十六夜(いざよい)

毎年変わる中秋の名月、今年のお月見は10月4日の本日です。満月のイメージが強いのですが、必ずでは無いようで、2日後の6日が満月、今日は13夜ですね。お団子の作り方です、ボールに上新粉300g、湯1カップ強を入れて箸で混ぜる、手で耳たぶくらいのなめらかさになり、ツヤがでるまでよくこねる。棒状にのばし、食べやすい大きさに切る。丸めて、沸騰した湯で2、3分茹で、浮いてきたら取り出して冷水で〆る。水気をとったら、好みの味付けに。ちなみに十五夜の後の月を十六夜の月(いざよいのつき)と言いますが、なにか色っぽく惹かれる言葉です。夜が明けても、まだ西の空にゆっくり残っているので有明の月とも。色々な所でお祭りやほろ酔いシンポジウムなどが楽しそうに開催されていますよ。今年はお月見だんごとお酒をいただきながら愛でてみてはいかがでしょう?親しくなりたい人と円満にいく事を願って。

10/1

蓮根(れんこん)・蓮(はす)・貧血

蓮根は調理の仕方によって、いくらでも表情を変えることが出来る魅力的な野菜。蓮根に含まれるポリフェノールには抗酸化作用や殺菌作用があると言われていますが、この成分はわずかながら皮の方に多いのです。なので、剥いてしまうのはもったいない。私はたわしでこすって調理します、香ばしさも感じて美味しいなぁと思うのですが、皮の硬さが気になる方は包丁の背でこそげたり、薄く剥いて下さいね。すって加熱すると自然なとろみがつきます、椀ものなどに入れると喉の痛みや咳が鎮まる。スッと糸引く縦切りもお勧め、切り方や厚さによって食感が変わります。散らし寿司やお稲荷さんには薄切りでさっと茹で甘酢漬けにして胡麻と合わせると美味。蓮根は薬膳では止血類になり、養血効果もあるので貧血気味の方は、レバーやひじきと合わせた煮物や炒めものなど相乗効果がありお勧めです。

9/30

ししゃも・白糠・骨粗症予防

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日本の固有種は本ししゃもですが、輸入物はカラフトししゃもで通年多く出回っているものです。国産は美しい白目の銀色と繊細な形なので見分けがつきやすい。生干しで売られている事が多いので、軽く炙るだけで頭から骨まで食べられ、カルシュウムを多く摂取できます、フリットや天婦羅、南蛮漬けなども勧めです。ししゃもにはマグネシュウムや亜鉛も多く、新陳代謝を活性化させる効能が。血圧を安定させたり低下させるカリウムも含まれているので、高血圧や骨粗症予防に最適。お腹がパンとはっているものは卵がしっかり入っていますよ、オスは味が濃いですね。ツヤがあり、身がしまっているものを選びましょう。国産の旬のししゃもは、焼いてもふんわりしています。北海道白糠の、目の前の海からそよぐ潮風で丁寧に天火干しされたししゃもはピカピカ、塩加減も素晴らしいのでした。

9/28

新米(しんまい)・奥出雲仁多米・おむすび

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新米の季節になりましたね!毎年日本のお米は世界一だとピカピカの銀しゃりをみて深く思います、良い香りと甘みが口中に広がる。好きなお米の一つに奥出雲の「仁多米」があるのですが、もちもちとした食感が特徴。山間が広がる畑の中の田植えは楽しく、稲刈りもできるだけ参加します。お楽しみのご褒美にいただくお結びをほうばる。お米を収穫した土地の水でごはんを炊くことも美味しさに繋がっていますね、これはとても贅沢なことです。新米の季節はほぼ毎日炊きたてを楽しむのですが、湯気の立つごはんにおろしたての山葵でいただく卵かけごはん、ジュワッとごはんに溶けるバター醤油ごはん、黒胡麻と海苔を佃煮風に炊いたものなど気分によって。皆さんのお気に入りの食し方はどんなでしょう?と想像も楽しく今日もまた、昆布と炊いた塩にぎりをむすびながら思います、おむすびは良縁を結ぶ気持ちから握られてきました、私もいろいろな気持を込めて結んでいます「心に通ずるものは胃を通る」きっと心が通じるはずです。