井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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牛蒡・牛蒡子・便秘改善・ごぼうの梅煮

中医学では牛蒡(ごぼう)は生薬で、種は(牛蒡子)ごぼうしと呼ばれ、主にのどの治療薬です。ごぼうは、ほとんど不溶性食物繊維なのでいただくと腸内環境を良くして便通をしっかり促します、中性脂肪を抑える働きがあり生活習慣病や糖尿病予防にも良いようです。柔らかく香り良い旬のごぼうで作るごぼうのサラダは水々しくて気持ちまでスっとします((皮に香りや栄養分もあるので、包丁の背で軽くそぐかタワシでこする程度にしましょう)。ごぼうと醤油麹、赤唐辛子のキンピラも甘辛でとてもお勧めですが、厚手の鍋に梅干し、昆布、丸太のごぼうを入れじっくり炊いた柔らかな(ごぼうの梅煮)はお互いを引き立てあって絶妙です。

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ブラッドオレンジ

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2018年の皆既月食は31日の作夜でした。深いオレンジ色に輝くブラットムーンが東京でもよく見えてとても神秘的でしたね。ブラットムーンをみていたら単純にイタリア地中海が原産のブラッドオレンジを思いだしたのでご紹介。普通のオレンジより赤が濃く甘い、日本でもジュースで馴染みがありますね。ブラットオレンジは通常のオレンジより、色素が濃い分、栄養分も高く、ビタミンCは約1、5倍あり、抗酸化作用のアントシアニンも豊富に含まれています。
アントシアニンはフラボノイドの一種で、ナスやブルーベリー等に含まれているポリフェノール。最近では愛媛県などでも栽培され市場にお目見えしています、旬は3月下旬から5月上旬まで。

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鍋・白菜鍋・ピェンロー

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中国の鍋にピェンローと言う白菜鍋がある。本当は干し椎茸の出汁とごま油と緑豆春雨を使うのですが、少しアレンジして和風です。鍋に多めの水と昆布を2切れ入れておく、ポリ袋に手羽中10本と塩麹小さじ1半〜2を入れてもんでおく、ゆずの輪切り4枚を塩麹少々でもんでおく。一晩たったら鍋を火にかけ、鶏肉、酒半カップ、刻んだ漬物白菜(汁ごと一袋分)、ゆずの順に加えて沸騰したら弱火にし、フタをして30分ほどゆっくり煮込む。まずはそのままいただき、好みで、かんずりや柚子胡椒、ごま油などで食す。ゆず皮も柔らかく、白菜はとろりと煮えて、コラーゲもたっぷり。発酵した漬物汁がさっぱりといい味を醸し出す、奥深い味わい。最後に葛切りで〆るのが私は好きです。

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冬人参・免疫力アップ・目の改善

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そろそろ花粉症なども気になり始める頃ですね。先手を打ったお料理を取り入れて、体の調子を整え始めませんか?冬人参は甘さもあり、香りも高く生でいただくと栄養価もそのまま。人参のサラダ(キャロットラペ)、皮ごとの人参をタワシでこすり洗いし、千切りにしてレモン果汁(柑橘果汁)、オリーブオイル、粗塩をふって馴染ませる。酵素、ビタミンC、カロチンや繊維たっぷりなサラダです。刻んだプルーンなどドライフルーツを加えると貧血予防になり自然な甘みが加わります、発酵食のヨーグルトは花粉症に良いので効果倍増、アーモンドを加えると神経を活性化しますよ。日々取り入れると血と津液を作り栄養不足を補います、特に目の不快な症状に◎。人参はヘタの部分の丸が小さいものを選んで購入しましょう。

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黄韮(きにら)・にら・肌荒れ解消

黄ニラのお祭りが岡山県でありますよ、ニラのスープが配られたり色々な料理が販売される楽しそうなイベントです。黄ニラは普通の緑のニラを日光から遮断した状態で栽培したもの。ビタミンの吸収を高め食物繊維が豊富、白血球を作るので増血作用もあり、貧血なども予防します。ニラ独特の含硫化合物の含有量は通常のニラより少ないので香り穏やか、匂いがあまり気になりません。甘みがある上品な黄ニラは生でも食せる高級野菜、柔らかいのでどんなお料理にも使えます。お勧めは出汁酢に浸した一皿、繊細な風味が楽しめますよ。お酢でさっと湯がいて冷水でしめた菊(紫)や三つ葉などと和えると美しく粋。

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冬の(蜂蜜)はちみつ・はちみつレモン

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古代から美容と健康によく、その高い殺菌効果から薬としても活用されてきたはちみつは自然治癒力を高める自然食。リップクリーム代わりに、肌荒れ改善パックなど外からのケアにも◎。今の時期は喉の痛や咳止めなどに活用される出番も多く、効果を期待するならばやはり天然のはちみつがお勧めです、非加熱や低温で加熱したものを選びましょう。天然のもは温度が低いと固まります、50〜60度くらいの湯煎にかけて優しく溶かして下さい。いくつか食しているうちに好みがわかってきますよ、専門店に出向くと色の違いや香り、産地や花の種類等教えてくれます。少しだけクセがありますがマヌカハニーも大変優れた生薬ですね。ビタミンCたっぷりの国産のレモンと合わせた、はちみつレモンは栄養価と風味と共に今最も楽しむべきホットドリンクです。

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にしん漬け・漬けもの・発酵食品

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北海道の知人宅のにしん漬けは麹が多め、お味噌汁と同じようにそれぞれの家庭の味付けがあるそうです。市場で見かけたものすごく大きなキャベツは「札幌大球」といって普通のきゃべつより5倍くらい大きい。収穫までに半年かかるそうで、歯ごたえはあるけれど甘くて柔らかいのが特徴です。にしん漬けは、このキャベツと蕪や大根、人参、みがきにしん、麹、唐辛子、塩を使って作られる郷土料理で、寝かせるだけ味が馴染んで美味しくなります。大人になって初めて食しましたが、奥深い味わいでしみじみ美味しい贅沢な発酵食品です。塩麹として近年は商品化もされていますが昔はなかったはずで、麹と塩と地産地消の食材で手間隙かけた味わいが脈々と受け継がれ、その土地の文化を感じられる素晴らしい漬物です。

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寒蜆(かんしじみ)・シジミ・二日酔い

シジミは肝機能を高めるタウリンやカルシュウム、アミノ酸が豊富、アルコールを分解する作用が高いので二日酔いに効くことは有名ですね。解毒作用や血圧を下げる効果も期待できるシジミは滋養が高い。肝機能を高めると言うことは、目の充血や尿の出をよくするなどにも有効です。シジミをストックする時の保存方法ですが、砂抜きし、よく洗った後、水気をしっかりきって冷凍庫で保存します。旨味も栄養価も上がるようですよ、どちらにしてもお味噌汁やスープにする時は20分くらいゆっくり煮て旨味を抽出するようにしましょう。お味噌に含まれるコリンとしじみと合わせたお味噌汁はやはり、最強の酒解毒薬になります。

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冬の薬膳・海藻と小豆のスープ

寒い冬は特に腎機能を上げる食材を多く食卓に並べてケアします。腎機能向上の為には海藻など黒い食材の他、小豆もお勧め。ほんのり甘い小豆の入った、海藻の熱々スープ、雪が舞うような寒い日には骨身に染みいる美味しさです。昆布、若芽、海苔など家にある乾物海藻を戻しで作ります、ねぎ、生姜、あれば薄切り肉やタラなどとごま油、発酵食の豆板醤を加えてピリッと炒め、スープと小豆を入れてコトコト煮込み、味をみて醤油か粗塩で整える。ワカメがとろりと煮えたところをいただいて下さい。
ワカメにはカルシュウム、鉄分、繊維が豊富、これからの季節はワカメのしゃぶしゃぶもよいものですよ。

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大寒・金柑・きんかん

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寒さ厳しい中、春の兆しも感じられる大寒。早咲きの梅は咲き誇り、フキノトウは出始めます。この季節は柑橘が様々出回っていますが、金柑属の個別分類になる(皮ごと食せる)金柑がとても美味しい。ヘタが緑で艶がよく、より赤みの強いものを購入してよく洗う。皮が美味しいのでかじって、中身をポンと口に入れてフレッシュを楽しむ。金柑は喉にもよいので、甘露煮にしたり、コンポートにして保存する。生のまま調理するのもオススメですよ、煮物や酢豚に入れると香りがあり甘みもあるので味に奥行きがでる、鶏肉や鴨肉などともよく合います。お菓子にもよいですね、タルトやソルベになどにすると爽やかですし、サラダに入れてもとても可愛い仕上がりに。金柑の皮に含まれるヘスペリジンやビタミンCは風邪予防、コレストロール値を下げる、香りには気の巡りをよくする効能があるのでストレス緩和など、健康効果も期待出来できます。