井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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空豆(そらまめ)・豆板醤・発酵食

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そら豆は世界でも最古の農作物の一つ、イスラエル新石器時代の遺跡からも出土するほどです。中国で初めて作られた豆板醤は2百年以上前に四川省で生まれたそう。そら豆に大豆や米、塩、油などを加えて寝かせた発酵調味料ですが、手作りすると凄く美味しい。タンパク質豊富な空豆は、疲労回復によいビタミンB1,B2も豊富。胃腸機能を高め、余分な水分を排出する効能もあります。鮮度が落ちやすいので、できれば調理する直前にさやから出しましょう。サヤに数カ所穴をあけて、熱したグリルや炭で皮が少し黒くなるまで焼くと、蒸し焼き状態になってふっくらと美味。

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苺(いちご)・いちごシロップ・いちごジャム

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身体の余分な熱を抑える苺。唾液の分泌をうながすので、口内の乾燥、のどの痛みを和らげる効能があります。苺のビタミンCは果物の中でもトップクラス、程よい酸味と甘みで良い香り、ストレスを暖和させて風邪予防にも。ヨーグルトと合わせると便通作用がさらに高まり、アレルギーなどにも効き目があります。お手頃価格になってきたので、苺シロップやジャムを作りましょう。シロップは簡単、清潔なビンにヘタを取った苺、好みで少々の麹、苺の量より少し多めの氷砂糖の順に入れ、水分が出てきたら玉にビンごとふるだけ。クツクツと幸せの香り広がる苺ジャムは、最後にミントや黒胡椒をほんの少し加えた大人味に私は仕上げます。

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ドライフルーツ・クライマック酢

小腹がすいた時やおやつにドライフルーツはいかがですか?イライラした時、エネルギーチャージしたい時、脳が疲れた時、お茶の時間のホッとしたい時などに最適。保存食ですから小袋に入れて持ち歩けるのもいいところ。ナチュラルな自然の甘さと効能が、身体に滋養を与えてくれます。消化を良くするために水やミルク、お酒でふやかしたり、柔らかく煮ても。温かいうちにいただくと美味しいものですよ、冷蔵庫で保存してヨーグルトなどと合わせても。貧血気味の時はプルーン、便秘や緊張が続いた時はフィグ(イチジク)、脳の働きを改善させたい時は龍眼肉、イライラした時はレーズンがオススメ。お気に入りは、ドライマンゴーをヨーグルトに一晩漬けたふっくらやわらかいマンゴーヨグルトでしたが、今は酢にドライフルーツをつけたものを多く料理に取り入れています。一昨年からからNHKきょうの料理でもご紹介しているクライマック酢、肝機能をケアするのでこの季節に特に良いものです。

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お粥(おかゆ)・お粥の炊き方

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口あたりのサラリとした、お米から炊く本当のお粥の炊き方をご存知でしょうか?きちんと炊くと、滋養に溢れたお米のパワーを感じることが出来ます。NHK「趣味どき!」ではお米からの炊き方と、木の実を入れた薬膳粥、それからアンチエイジングにも良いご飯で作れるお粥風をご紹介しています。その他、今の季節にお勧めは、食してホッとするあずきのお粥。あずきは腎機能を高め、身体の余分な湿「水滞」を取り、内臓の冷えなどを改善します。病気じゃないのに何となく体がだるい、頭が重い、食欲が減退している方は試してみてくださいね。

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さやえんどう・絹さや(きぬさや)

春の食養生として脾胃を健やかに保つ甘みのある野菜です。エネルギーを補い、体内の湿気をとり、イライラやストレス、下痢の症状を和らげます。さやえんどう類に含まれる豊富なビタミンCは、熱に弱いので加熱調理はできるだけ短時間に。その方が歯ごたえと栄養価が残ります。いろどりで飾られることも多い絹さやですが、たくさん口にほうばると美味しい。
絹さやを水に5分くらい放すとピンと元気になり、熱伝導もよくなりますよ。蒸し焼き、お浸し、玉子とじなどシンプルに調理して、たっぷり春の息吹を堪能してください。

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アスパラガス・免疫力

アスパラギン酸で有名なアスパラガス。ヨーロッパからロシアなど冷涼地で育ちやすく、日本では北海道が有名でしたが、近年では他方で美味しいアスパラが収穫されています。野菜の中でも免疫力を高め、疲労を回復する高い効果がありますが、特に穂先に含まれるルチンとビタミンCが血行を促し血流をよくします。太めのアスパラは下から5センチほど皮を剥きましょう、細いものは根元の方でポキっと折れやすところがあります、そこから上が調理しやすいのである程度の目安にしてください。アスパラを程よく塩茹でしたら、昆布と挟んで数時間寝かせると、なんとも粋な昆布締めになります。

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ハチノス

牛にはいくつの胃があるでしょうか?答えは4つです。では、その順番は解りますか?牛の胃のお話しです。
まず第1胃は植物繊維を分解する役割のミノと呼ばれる部分、第2胃は食べたものを食堂まで押し戻す役割のハチの巣、
第3胃は他胃に食べ物が入る時の量を調節する機能があるセンマイ、第4胃は胃液の分泌など消化器の役割をするギアラです。どれも焼肉屋さんでホルモンとして耳にする言葉ですが、ハチの巣は中国でもイタリアでもよく食されます。トリッパの下処理ですが、表面をよく洗って1度茹で、黒い部分があれば取り除く。再度きれいな水から茹でますがこの時、香草やネギ、生姜などを入れる。最後に水でしっかり洗ってから調理すると臭みがとれて柔らかい。

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セモリナ粉

セモリナ粉はデュラム小麦を粗く精製したもので薄い黄色をしており、ラテン語では穀粉を意味します。パスタやクスクスなどに使用される事が多いですね。セモリナ粉がちょっと余った時にお菓子はいかがですか?小鍋にミルク500ccを入れ弱火で温めたら、セモリナ粉50gを加えて混ぜながら10分ほど煮る。きび砂糖30gを加えてさらにもったりするまで10分ほど煮込んで、水で濡らした型(エンゼル型やドーム型、何でもok)に流し入れて冷蔵庫で2、3時間固まるまで冷やす。好みでシナモンやバニラビーンズを加えて香りをつけても良いし、ホイップしたクリームや旬のフルーツを添えても。このお菓子は、オランダの家庭で親しまれているホッとくつろげるデザート、セモリナプディングです。

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どくだみ

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ドクダメからドクダミの名になり、十薬という生薬名がつくほど効能が高い生命力の強い薬草。独特の苦味と香りがありますが、身体の老廃物を排出させるデトックス効果があり、腸内環境も良くするので便秘改善などにもお勧めだそう。お茶の作り方は、できれば白い花が咲く前の葉を茎の部分から刈り取って、束ねて逆さにし風通しの良いところで干す。しっかり乾燥したら適当な大きさに切り、お菓子や海苔などについている乾燥剤を入れ、湿気てカビがはえないように保存します。できればホウロウや土瓶などで煮出して下さい、水から弱火でゆっくり煎じて茶こしなどで漉し、麦茶などと同じように冷蔵庫で保存します。

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ベリーパイ・イチゴ・ブルーベリー・ラズベリー

いちごのお菓子

苺がお手頃価格になって国産のブルーベリーがもう直ぐ出回り始める頃です。目にも鮮やかな苺やブルーベリーの酸味は肝機能を向上させるので眼にも良く、お酒をいただく時のお供にもお勧めです。苺は美肌効果も高いですが、生理不順にも◎。生クリーム屋さんのカタログレシピで、お子さんとも楽しめる簡単ベリーパイを作りました。昨日ご紹介したイチゴのシロップで、泡立てた生クリームに馴染ませるだけです。市販のパイをさっくり焼いて、ベリークリームをたっぷり挟み、フルーツを飾って、泣かない(溶けない)タイプのノンウエットパウダーシュガーを仕上げに茶漉しにかけてふっています。見栄えのアクセントとして、パイ皮をもう1枚焼いてトッピイングのフルーツと一緒に刺すように飾るとちょっと可愛く見えますよ。