井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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小松菜・コマツナ・冬野菜

コマツナ・小松ね・冬野菜

アクが少ないので生でも美味しい小松菜はスムージーや、生ナムルなどにも最適です。原産国は日本で、昔から江戸川区あたりの特産品。ビタミンC、E、カルシウム、鉄分などが豊富、風邪予防や骨祖しょう症、肌養生などにとてもよい野菜です。
簡単な小松菜料理をご紹介します。フライパンに4㎝幅に切った小松菜半束(水にさらして水に上げたもの)と、レバーの薄切り、ごま油小さじ2〜3、輪切り鷹の爪、塩3つまみを全体にふり、フタをして中強火にかけ、短時間で仕上げます。色鮮やかになればでき上がり、心地よい歯ごたえがのこります。栄養を逃しにくい調理法で、油を使うとカロテンも効率よく体に摂取できます。

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黒糖・黒砂糖・サトウキビ・きび砂糖・温活

黒糖・きび砂糖・サトウキビ・黒糖蒸しパン・薬膳

サトウキビの絞り汁を時間をかけて煮詰めたものが黒砂糖。季節になると、奄美大島と加計呂麻島に行って、旅をしながら気に入りのお店を巡っては、手造りの黒糖を購入し味比べして楽しんでいました。まだぬくもりのあるカケラを口に入れると、天然由来の嫌味ではない微かな酸味や苦味が奥の方に感じられ、疲れと共にスッと消えてゆきます。
黒糖はカルシウムも多く、鉄分、ミネラルが豊富で栄養豊富。サトウキビは刈り取ったら、すぐに汁を搾り手作業で加工されます。黒糖作りはサトウキビの収穫期と一緒でなければできません、12月から3月終わり頃までが旬です。トラック一杯に日々積まれるサトウキビ。ハブにも挑みながら大変な労力が必要な黒糖作りを拝見し、貴重な甘味を大事にしながら、お料理しています。写真は黒糖と生姜蒸しパン、黒糖のコクで簡単に美味しく出来ます

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蒟蒻(こんにゃく)・腸整作用・温活

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サトイモ科の蒟蒻芋は中国から伝わりました。ゴツゴツした芋で、収穫されてからしばらく貯蔵されてから初めて調理工程に移ります。精進料理など日本でも古くから調理されており、僧侶の大切な栄養源でもありました。
お腹の掃除機と言われるほど腸整作用が高いこんにゃくは、グルコマンナン(食物繊維)が豊富、コレストロールも下げるので生活習慣病予防に有効です。薬膳では利尿作用があるとされており、泌尿器科系の治療に使用されます。数年前に生芋(こんにゃく芋)からこんにゃくを作るお手伝いをさせて頂きました。ご自分の畑でも作られる美味しい芋の見分け方や、蒟蒻作りでも芋によって微妙に配合を変える感覚などを教わりましたが、1度や2度では習得できません。出来上がったこんにゃくは、うっすらとした桃色、もっちりとしているけれど歯切れがよい食感が絶品、蒟蒻好きにはこたえられません。
昔ながらの民間療法の温活方です。蒟蒻を20分ほどしっかり茹でて、やけどしない程度に布で包みます。胃腸周りや、首、肩、腰などの痛みが気になる部分にゆっくり湿布すると、じんわり温まりコリや痛みが軽減します。

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茶碗蒸し(ちゃわんむし)・梅干し茶碗蒸し

今日は東京でも雪が降る予報です。こんな時に特に美味しい熱々のふるふる茶碗蒸しの作り方をご紹介します。ここぞとばかり沢山の鰹ぶしを使って濃いめの出汁を360ccとります。粗塩3つまみ、みりん小さじ1、醤油小さじ1〜2をよくといた卵L2個分に加え混ぜ、耐熱の器に入れる。いつものように切り身魚やきのこなどお好みの具材でもよいのですが、究極シンプル大粒梅干し1、2個だけを入れてみて下さい、梅干しの塩気がほんのり全体に広がり実に慈悲深いお味、胃を休めたい時や、風邪気味時などにもお勧め。鍋に湯を沸かし器を入れ、布を巻いたふたをして雫が落ちないようにし、固まるまで弱火でゆっくり蒸します。胃にやさしくとても温まりますよ、出汁は味わい深いだけでなく、肌を綺麗にします。

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鏡開き(かがみびらき)・鏡持ち・お餅

今日は、年神さまに長寿や開運を願ってお供えした鏡餅を下げ、感謝して食す日。刃物は縁起が悪いので叩いて細かくしますが「切る、割る」言葉は縁起が悪いので「開く」とされています。綿棒などで割ったお餅を、水につけてふやかしておくと調理しやすくなります。カビをみかけたらその部分を削りましょう。お雑煮にする、ご飯を炊く時に少し加える、お正月の余った黒豆でお汁粉にするなど温かい料理でいただきます。細かく割れた部分は、カリカリに乾燥しているので、水に戻さず揚げてあられにします。塩や青海苔、七味を振ってそのままつまんでも美味しいですが、つゆを張ったお椀に浮かべるのも粋な楽しみ方です

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白木耳(シロキクラゲ)・美容食・美肌・薬膳

薬膳デザート・白木耳・しろきくラゲ・美肌・美容食・漢方

白キクラゲは肌を潤す効果が高いので薬膳では貴婦人の美容食と呼ばれています。滋養強壮作用も高く、食物繊維もとても豊富です。日本では乾燥ものが一般的ですが、生の白キクラゲ(ヒダのあるもの、耳を大きくしたような形の銀耳)も栽培されていて、ネットなどで購入できます。スーパーで見かける白キクラゲを購入する時は、出来れば大ぶりのものを選びましょう。一般的にはさっと茹でて中華のデザートなどに多く見られる白キクラゲですが、サラダや酢の物にも良いものです。効能があり美味しい食べ方ですが、たっぷりの水で1時間半くらいコトコトゆっくり煮て充分なとろみが出るまで下茹でします。肌を潤したい時は、手羽先、セロリ、生姜薄切り、黒胡椒を加えて更に煮込み、じゃが芋やカリフラワーなどと合わせてさらなる美肌スープに。デザートには、杏仁粉と氷砂糖、ミルク(好みで生クリームを加える)と合わせて、咳止めを担った美味しいデザートにしても。写真はたっぷりの柑橘シロップと柿を合わせた体が潤うデザートです。

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ひじき

ひじき、にんじん、レバーを煮たお惣菜は貧血気味や抜け毛が気になる方、骨粗症予防に特にお勧めです(年頃の女子たちにも)いつも常備しておくと良いですね。玉ねぎとひじきを合わせたサラダを、酢で和えるとカルシウムを身体に吸収しやすくなります(おまけに血液をサラサにする効果も高まる)。ひじきはカルシウム、食物繊維、鉄分、マグネシウム、亜鉛、ビタミンなどを含む栄養価の高い食材、手軽に戻せるので卵焼きやお味噌汁に入れるなどこまめに加えます。中医学では黒い食材は腎機能を高めると言われており、老化防止・エイジングケアに有効です。
昔の乾燥ひじきは鉄釜で炊いていたので、より多く鉄分が含まれていたようですが、どちらにしてもその他の栄養素が高いのと美味しいので私のお惣菜登場率は高く、とても重宝しています

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アカモク・海藻

アカモク・海藻・ギンバ・フコイダン

1月中旬から2月をピークに採集されるアカモク。以前取材に行った、福井県の漁師さんに採れたての海藻を今年も送っていただきます。めかぶ付きのワカメとアカモクがどっさり。アカモクはよく水で洗って、手でしごくようにして硬い軸は取り、熱茹で湯で、ザルに上げて冷水ですすいで、ザルに30分置いて下処理します。アカモクは地域によって呼び名が変わり、新潟県ではナガモ、ギバサは秋田県特有の呼び名、島根沖の離島ではしじゅっぴろ、と呼ばれています。茹でると強い粘りがでるので、海の納豆とも呼ばれていますよ、実際細に細かく叩いて納豆と和えていただくと栄養価が高くなり、美味しくいただけます。
じゃこと合わせて酢の物にすると鉄分とカルシウムが効率よく摂取できます。栄養素は粘り気のフコイダン始め、ミネラル等が豊富。免疫力を活発にし、花粉症予防にも有効な海藻だそう。旬は短し、堪能します。


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七草粥・(ななくさがゆ)・お粥の炊き方・食養生

お粥・七草粥・七草粥の作り方。食養生・無尿息災。土鍋

七草粥は無病息災や健康長寿を願っていただくお粥です。元は中国の「人日の節句」で「七種菜羹」とい言う温かい汁物を食べる風習が伝わり、日本の「若菜摘み」と結びついたと言われています。
春の七草(スズナ(蕪)・スズシロ(大根)・セリ、ナズナ(ペンペン草)・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ)で七草入りの粥を「朝」作ります。スズナやスズシロは叩き(切っても)、葉ものも食べやすく切ります。今日はお粥の粒先がひらくような食感のよい作り方をご紹介します=米半合は洗って、できればザルにひろげて30分ほど乾かします。鍋にお米の10倍量の湯を沸騰させて米を入れ、ひと混ぜだけする。再度煮立ったら米油か菜種油を小さじ半ほど加えフタをして弱火でゆっくり25分ほど炊き、切った七草を入れ5分煮て5分蒸らします。最後に粗塩2つまみを加えると塩梅よく、みずみずしい仕上がりになります。
七草粥はお正月のご馳走や祝い酒などで疲れた胃を休めることも目的です。朝粥は普段の朝食にもお勧めです、胃にもたれず元気がでるので1日のスタートにもふさわしい食事と言えますね。

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大根(だいこん)・胃もたれ・食養生

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昨日は小寒でしたね、寒さが厳しくなります。こんな季節は、熱々の厚切り大根の煮物やおでんなどが染み入りますね。少し厚めに皮を剥いて、下茹でしてから煮ると余分なアクや雑味が消えます。煮物に適しているのは真ん中の部分、柔らかく旨味があります。上の方はビタミンが多くシャキシャキしているのでサラダなどに良いですね、下の方は酵素が特に多く辛味があるのでおろしに向いています。大根おろしは胃もたれによいものですが、薬膳的には興奮状態を押さえたり、ストレスを感じだ時に気持ちを落ち着かせる効果も期待できます。葉にはビタミンC、カリウムがたっぷり、よく洗ってみじん切りにして塩もみしていただきます。胡麻油やオリーブオイルで炒めると、抗酸化作用のカロテンの吸収率がアップ。沢庵などを漬けるとき、葉付きのまま干しますが、乾いた葉っぱは食べる以外にも活用できます。大根葉(干葉・ひば)を、お風呂に入れ体を温める民間療法がありますね。