井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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コラーゲン・牛すじ・ゼラチン・美肌

フカヒレやうなぎなどにも多いコラーゲン。私は乾燥が気になる時、牛すじに根菜・生姜をたっぷり入れてコトコト煮たものを食します。牛すじを買ってきたら2度ほど下茹でし、水と酒(焼酎)、赤唐辛子1、2本、ゴロゴロ寝野菜、ぶつぎり長ネギ、皮付き薄切り生姜などを入れてフタをし、筋が柔らかくなるまで煮込みます。きび砂糖、醤油を加えて好みに仕上げれば出来上がり、気分で味噌やオイスターソースなどの調味料や生薬を加えることもあります。それから、水で溶いたゼラチンをさっと煮物やスープなどの料理に加えると手軽に摂取できますよ。コラーゲンの合成に必要なたんぱく質やビタミンCと一緒に摂取することも大事、コラーゲンは夜にいただくと良いとも言われています。

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バナナ・栄養補給

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日常のクイック栄養補給食としても人気のバナナ、持ち歩きにも便利ですね。果物の中でも特にでんぷん質が多く、カロリーが高いのでスポーツ時や疲れている時などに食すと素早いエネルギー源に。また、水溶性の食物繊維が豊富なので、便通を促し便秘改善に効果があります。その他、精神安定効果のあるセロトニンという神経伝達物質を作るので、うつなどに効果があるとされているなど、バナナは果物の中でも頼もしい存在。バナナミルクセーキなどいろんな面からオススメですよ。購入時は皮に傷が少なく色味が濃いめを選びます、美味しい食べごろはシュガースポット(黒い斑点)が出てきた時です。写真はパリの朝市〜

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味醂・みりん・伝統調味料・発酵調味料

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みりんや甘酒は飲む点滴とも言われるほど滋養が高い。もち米は9割、うるち米が1割の熟成した味醂はそのまま飲んでもとても美味しい。砂糖より入所しやすかった昔は、女性にも人気の高価なお酒で、お正月にいただくお屠蘇(おとそ)でもありました。「密醂」「美醂」とも書かれるみりんは、時代を経ていつしかコクのある調味料になり、お料理に使われることに。上質なみりんはさっと煮詰めるだけで、品のよいシロップにもなります。手間ひまかけて丁寧に作られる日本の伝統調味料は技の巧み、身体にも優しいので使わないのはもったいないですね。卵焼きはふんわり仕上がり、肉や魚に煮からめたつやつやの照りは、なんとも食をそそります。

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アーティチョーク・朝鮮あざみ

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アーティチョークの和名は(朝鮮あざみ)抗酸化作用がとても高い野菜です。原産地は地中海周辺のエリアで、日本には江戸時代にオランダから伝わったと言われています。アーティチョークは扱いにくいように思われがちな野菜ですが、塩茹でしたたけでも実はとても美味、柔らかい芯の部分はまるで上質な筍のような風味で、アクの出方も似ています。茎部分を切り離して皮を剥き、先端の尖った部分を切り落とす。鍋に入れて、たっぷりのと水と塩、レモン果汁適宜を加えて20〜30分くらい柔らかくなるまで茹でる(または逆さに置いて蒸す)。粗熱がとれたら1枚ずつ外してお皿に並べる。マヨネーズやビネグレットなどをつけて柔らかい部分を歯でしごくようにして食します。カリフォルニア州のキャストロビルという町ではアーティチョークフェスティバルという町おこし的なお祭があり「アーティチョーク・クイーン」なるミスコンが開催されたのですが、なんと初代クイーンはマリリンモンローなのだそう、本当でしょうか?(笑)

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セロリ・アンチョビセロリ

セロリの好きな食べ方に(アンチョビセロリ)なるものがあります。作り方は簡単!まずセロリの根元をポキッと折り、スッとゆっくり引っ張っるとある程度スジが取れます。5、6cmの長さに切り、更にアンチョビを乗せやすいように、5㎜幅くらいの薄さにスライスし、砕いた氷の上にのせて冷やしておきます。セロリにちぎったアンチョビフィレをのせ、タップリのレモン果汁をしぼり、挽きたての黒こしょうをふる。ケイパー入りのアンチョビもありますが、その場合は刻んで一緒にのせるとよいですね。このフィンガーサラダを出しておけば、次のお料理が出てくるまでに多少時間がかかっても皆さんおとなしく待っていてくれますよ。もともと薬草だったセロリには、春先に起こりやすいストレスを軽減する効果が期待できます、葉も栄養価が高いので刻むなどして調理してくださいね。

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アールグレイ・ミルクティー・ベルガモット・紅茶

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私は圧倒的な紅茶派、ニルギリ・アッサム・ダージリン・高尾紅茶(台湾)など気分によっていただきますが、何といってもアールグレイが好きで精神安定剤になっています。香り成分のベルガモットはイタリアで多く生産されるダイダイのような果実(マンダリンとの交雑種)苦味が強いので食用には向かず、主に皮香を使用します。アールグレイはこのベルガモットの精油で香りをつけた香り高き紅茶。実際に主成分の酢酸リナリルやリナロールはラベンダーにも含まれる成分で、気持ちを落ち着かせる効果が高いのです。高貴とも言えるその香りが、気の巡りを良くして神経を落ち着かせ前向きな気持ちに導きます。濃いめのミルクティーで、ついでにカルシュウムも補給、和三盆で甘みをつけれれば最高!

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筍・竹の子・たけのこ

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春と言えばたけの子が代名詞。和食屋さんや居酒屋さんをのぞくと、たけの子の煮物や炙りたけの子の文字が目に飛び込んできます。たけの子と木の芽の相性や、香ばしく焼かれた香りには日本人のDNAも手伝うのか、太刀打ち出来ません。たけの子は繊維が豊富、体の老廃物を排出し、コレストロールの吸収を抑え、脳を活性化させる効果が期待できます。竹皮には防腐効果や殺菌作用ががあるので、昔はおむすびなどお弁当を包んで腐敗を防いでいました。理想の状態のたけの子は、掘り立てのものが生食できますが、時間が経つとアク抜きが必要です、買ってから直ぐに下処理してしまいましょう(大きめの鍋にたっぷりの水を入れ、米ぬか1カップ、赤唐辛子2本を加えて中火にかける。たけの子の皮を数枚むき、穂先を数cm落として厚手のキッチンペーパーをかぶせて中弱火にし1時間程下茹でする)。
 

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鯛・たい・桜鯛・鯛茶

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春を代表する旬魚の鯛。朱色をまとって北上する桜の季節の真鯛を「桜鯛」「花見鯛」と美しい名で呼びます。鯛は海老を食べるのですが、殻に含まれるアスタキサンチンが身に影響するからだそう。縁起の良い魚として昔から珍重される鯛ですが栄養価も高く、タウリンが豊富で低脂肪、高タンパク、低カロリー、消化吸収もよいので胃腸の弱い人やお年寄りにもお勧めです(鯛の骨には充分気をつけて)。鯛は漬けなどの塩分が入ると表面がねっとりとする魚で、それが美味しくてお鮨や散らし寿しにすることもありますが、やはりお勧めは山葵をたっぷり添えた鯛茶です。ゴマにクルミやカシューナッツ、松の実など好みで入れて乾煎りし、すり鉢でめんつゆ味程度のタレとすり混ぜる。切り身を濃厚ゴマだれにくぐらせて炊きたてのごはんと半分いただき、あとはお好みで煎茶をかけて2度楽しんで下さい(写真は大好きな和食屋さん銀座あさみさんの鯛茶です)。

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ふきのとう・蕗の薹

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春の訪れを最初に告げるふきのとうは日本原産の山菜、春先のスキー場で見つけては母にお土産にしていたのが懐かしい。ふきのとうを手にしたら、とにかく早く調理して香りと水分が逃げないうちに食したい。摘みたてをてんぷらにすると香りがグンと開きますよ、葉を広げるようにして薄い衣に潜らせてサッと揚げると花のようになって可愛らしい。みそと甘みを合わせたほろ苦いふきみそはごはんのお供に、奴に、和え物など何にでも合うので毎年沢山作りおきます。春の山菜の苦みは、冬に溜まった体の老廃物や毒素を排出するなどデトックス効果が高いので率先していただきたい食材。調度今、花粉症が横行していますがアレルギー症状を抑える効能も期待でき、繊維が便通を良くします。

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クレソン・オランダガラシ・抗酸化作用

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柔らかい摘みたてのクレソンはとても可愛らしく清らかな感じが伝わります、どんな風にいただきましょうか。まずは繊細な風味を味わいたいのでそのままサラダにして。クレソンを口に運ぶと爽やかな辛さを感じるのですが、これは大根やわさびに含まれているのと同じ成分のシニグリン、胃がすっきりします。消化を助けたり、胃もたれの改善、食欲を増進させる作用がありますよ。抗酸化作用が豊富なので老化やがん細胞を抑制し、血もきれいにする効能が期待できます。軽く昆布締めにしても良いものですし、デトックスジュースや温かいポタージュスープもいい、鶏と酒で旨味をたっぷりひき出したお鍋に入れ、さっとしゃぶしゃぶもオツなものです。