井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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薩摩芋(さつまいも)・焼き芋・スイートポテト

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食物繊維たっぷりのさつま芋はビタミンCも豊富。薬膳では胃腸を元気にする野菜とされています。体調をくずしたり、食欲が低下した時などにもお勧めですよ、お粥に入れても良いでしょう。そのままオーブンで焼いてホクホクの焼き芋にしても美味しいですが、一手間かけたスイートポテトのご紹介。さつま芋5本はたわしでこすり洗いし、アルミホイルに1個ずつ包んで竹串がスッと入るまで190度で1時間前後焼く。熱いうちに皮から中身を鍋に出して木べらなどでつぶすように混ぜ、甘さをみてきび砂糖を50gくらい加える。生クリームかミルクを様子をみながら60〜100ccほど加え、塩ひとつまみで味を整える(ミルクならバターや卵黄を加えても)このままいただいても良いし、形を整えてさらに同じ温度で15分ほど焼き色がつくまで焼き、ベークドスイートポテトにしても。熱々のアップルパイやスイートポテトには、濃厚なアイスクリーム、シナモンがよく合います。

9/2

秋鮭(あきざけ)・秋味(あきあじ)・秋の肌食養生

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産卵直前の川に上がる前の秋味、メスのお腹を裂くとイクラが出てきます。おろして切り身にし、2つに割った頭は一晩塩漬けにし、酒粕、白味噌、秋田味噌を加えて三平汁風にすると美味しい、大根、にんじん、ごうぼうなど根野菜をたっぷり入れて。鮭に多く含まれるアスタキサンチンは抗酸化力が高く、体を温め、肩こりや、眼精疲労、体の疲労感を回復します。シワやシミが薄くなるなど女性に特に嬉しい食材なのです。ナマ食は控え、冷凍してからルイベなどにすると安心ですね。北海道に行くと珍味の「メフン」(鮭の腎臓の塩辛で、半年から1年くらい塩付けにしたもの)があります。日本酒のお供に最高ですが、塩辛のパスタがあるように「メフンのパスタ」なるものもあったりして面白い。

9/1

里芋(さといも)・秋の食養生・煮っころがし・胃腸の改善

見るからに柔らかそうな里芋が出回ってきましたね。色々な調理法がありますが、オーブンで皮ごと焼くとスルリと剥けますよ。ねっとりとした甘辛い里芋の煮っころがしはこれからの季節の醍醐味ですね。掘り立ての里芋はたわしやスポンジなどでこするだけでツルリと皮がむけるので調理が楽。鍋を熱し、ごま油大さじ1をなじませて里芋を炒め、出汁2カップ、酒50cc、きび砂糖大さじ2を加えて厚手のキッチンペーパーの落しぶたをし、10分ほど中弱火で煮る。醤油大さじ2を加えてさらに8〜10分ほど煮て、最後に強火でとろりとした煮汁をからめる。余ったら、薄く衣をつけて揚げ、熱々のおだしをかけたものもまた美味です。中医学では、病気に対する抵抗力をつけ、胃腸の改善に特によいとされています。生まれつき食が細い、術後の方などにもおすすめですよ。里芋の粘りは血圧やコレストロールを下げ、体内の余分な塩分や毒素を排出してむくみをとります。

 

 

8/31

発酵食・鰹節(かつおぶし)・おかか焼き飯

鰹節にはグレードがあり、4回以上良質のカビ付け工程を繰り返して天日干ししたものが本枯鰹節になります。お出汁は澄んでいても旨みが深い。鰹節は生鰹の水分を徹底的にぬいて乾燥させ、栄養分を凝縮させて保存性を高めたもの。ビタミン類、カリウム、ミネラルなどと、体内では合成できない必須アミノさん9種類の全てと、ストレスに良い物質のトリプトファンを含む。ギャバ(脳をリラックスさせる)が豊富な、ぬか付けと合わせれば、リラックスする効果がより高くなります、昔から食されている当たり前の食卓風景ですね。おかか焼き飯美味しいですよ、炒めたごはんにすりごま、ミツバ、おかかをたっぷり加え炒め、塩、ナンプラー、醤油で味付けする。えっ?と思われるかもしれませんが、刻んだミントをほんの少〜し加えるのが隠し味。

8/30

プルーン(西洋すもも)・鉄分

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その紫色にどうしても引き寄せられ、手にとってしまうプルーン(西洋すもも)。鉄分、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールが豊富で便通作用などをうながすなど、健康効果が高い果物で(生命の実)とも呼ばれています。皮をむくと黄金色で濃い色の紫とのコントラストもステキ、コンポートやジャムもいいですが、ぜひプルーンを入れた甘酸っぱい酢豚を作ってみてください(酢はコクのある黒酢やきび酢がおすすめ)。豚肉は少し厚切りにし、醤油とみりんで下味を漬けてから片栗粉をまぶして揚げ焼きする。たまねぎとシシトウなどのたっぷりの野菜と甘酸っぱいプルーンが入ったソースをジュっと肉にからめる、元気がでますよ。

8/29

スーパーフード・アーモンド

スーパーフードのアーモンド。抗酸化作用が高いので、アンチエイジング、ダイエット、デトックスに効果があります。薬膳では血行を促進させ、神経を活性化させる若返りの食材とされていますよ。食物繊維がたっぷりなので便通をうながし、腸や肌をきれいにする。良質なオレイン酸、ビタミンE、ビタミンb2などが豊富で、悪玉コレストロールを抑制する美容食としても有名、日本で栽培されているアーモンドもありますよ、花は櫻(さくら)に似ています。

8/27

きのこ・椎茸(しいたけ)

これから美味しくなるきのこ類、共通してもつ成分にはB-グルカンと呼ばれる食物繊維の一種があります。このグルカンには、細胞を活性化させ免疫力をアップさせる効能があり、がんなどの病気にたいする有効性も検証されています。グルカンプラス、きのこのもつ効能はそれぞれに違いがあります。椎茸は生で調理しても栄養価はありますが、干すと骨を強化するビタミンD2の栄養素が増える(ビタミンD2になる前の物質、プロビタミンD2が含まれているから)。お天気の良い時に干すだけなので手軽にできますが、作ったらなるべく早く調理していただくと効果大。生の椎茸を炭火やグリルで焼く時は、軸を上にして焼くと旨味を逃さない。鍋に数種類のきのこと、酒、醤油、みりんを同量加え、しんなりするまで煮る、きのこは数種類合わせて50〜60℃で調理するとグッと美味しくなります。

8/25

梨(なし)・空咳

みずみずしいずっしりした梨が出回り、つくつくぼうしが聴こえると秋の気配。なしはのどの不快な症状を緩和する果物とされ、乾燥を防ぎ空咳を抑え、出にくい痰をだし、炎症を抑える効能があります。お酒をのんだ後にも良しとされていますよ。カリュウムを多く含むので、余分な塩分を排出する効能があるので高血圧の方にも◎。甘みと水分がたっぷり、スポーツ後の水分補給や熱が出た時などにもお勧めです、軽い脱水症状をおさえて体の余分な熱をとります。なし、れんこん、だいこんはのどに効能があるので、蜂蜜に漬けたり、肺をうるおす氷砂糖と煮るなどしてコンポートにしてもいいですね。

8/24

韮(ニラ・にら)・疲労回復

食欲増進、疲労回復に良いとされるニラは、最も調理しやすい野菜ですね。今日はニラの効能を使った民間療法をご紹介しましょう、嘔吐やゲップを抑えたい時は、ニラをさっと茹でて絞ったものと、生姜をおろして絞ったものを牛乳で溶いて飲むと抑えることができます。腰痛がある方は、日本酒の熱燗を呑みながらニラのお浸しなどをお酒のお供にいただいてみて下さい、効き目があるかもしれません。ニラには止血効果もあり、鼻血、不正出血などに良いとされています。ですが作用が強いので胃腸の弱い方、小さなお子さんは少し控えめになさって下さい、ニラはお腹のホウキと呼ばれるほど便通効果が高いので便秘気味の方には良いもの。それからお腹が弱い方は蜂蜜と併用すると下すこともあるようなので気をつけます。

8/23

煎酒(いりざけ)・江戸調味料

ある時、煎酒で白身魚のお刺身をいただきました。それからというもの、お醤油をつける気になれない。素材を素晴らしく引き立てる江戸の伝統的な調味料「煎酒」。醤油が普及する前は、各家庭の手作りでした。作り方は簡単、小鍋に日本酒2カップ半、大粒果肉の梅干し3個を入れて煮立ったら弱火で半量近くになるまで煮詰める(こんぶはお好みで)。薄口しょうゆ小さじ1と鰹節適宜を加え火を止め、冷めたらキッチンペーパーをひいたザルでこすだけ。日本酒は料理酒ではなく、気軽に飲める程度の日本酒で作ってください。冷蔵庫で日持ちもします、サラダや麺類にもお勧めの万能調味料です。