井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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生ハム

高タンパク低カロリーの生ハムは良質なタンパク質の宝庫、脂質は加工した食肉品の中で最もヘルシーです。オリーブオイルやフルーツと合わせて栄養価を体に吸収しやすくしましょう、美肌、疲労回復等に効果がありますよ。生ハムが熟成される行程ではアミノ酸などの栄養素が数十倍増えることがわかっています。(世界3大ハムと呼ばれるイタリア産のプロシュート、スペイン産のハモン・イベリコ、中国産の金華火腿は熟成が進み旨味がたっぷり)そのままいただいても調味料としてもおすすめですが、塩分が気になる方はカリウムを排出するじゃが芋やバケットなどといただいて下さい。

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苺・いちご・ストロベリー

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寒い冬は腎機能が衰える季節。ケアする食材は黒いもの(海藻、黒ごま、黒豆など)とお伝えしておりますが、苺にも腎機能を高める効能が期待できます、生薬でもあるゴショイチゴは滋養強壮にもよいそうですよ。苺は冬に出回るイメージですが、美味しくなるのはこれから。毎年苺畑に行くのですが、食すと言うより一面のコントラストを愛でる感じ、暖かいビニールハウスの中は陽だまりのようで、真っ赤な苺のいい香りが充満していてとてもリラックスします。熱々のジャムは美味しいですよ、小鍋に苺、レモン果汁、グラニュー糖を合わせて置く。火をかけて鍋の中で溶け出した時、バタートーストを焼く。まだかすかな酸味が残る熱々のシロップをすくい、バターがしみこんだきつね色のトーストにたっぷり塗る、熱々のミルクティーとどうぞ、いちごは月経不順にもよいのです。

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梅干し・梅しょう番茶・民間療法

子供の頃、風邪をひいて熱を出すとペタペタとおデコに梅干しを貼られた記憶があります。冷たくグニャッとして子供心には嫌なのですが、起きると梅干しはパリパリになってはがれ落ちていきました。高熱を取り、頭痛を抑える解毒作用があるからですね、昔人の知恵民間療法です。頭痛がする時、こめかみに貼るのは丁度血行の流れを良くするツボがあるからで、とても理にかなっています。毎年趣向を凝らして梅干しを作り3年以上寝かせてから食しますが、同じ味にはなりません、そこも手造りの愛しさです。塩分をしっかり効かせた長期熟成できる梅干しは味噌と同じで効能が高くなります、疲れた時は梅しょう番茶(湯飲みに梅干し1個、醤油少々、熱い番茶を注いだもの)をいただくと、胃腸の調子も整え元気になりますよ。

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納豆・なっとう・発酵食

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納豆1パックに酢小さじ1〜2、粗塩2つまみ、付属の辛子を加えた「塩酢納豆」をよく混ぜる。白い泡がもくもくと立ち、喉越しの良いサラサラとした納豆になって胃、体がすっきりする。塩酢納豆に漬物、みょうが、しそ、生姜、おろしキュウリ、トマトなど好みで刻んで加えても。納豆に黒すりごまを加えると白髪予防になります、そこにごま油かオリーブオイルを加えると高い便秘改善効果が生まれる(特に夜お試し下さい)。納豆をよく混ぜていつもより醤油を少し多めに加え、さらによく混ぜる。八分目によそった熱々のご飯にのせ(1人分約半パック)煎茶をかけていただく。かんずりや柚子胡椒、あられ、のりなどお好みでトッピングして。こちらは魯山人さんの好きな納豆茶漬けです。

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薬味・蒸し鶏のネギソース

風邪が横行していますね、体調がかんばしくないと胃腸の調子も悪くなりがち。こんな時は柔らかく消化のよい蒸し料理がお勧めです。耐熱容器に小松菜やネギのざく切りをしき、塩を満遍なく馴染ませた鶏の骨付きもも肉をおく。酒、みりん、ナンプラー、細切り生姜、好みで山椒や花椒をふって15〜20分蒸す。タレはみじん切りのネギ、生姜、醤油、オイスターソース、酢、ごま油を適宜まぜてソースとします、一緒に蒸してもいいですし、小鍋でさっと加熱すると薬味がしっとりします。薬味は薬の味と書きますが、身体を温め様々な不調に効く生薬でもあります。鶏のコラーゲンが肌のカサ付きもケアしますよ。

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豆乳・とうにゅう・大豆イソフラボン

うちの近所のお豆腐屋さんの豆乳は、とろりと粘度が高くて濃厚。普通の豆乳も少し煮詰めるととろみが増しますよ。紅茶のアールグレイやハーブのカモミールを濃いめに出していただくソイミルクティーも美味しいですが、すごくシンプルなスープにも最適。粗塩やスープの素を少し加えて温め、揚げ焼きしたパンをひたして食すと台湾風になりますし、酢を加えておぼろ風にしても美味しい。戻した干しシイタケやすった松の実、味噌などを好みで加えるとまた違った風味が楽しめ、栄養価も上がります。豆乳に含まれる大豆イソフラボンやサポニンは特に女性に嬉しい効果が沢山ありますね(何でも摂取しすぎはよくありませんが)コレストロールが気になる方にも◎。甘酒と割る、焼酎と割るなどするとぐっすり眠れるような気がしますよ、寒夜にぴったりです。

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ピンク・ペッパー・人気スパイス・spice

原産地がインドのピンク・ペッパーは赤いコショウの実で、完熟後に収穫して外皮を剥いていないもの。コショウの代用品として流通しているピンクペッパーはコショウボクの実で、南アメリカが原産地のウルシ科サンショウモドキ属・コショウボクの赤い実を乾燥させたもの。辛味は少ないですが、香りがよく指でスッとつぶれる柔らかさなので、サラダはもちろん料理のトッピングに彩りよく使用されることが多い。初心者にも扱いやすく、おしゃれなお菓子にも多様されていますね。似たものに西洋ナナカマドの実がありますが此方の原産地はヨーロッパからシベリア、主に肉料理などに使用されているそうです。どれにしてもひと瓶あると、とても料理が生えるので重宝します。

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めかぶ・ 免疫力

春先だけに出回る生の和布蕪(めかぶ)はわかめの根元部分、店先に並び始めましたね。めかぶに含まれるフコイダンという成分は免疫機能を上げ胃の粘膜を保護し、豊富なヨウドは発がん抑制効果があることがわかっています。食感の粘りとコリコリ感が楽しいですね、熱湯で茹でると鮮やかな緑になります。色好く茹でて薄くスライスし、ヨーグルトとマヨネーズのソースで旬の柑橘と和えてサラダにしたり、焚きもの、和えもの、椀ものなど幅広く楽しみます。

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お酢・チリソース・冷え・疲労回復

今日はフライパンで混ぜるだけの体温めクイックチリソーソースのご紹介(フライパンにみじん切り長ネギ半本分、おろし生姜、きび砂糖、顆粒ースープの素各大さじ1、水1カップ、片栗粉大さじ1半、酢、酒、ケチャップ各大さじ2、豆板醤小さじ1弱を入れよく混ぜる。中火にかけてフタをし、2〜3分してとろみがついたら下処理したエビや豆腐を入れる(鶏や豚の揚げ物などを加えからめて唐揚げチリソースなどにしても美味)好みで香菜など添えて酢をさらにかける。酢は殺菌効果が高く、血をきれいにして血行不良や肌荒れ改善に有効、肉のタンパク質、ビタミンB1と一緒に食すと疲労回復効果が上がりますよ、そしてさらにパプリカなどビタミンCが多い野菜と合わせると、お肉のコラーゲンを体に摂取しやすくなります。

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立春の朝搾り・日本酒・恵方巻き

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旧暦のお正月にあたる立春は春の始まりとされる日。雪やみぞれが降ったりと一年でもっとも寒い頃ですが、早咲きの梅は既に満開です。寒さ厳しい中にも日射しものびて、春の訪れを感じるこの頃。立春搾りを知ったのは最近なのですが、節分の夜からもろみを一晩中搾り続ける生原酒のことで、言葉の響きも美しくて素敵。搾り上がりが2月4日と決まっているので、微妙な調整、完璧な管理が必要だそう。また、搾り上がったらすぐに瓶詰め出荷しなければならならず、蔵人さん始め、酒屋さんは夜中から徹夜での作業をされるようです。日本酒は従来お供え物として始まったもの、江戸川橋酢飯屋さんの素晴らしすぎる恵方巻きと共にお供えし、邪気を払い無病息災を祈ります。