井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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氷魚・ひうお・鮎稚魚・鮎

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鮎の稚魚のひうお。生きている時は、キラキラと輝く透明感でキレイ、氷のように透き通っているのが由来で氷魚(ひうお)と呼ばれます。2、3月頃は、しらすより大きく育ち、食べ応えがあるのでかき揚げやフリットにも最適、鮎の旨味がちゃんと感じられて最高です。佃煮や卵とじなどにも向いていますし、潰したニンニクと赤唐辛子、オリーブオイル、塩胡椒で煮た(ひうおのアヒージョ)もバケットを添えて楽しみたい。
琵琶湖周辺の駅売店などでも釜揚げなどが販売されており、鯉の甘露煮と小エビの佃煮もお土産に購入しました。
漁の解禁日は毎年12月1日で、生きたままの活鮎は養殖用などの鮎苗となり、全国の川河に放流されるそうです。その後、食用の鮎漁に移行します。お料理を堪能しながら、こんなに沢山一口で食べて良いのか?と脳裏をかすめるのですが、余剰分として販売されているので大丈夫なのだそうです。カルシウムが豊富、酢の物にすると吸収をサポートします。5月頃になると魚らしくなって小鮎と呼ばれる鮎になります、新緑の頃も待ちどうしいですね。

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アカモク・海藻

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近年大注目の海藻、アカモク。1月中旬から2月をピークに採集されるそうです。先日、福井県に行き漁師さんに採れたての海藻をいただき、ざっくりと重みのある袋をサンタさんのように担いで持ち帰ってきました。めかぶ付きのワカメとアカモクがどっさり入っています。アカモクはよく水で洗って、手でしごくようにして硬い軸は取り、熱茹で湯で、ザルに上げて冷水ですすいで、ザルに30分ほどおく。漬物容器などに塩適宜と入れ混ぜ、重石をして1日置きます。余分な水気を捨て、保存袋に入れてさらに塩をし、塩蔵処理しました。アカモクは地域によって呼び名が変わり、新潟県ではナガモ、ギバサは秋田県特有の呼び名、島根沖の離島ではしじゅっぴろ、と呼ばれています。茹でると強い粘りがでるので、海の納豆とも呼ばれていますよ、実際細かく叩いて納豆と和えていただくと栄養価が高くなり、美味しくいただけます。
じゃこと合わせて酢の物にすると鉄分とカルシウムが難なく摂取できます。栄養素は粘り気のフコイダン始め、ミネラル、鉄分、カルシウムなどが含まれており、免疫力を活発にし、機能を正常に整える効果が期待できるので、花粉症予防にもおすすめの海藻だそう。旬は短し、堪能します。


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アールグレイ・ベルガモット・紅茶

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私は圧倒的な紅茶派、ニルギリ・アッサム・ダージリン・高尾紅茶(台湾)など気分によっていただきますが、何といってもアールグレイが好きで精神安定剤になっています。香り成分のベルガモットはイタリアで多く生産されるダイダイのような果実(マンダリンとの交雑種)苦味が強いので食用には向かず、主に皮香を使用します。アールグレイはこのベルガモットの精油で香りをつけた紅茶。実際に主成分の酢酸リナリルやリナロールはラベンダーにも含まれる成分で、気持ちを落ち着かせる効果が高いのです。高貴とも言えるその香りが、気の巡りを良くして神経を落ち着かせ前向きな気持ちに導きます。濃いめのミルクティーに和三盆が最高です。しまいっぱなしの香りが飛んでしまった紅茶に、ベルガモットの精油を垂らしたコットンかガーゼを茶葉に触れないように一緒に置いて、数日保存すると香りが移ります。

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 酒粕・白味噌・ホットショコラ・発酵食

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今日はバレンタイン、ホットショコラショーをスタッフ皆んなで楽しみます。白味噌をアクセントにした、酒粕とホワイトチョコレートのホットドリンクです。仕事中なので、酒粕のアルコールはあらかじめ飛ばしてから馴染ませます。ミルクやアーモンドミルク、豆乳など好みの割合で温めて酒粕、白味噌、チョコレートを溶かすだけ。
手つくりのバニラエッセンス少々とカルダモンを1、2粒落とすと奥行きが出て風味豊かになります。
短時間熟成の甘みがある白味噌は塩分濃度が6%前後と低く、乳酸菌が豊富。なめらかでコクがあり、柔らかい塩気がこのドリンクの良いアクセント。
酒粕のレジスタントプロテインは食物繊維のような働きをし、腸の汚れをからめ取って排出します。白味噌と合わせると、美肌効果も上がりますね

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ふきのとう・蕗の薹

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春の訪れを最初に告げるふきのとうは日本原産の山菜、春先のスキー場で見つけては母にお土産にしていたのが懐かしい。ふきのとうを手にしたら、とにかく早く調理して香りと水分が逃げないうちにいただきたい。摘みたてをてんぷらにすると香りがグンと開きますよ、葉を広げるようにして薄い衣に潜らせてサッと揚げると花のようになって可愛らしい。白身と混ぜてお椀に落としたしんじょうは、春の訪れを感じられますし、みそと砂糖を合わせたほろ苦いふきみそは、ごはんのお供や、田楽、和え物など何にでも合うので毎年沢山作りおきます。
春の山菜の苦みは、冬に溜まった体の老廃物や毒素を排出するなどデトックス効果が高いので率先していただきたい食材。調度今、花粉症が横行していますがアレルギー症状を抑える効能も期待でき、繊維が便通を良くします。

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和菓子・京菓子

生活の中に和菓子や餅文化が寝付いている京都。季節や行事に合わせて作られる研ぎ澄まされた職人技が詰まったお菓子は雅なかぎり。街並みに溶け込む木型屋さんを目にしますが、美しくワクワクします。1月は花びら餅、2月は椿餅、3月は引千切、4月は桜餅、5月は柏餅、6月は水無月、7月はあんころ餅、8月は水ようかん、9月は月見団子、10月は栗鹿の子、11月はの亥の子餅、12月は雪餅と続きます。京都に行くたびに顔を出すお茶屋さんに寄って、手にした和菓子に合わせて厳選して貰い、お土産にする。菓子とお茶がピタリと合って至福の時間がゆっくり流れます

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酒粕(さけかす)・美肌効果

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酒を絞った後の酒粕。食物繊維が多く、糖質やタンパク質も含む非常に栄養価が高い発酵食品です。話題のレジスタントプロテインは、コレストロールや脂肪を抱き込んで強力に排出する効果があり腸をスッキリさせます。
皮膚や粘膜を補うビタミンB2も多く含まれるので、美肌効果が高いのも嬉しいですね。糖尿病、高血圧、便秘解消にも有効です。酒粕には板粕、バラ粕、練り粕などがありますが、熟成させた旨みのある練り粕は、使いやすく、味が決まりやすいの調理しやすい。板粕ならみりんと合わせて600wのレンジに40秒ほどかけると、甘みがつき、柔らかくなって漬け床に丁度良い具合になります。酵素の働きも高まり日持ちもします。
NHK「シニアの元気・菌の力で美味しいレシピ」に酒粕のことやレシピものっています。白味噌との相性はコクがあって濃厚、体が本当に温まります。

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へしこ・なれずし・発酵食

いろいろな地方にあるなれずし。福井県小浜市で作られるなれずしは、へしこから作られています。各地方でへしこだけ、なれずしだけを食べることはありますが、へしこから作られたなれずしは珍しい。一口食べるといっさいの生臭みがなく、爽やかな乳酸菌の酸味がほんのかすかに感じられ、麹とお米のナチュラルな甘みや旨みが大変美味。へしこは魚を塩漬けし、糠に漬け、本漬けにしてさらに長期間寝かせ熟成させます。ここまででもとても手がかかりますが、さらに麹と米で2週間前後寝かせてなれ鮨となります。米麹をそのまま一緒に切っていただきます。
小浜市は御食国(みけつくに)として古くから海産物を京へ運んでいました、素敵な言葉ですね。伝統技法で丁寧に作られる美味しい発酵食、感動します。

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キムチ・ポッサムキムチ・発酵食

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韓国は世界の中でも有数の発酵食大国。キムチを朝、昼、夜といただくからだそうですが、当然キムチを作る量もとても多く、家族、ご近所総出で手作りします。キムチ用の冷蔵庫も各家庭に常備されているのが当たり前の文化。私もキムチ好きですが、中でもポッサムキムチが特に好み、栗やナツメ、松の実、アミの他に牡蠣、蛸など海鮮類も入るので辛いばかりではなく旨味と甘みが複雑に重なりあって、コクがありとても美味しい。
ポッサムとは包むと言う意味だそうで、外側の葉で具を包み2〜3週間ほど寝かせます。贅沢な材料で作られるので、王様のキムチとも呼ばれるそう。韓国の白菜と日本の白菜は葉の厚さや形が違いますが、白菜の美味しい頃にしっかり発酵させて作り、乳酸菌たっぷりのキムチを食べたいですね

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花粉症・根菜・デトックス

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辛い花粉症。症状の改善食として、根野菜(大根、にんじん、れんこん、ごぼう)などを味噌で炊いたものをたっぷり頂きましょう。茹で根菜のヨーグルトサラダなどもお勧め、このコンビは特に夜の食事にいただくようにすると良いですね。れんこんは喉にも鼻にも効き目がありますよ、あれば一晩水に浸したはと麦を蓮根スープや炊き込みご飯に加えるとデトックス効果が加わってパワーアップします。
普段から甘すぎる砂糖や乳製品を控え、胃腸が弱くなければ玄米を積極的にいただくようにするとよいですね。2月〜3月にかけてのお茶はハーブのネトル、ミントなどをいれたハーブティーがお勧めです。グズグズして苦しい時は、タオルを熱湯で絞って鼻に宛てると少し楽になります。