井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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高野豆腐(こうやどうふ)

必須アミノ酸がとても豊富な高野豆腐は、余分なコレストロールや脂肪を排出し、さらに疲れにくいカラダを作るなど嬉しいことだらけ。含まれるアミノ酸は、木綿豆腐や卵、マグロの赤身などの数倍もあります。高野豆腐をすりおろして栄養価を上げたおかゆなど、ふんわりして離乳食などにもよいものですし、体調がすぐれない時などは出汁を効かせた薄みの味付けでやさしい風味にし、滋養をつけてください。

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桜海老(さくらえび)・混ぜご飯

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桜えびが旬の時期はうれしい。まだ青い富士さんのふもとが、満開の芝桜でピンクに染まって、それはそれはきれい。暖かくなってきた陽気も手伝って、テンションがグーンと上がります。桜えびをごま油で香ばしく揚げ焼きにして塩少々ふる。梅干しと昆布を入れておこわを炊き、切ったカリカリ梅とゆかりを混ぜる。器によそってさらに桜えびをタップリのせる、何杯でもおかわりしたくなる混ぜご飯。桜えびは贅沢にお好み焼きやかき揚げに入れるとその旨みや香りが広がって極上、茄子と煮たりパスタに入れてもいいものです。

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発酵食・酢・ビネガー・クライマックス

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酢は最古の調味料と言われており、万葉集にも登場します。味噌、醤油と並ぶ日本の食文化を支えてきた伝統的な発酵調味料。いろいろな国でも、その土地に根付いた酒から作られる酢があり、名前の由来も判りやすい、例えば日本の酢は酒から作られるので酒へんで酢、フランスの vinegar(ビネガー)はvin(ワイン)からくるというように。私は日常的にやわらかな酸味の京都の千鳥酢、心やすらぐ甘い香りのオーガニックアップルビネガー、キリッとさせたい料理に使う岐阜の内堀さんの米酢やリンゴ酢、気分によっては赤酢やバルサミコ酢を日々料理やドリンクに使用しています。酢には血液をきれいにし血行をよくする、内臓脂肪を燃焼させる、疲労を回復させるなどの効能があります。スクランブルエッグやチョコレートケーキにひと垂らしすると、しっとり仕上がりますよ。私はカルシュウムも摂取できる昆布をいれ、ナチュラルな甘みの為にドラフルーツをいれて常備しています(作り方は「きょうの料理」5月号に掲載されます)

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クレソン・オランダガラシ・鷄つくね鍋

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デトックス作用が強いクレソンはビタミンCも豊富、奥底にはピリッとする少しの辛さが感じられますね、レフォールと言うワサビに含まれるのと同じ成分です。大人になってから好きになった香味野菜です。消化を助け、口の中もサッパリさせてくれるので、肉料理の付け合せやサラダに最適。私が1番好きな食べ方は、クレソンがたっぷり食べられる “ お鍋 ” です。春のクレソンは茎が細めで柔らかく、お鍋に向いています。昆布だしが入った鍋に、鶏つくねのたねをスプーンでポンポン落として火を通したら、クレソンをそっと横たえるように置いてサッと煮ます。具材はクレソンと鶏だけ! 他の食材は入れない方が、味が濁らなくていいと思います、あれば黒七味も一緒に。

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春の息吹・山菜(さんさい)

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つくし、かんぞう、うど菜などの柔らかい山菜を昆布ダシでしゃぶしゃぶにしていただきました。山菜は春の息吹、香りが豊かで繊維が豊富(食べ慣れない方は、ほどほどの量で楽しみます)。春野菜の苦味は、虫から身を守るためのアルカノイドに由来する成分で、デトックス効果が高い。菜の花やふきのとう、こごみ、たけのこ、うどなど独特の香りと風味、食感を楽しめる時期はとても短いので何かしら毎日食しています。香りは気の巡りもよくするのでストレス緩和にも良く、リフレッシュできますよ。

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アップルミント・ミントの花

遅目の春から初夏にかけてスクスクと育つハーブ。ハーブガーデンのミントの花は清々しいアイスパープル、今が満開です。今日は摘みたてのミントを使った簡単デザートのご紹介。ミルクにミントを入れ数分間煮出し、はちみつを溶かして甘みをほんのりつける。後は肌を潤すゼラチンをいれて冷やし、フルフルに仕上げたら出来上がり。なんとも心安らぐハウス栽培のものは色も香りも優しく、露地物は香りが強く色も濃い。

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ミント・フレッシュミントティー

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中医学でミントは生薬として昔から用いられてきましたし、古代ローマなどでは入浴剤としても珍重されていました。その清涼感と殺菌作用から、アロマオイルや精油、歯磨き粉やガムの香りつけ、化粧品、虫除けなど様々なものに使用されています。特にメントールの香りの強いペパーミントと穏やかな香りのスペアミントの2種類。胃腸薬として、口臭予防として、気持ちを落ち着かせるなどの効能があります。朝起きぬけの熱いミントティーを口にすると活力が湧きますよ。ミントを水でよく洗って千切り、あればほうろうなどのポットに入れ、きび砂糖を加えてすりこぎなどで潰す。熱いお湯を入れ蒸らせば出来上がり、花粉症にもよいハーブティーです。

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卵・たまご・たまごかけごはん

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卵は質のよい栄養食、ビタミンCや繊維を添えればそれだけでバランスのよい食事になります。栄養価が高く美味しい卵は、やはり元気な鶏から生まれます。私の好きな卵作りをされている山里の養鶏場はエサにもこだわりがあって、休耕田を上手に使って健康な土を作り、飼料用のお米を作ってカニ殼や魚粉などをまぜて鳥の餌にするそう。山の中を自由に走り回って、きれいな小川の水を気ままにのむ鶏たちはとても健康的なので、栄養価の高い良質のたんぱく質を生んでくれます。気に入りの卵かけごはんの食べ方は、まず炊きたてのごはんに醤油をたらし黄身と白身をわけて落とし、わさびと鰹ぶしを添えて甘みを感じる白身からいただきます。

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清明(せいめい)・晴明祭

清明とは字のごとく「この春の季節全てのものは、清らかで活気にあふれていて明るい」が由来。中国ではお墓参りや掃除をする日で先祖を大切にする日。日本では、沖縄県首里地方で「御清明(ウシーミー)」または「清明(シーミー)祭」と呼ばれ、古くから受け継がれている風習があります。沖縄のお墓は広めで、独特の囲み方。その造りを不思議に思っていたら「シーミーの時は、お墓の敷地内に親戚一堂が集まって、ご馳走を沢山持ってピクニックのように宴会するサ~!」と、仲良しのおばぁから聞きました。皆んなでお墓の掃除をしてお参りし、そしてご先祖様と一緒にご馳走を食べる。何とも何とも素敵な風習ではありませんか、そしてお墓まり利用に販売もされているお重の中身はとっても愛らしいのです。

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花山椒(はなざんしょう)・山椒の花(さんしょうのはな)

一年に一度、ほんの一瞬の短い期間だけ楽しめる花山椒(山椒の花)、実は6月頃になります。香りが大好きな私は、毎年そわそわしながら庭の木になるのを心待ちにし、足りない分は築地に行って自分へのご褒美として奮発します。上品な風味を生かして酢の物、和え物、椀物に入れる、掘りたての筍と炊く、温めた甘辛いつゆにこれでもかと花山椒を入れ、薄切りの牛肉をさっとくぐらせて煮えばなをいただく、佃煮にするなど思う存分。身体を温めて胃の調子を整える山椒の別名は「ハジカミ」です。