井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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キムチ・ポッサムキムチ・発酵食

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韓国は世界の中でも有数の発酵食大国。キムチを朝、昼、夜といただくからだそうですが、当然キムチを作る量もとても多く、家族、ご近所総出で手作りします。キムチ用の冷蔵庫も各家庭に常備されているのが当たり前の文化。私もキムチ好きですが、中でもポッサムキムチが特に好み。栗やナツメ、松の実、アミの他に牡蠣、蛸など海鮮類も入るので辛いばかりではなく旨味と甘みが複雑に重なりあって、とてもコクがあって美味しいのです。ポッサムとは包むと言う意味だそうで、外側の葉で具を包み2〜3週間ほど寝かせます。贅沢な材料で作られるので、王様のキムチとも呼ばれる。韓国の白菜と日本の白菜は葉の厚さや形が違いますが、今が美味しい頃。妻家房のマダムに調味料を始め、作り方のコツを丁寧に教わりました。すご〜く嬉しくて、私も今年は沢山仕込みました!

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酒粕(さけかす)・美肌・発酵食

ビタミンなどの栄養価は周知の通りの酒粕。健康効果も素晴らしく、豊富な食物繊維で排便を促しますが、含まれる成分のレジスタントプロテインが体内の余分な油分も吸収して一緒に流してくれるため、悪玉菌コレストロールも減少。肥満予防やガン、高血圧抑制効果も医学的に効果があると期待されています。腸を美しくすることは直接美肌にもつながります、健康、美容はいつも表面一体ですね。ダイエットしたい時もお勧めの酒粕は素晴らしい発酵食です。
今日は小鍋でお正月のお餅を茹でたのですが、その後のとろみのある水分に酒粕とスープの素やスパイス、野菜を入れてお餅と酒粕のシチューにしました、好みで豆乳や牛乳を加えてもいいですね。

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酒粕・甘酒・粕汁・発酵食

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寒さ厳しいこの季節にいただく粕汁は骨身にしみ入るように美味しく感じます。大人になってお酒をたしなむようになり、さらに好きになった発酵食の酒粕ですが、今が旬の大根、かぶ、にんじん、サケやブリのアラなどがとてもよく合う。私は白味噌、山椒、生姜を加えて一緒にグツグツ煮た粕汁が好きですが、お好みです、今だからこそのこっくりした温もりのある旨さがありますよ。酒粕はお米、米麹、水で発酵させて漉した液体が日本酒、しぼりかすが酒粕です(発酵が終わったもろみを絞ったものが酒粕ですが、アルコール度数もビールほどあります)。このしぼりかすの酒粕ですが、アミノ酸、食物繊維、レジスタントプロテイン、ビタミン、酵母も豊富なので非常に栄養価が高い発酵食品と言えます。毎年、年末年始の食べ過ぎ飲み過ぎを「酒粕メンテナンス」で肌も腸も整えます。今日は赤米と紅麹の酒粕が手に入ったので、きび砂糖を溶いて桃色の豆乳甘酒を作り、リラックス。

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お正月と祝い箸

お正月は人々が総ての生命の更新を喜び祝う一年で一番おめでたい日。元旦朝に水引がついた中太両細の純朴の木で作られたお箸を使う意味は、片側を神様が使いもう片側を人が使うという風習が古来からあるからで「神人共食」を意味し、年神様の恩恵を預かるのです。洗って3が日か、七草、松の内(地方によって異なるのですが、門松をたてている期間1月7日まで)が終わるまで使用します。この祝い箸は末広がりの八寸(約24cm)で縁起がよく、両方の先端が細くなっていて「両口箸」とも呼ばれます。その他、丈夫で神聖な木とされる柳で作られるので柳箸と言われたり、五穀豊穣を願った米俵をイメージした俵箸と呼ばれることもあります。まちがっても神様の方を使わないように致しましょう。

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お雑煮・栃餅(とちもち) Part2

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お餅、お雑煮が大好きです。年末になると青のり入りや豆入り餅を自分でも作りますが(機械ですが)、美味しいお米やさんや和菓子屋さんで搗き立てのお餅を見かけると通りすがれず、ついつい購入してしまいます。去年出会った鳥取県は智頭町の栃の実のお餅は感動的でした。それまで栃もちや栃の実せんべいは食したことがありましたが、作りたて、つきたてのお雑煮は初めて。硬い皮むき、灰汁抜きという大変な手間をかけたその栃の実が豊富に含まれる塩梅よき風味は稀!病みつきになりました。栃の実羊羹もとてもオツなものです。五臓を強くし、保蔵の為にも食されてきた雑煮、古来から民間薬ともされてきた栃入りのお雑煮でこの1年を健やかにすごせる気が致します。

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元旦・お雑煮(おぞうに)・帰経(きけい)

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2018年・明けまして御芽出度うございます。今年も発酵食と帰径(中医学・食したものの臓器との関係や身体への効能)を自分の勉強も含め、皆様に楽しくお伝えして参りたいと思います。今年は島根県邑南町の大変美味しいもち米で丸餅を作り、お雑煮にしました、井澤家では江戸っ子の父が毎年鶏ガラ・鰹節から出汁をとり醤油とみりんですまし仕立てに仕上げます。紅白の大根と人参を下ゆでして最後にお餅と合わせますが、江戸雑煮なので小松菜やなると三つ葉などが入ることも。山や海の幸、お椀に盛り込んだお雑煮は土地の数だけ、家の数だけあると言われています。お雑煮(臓)もち米は、疲れた臓器や身体を元気にするとも言われていますよ。今年も皆様にとって健やかで麗しい年になりますように。本年もどうそ宜しくお願い申し上げます。

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御節料理・簡単なのにきちんと作れる「おせち料理」

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年末から祝い肴数種種をご紹介させていただきましたが、お正月支度は「無病息災、子孫繁栄、五穀豊穣」と、この3つの願いが込められた祝い肴さえあれば立派に迎えられます。関東では「黒豆・数の子・田作り」。関西では「田作り」を「叩きごぼう」に変えて3種とします。この祝い肴があってこそ、お正月の祝い膳は本式となります、つまりこの3種類があれば立派なおせち料理になると言う訳です。後はご家族の好きなおせちなどを数種類足せばよいでしょう、お重がなくても、小皿や器、木のお弁当箱等に盛り付けても素敵ですよ。

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伊達巻(だてまき)・玉子カステラ・おせち

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華やかさから「伊達」と冠された卵焼きで、学問や習い事の成祝を願う縁起物です。上品な甘さの伊達巻の作り方のご紹介。ボールに魚の白身150g、はんぺん1枚、卵5個、きび砂糖大さじ4、薄口醤油小さじ1、みりん大さじ2、塩ひとつまみをハンドミサーで撹拌する。20✖️20cmの方にオーブン「ペーパーをしき、生地を流し200度のオーブンで18〜20分焼く。熱い内に鬼巻きすに焼き色が付いた面をおき、卵焼きの内側に3㎝くらいの間隔で横に浅く切り目を入れる。手前からしっかりまき、ゴムで止めて立てて冷まして1、5㎝幅くらいに切って盛る。玉子カステラの作り方は卵2個、はんぺん1枚、きび砂糖、酒各大さじ1、みりん大さじ2をボールに入れてハンドミサキーで滑らかになるまで混ぜる(袋に入れて上からよくもむだけでも)。耐熱容器のバットなどにオーブンペーパーをしき、生地を流して200度に予熱したオーブンで表面に焼き色がつくまで約15分焼く。粗熱がとれたら端を切り食べやすく切って器に盛る。簡単なのにきちんと作れる「おせち料理」成美堂出版P34、38より〜

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数の子(かずのこ)・祝い肴 おせち2

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にしんの魚卵で、二親(にしん)から多くの子供が生まれるので、二親健在、子孫繁栄の縁起物のとして食されてきました。近年ではにしん量が減りましたが、江戸時代にはみじかな食材で値段ももっと手頃でしたので(正月は貧富の差なく同じものを食して祝う」ことを願った八代目将軍徳川吉宗によって祝い肴(さかな)の一つに加えられらとか。作り方です=バットに水カップ半、塩小さじ半を入れまぜ、塩かずのこ6、7本を5時間ほどつけて塩抜きする。白いうす皮をキッチンペーパーなどで剥き、水で洗って水気をふく。小鍋で濃いめの出汁を2カップ半とり、酒50cc,薄口しょうゆ(醤油でも)大さじ1をひと煮立ちさせ冷ましたつけ汁を密封容器に入れ、数の子を半日以上浸す。食べやすく切って器に盛り、好みで糸かつおを散らす。簡単なのにきちんと作れる「おせち料理」(成美堂出版)p18より

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田作り・おせち・祝い肴 3

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その昔、小いわしを田んぼの肥やしにしたところ大豊作になったことから田作りになりました。小さいけれど尾頭付きの祝い肴、ベタベタ甘すぎないすっきりめの田作りのご紹介です。カルシュウムたっぷりで冷蔵庫で2週間くらい日持ちしますよ。作り方=ごまめ50gの黒い部分(内臓)を600wのレンジにかけて2分加熱する(フライパンでカリカリにな香ばしくなるまで弱火で13分ほど箸で乾煎りしてもよい、温めたオーブンなら130Cで10分)。フライパンに醤油、酒、メープルシロッ各大さじ2を煮立て飴色になつたら、ごまめを加えて折れないように煮からめる。種をとって細切りにした赤唐辛子1本分とごま大さじ1半(好みで砕いて乾煎りしたクルミ大さじ3を加えても)をふり混ぜ、バットなどに入れて冷ます。簡単なのにきちんと作れる「おせち料理」成美堂出版P20より〜