井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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赤紫蘇ふりかけ・赤しそ・赤しそジュース

紫蘇葉・赤紫蘇・赤潮ジュース・赤しそ・赤紫蘇ふりかけ・ゆかり

爽やかでさっぱりした元気がでる旬のジュースです。色が濃いめの赤しそ(2袋)を選んだら、葉だけを摘んでボールにはった水でよく洗い、ザルに上げます。鍋に約1ℓの湯を沸かし、5〜8分茹でる。ザルにしそを上げてギュッとしぼり、エキスを全て出しきります。甜菜糖かきび砂糖は半カップ〜好みの量を入れてとかし、レモン果汁50cc(酢・ワインビネガー)加える。一瞬で色鮮やかになりますよ、楽しい瞬間です。冷めたら清潔な瓶などに入れ、冷蔵庫で保存します。絞った後のしそですが、粗塩、酢各大さじ2を馴染ませて水気をしぼり、ザルに広げて乾かせば赤しそのふりかけが出来ます。
漢方では蘇陽(そよう)と呼ばれる生薬、咳や解熱、アレルギー緩和などの治療に使用されます。
赤しそは夏の疲れを癒やし、美肌効果や目の疲れ、視力向上に効果があります。胃液の分泌をよくして消化を助けるなど様々な効能も期待できます。ハッとするほど美しいこの時期だけのジュース、濃縮にして保存すれば長く楽しめます

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素麺(そうめん)・索餅・一夜酒・七夕

七夕素麺・素麺・そうめん・甘酒・一夜酒

お素麺はもともと中国の索餅(さくべい・小麦粉などを練って縄状にした揚げ菓子)が由来。中国の古事から伝説になり、無病息災を祈って七夕にいただく風習が広まりました。
暑い日や、蒸し蒸しする日には食欲も落ち込みますが、冷たく食べやすい素麺はスルスルと喉を通りやすい。甘辛く煮付けたおあげ、蒸し鶏、ゆでしゃぶ肉、野菜のお浸し、薄焼き卵等を細切りにしたものなどを彩りよくトッピングするとバランスが良くなります。
梅干しを漬けた方はぜひツユに梅酢を加えてみて下さい、クエン酸が疲労を回復し食欲増進効果を促します。今年の井澤家の七夕そうめんは、ベランダ菜園で育ったシソ、キュウリ、オクラと、梅干し、梅酢、白醤油を混ぜた緑のめんつゆ。酸味がある涼やかなつけ汁は大人向けです、一夜酒(ひとよざけ)と合わせて風情も愉しみます。一夜酒とは一晩で作れるからか、甘酒のことを示します。
薬味は薬の味と書きますね、みょうが、にんにく、しょうが、しそ、三つ葉、ゴマなどそれぞれ薬効があるのでたっぷり添えると、美味しさと免疫力を上げる手助けをします。

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スパイス・薬味・生薬・夏の不調

免疫力・薬味・スパイス・生薬・香辛料・ハーブ

スパイス・薬味・生薬と呼び名は違えど世界中でその薬効は古くから知られ、人々の薬となって様々なカラダや心の不調を治して来ました。何より食欲増進・消化促進効果が高いのですが、食品を傷みから守る抗菌作用や防腐効果にも優れ、食材以外の用途にも役立っています。植物から採集され(果実、根っこ・樹皮・種)料理やお茶などに複雑な香りや辛味、色味をつけ、臭みなどを取る香辛料。
スパイスは、それぞれの国の風土に適して育ち、人々の体調を整える大きな役割もはたしています、旬に出回る身近な薬味やスパイスの薬効を感じながら見直してみると楽しいですね。
雨季や夏の不調を防ぐ薬味とスパイス、香辛料を効かせたお料理をいただくとカラダが活性化するのがわかります、免疫力も上げるので日々の食卓に大いに活用して下さい。
これからは桃の季節になりますね、スパイスはデザートにも欠かせません。つやつやの桃のコンポートに、ほんの少しカルダモンを入れて微かに香らせる、実にエレガント、うっとりします。マガジンハウス・クロワッサンの薬味とスパイスの特集では、沢山のスパイスをご紹介させて頂いています

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葡萄・ぶどう・美容サラダ

葡萄・ぶどう・ブドウ

世界中でみると約80%の葡萄の生産量はワイン原料になりますが、日本で栽培される葡萄の約90%は食用です。大きく分けると黒、赤、緑の3種、形や大きさ、色など様々です。最近では種無しで皮ごと食べられる葡萄の品種改良が盛んです。葡萄の皮には栄養があり、強い甘みは皮と実の間にあるので丸ごと口に出来るのは嬉しい限りですね。葡萄糖の名からも解るように体内でエネルギーに素早く変換されるので疲労回復に効き、脳も活性化し集中力を高めます。よく洗って冷やした葡萄のみずみずしさはパソコン作業の合間のおやつにもピッタリ、リフレッシュします。薬膳では、赤い皮の葡萄に貧血改善の効果があると言われていますよ。ポリフェノールの一種、アントシアニンには活性酵素を除去し、眼精疲労を改善するなど様々な効能が期待できます。ボウルの上で皮ごと食べられる葡萄を手で割き、酢橘やレモンの果汁、粗塩、オリーブオイル、葉野菜やトマトを混ぜたサラダは美しく体を潤してくれます。

7/4

ハーブ・パセリ・ハーブバター

ハーブ・パセリ・ミント・香り

グングン伸びるハーブは、切っても切っても後から伸びて頼もしい。摘みたてのミントは心や脳内の疲れを優しく払ってくれるような香りがしますね。お湯で煮出していただくと、神経がゆっくり安らいでゆくのが判ります。休日には、お風呂に入れて楽しまれても良いですね、精神的な緊張を解きます。
柔らかい若緑色のパセリも素敵です、口に含むとその若々しい息吹に細胞が活性化されていくようです。消化を促進し、魚や肉の匂いを消す、殺菌効果もありカロテンやビタミンも豊富で口臭予防にもなります。
香りのよいレモンバームやラベンダー、その他ハーブ達もそれぞれの薬効があって古代から珍重されて来ました。そうそうローズマリーの記憶力を高める効果は有名、窓辺に置くと風が香りをまとって部屋に流れこむので天然アロマも楽しめて一石2鳥です、レモンと合わせるとさらに薬効が高まるようです。
バターを室温に戻し、刻んだパセリを加え混ぜてオーブンペーパーなどで筒状に形を整えます。そのままクルクルと包んで冷蔵庫に入れておけば、いつでも彩り美しいパセリバターが活躍します(冷凍保存可能)。

7/2

モロッコ料理・スパイス・ナツメグ・薬味・胃腸薬

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羊肉のミートボール、皮付きピーナッツ、ドライフルーツ、カリフラワー、にんじん、玉ねぎ、にんにく、じゃが芋、トマト、ナスなどの野菜と複雑なスパイスが織り成す香りは、旅先で疲れた胃袋を刺戟する。スパイスは少量でも素材の臭みをおさえ、料理の味を引き立て、胃腸薬のような役割を持ちます。トマトベースの絶妙な味付けの柔らかい煮込み料理と、添えられた細かいタイプの品のよいクスクスが馴染んでサラサラと胃に治まる。ツブツブ感の残る手作りのアリッサ(唐辛子ペースト)を添えていただきました。スパイスの中でも日ごろからナツメグの使用率が高いので、たっぷり使われていたナツメグの香りにも癒されて。
削りたては、パンチのあるスパイシーさの中に調和した甘い香りが素晴らしく、ストレスも軽減します。ナツメグは若返りのスパイスとしても有名ですよ、ぜひお試し下さい。
写真はフランスマルシェ内にあったモロッコ料理店にて、スパイスで元気になった想い出の一皿より

6/30

玉蜀黍(とうもろこし・とうきび)・とうもろこしの冷たい昆布スープ

トウモロコシ・とうもろこし・玉蜀黍・モロコシ

とうもろこしは米、麦に並ぶ世界3大穀物。糖分が高いので、エネルギーの補給源にもなります。ヒゲの数と、とうもろこしの粒の量は比例しますよ、茶色くなってボリュームがあるもの、全体的に重くしまっているものを選び、購入したら直ぐに調理しましょう。毎年、生のトウモロコシを炊き込みごはんにしたりかき揚げにするのが楽しみ、甘みを生かしたすっきりとした和風スープもいいものです。作り方は昆布を水につけておき、ここにとうもろこしの芯と玉ねぎを入れて弱火にかけてフタをし、20分ほどゆっくり煮ます。芯からは甘味や旨味が出るので出汁としてぜひ加えて下さい。
後は削いだとうもろこしの粒を入れ、好みの加減に煮たらハンドミキサーで撹拌し、白みそを溶き入れるだけ。冷たく冷やすと夏に楽しむ冷製コーンスープになりますが、温かくても美味しいものです。
とうもろこしは、体の余分な水分を排出し、豊富な繊維と共に便秘やむくみを改善します。
シンプルにいただく時は、中皮を残してラップで巻き、レンジにかけると茹でるより美味しい!と、美味しいとうもろこしを作る農家さん情報。

6/28

どくだみ・ドクダミ・漁腥草・十薬・虫刺され

ドクダミ・どくだみ・十薬・魚腥草

ドクダミは、ドクダメからドクダミの名になり「十薬」という生薬名がつくほど多くの薬効があり、馬にも効くので使用されたそうです。人には便秘、肌荒れ、虫刺され、高血圧、利尿作用、アレルギー症状などに効能があり、生命力のとても強い湿地を好む薬草です。
独特の苦味と香りがありますが、身体の老廃物を排出させるデトックス効果があります。
虫刺されにも効きますよ、実際にブヨに刺されて腫れた時にドクダミをホイルに包んでしばらく焼いてから、よく揉んだ葉を患部にこすりつけると痒みと腫れが直ぐに治まります。花を焼酎に漬けたドクダミチンキも効くそうで、これらは昔ながらの民間療法です。
お茶の作り方です。茎の部分から刈り取ってよく洗います。これを束ねて逆さにし、風通しの良いところでしっかり乾燥させ、3、4cmにカットし、お菓子や海苔などについている乾燥剤を入れ(湿気が気になるようなら極弱火で数分間乾煎りしても)保存します。ホウロウや土瓶などで水から弱火でゆっくり煎じていただきます。

6/26

ピンク・ペッパー・人気スパイス・spice

原産地がインドのピンク・ペッパーは赤いコショウの実で、完熟後に収穫して外皮を剥いていないもの。コショウの代用品として流通しているピンクペッパーはコショウボクの実で、南アメリカが原産地のウルシ科サンショウモドキ属、コショウボクの赤い実を乾燥させたものです。辛味は少ないですが、香りがよく指でスッとつぶれる柔らかさ、サラダはもちろん料理のトッピングに彩りよく使用されることが多い。初心者にも扱いやすく、おしゃれなチョコレートやお菓子にも多様されていますね。似たものに、西洋ナナカマドの実がありますが、此方の原産地はヨーロッパからシベリア、主に肉料理などに使用されているそうです。どれにしてもひと瓶あると、お皿の上がパッと華やぐので重宝します

6/25

赤しそ・ゆかり・抗酸化作用

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抗酸化作用が高いアントシアニンが豊富な赤しそ。お弁当のごはんなどによくふってある塩味の紫蘇のふりかけ(ゆかり風)は、風味よく手作りできます。梅を塩漬けすると白梅酢が上がってきますが、赤しそと一緒に漬けると梅が鮮やかな紅色になります。葉をむしり、よく洗ったらたっぷりの塩でもんでギュッと絞ってアクを抜き、再度塩をしたら白梅酢少々で洗って、梅にもどして一緒に漬けます。この赤しそを梅干しを干す時に、広げて一緒に干します。カラカラに乾いたら、形を残して保存瓶や缶に(お菓子や海苔についている乾燥剤と一緒に)保存してください、もんだきゅうりやキャベツと和えるなど使いかってもよいですよ。食べる時に手でこすれば細かくほぐれます、気分で胡麻や青海苔と合わせても良いですね。赤しそは紅ショウガと漬けてもキレイに発色します、食欲を増進させ、胃液の分泌をよくします。