井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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切り干し大根のサラダ・切り干し大根

太め、厚切り輪切り、皮だけを細切りにした大根を干して、切り干し大根を作っています。切り干し大根はギュッと甘みがあって、食感が美味しい、干すことで水分量が減り、旨味成分が凝縮しています。生の大根よりカルシュウム、鉄分、ビタミンB1、B2などの栄養価が倍増するなど利点も多く、たくさん食べれることで食物繊維も豊富に摂取できます。お正月の残ったスルメを細かく裂いて、切り干し大根と一緒に戻してコトコト煮ます。酢の物やサラダにするとダイエット効果も高まりますよ。ボールにたっぷりの水を張り、切り干し大根をほぐすようによく洗って、水気をしっかり絞る。密封容器に入れ、酢醤油にメイプル、ごま油少々を足して浸す(水に戻さないので、栄養価が逃げない)。旬のワカメやメカブ、さっと茹でた芹や三つ葉、じゃこなどを一緒にマリネして栄養価を上げてもいいですね、冷蔵庫で3、4日くらい保存可能。肝機能も上げる酢びたしなのでお酒のお供にも。切り干し大根の戻し汁は精進出しとして使用します

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ガレットデロワ・タルト・パイ 1月のおやつ

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フランスではアーモンドクリームが入っているパイ(ガレット・デロワ)を1月6日のキリストが生まれた日にちなんで食べる風習があります。ガレットには王冠が必ず添えられていて、ケーキの中に小さな陶器の人形(フェーブ・ソラマメの意)などが1つ入っており、これが当たると王様や女王様が誕生する楽しい行事。最後の一きれは、恵まれない人々に取り置く風習があるそうです。フランス人は1月いっぱいこのガレットを口にすると聞きました、私も習って楽しんでいます。寒い季節の休日にガレットを一口、カルバトスを一口、エスプレッソを一口、またガレットを一口の順でいただくのは至福の時。洋ナシやリンゴのタルトでもこのサイクルは美味。お店の内装も可愛い目白の(エーグル・ドゥース)のシンプルなガレットが大好きです。

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小豆粥・粥・小正月

小正月の朝に小豆粥をいただくのは、無病息災の意味が込められています。古来から小豆の赤色は邪気を払うとされており、疫病を払うという神秘な力が信じられていました、これは中国の風習に習ったものです。日本ではお祝い事があると、お赤飯を炊きますがこれも同じような風習から生まれ、米やもち米にあるパワーと合わせて体が元気になる組み合わせなので、事あるごとに食されています。特に日本は湿気が多いので、小豆の強い利尿作用と解毒作用は大切です。水の代謝を促すのでカラダの余分な水分を排出し、むくみや怠さの症状を軽減する効能が期待できますよ。その他ポリフェノール、サポニン、ビタミンなどが含まれており、中医学ではその高い効能から赤小豆と呼ばれる生薬でもあります。そして朝食に温かく胃腸に優しくほんのり甘いお粥は、1日のスタートにも最適な食事と言えます。

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キムチ・ポッサムキムチ・発酵食

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韓国は世界の中でも有数の発酵食大国。キムチを朝、昼、夜といただくからだそうですが、当然キムチを作る量もとても多く、家族、ご近所総出で手作りします。キムチ用の冷蔵庫も各家庭に常備されているのが当たり前の文化。私もキムチ好きですが、中でもポッサムキムチが特に好み、栗やナツメ、松の実、アミの他に牡蠣、蛸など海鮮類も入るので辛いばかりではなく旨味と甘みが複雑に重なりあって、コクがあり美味しい。ポッサムとは包むと言う意味だそうで、外側の葉で具を包み2〜3週間ほど寝かせます。贅沢な材料で作られるので、王様のキムチとも呼ばれる。韓国の白菜と日本の白菜は葉の厚さや形が違いますが、今が美味しい頃。妻家房のマダムに調味料を始め作り方のコツを丁寧に教わったので、楽しんで作ります。

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芋煮汁・味噌煮込みうどん

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朝方目覚めたら雪景色、こんな日は絶対にお鍋ですね。大浦ごぼうも旬ですよ、見た目はごつごつしていて扱いにくそうですが、煮るとほくほくして甘くとても美味しい。そのごぼうとにんじん、里芋、
こんにゃくなどを下ゆでし、焼き豆腐や揚げと一緒に鍋に入れて酒、濃いめの出汁、醤油で煮込んでいただきます。
そのあとの締めには、合わせみそ・みりん・ザラメかきび砂糖で味を足し、下茹でしたコシのある太めのうどんとネギ、落とし卵をでクツクツ煮込んで煮汁がうどんに染み込んだら食べごろです。
寒くなると体を動かしにくくなります、繊維や発酵食を積極的に摂取しましょう。

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鍋・白菜鍋・ピェンロー

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中国の鍋にピェンローと言う白菜鍋がああります。本当は干し椎茸の出汁と、ごま油と緑豆春雨を使うのですが、少しアレンジしてあっさりした和風です。鍋に多めの水と昆布を2切れ入れておく、小袋に手羽中10本と塩麹小さじ1半〜2、ゆずの輪切り4枚を入れて一緒にもんでおく。それぞれ一晩置いたら鍋を火にかけ、鶏肉、酒半カップ、発酵が進んだ刻んだ漬物白菜(汁ごと一袋分)の順に加えて沸騰したら弱火にし、フタをして30分ほどゆっくり煮込む。まずはそのままいただき、好みで、かんずりや柚子胡椒、ごま油などで食べる。ゆず皮も柔らかく、白菜はとろりと煮えて、コラーゲもたっぷり。発酵した漬物汁がさっぱりといい味を醸し出す、奥深い味わい。最後に葛切りで〆るのがオススメです。

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生姜(しょうが)・干姜・冷え

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今日は寒いですね、こんな時は生姜に手が伸びます。体をさっと温めるショウガオールとジンゲロンの効果は高く、慢性的な冷えも和らげます。少し濃いめのあんかけにたっぷりのおろし生姜をのせて、うどんや湯豆腐にかけたものは体と神経がほっこり温まる。少し多いかなと思うくらいの細切り生姜を炒め物や炊き込みごはん、スープにしてもいいものです。干姜(かんきょう)は芯から温めることができますよ、薄切りにしてザルに広げカラカラになるまで乾燥させるだけ、乾燥剤と密封保存すればいつでも使えて重宝します。写真は海老ワンタン、海老は海産物の中でも体を冷やさないので寒時におすすめのシーフードです。

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たらこ・明太子

明太子はスケソウダラの子(たらこ)を、唐辛子や昆布で辛味と旨味を漬けたもの。韓国でミョンテ(明太)と呼ばれるスケソウダラの子、明太子の語源です。たらこは鱈の子なので明太の子、なので明太子はたらこの事を指しますが、唐辛子を加えた明太子が普及し、辛子明太子=明太子と認識されるようになりました。生食用の塩漬けたらこ(甘塩たらこ)を、タレに漬けるだけのクイック明太子の作り方をご紹介します・小鍋に酒100ccと、きり昆布(昆布)適宜を入れて弱火で昆布を煮る。アルコールが飛んだら、カツオ節ひとつかみを加えて数分煮て、粗塩か柚子胡椒少々、あれば数種類の粉唐辛子を入れ、辛子を多く入れて辛くしたい場合は、砂糖やみりんを多めに加えます。しっかり冷ましたら、密封袋にたらこ2腹を入れてなじませ冷蔵庫で保存する。
添加物の入っていない美味しい自家製明太子、辛さも風味も好みに調節できます。私はゆずの皮や山椒の実の塩漬けなども気分で加えて楽しみます。少し古くなってしまった、たらこでもいいでしょう

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吉田うどん・うどん

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小寒ですね。まだ本格的な寒さではありませんが空気が乾燥して気温が低下するので、インフルエンザなどが横行します、手洗いをこまめにして気をつけましょう。
寒い時期はうどんが特に美味しく感じられます。山梨県富士吉田市郷土料理の吉田うどん。富士山の清らかな冷水で〆られた太めのうどんは、コシが強くもちもちとして1度食べると忘れられない食感です。茹でたキャベツと馬肉を使う、自家製唐辛子の辛味が必ずお店においてあるのも特徴的。出汁はお店ごとにこだわって麺とからまってとても美味しい。どれもおすすめですが、冷たい麺を温かい肉汁につけて食べると吉田うどんらしい醍醐味を堪能できる気がします。私は「白州さんちとしんたくさん」の昔ながらが、風景も含め好きです。思いたってドライブがてらに出かけると、美しい富士が目の前に観えてそれもまた爽快

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七草粥・(ななくさがゆ)・お粥の炊き方

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明後日は、新春を祝う春の七草(セリ・ナズナ・スズナ・スズシロ・ハコベラ・ゴギョウ・ホトケノザ)で七草粥を「朝」作り、無病息災を願っていただく日です。スズナ(蕪)やスズシロ(大根)は叩き(切っても)、葉ものも食べやすく切ります。米から炊いたお粥に入れ粗塩で味を整えます。今日はお粥の粒先がひらくような食感のよいお粥の作り方をご紹介しましょう=米1合は洗ってできればザルにひろげて30分ほど乾かす。鍋にお米の10倍量の湯を沸騰させて米を入れ一混ぜだけする。再度煮立ったら米油か菜種油を小さじ半ほど加えフタをして弱火でゆっくり25分ほど炊き、切った七草を入れ5分煮て5分蒸らす。最後に粗塩2つまみで味をつける(塩を最後に加えると、さらりとした粘りのないお粥が炊ける)。七草粥は新年のおせちや祝い酒で疲れた胃を休めることも目的です。朝粥は普段の朝食にもお勧めですよ、日本では病気の時に食すように思われがちですが、胃にもたれず元気がでるので1日のスタートにふさわしい食事と言えます。