井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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春キャベツ・乳酸キャベツ・快腸美肌・発酵食

発酵食・美腸・乳酸菌・美腸・漬物・キャベツ・新キャベツ・乳酸キャベツ・

乳酸キャベツは、シュークルートやザワークラウトと変わらぬ漬物ですが、体に良くて簡単なのでぜひ手作りして下さい。毎日食べると、自分の体が変わるのが実感できます。乳酸菌と食物繊維の働きにより、腸内環境が整い、便通がよくなります(少しオイルを垂らすとさらに効果が上がります)。 キャベツに含まれるビタミンU(別名:キャベジン)が胃腸を丈夫にします。 腸の調子がよくなると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌が促され、精神的にも安定するそうです。材料は、キャベツ800〜1キロ、粗塩大さじ1〜1半、ときび砂糖小さじ2だけ。しんなりするまで清潔な手か袋の上から揉み、保存容器に入れて2、3日常温におきます。酸味が出て、発酵したら冷蔵庫で、約1か月ほど保存出来ます。 そのまま食べてもよし、さまざまなメニューに取り入れてもよし、 使いやすいのも魅力のひとつ。まだ少し寒いのと、風味が良いので生姜の細切りをたっぷり加えるのも良いし、山椒の実の塩つけもお勧めです。写真は乳酸キャベツの著書本より掲載。通年仕込み置きますが、春になると特にたっぷり作ります。冷蔵庫の扉をあけると乳酸菌たっぷりのさっぱりしたキャベツが待っています

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イングリッシュマフイン・発酵バター・発酵

バター・発酵バター・発酵・butter・

最近、イギリスの朝食によく出てくる丸いイングリッシュマフィンにハマっています。カリカリっと香ばしくトーストされた匂いがキッチンに広がると、パンを焼くだけなのに幸福感がいっぱい。発酵バターと目についた果物をきび砂糖とレモンなどで煮るのですが(今は柑橘や苺が出回っていますね)温かいジャムを添えるのがまたよくて。甘い香りにも癒されて、セロトニン(脳内幸せ伝達物資)をたくさん分泌してくれます。神経を休めるたっぷりのカモミールミルクティーがよく合います。マフィンはナイフで切らずに、横にして、半分の高さにフォークでさして一週し、手で割ったものをこんがりトーストしてみて下さい、表面がサクサクして美味しく感じますよ。発酵バターはクリームに乳酸菌を加えて発酵させたもの。普通のバターより少し高価ですが、芳醇な香りや栄養分、満足感も普通のものより高いのです。

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ミント・フレッシュミントティー・ハーブティー

ミント・スペアミント・ペパーミント・ミントティー・ハーブティー・ティータイム・お茶

庭のミントがスクスク育っています。中医学でミントは生薬として昔から用いられてきましたし、古代ローマなどでは入浴剤としても珍重されていました。その清涼感と殺菌作用から、アロマオイルや精油、歯磨き粉やガムの香りつけ、化粧品、虫除けなど様々なものに昔から使用されています。特にメントールの香りの強いペパーミントと穏やかな香りのスペアミントの2種類。胃腸薬として、口臭予防として、気持ちを落ち着かせるなどの効能があります。朝起きぬけの熱いミントティーを口にすると活力が湧きますよ。ミントを水でよく洗って千切り、すり鉢やボウルなどに入れ、きび砂糖を加えてすりこぎなどで潰す。熱いお湯とポットなどに入れて蒸らせば出来上がり、花粉症にもよいハーブティーです。

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新じゃがいも・ポテトパンケーキ・ポテトフライ

じゃが芋・新じゃが・春野菜・パンケーキ・野菜パンケーキ・ポテトフライ・レシピ

じゃが芋は、ビタミンCが豊富。澱粉に守られているのでビタミンCの損失が少なく調理に向いています。
ポテトサラダなどで余った茹でじゃが芋を少し取り置き、休日の簡単おやつを作ります。
ホットケーキミックスに茹でたじゃが芋とチーズを混ぜて焼くとポテトパンケーキの完成。柔らかく練ったバターをたっぷり添えていただきます、チーズドッグのような味わいでシロップはお好みで。
柔らかい新じゃが芋は、皮付きフライドポテトにも向いています。下ゆでもいらず、60度位の低温ででゆっくり揚げると酵素で甘みが出ます。粗塩にスパイスを混ぜてしっかり目に振ると美味しいですね、パプリカ、挽き立ての胡椒、ナツメグなど。学生の頃、友達達とよく食べたシェーキーズの皮付き円形ポテトフライ、ソルトペッパーたっぷりが、未だに私の中のポテトフライモデルです。
じゃが芋の栄養成分は皮に近い部分なので、ぜひ皮ごといただいて下さい。

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春の息吹・山菜(さんさい)・うど・うるい・デトックス

蓬・ヨモギ・山菜・春の息吹・デトックス

つくし、かんぞう、うど菜、うるい、行者にんにくなどの柔らかい山菜を昆布ダシでしゃぶしゃぶにしていただくのが毎年の楽しみ。山菜は春の息吹、香りが豊かで繊維が豊富(食べ慣れない方は、ほどほどの量で楽しみます)。春野菜の苦味は、虫から身を守るためのアルカノイドに由来する成分で、デトックス効果が高い。菜の花やふきのとう、こごみ、たけのこ、うどなど独特の香りと風味、食感を楽しめる時期はとても短いので何かしら毎日口にします。香りは気の巡りもよくするのでストレス緩和にも良く、リフレッシュできます。
少し暖かい日は緑茶に柔らかな蓬を浮かべると、香りと成分で頭がスッキりします。

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山芋・長芋・山薬・さんやく・元気・滋養

山芋・長芋・芋・さんやく・山薬・とろろ・滋養・元気

まだ少し肌寒いこんな日は、温かい椀ものと簡単で滋養のあるものを食したい。ちょうど昨日、みずみずしい春大根と山芋に出会ったので、今日は大根たっぷりの豚汁と、とろろごはんにします。
山芋には、血糖値を下げる効能があるので糖尿病や成人病予防に特にお勧め。ぬめりが滋養強壮効果を高めるので、おろしてとろろ汁にするとより身体に吸収されやすくなります、味噌や梅と溶くとお味も胃腸の働きを促進する効果も上がります。よそ行きにしたい時は卵白を泡だて、とろろに混ぜ込むとフワフワに。器に入れて、残りの卵黄を添えていただきます。春掘りの長芋は今が旬で、栄養価も高いので日常的に私は口にしています。
薬膳で山芋は山の薬とかいて山薬「さんやく)と飛ばれるほど滋養があると言われています。身体がちょっと疲れた時、胃の調子が悪い時、元気になりたい時にもとろろはおすすめです。温かい具沢山の汁ものと合わせれば、バランスの良いご馳走、腸内環境もよくするので免疫力を上げる手助けとなります。

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花祭り(お釈迦様の誕生日)    ・甘茶・灌仏会

甘茶・灌仏会・花祭り・花まつり

お釈迦者様の誕生日は灌仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)とも言い、明治以降に花祭りと呼ばれるようになりました。4月8日は、お堂を春の花で華やかに飾る風習があり、お釈迦様の頭上から甘茶を注ぎ、参拝します。これは “ お釈迦様がお生まれになった日に、天から甘露の甘つゆが降った ” という由来からだそうです。甘茶は、砂糖より何倍もの甘さがあります。
甘茶(アマチャ)は植物名で、山紫陽花の変種。夏に葉を採取し、茎や葉を蒸したり、発酵させたりした後、乾燥させて煎じたものです。
葉は生薬で、生葉は苦味があります。抗アレルギー作用、抗菌作用、利尿作用などがあり、口臭除去や食欲不振に良いそうです。

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花わさび・花山葵・三杯酢・甘酢漬け

花わさび・三杯酢・レシピ

2月頃〜4月頃までが旬の花わさび、白い小花が可憐ですね。清らかな清流に流れる畑には、蝶が舞っていました。山葵は花のつぼみや葉もたべれます、爽やかでピリッと美味しい酢漬けの作り方を農家さんに教わりました。
350g程のわさびの葉や茎はよく洗い、2、3cmのざく切りにしてボウルに入れます。粗塩適宜を全体にふってしんなりするまで塩もみします、よく揉むと細胞が壊れて山葵の辛味や香りが立ちます。そのまま置いて、この間に密封容器に調味料を合わせます(昆布酢か酢150cc、きび砂糖80g、醤油小さじ2)。塩もみした花わさびをざっと水で洗ってギュッと水気を絞る。冷蔵庫に1日置いていただきますが、3日くらい経っても美味。私はここに、少し甘みのある柑橘を絞り、春の風味を満喫します。
抗菌作用の高い山葵は解毒作用もありますね。花や葉は、歯ざわりもあって爽やかな辛味がクセになります。

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新玉ねぎ

新玉葱・新玉ねぎ・レシピ

水々しく真っ白な新たまねぎは3月〜4月が旬、辛味が少なく甘みがあって美味しいですね。薄くスライスして、おかかやおろし生姜でたっぷり頂くなど、生食を楽しんで下さい。それから毎年楽しむ一皿に、新たまねぎとチキンの山椒煮があります。水を1滴も使わないのに驚くほど水分が出ます。厚手の鍋に半分に切った2個分の新玉ねぎを入れ、塩を全体に揉み込んで一晩置いた骨つき鶏もも肉2本をのせ、山椒の実塩漬け大さじ1半、オリーブオイル(大さじ3~4)を全体にまわしかけてふたをし、時々鍋ごとゆすりながら中弱火で40分ほど煮込みます。鶏のうまみを新たまねぎが吸い、新たまねぎは鶏をホロリと柔らかくして全体を甘くします。ここに山椒の実が入って、お皿の中をパチンと引き締める。シンプルイズベストの春の一皿です。
カリウム、アリシン、リンが豊富、購入時は皮が透き通ってツヤがあり、手に持って重いものを選びましょう。

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えんどう豆・グリンピース・ green peas

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先日から春告鳥の鶯が庭の花々をつつきに遊びに来ています、毎年楽しみな鳴き声。鶯の色から例えた鶯色の食べ物は風流ですね、和菓子の鶯もちや鶯豆などがあります。鶯豆に使う豆はグリンピース、これから旬です。
毎年必ず作るグリンピースご飯は、豆をたっぷり加えて昆布と粗塩、少々の酒と米油でシンプルに炊きます。ミルクとグリンピースのポタージュも美しい、ご飯やパンのはし切れと一緒に炊いて、撹拌するとトロミが出て腹持ちも良くなります。
イタリア語でグリンピースをピゼッリと呼びます。サヤから実を取り出した後、日本では捨ててしまう部分のサヤをイタリアのマンマやシェフ達は、スープで煮てピュレやソースにしたり、フリットなどの揚げ物にするなど調理しています。
グリンピースをサッと塩茹でし、バターとハーブで炒めて、茹で立ての平麺と合わせたパスタも豆とバターの香りが絡まって美味。
カロテン、カリウム、食物繊維が豊富で良質なタンパク質のグリンピースは、脾に優しく、余分な湿を排出します。