井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

12/4

白子・タチ・菊子・雲子

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白子を購入したら、身を潰さないように筋部分を切って一口サイズの小分けにし、粗塩と酒適宜をふる。熱湯でさっと茹で(ここが肝心です、小樽のお寿司屋さんの大将のお話では数秒)氷水に落とし、キッチンペーパーで水気をとります。さすがの北海道、鱈から出したばかりのたち(北海道では白子をタチと呼びます)なのですから鮮度が違います。さっと茹でた白子は奥の方がうっすらピンクで色っぽいくらいでした(写真は、すし飯にのせて下さったもの)ポン酢と紅葉おろし少々がのせてありました。白子はフリットや天婦羅にすると表面だけカリッとして、中からトロリと流れだすクリーミーさも絶品ですね。苺が美味しくなったら、粉をはたいた白子をカリッとバターソテーし、バルサミコで炒め合わせた一皿も絶妙です。茶筅で作る熱燗白子酒もまた楽し。白子にはビタミンB群、D、Eタンパク質などが豊富で肌をきれいにします、視力低下防止や疲れ目回復にも良いようです。

12/3

白菜(はくさい)・白菜と鶏の煮込み・肌荒れ

ビタミンCや繊維が多く、風邪予防、肌荒れ、便秘、二日酔いなどにも良いとされる白菜。葉がみずみずしく、黒い斑点が少ないものを選びましょう。体が潤う簡単レシピをご紹介します。コラーゲンたっぷりの鶏肉と白菜だけの煮込みですが、鶏の旨みと脂をとろりと煮えた白菜がまとい、白菜の甘みが鶏にからんだ最高のシンプル鍋です。厚手のお鍋に材料2つを放り込むだけなのに、慈悲深い味わい。骨つき鶏肉全体に塩麹か塩を馴染ませる(20分から一晩おく)。厚手の鍋にざく切りにした白菜芯部分をいれ、塩を馴染ませた鶏肉を上におき、全体にオリーブオイルか胡麻油大さじ3〜4をかけ、あればナツメグや胡椒ホールを10粒ほど入れる。フタをして弱火で30〜40分ほど時々様子をみながらゆっくり煮込むと、素材から凝縮した旨味の水分がでる。残ったら麺やおじやにを加え〆てもよいし、シチューやカレーに変身させても美味。

12/1

 春菊・風邪予防

春菊の硬い部分を落とし、熱湯で茎の方から塩茹でしてさっと冷水にとりザルに上げる。醤油適宜を全体にふって(醤油洗い)、ぎゅっと絞って4cm幅に切る。半すりにしたクルミやごま、蜂蜜、醤油少々を混ぜたものと茹でた春菊を和えます。以蔵保蔵と言って脳の形に似ているクルミは脳を活性化させる効能があり、良質な脂質は便秘解消にも有効です。ビタミン、鉄分、カリウム、カロテンなどが豊富な春菊と合わせると相乗効果があります。春菊は胃腸の調子を整え、不眠、よく夢を見る(多夢)、むくみ、貧血などの気になる症状がある方にお勧めの野菜です。ペリルアルデヒドなどの独特の香り成分は気の巡りをよくし、イライラを静める効果が期待できます。

11/29

豚汁(とんじる)・健長汁・巻繊汁(けんちんじる)

乾燥するこの季節は喉や体を潤す根菜や果物が多く出回りますね、大根、蓮根などは喉にも良い野菜です。肌寒くなってくると、温かい汁ものを作りたくなります。けんちん汁と豚汁は似ていますが、作り方が違うのをご存知ですか?けんちん汁は約750年ほど前、鎌倉の(建長寺)で崩れてしまった豆腐と野菜を煮込んだのが始まりと言われる精進料理。ごま油で野菜などを炒めてから昆布や干し椎茸の出汁を使い醤油風味で仕上げます。豚汁は野菜と豚肉を鰹出汁で煮込み、味噌で仕上げたものです。ですが、いいとこどりのミックスをしてコクをだすのが美味しいので、多めに作って3日間くらい楽しみます。

11/28

発酵茶・烏龍茶・台湾茶

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台湾茶にはまっています。台湾茶のお茶のいれ方や所作はゆったりしたムード、とてもリラックスします。いれ方一つで美味しさが変わります、しっかり楽しみたいので、台中にある台湾茶館の師匠に教わった通りに、急須や茶器を温め、茶葉によって置き時間も異なる事をしっかり把握していれるようにし、楽しんでいます。いただく時は、まず香りを楽しんでから口に含みます、同じ烏龍茶でも味わい、喉越し、香りがそれぞれ違って、蜜や花の香りがするものもあります。阿里山烏龍茶、金せん茶烏龍茶など素敵です。上質な茶葉は寒暖の差が激しい高山で収穫されますが、選ばれた茶葉は摘まれる時間も決まっていて早朝の4時〜10時頃までに行われ、ハサミも使わない手作業だそうです。
香りがあんまり良いので、茶葉を包んで黒豆の蜜煮に加えてゆっくりと煮てみたらスッキリとしてほんのり香りが残る、これが大正解!黒豆好きの私には来年の御節の目玉になりそうです。茶葉の香りは気の巡りを良くし、発酵茶は体を温めます、忙しくなる年末の休憩時にピッタリのお茶です。

11/25

蓮根・れんこん・れんこん葛湯

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れんこんは胃腸を保護し、貧血予防や止血効果も期待できるパワーのある野菜。含まれるタンニンは咳止めにとても効果があります。咳がひどい時は、小鍋に水150Ccと葛小さじ1半を混ぜる。皮ごとすったれんこん大さじ1半を茶こしでこし入れ、火にかけて透明感が出るまで木べらでかき混ぜる。このれんこん葛湯は昔からの日本の民間療法、さらにはちみつを入れると飲みやすくなり、抗菌作用で効き目が上がります。
調理する時は、縦に切るのがお勧めだと蓮根博士に伺った事があり、我が家では実践しています。蓮根はビタミンCや食物繊維が多く、葉や花弁も薬用にされます。青葉を器にしいてお料理を盛ると清清しく、乾燥させた葉は食材やおこわを包むんで蒸し料理に使用して、香りよく仕上げるなど葉も多目的です。花も美しく薬効も高く、独特の食感が良い蓮根はステキですね、京都和久傳さんのフルフルの蓮根和菓子も素晴らしい。

11/24

鴨肉(かもにく)・昆布酢・鴨そば汁

鴨肉は体液を潤し乾燥を防ぎ腎機能を高めると言われています、疲れやすい人や虚弱体質の人にお勧めです。今日は柔らかくさっぱりした一品をご紹介します。かも塊肉に軽く塩と粗挽き胡椒をもみこむ。皮目からフライパンに入れてじっくり脂を引き出すようにこんがり焼き目をつけ(7割りしっかり焼くイメージ)返して両面焼きます。小鍋に濃いめの出汁、醤油、みりん、昆布酢を入れ煮立てめんつゆ程度の味付けにする。焼いた鴨肉を丸まま入れ2、3分煮たら火を止める。そのまま置いて余熱で火を通し、肉がロゼ色になったところで6、7㎜にそぎ切りにする。付け合せは芹や茹でた黒もやしがぴったり、たっぷりかもに添えて煮汁をかける。好みで溶き辛子を添えてどうぞ。かもの美味しい脂が馴染んだ漬け汁は、蕎麦やうどんにも最適です。

11/23

勤労感謝の日・新嘗祭・五穀豊穣・サーモンの押し寿司

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今日はサーモンの五穀押し寿司を作ります。木型を水で洗った後、酢飯に混ぜた酢を全体にぬるとキュと味がしまる。半ずりごまと刻んだゆず皮を混ぜた酢飯を詰めて、サーモンを隙間なく並べてしっかりと押し、輪ゴムやひもで結んでしばらくおくと綺麗に切れて味も落ちつきます。木型がなければお弁当箱にラップをしき、詰める順序を逆にして押せば同じようにできますよ。
幼少の頃は勤労感謝の日生まれがあまり好きではなかったのですが、今は瑞穂の国である日本の最も大切な神事であった歴史を知って嬉しく思い、この仕事についている自分自信が幸せに感じるようになりました。私の仕事は人の知(血)になることを身につけ、お伝えしていくことだと思っています。小人精進致します、いつもご覧くださり有難うございます。

11/22

白菜(はくさい)・オレンジ白菜

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白菜は95%が水分、ミネラルのビタミンC、マグネシウム、カルシウムを含み、食物繊維たっぷりの冬の代表野菜。たっぷりいただきましょう、フライパンを中火にかけてごま油大さじ1をなじませ、豚バラ肉100gを炒めてとり出す。生姜みじん切り大さじ1、ネギ薄切り5cm分、豆板醤と甜麺醤各小さじ1を入れ香りがでるまで炒めたら、白菜2枚分をざく切りにし、芯の部分から炒める。脂がまわったら豚肉を戻して酒。醤油、きび砂糖少々で味を整える。柔らかく煮込むと胃腸薬の効能も期待できます、熱を加えると芯の部分はとろりとして甘さも増します。写真は小洒落たオレンジ白菜、栄養価もちょっぴり高くサラダなど生食にも向いています。下茹でして重ね、クルクルと海苔巻きのように丸めて輪切りにしてからお鍋や煮物に入れると鍋中が華やかになりるので、これからの季節に活躍します。

11/21

親蟹(おやがに)・香箱蟹(こうばこがに)・母蟹(ははがに)・勢子蟹(せこがに)

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日の出を観ながらの早朝フライトで鳥取空港に到着し、早々市場へ。お目当は旬の親蟹、濃厚な内子やみそ、外子ががたっぷりです。地方によって呼び名が変わり、香箱蟹、セコ蟹、セイコ蟹とも呼ばれます。今年の解禁日は11月6日で、年末までの2ヶ月間だけ水揚げされます。地元のお母さんは、ポンポンとお味噌汁に入れる、贅沢ですね。絶品の炊き込みごはんの作り方を教わりました・鍋に蟹が浸るくらいの水、酒、醤油、みりん、生姜を入れて出汁をとり、蟹から中身を取り出す。粗熱が取れたら、洗ったお米に蟹出汁を注ぎ普通に炊く。炊き上がりに内子、みそ、ほぐし身を加え混ぜる、脳天直撃の美味しさです。
蟹のタウリンはコレステロールを抑制し、殻に含まれるキチン・キトサンは免疫力を高める効能があります。食べ過ぎると体を冷やす傾向が蟹にはあるようです、生姜や酢といただくなどしましょう。