井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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ひな祭り・お雛様・ハマグリ

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娘が小学生くらいの頃までは、毎年雛壇を飾ってお友達と楽しむ散らし寿司やハマグリのお椀、和菓子を作っていました、きちんと正座して貝合わせも楽しんでいましたよ。平安時代が起源と言われる貝合わせは、ハマグリの対になっている貝だけが合う性質を用いて成立した非常に雅な遊び。美しい絵柄のものや金銀に塗られたものなど多様にあり、とても日本的で優美なものです。食しても旨みたっぷりのハマグリはタウリンが豊富、肝機能を向上させ、眼精疲労にもお勧めです。

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酒粕・発酵食・干しイカ

毎月出張している鳥取県で、酒粕と烏賊を合わせた白菜の漬物をご馳走になりました。いかはスルメイカを干したものを戻して使っており、白菜と酒粕に干しいかの絶妙な旨味が加わわったオツな保存食。酒粕は漬け込み調理をすると素材を柔らかくします、私は熟成期間の長い練り酒粕が芳醇な香りがするし、甘みがあるので好み。この香りの元の酵母菌はいろいろなビタミンを含み、菌体そのものに美容効果が期待される成分です。ちょうど、酒粕が余って何を作ろうかと思っていたので酒粕にみそとみりんを溶いていか漬けにトライ、熱燗が進んで困る感じ(笑)。もどしたスルメイカを少し大きめに切って衣をつけて天婦羅やフライにしたら楽しかった!酒粕はもとより、干したスルメイカを見直した日になりました。

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ブロッコリー・パスタ

ブロッコリーは野生のキャベツを品種改良したもので、さらに改良されたものがカリフラワーです。胃腸を元気にする効能が期待でき、免疫力を高める野菜としてイタリアなどでも古くから栽培されてきました。カロテンやビタミンE.C、鉄分、繊維が豊富、茎も皮をむいて食べやすく切り、一緒に調理しましょう。ブロッコリーのビタミンCは水に溶けやすいので、損失を補う塩を加えて基本的には短時間の調理にします。蒸料理はおすすめ、としっとりとして美味しくいただけます。まずはそのままいただいて、残ったらスープやピュレなどにも。ブロッコリーはパスタもいいものです、にんにくと唐辛子をオイルに入れ、低温から香りと辛味を引き出し、何か旨みの素と茹で汁をまとわせ麺とブロッコリーを加えからめる。余談ですが、麺に塩気をしっかりつけて和えた方が簡単、塩梅が命のシンプルなパスタほど味決めは難しいのでこの方が私は安心です。

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ふきのとう・蕗の薹

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春の訪れを最初に告げるふきのとうは日本原産の山菜、春先のスキー場で見つけては母にお土産にしていたのが懐かしい。ふきのとうを手にしたら、とにかく早く調理して香りと水分が逃げないうちにいただきたい。摘みたてをてんぷらにすると香りがグンと開きますよ、葉を広げるようにして薄い衣に潜らせてサッと揚げると花のようになって可愛らしい。みそと甘みを合わせたほろ苦いふきみそはごはんのお供に、奴に、和え物など何にでも合うので毎年沢山作りおきます。春の山菜の苦みは、冬に溜まった体の老廃物や毒素を排出するなどデトックス効果が高いので率先していただきたい食材。調度今、花粉症が横行していますがアレルギー症状を抑える効能も期待でき、繊維が便通を良くします。

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デトックス・はと麦・台湾スイーツ

体内のエネルギーが高まり、新陳代謝が上がる春。デトックス効果の上がるこの春に、野菜や山菜類の旬の食材の助けも借りて毒出ししましょう。出回るめかぶや若芽、ひじき、アカモクなどの海藻類は老廃物や余分な水分を排出する効能があります。その他の毒出し食材にはごぼう、コンニャク、黒きくらげなどがありますが、ハトムギは高い効果が期待できます、ご飯を炊くときやスープに入れてもいいですね。
流行りの台湾スイーツは身体に優しいものばかり。生薬でもある茎を煮出して作られる仙草ゼリーに茹で小豆や大豆、ハトムギなどが優しい甘さのシロップにからまってたっぷりのっています、美味しくデトックスできそうなおやつです。

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キビ・モチキビ・もちきび・雑穀

秋に花が咲き実がなるキビ。黄色い実なので(キビ)になったと言われるようですが、多説あります。お米と同じようにウルチキビとモチキビがあり、少し食感が異なります。カルシウムやマグネシウム、タンパク質、鉄分、ビタミンを含むなど栄養価が高く、食物繊維も豊富なので昔の中国では高級な主食とされていたそうです。お米に加えて炊いてもよいし、茹でて野菜と合わせサラダにする、肉だねに混ぜてハンバーグにするなど色々応用できます。
もちもちとしたコーンのような風味が美味しく、粉末で市販もされているのでお団子やパンケーキなどにもよいものです。タンパク質に富み、消化率が高くヘルシーな雑穀です。

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アカモク・海藻

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近年大注目の海藻、アカモク。1月中旬から2月をピークに採集されるそうです。先日、福井県に行き漁師さんに採れたての海藻をいただき、ざっくりと重みのある袋をサンタさんのように担いで持ち帰ってきました。めかぶ付きのワカメとアカモクがどっさり入っていました。アカモクはよく水で洗って、手でしごくようにして硬い軸は取り、熱茹で湯で、ザルに上げて冷水ですすいで、ザルに30分ほどおく。漬物容器などに塩適宜と入れ混ぜ、重石をして1日置き、余分な水気を捨て、保存袋に入れてさらに塩をし、塩蔵処理しました。アカモクは地域によって呼び名が変わり、新潟県ではナガモ、ギバサは秋田県特有の呼び名、島根沖の離島ではしじゅっぴろ、と呼ばれています。茹でると強い粘りがでるので、海の納豆とも呼ばれていますよ、実際細かく叩いて納豆と和えていただくと栄養価が高くなり、美味しくいただけます。
じゃこと合わせて酢の物にすると鉄分とカルシウムが難なく摂取できます。栄養素は粘り気のフコイダン始め、ミネラル、鉄分、カルシウムなどが含まれており、免疫力を活発にし、機能を正常に整える効果が期待できるので、花粉症予防にもおすすめの海藻だそう。旬は短し、堪能します。


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キャベツ・乳酸キャベツ・発酵食

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乳酸キャベツ(シュークルート・ザワークラウト)は発酵食ですが、気軽で直ぐに食せるサラダとしていつも作り置きしています。冷蔵庫を開けると、片隅にしんなりしておだやかな酸味と旨味をもった冷たいキャベツと目が合う。特に疲れて帰った夜、胃がすっきりしない日などに口にすると体や内臓が気持ちよくなるのを感じるので、つい手が伸びます(もともとキャベツがもつキャベジン効果もあります)。乳酸キャベツと納豆と2つまみの粗塩(好みで酢も少々)を混ぜたサラダ納豆や(夜食すのがお勧め)、少しのマヨネーズと和えただけのコールスローなど、旨味があって食べやすく直ぐにアレンジできるし、沢山の調味料や手順が不要なのも嬉しいところです。腸内環境を良くするので花粉症予防にいただきます

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菜の花・春野菜

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春の訪れを感させじる菜の花は、ほんのり苦みがある花野菜です。購入するときは、花が咲き過ぎていない、緑色が濃いものを選び、茎の部分を1cmほど切ってたっぷりの水に放してあげましょう。背伸びをするようにイキイキしてきます。水分をたっぷり吸収すると、熱伝導も良くなり美味しく仕上がります。風味を楽しめるおひたしや辛子和えはおすすめですし、オリーブオイルやごま油等と合わるとカロテンの吸収が良くなりますよ。ビタミンCやカロテン、鉄、カルシウムが多く、産後の肥立ちが悪い方にも有効な春花野菜とされています。

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キムチ・豚バラキムチ・発酵食

キムチは朝鮮半島の漬物、発酵食品です。発酵食は腸内環境を良くするので、花粉症やアレッルギーの緩和の手助けをしますよ、これからの季節は糠付けなど含め特に漬物を食卓にあげるようにします。(キムチや糠漬けはギャバを多く含むのでストレスが気になる時にもよいものです)。キムチは香味野菜をたっぷり混ぜた(ヤンニョム)と発酵させるので、乳酸菌がたっぷり、薬味で体も温まり元気になります。簡単で美味しい豚バラキムチの炒め物のポイントは、肉に小麦粉を薄くはたく、ごま油で炒める、焼肉のタレか3倍濃縮めんつゆかコチュジャンなど甘辛い調味料を少し加えて味に奥行きをだすこと。春雨を加えるのもお勧めです、濃厚で辛みとトロミのある豚バラキムは、ご飯もビールも進むバランスの良いスタミナおかずです。