井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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ブロッコリー

ブロッコリーは野生のキャベツを品種改良したもので、さらに改良されたものがカリフラワーです。胃腸を元気にする効能が期待でき、免疫力を高める野菜としてイタリアなどでも古くから栽培されてきました。カロテンやビタミンE.C、鉄分、繊維が豊富、茎も皮をむいて食べやすく切り、一緒に調理しましょう。ブロッコリーのビタミンCは水に溶けやすいので、損失を補う塩を加えて基本的には短時間の調理にします。蒸料理はおすすめです、しっとりと柔らかく美味しくいただけます。まずはそのままいただいて、残ったらスープやピュレなどにも。
ブロッコリーは疲れている時などにもお勧めの野菜、疲労回復を助けます。

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レモン・乾燥レモン・デトックスウオーター

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我が家のベランダ菜園のレモン、今年も元気に実りました。レモン塩、レモンシロップの他に、乾燥レモンを作ります。粗塩で表面をこすり洗いし、ごく薄切りの輪切りにして、干して乾燥させるだけ。低温のオーブンでも良いですし、ドライフルーツ用の乾燥機だとより簡単です。乾燥後は、空き瓶などに入れてお菓子や海苔についてくる乾燥剤と保存。料理やお菓子、飲みのもに1枚入れるだけで表情がかわり、香りも大活躍。スポーツをする時に数枚持って出かけ、水に入れてフレーバーウオーターしても。粗塩や甘味を少し加えるとスポーツドリンク風になります。デスクに置いておき、紅茶にポンと入れて気の巡りを良くします。気分がリッフレッシュし、皮ごとたべれるので疲労も回復します。デスクやキッチンに置いておくと、鮮やかなビタミンカラーで元気になります。

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鰤(ぶり)・嫁ぶり

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脂がのった寒ぶりは、答えられない美味しさです。ぶりは出世魚で関東ではわかし・いなだ・わらさ・ぶりの順で呼ばれ、30㎝位のいなだまでなら私も釣った事があります。ちなみに関西ではつばす・はまち・めじろ・ぶりと呼び名が変わります。さばいてから少し寝かせても美味しく、元々寒ブリには力強さがあるので日持ちもします。先日、氷見から届いた10キロのぶりと格闘しました、お刺身やしゃぶしゃぶ、カマの部分は塩をキツめにふって炭でパリッと焼き、大根おろしと柚子果汁を絞って。血合い部分は醤油とみりん、柚子数切れに漬けました。
鰤はDHAが豊富で、血液をサラサラにし、疲労回復にも効果的です。脳細胞内にDHAが増えると記憶力の向上やアルツハイマー予防になると言われます。
熊本には「嫁ぶり」なる文化があります、結婚して迎える初めてのお正月に、婿方からお嫁さんの実家に鰤を送る風習があるのです「大切なお嬢様を頂いて有難うございました」、ご挨拶なのだそうです、なんともステキですね。

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ピスタチオ・バクラブァ・BAKLABA

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バクラヴァは、透けるように薄く伸ばした生地を何層にも重ねてさらに伸ばし、さっくりと焼いたトルコのお菓子。焼きたてにレモンの風味をふんわりつけたシロップを染み込まセるのですが、とても甘くインパクトがあります。生地作りのお手伝いをしましたよ、自宅では少し手間がかかるので、冷凍のパートフィロを使います。耐熱容器にシート1枚をしき、溶かしバター、シート、バターの順に7枚重ねた後、砕いたピスタチをたっぷり全体に散らしたら、また7枚同じ要領で重ねて14の層にします。一口大に切り、200度のオーブンで30〜40分焼き、裏をみてこんがり焼けていれば出来上がり。小鍋に水とメイプルシロップ、4分の1個の皮付きレモンを煮立て、好みの甘さに調節したものを全体に馴染ませます。この時、パイは焼き立てでシロップが熱いことがポイントです。鮮やかなピスタチオはお肉のマリネやソースにも使われていました、豊富な栄養価を含み悪玉コレストロールを減少させる効能が期待できます。

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節分・恵方

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2020年の節分は2月3日の月曜日、恵方は西南西です。恵方とは「歳徳神」と呼ばれる縁起の良い神様がいらっしゃる方向。今年は、十千(じっかん)の庚(かのえ)と十二支の子(ね)を合わせた(庚・子)の方角で,毎年変わります。今年も酢飯屋さんの太巻きを、恵方に向いて皆んなで頂きます。
節分は季節の節目に邪気を払う風習が中国から伝わり、立春、立夏、立秋、立冬の4つに区切られていて、各季語の前日を示すようです。
豆まきは、鬼は外(邪気を払い)・福は内(幸運を呼び込む)と声を立てて厄除けをする風習ですが、大人ばかりの我が家では、心ばかりに楽しんだ後、豆おこわにして楽しみます。米2合は洗って30分浸水しザルに上げます。鍋に洗った米、酒大さじ2、粗塩小さじ1、米油少々を加えて一混ぜし、昆布一切れ、豆まきの炒り大豆を半カップほど入れて普通に炊きます。少し豆が余ったら、糠漬けに入れて余分な水分を吸わせて活用します、ふっくら戻った糠豆は美味しくいただきます。大豆は、血液をサラサにし、体脂肪の減少、便秘改善にも役立ちます。

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白菜・白菜のホワイトシチュー

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「白菜・大根・豆腐」は、養生3宝と言われるほど滋養がある野菜です。冬ならではの白菜はずっしりと重く、特に芯の甘味が美味しいですね。この芯の部分の旨味をグーと引き出したシチューは冬の醍醐味です。相性のよい白味噌でこっくりとした味付けにし、葛でトロミをつけたシチューは芯から温まります。作り方も簡単ですフライパンにオリーブオイルとにんにく、鶏もも肉を入れ、塩、こしょうして炒め、肉の色が変わったら白菜の芯を透き通るまでじっくり炒めます、ポイントはここだけです。後は葉の部分を入れざっくり脂を回し、かぶるくらいのガラスープを加えてふたをして蒸し煮にします。しんなりしたら豆乳、白味噌、葛粉各適宜を混ぜたものを加え、まぜながらトロミをつけます、器に盛ってオリーブオイルや挽きこしょうをふっても。肌もキレイになる一皿です。
白菜は食物繊維がたっぷりで低カロリー、ビタミンCはりんごより多く、カリウム、ミネラルなどバランスよく含みます。外側の葉が内側に向かって栄養を作るシステムの白菜、内側はぜひサラダなど生でいただいて下さい。

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高野豆腐(こうやどうふ)・豆乳鍋

風邪が流行っていますね、体調管理が大切です。必須アミノ酸がとても豊富な高野豆腐は、使い勝手の良い乾物。余分なコレストロールや脂肪を排出し、さらに疲れにくいカラダを作るなど嬉しい利点が沢山あります。高野豆腐をすりおろして栄養価を上げたおかゆなど、ふんわりして離乳食や介護食などにもよいものですし、パン粉の代わりに使うとヘルシーです。低カロリーで高栄養素の高野豆腐は、温めた煮汁に入れて煮込むだけなので手間いらず。豆乳鍋に高野豆腐も美味しいですよ、鍋で高野豆腐やキノコを出汁で煮ておいて、後から豆乳を加えるだけです、好みで豚薄切りなどを加えてもいいですね。滑らかに煮えた高野豆腐はポン酢などをつけても美味しくいただけます。
体調がすぐれない時などにもお勧めの高野豆腐、滋養がつきます。

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百合根(ゆりね)

少し厚めの花びらのような形のゆり根の食感は、甘くホクホクとしています。繊細な風味とビロードのような舌触りからお菓子やポタージュなどにも適しています。ゆり根の効能は素晴らしく、漢方では百合(ひゃくごう)と言って、不安感や不眠、動機、更年期障害、自律神経失調症を予防する生薬です。ナーバスになりやすい子供の受験期などに、茶碗蒸しやミルク煮をよく作りました。北海道などの産地では贅沢にも、チーズのグラタンやミルクスープにたっぷり入っており、良質なタンパク室やカルシウムと合わせて心身ともに元気になるメニューも充実しています。美味しさが凝縮するかき揚げも大変美味。下処理としては、ゆり根を1枚ずつ剥いで砂などの汚れを除きます。後は、茹でる、蒸す、揚げるなどして調理しますが、火が入りやすい事も考量します。
咳を止める効能もあるので、抗菌作用が高いはちみつと煮るとさらなる効果が期待できます。

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COMTE・コンテチーズ・チーズ  ・発酵食

熟成コンテが好きでいつも冷蔵庫に入っています。コンテチーズはフラン人に、とても人気のチーズで生産量はフランス1、AOPの20%以上をしめています。
スイスとの国境近く、アルプスにほど近いジュラ山脈一帯のフランシュ・コンテ地方は冬は寒さが厳しく、しいて言えば北海道のような環境です。熟成士によって丹精込めて作られており、添加物は一切使わず、水分を抜くハードタイプなので旨味が凝縮しています。45種あるフランス産AOP(原産地故障保護)チーズの1つです。
ワインを少しかじると、テロワール(土壌・その土地の気候)を勉強しますが、チーズもその土地土地が反映された美味しさを個々に醸し出します。牛が食べる草や干し草など、時期によっても風味や色が変わる、これはバターも同じですね。若いコンテは調理に向いていますが、私は結晶化したシャリシャリ感と芳醇で凝縮感した風味が好きなので、熟成期間が長いものを選んで果物などとそのまま楽しみます。合わせるワインは同郷のサバニャンで作られる黄ワイン「ヴァン・ジョーヌ」とのマリアージュを1度お試し頂きたいですが、ナッツやハニーの華やかな香りのワインや、樽が効いたシャルドネ、濃密な香りの貴腐ワインもいい、もちろんシャンパーニュもお勧めです。

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牡蠣(かき)・カキフライ・滋養強壮

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プクプクのカキ美味しいですよね、食べると元気が出ます。写真は漁師さんの手の上で剥き立て、厚岸産です。カキには亜鉛、マグネシウム、タウリン等が多く含まれ、舌をえんびんにし、貧血や慢性的な疲れを改善します。ビネガーに刻んだシャロットなどでいただくと殺菌作用や独特の匂いが消え、レモンにタバスコをふるのもお勧めです。加熱したカキも外せませんね、サクサクの牡蠣フライを香りの爽やかなレモンマヨネーズで食べたくなります。サクッと衣をご紹介(小麦粉大さじ1、卵1個、水大さじ1を混ぜ卵液を作る。牡蠣の水分を取り、粗塩と胡椒をふって小麦粉をはたき、卵液にくぐらせ生パン粉をたっぷりギュッと押し付けて180度でカラリと揚げる」パン粉をつけたあと、油が温まるまで冷凍庫で冷やしておきましょう。中医学で牡蠣の殻は(ぼれい・音読み)と呼ばれる生薬、主に真牡蠣の膨らんでいる左殻を指すそうで、高温で焼いて粉末にしたもの。虚弱体質、不眠、めまい、精神安定、利尿薬などに使用されます。