井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

8/9

命薬(ぬちぐすい)

沖縄では体によく美味しいものをいただいた時、心も満たされて薬ほどに効能があると言う意味で「命薬」と言う素敵な言葉があります。命「ぬち」、薬「ぐすい」です。口に入れるものだけではなく、心が温かくなるような豊かな心情になる出来事や、風景や動物たちに癒されてほっこりすることなども含まれています。旬の野菜に発酵食や発酵調味料、たんぱく質を少し合わせた料理で暑いこの季節を元気に乗り切りましょう。家族の健康を守り、調理する人はお家の食医です。忙しい毎日ですが、いつも少しでも「命薬」になるようなごはんを作りたいと心がけたいですね。日本の調味料は発酵食品が多いので自ずと摂取しやすいのも嬉しい。

8/8

玄米(げんまい)

玄米は身体にたまった老廃物を体外に排出する効果が高いので、ニキビなどの予防にもピッタリ。ニキビは、余分な脂質が皮膚から出ている状態ですから、体内を綺麗にすると肌に直接出ることを抑えてくれます。気になるニキビが多い時は玄米食にしてみましょう。もちあわや豆などを加えるとバランスよく食べやすくなりますし、今の季節は梅干しを加えて炊いても。どちらにしてもしっかり浸水させて、塩2つまみほど加えて炊くのがコツです。玄米粥もいいものですし、ペーストにして玄米クリームを作っても。少しかために炊いてリゾットを作ると、つぶつぶの食感とクリーミーなコクとのコントラストが絶妙、ブルーチーズを加えても美味。ただし玄米は、お腹をこわしやすい人や脾胃の弱い人は様子をみながら体調に合わせていただいて下さいね。

 

8/7

レタス(ちしゃ・乳草)

レタスは通年売られていますが、夏が旬。ちしゃは和名で切り口から白い乳がでるので乳草と呼ばれていました。体の余分な熱を冷まし、古代ギリシャでは安眠効果をもたらすとされたレタス。メラトニンと言う睡眠ホルモンと同じような物質がレタスに含まれていることが現代医学で確認されています。乳性炎を暖和したり、母乳の出を良くするなどの効果もあるそう。食感を残す程度に火を入れたスープや炒め物、蒸し物にしても美味しいレタス。標高の高い朝霧の中で育まれたレタスを、暗いうちから畑に出る農家さんに感謝しながら思うぞんぶん楽しんでいます、葉が薄くて甘くみずみずしい朝採りレタスをバリバリと!

8/6

休日のしそ焼き飯・香りごはん

材料は冷蔵庫の残った冷やご飯、刻んだソーセージやハムの端切れと玉ねぎか長ネギ、それからワサワサなっているベランダのしそ(大葉・青じそ)大量。フライパンにごま油をなじませ、ハムと野菜を炒め、しんなりしたらバター少々とご飯を加えてパラパラになるまで炒める。醤油かナンプラーを適宜加えて、塩、こしょうをふって味つけする(好みで鶏ガラスープの元少々)。もう、これでいいと思ったら刻んだしそをパッと加えてサッと混ぜて火を止める。大皿に盛っていただく、旨し!と皆んな口をそろえる。横目に見えたこれまたワサワサのバジルは美味しいオイルと次回パスタで。香りが極上の調味料、シンプルイズベストなのです。

8/5

湧き水(わきみず)

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湧き水は、雪どけ水が何十年、何百年の長い長い時を経て、ナチュラルミネラル天然水(ろ過、加熱処理、沈殿を行っていない地下源水)になります。理想的な湧き水のカルシュウムとマグシュウムのミネラル比率は2対1が望ましいとされています。年間を通して約7度の湧き水は、夏でも冷んやりして無色透明。いただくと体の細胞すみずみに行き渡り、活性化していくのを感じます。宿の壁に大雪山旭岳は父、雪どけ水が流れる雄大な石狩川(北海道)は母と書してありました。旅館の夕食にでた(湧き水ゼリー)は、私にとって何より嬉しいデザート、ネーミングもステキですね。

8/4

桃(もも)・peach(ピーチ)・薬膳

うっすらとした甘みとみずみずしさが特徴の果物が店先にずらりと並んでいます。梨が大好きという方は、ほとんど桃も好きだとおっしゃり、だからこの季節は1年で1番嬉しいのだと声を揃える。夏の野菜や果物は体を冷やす効能があるものが多い中、桃は特別で温性、胃腸が弱い方にも優しい。昔から日本でも葉はあせもに効く薬草とされ、種は血の巡りをよくする生薬として薬膳で使用されてきました。桃はデザートにはもちろんですが、繊細な冷たいパスタ、オリーブオイル、生ハム、シーフード、チーズ、ハーブ、スパイス類などと相性がよく、私はカルダモンを微かに効かせるのが好き。桃が硬いときは紙袋に入れていくと塾生が早まります、保存したい時はキッチンペーなどでひと巻きしておくと持ちがよくなります。

8/2

玉蜀黍(とうもろこし・とうきび)

とうもろこしは米、麦に並ぶ世界3大穀物。糖分が高いので、エネルギーの補給源にもなります。購入したら栄養価が急速に下がるので早目に調理しましょう。毎年、生のトウモロコシを炊き込みごはんにしたりかき揚げにするのが楽しみ、甘みを生かした和風チャウダーもいいものです。作り方は昆布を水につけておき、ここにとうもろこしの芯と玉ねぎを入れて弱火にかけて20分ほどゆっくり煮る。とうもろこしの粒を入れ、好みの加減に煮る。半量はハンドミキサーにかけて鍋に戻し、白みそを溶き入れる。温かくても、冷たく冷やしてもお勧めな夏に楽しむコーンチャウダーです。

7/31

 薬膳・枸杞子(クコの実・コジベリー)・スーパーフード

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中国原産ナス科の植物。漢方薬でありますが、可愛らしくその綺麗な赤い実と食べやすさから薬膳のプリンセスと呼ばれています、私もお茶や煮物に多様します。 中国では不老長寿の媚薬とされ、貴婦人達のおやつとしても昔から親しまれていました、かの楊貴妃も毎日食していたそうですよ。現代医学でもシミ予防に効果的であり、ダメージを受けた肌を早く改善させると日本の大手化粧品会社の研究からも報告されています。疲労回復や肝機能を改善させるので、視力回復にも効能が期待でき、脂肪肝、血圧、コレストロールが気になる方にもお勧め。健康オタクの徳川家康も食べていたクコの実、携帯もしやすいのも嬉しいですね。クコの実をヨーグルトに漬けたり、コンポートにすると消化もよくなります。

 

 

7/28

かき氷

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店頭に「頭が痛くならないかき氷」と書いてある。キーンとならないっていう意味ですよね?最近のかき氷の進化系でしょうか。半信半疑でいただいいてみるとホントーに痛くならない、ふんわりとして口にいれてもスッと溶けるので冷た過ぎない。脳が危険を感じてシグナルをだすのですが(これが感じる痛み)きっと優しい冷たさなので脳がびっくりしないのでしょうね。生姜を濃厚な香りよいシロップにして、程よいとろみと甘さの練乳をたっぷりかけたかき氷。何気ないけれど、奥深い島のお母さんの愛がいっぱいです。台湾で、おやつに冷やしたトマトをいただいた時、添えられていた黒糖と生姜を混ぜ合わせたものを思い出しました。トマトは身体の余分な熱をとる効能があるのですが、冷やし過ぎないようにとの配慮からでしょう。食とは身体も作るけれど、心の優しさも育んでくれます。

 

7/26

蘇葉(そよう)・紫蘇(しそ)・大葉(おおば)・保存食

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蘇葉・紫蘇葉(そよう・むらさきそよう)は、紫蘇の生薬名。食用だけではなく、古来より使用されてきた薬草。解毒作用や抗菌作用が高い。お刺身のツマには青紫蘇、穂紫蘇が添え物としてよくあり、βカロチン、リノレン酸、ビタミンCが豊富なので美肌効果やアンチエイジングにもよいもの。アレルギーの緩和、吐き気やつわりにも効能がある紫蘇、その香りは気を巡らせ、食欲増進をうながす効果がある。今日は庭やベランダにほったらかしの青紫蘇がわさわなっているのでクイック保存食を作ります。紫蘇は葉を摘んで水に5分さらして重ね、手前から丸めてごく細切りにする。キッチンペーパーに包んでぎゅっと水気をとり、ほぐしながら密封容器に入れごま油と粗塩を適宜加えてなじませ、好みですりごまを加えれば、紫蘇のナムルの完成。パスタやそうめん、肉や魚と和えるだけで爽快な一皿に。