井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

7/21

ピーマン・夏の食養生

食養生・井澤由美子・ピーマン・夏野菜・赤ピーマン・きょうの料理・

夏の緑黄色野菜の王様ピーマン。唐辛子を意味するフランス語のピマンが語源だそうです。ビタミンCとカロテンが豊富で、皮膚を健やかに保ち、疲労回復を担います。紫外線などのダメージが気になるこの季節には、特に食べたい野菜ですね。ピーマンのビタミンCは加熱しても壊れにくい特徴があり、コラーゲン豊富なたんぱく質と合わせると生成に役立つので、肌を潤す手助けをします。豊富なカロテンは油と調理すると体への吸収率が高まります。

旬のピーマンはフレッシュで若々しく香りも良いですね、鉢植えでもたわわに実ります。タネやヘタ部分も食べられるし、美味しいんですよ。手でギュッと押しつぶして丸ごと調理、ヘラで押しつけながらごま油で焼いて、酒、醤油、みりんで落としブタをして煮込む「ピーマンの丸煮」や、お味噌汁やバーベキューなどいろいろな料理に展開しています。
ちなみに、少し苦味のある緑のピーマンを時間をかけて完熟させたものが赤ピーマンですが、甘みがましてビタミン類やカロテンの含有量が高くなります。
意外なところでピーマンは、鯵のなめろうに薬味代わりに加えると魚の風味を邪魔せずに美味しくなります。千葉の漁師さんに教わりました。

7/19

与論島・オクラ・島オクラ

オクラ・おくら・夏野菜・井澤由美子・料理家・発酵食・健康ごはん

与論島の農家のお母さんに、オクラは生で刻んで食すときいて、試してみました楽しい食感です。一般に関東に出回るオクラより沖縄、鹿児島にこの時期出回るおくらは産毛がすくなく、大きい上に柔らかいので生食にも向いているようです。丸もあるし、5角形の5各種もあって赤オクラも収穫できるそう。

オクラは塩で少しもんで、熱茹でパンっと張るくらい(中の種がでないくらい)まで茹でると、強い粘りと甘みが引き出されてものすごく美味しい。塩茹でしただけのシンプル調理ですが、島の粗塩とおろした生姜や山葵(これは持参)で堪能、オクラばかり食べていました。オクラはカロテンやビタミン、食物繊維を多く含み、疲労回復効果が高い野菜なので、夏バテ予防にも良いですね。炭火やグリルで(茹でずに)焼いても美味しい。そういえば、島根県の道の駅で買った黄色いオクラの花を酢の物にし、角寿司を作った事を想い出しました、花にも粘りがありますよ。

7/19

きゅうり・糠つけ・パリパリ漬け・食養生

食養生・井澤由美子・まいにち食薬養生帖・糠漬け・胡瓜・きゅうり・キュウリ・食養生・薬膳・夏野菜

昨日花が咲いたと思ったら、直ぐに大きくなっている胡瓜。成分は約80%以上が水分、カロリーが低く、夏にふさわしい薬効を持っています。身体の予防な熱を冷まし、喉の渇きを止め、利尿作用が高い。鎮静作用や美白効果もあるので、日焼けや火傷などの時に、きゅうりでパックをしてほてりを鎮める民間療法も伝わっていますね。

この時期の胡瓜でせっせと作るのは、まずはぬか漬け。2日半漬けてから水で洗って横半分に切り、冷蔵庫で冷やして置く。ポリポリとかじると適度な塩気と酸味で疲れがスッと抜けて行きます。

長野県の農家のおばあちゃんに教わったポリパリ食感のきゅうり漬けは、醤油、酢、みりんか砂糖、昆布、赤唐辛子を火にかけて漬け汁を作ってきゅうりを入れて煮るのですが、食感も美味しさのひとつです。
長野県での漬物は、お茶請けに登場させるもの、もちろんごはんのお供やお酒のアテにも最適で、暑い日には特に美味しく感じます。もしも詳しい作り方がお知りになりたい方はNHKきょうの料理7月号に掲載していますので、宜しかったらご覧ください。

7/17

唐揚げ・鶏肉・食養生・疲労回復

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体のあらゆる組織を作るタンパク質、近年特に話題になっていますね。鶏肉にはバランスよくタンパク質を構成する必須アミノ酸が豊富、部位によって栄養成分が異なります。疲労を感じたり、お酒のお供には胸肉、ダイエットや美肌にはささみ、旨味の多いもも肉はエネルギーを作り活力を産みます。皮にもコラーゲンが多く、髪や肌を艶やかにします。ビタミンCと一緒に摂取すると体への吸収が高まるので、レモンをしぼったり野菜などを添えて一緒にいただきましょう。

鶏肉といえば何と言っても唐揚げが人気。北海道に行くと、ご当地グルメとして名高いザンギ(鶏の揚げ物)の専門店をよく見かけます。居酒屋さん、カフェ、バーのメニューにも多く、お鮨とザンギの2本柱で営まれている心にくいお店も。釧路に行った際に寄った有名店では骨つきと骨なしのザンギがあり、少し甘酸っぱいオリジナルのタレがオツでした。鶏肉がジュージューと大きな音をたてながら揚がる様子に聞き耳を立てながら、お店中に充満する香ばしい香りで待ち時間も楽しかった想い出があります。

中医薬膳での鶏肉は「気」を補う力が強く、寝てもなかなか疲れが取れない慢性的なエネルギー不足に良しとされています。肉類の中では消化がよく、脾胃の働きを高めます。鶏肉は免疫力を高める発酵食の塩麹とも名コンビ、柔らかくなり2、3日長めにつけると奥深い香りもでてきます。少し不調を感じていたら、参鶏湯風も滋養がありお勧めです。夏バテ防止にも良い鶏肉と、発酵食の組み合わせをぜひお試し下さい。

 

 

 

 

 

 

7/17

ホオズキ・スーパーフード・ゴールデンベリー・美容

井澤由美子・美人モデル・シニアモデル・美容・食用ほうずき・ほうずき・ゴールデンベリー・インカベリー

浅草など、あちらこちらで開かれているほおずき市は、江戸時代から続く日本の夏の風物詩。季節になると母が必ず買ってくるほおずきを見ると、赤い身の中から種だけを取り出す遊びに挑戦し、苦味をこらえて膨らませていた幼少の頃を懐かしく思い出します。ある日の晩、ほおずきの赤い外袋に何気なく夕食のお惣菜をそっと入れて、食卓に出してくれた母を素敵だなあと思った記憶もあります。

17〜8年ほど前に、海外の黄色い西洋食用ほおずき(ゴールデンベリー)を初めて口にした時は、そのココナッツの風味がする美味しさにびっくりしたものです。今日ではスーパーフードとして知られ、ドライフルーツも手軽に購入できるようになりました。人気の秘密は美容と健康に役立つ栄養素が多く、ビタミンA、B、C、ミネラル、繊維などが豊富だからです。

国産の食用ほおずきに北海道で出逢った時の感動も忘れられません。色とりどりの紙風船のような優しい色合いが美しく、嬉しくなってお土産にたくさん持ち帰りました。これから秋にかけてが旬なので、ご興味のある方は是非。

7/15

しそのナムル・大葉・蘇葉・保存食

紫蘇・しそ・蘇葉・生薬・井澤由美子・薬膳・漢方・食養生・食薬ご飯

爽やかな日本の代表ハーブのしそ。
胃液の分泌を良くして食欲を増進させ、老化の素である活性酸素を抑える効能が期待できます。解毒作用などの薬効があるので、特に夏のお刺身などの生ものに添えるとよいですね。薬膳では、妊婦さんの(つわり)の吐き気どめに良いとされ、安泰作用もあると言われています。漢方では蘇葉(そよう)と呼ばれる生薬、主に赤しそを使用します。

しそは、そのままの形を生かしてごま油と塩の重ね漬けでナムル風にしたり、薄切り生姜と醤油漬けにしたりと色々な保存食が作れます。カロテンが豊富、油と調理すると効率よく体に摂取できます。しそを重ねて10枚位の細切りにし、辛いペペロンチーノにたっぷりとのせた(しその和風スパゲティー)はしその風味が涼をよんで、とても美味しく感じます。

今月の7号NHK「きょうの料理」でも夏の保存食として、簡単に作れる(しそのナムル)をご紹介しています。焼肉や、炊き立てのご飯に巻くと箸が止まらなくなりますが、しその健胃作用で消化を良くする手伝いをします。放送は18、19日です、よろしかったらご覧ください。

7/13

夏野菜・ズッキーニ・食養生

北海道・まいにち食薬養生帖・ズッキーニ・夏野菜・農家さん

ズッキーニはきゅうりに似ていますが、西洋南瓜の一種。豊富なカロテンやビタミンCは肌に潤いを与え、体の余分な塩分を排出するカリウムも含んでいます。広大な畑ですくすく育つズッキー二畑にお邪魔しました。バナナのような元気な黄色のズッキーニがたわわです。緑色より皮が柔らかく滑らかな肉質なのでそのまま薄切りにし、摘みたてのバジルを加えたビネガードレッシングと和える。あるいは、卵液を潜らせて焼いたチジミや、少し厚めに切って薄い衣にくぐらせて揚げたフリットもお勧め。ズッキーニのカロテンとオイルの組み合わせは、栄養素を体に摂取しやすくします。

畑では他にも、かぼちょやとうもろこし、おくらなどが元気に育っている様子。農家さんの野菜の保存方法は多様で、ザブンと水にくぐらせ、できるだけ空気を抜いて冷凍するそうです。作り手から教わる何気ないけれど真似したくなる野菜の扱い方は、まだまだたくさんあります。

7/12

グリーンカレー・レモングラス

グリーンカレー・食養生・薬膳

暑くなってくると食べたくなるカレー。グリンカレーのペーストは、そのまま加えるより油で炒めて香りをだしてから水とココナッツクリームを入れて煮ると美味しくなります。短時間で作れるのも魅力的、冷蔵庫にある材料を適当に放り込んで煮汁が濃厚になるように半量近くまで煮詰めるだけです。今回はパウダータイプのココナッツを水で溶かしたもの、ベランダ菜園の青唐辛子、ナス、レモングラスと鶏ひき肉、マッシュルーム、厚揚げを加えました。後はナンプラーや醤油、きび砂糖でごはんに合いそうな味に整えるだけ。

レモングラスの香りのシトラールはリフレッシュ効果が高いだけでなく、天然の抗菌剤と言われるほど抗菌作用が高いそう。アジア食材店でフレッシュなレモングラスを見かけたら多めに購入して冷蔵庫で保存、日持ちがするので重宝します。茎の部分を叩いて加えると爽やか。疲労時にも効果的、香り成分で気の巡りがよくなります。

7/8

西瓜・スイカのおやつ

スイカ・西瓜・夏の風物詩・スイカのサンドイッチ・利尿作用・食養生・薬膳

幼少の頃から一番好きな果物はスイカ。暑い日には特に食べたくなる夏の風物詩です。スイカを購入する時は、ヘタの回りがへこんでおり、縞模様がくっきりしているものを選ぶようにしています。昔は1個買いが普通でしたから、八百屋さんに食べ頃を選んで貰って、その所作さも楽しんでいました。

スイカはしゃりしゃりと甘く水分が多いので身体を潤してくれますね、体の余分な熱もとります。以外にもリコピンやカロテンが豊富、利尿作用もあるのでむくみ改善にも。白い部分は薬効があるので浅漬けや糠漬けなどにします。

近年気に入りは、薄くスライスして野菜乾燥機で乾燥させたドライスイカ。日持ちもするし、甘みが凝縮してパリパリと美味しいのです。スイカはジュースもお勧め、特に暑い日は梅干しを少し加えてスポーツドリンクがわりに飲んでいます、体がとっても元気になりますよ、騙されたと思って試してみて下さい。その他に、スイカのフルーツサンドもいいもので、クリームとのコントラストが美味。薄切りのパンにスイカと生クリームを合わせてきっちりとカットし、冷やしていただきます。

7/6

七夕・そうめん・薬味・夏の食養生

薬味・新生姜・食養生・夏至・まいにち食薬養生帖・食薬・健康・初夏の食べもの・夏至の食べもの

意外と知られていませんが、七夕の食事はそうめん。天の川や織姫の糸を彷彿させますね。暑い夏に涼やかな冷たい素麺を食べて無病息災を願うという風習は、平安時代の書物に記録があるそうです。

素麺は氷水でしっかり締めることが大事。ツルツルの喉越しの良さがストレスを緩和するでしょう。梅干しを漬けた方はぜひ、濃いめの出汁に白梅酢を加えてみてください。クエン酸が元気を引き出します。赤味噌と甘酢で練った酢味噌ダレ、出汁しょうゆに酢橘とゼラチンを加えたポン酢ジュレなどいつもと違った食べ方をするのも楽しいですね。具は出汁に浸した梅肉、蒸し鶏、茹で野菜、甘辛く煮付けた油揚げ、薄焼き卵の細切りにしたものなどをお好みで。薬味はねぎ、みょうが、しょうが、わさび、にんにく、しそ、みつば、ごまなど、それぞれ薬効があるのでたっぷり添えて下さい。食欲不振や夏バテなどを改善する手助けもします。小粋な七夕そうめんパーティー、見た目涼しげで子供達も盛り上がります。

7月7日「そうめん」まいにち食薬養生帖・149ページより