井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

9/11

発酵調味料・醤油麹(しょうゆこうじ)・生姜焼き・鷄そぼろ

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日々のおかずに最適な醤油麹。我が家では1番登場率が高い発酵調味料なので多めに作って熟成させています。煮物や炒め物を作る時は、醤油や酒、砂糖、みりんなどを加えて調理しますが、醤油麹は、奥深い旨味と甘味があるのでお酒と合わせるだけで充分。手作りは簡単でお財布にも優しいですよ、スーパーなどで見かける200gの麹を袋の上からキズをつける様によく揉みほぐし、容器に入れて醤油450ccを加えて混ぜる。1日1回とろみが出るまで1〜2週間ほど容器をふって常温におく(発酵メーカーを使ったり、温度調節の手間をかければ直ぐにできます)とろみがでたら冷蔵庫で保存する(涼しい所や時期なら常温でOK)。肉を柔らかくする作用に加え、消化吸収を良くし、腸内環境を整える麹。皮付きおろし生姜をたっぷり加え、生姜焼き用豚肉と馴染ませれば王道お惣菜の生姜焼きが直ぐにできます。お弁当にもよいそぼろは冷たいうちからひき肉とまぜながら火にかけるだけ、白いごはんが止まらなくなります。

9/10

ペルー料理

日本より先にユネスコ無形文化遺産に認定されている、ペルーのお料理は美味しい。セビーチェ(パクチー、唐辛子、柑橘果汁、シーフードをマリネしたもの)やコルデロ(仔羊の煮込み料理)などの有名な代表料理もありますが、スパイスたっぷりの肉料理、やさしいお味のじゃが芋、トマト料理など本当に多様。ペルーはアフリカやアジア移民が織り交ざり、スペインの植民地だったこともあるので、沢山の国の食文化が取り入れられています。
主食は日本と同じお米ですが、トウモロコシやじゃが芋、トマト、唐辛子などの原産地でもあるので、伝統食に多く取り入れられています。日本とも結びつきがあるのでお醤油を使う料理もあるそう、日本人の味覚に合うわけですね。そのうち、トウモロコシで作られる発酵酒「チチャ」やブドウで作られる「ピスコ」にトライしたいと思っています(いつかマチュピチュにも行ってみたい)。

9/8

酢橘・蜜柑(すだち・みかん)・秋の食養生・潤肺

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今日は先手を打って秋の食養生のお話しです。
肺に通じる気道の潤いが不足すると鼻、気管支のトラブル、のどの痛みやかすれ、皮膚の湿疹、アレルギー、ドライアイ、ドライマウスなどのトラブルが発生しやすくなります。これらの潤い不足によるさまざまな症状が、秋に起こりやすい1番の特徴です。免疫力も低下して風邪をひいたり、なかなか治らない苦しい喘息のような、から咳などが出ます。体内の粘膜を保護して丈夫にする食材は、れんこん、山芋、みかん、すだち、りんご、柿、バナナ、ぶどう、梨、いちじく、ゆり根、ピーナッツ、松の実、ぎんなん、豆乳、白米、杏仁、ハチミツ、チーズ、白きくらげ、氷砂糖、生薬ではクコの実、玉竹、麦門冬、冬虫夏草などなど。すだちなどまさに旬ですね、秋刀魚やきの子との相性や相乗効果もあります。辛味の活血作用と発汗作用を促すのもよいものです、秋はいろいろな食材を組み合わせて肺や肌が潤うレシピを心がけてみて下さいね。

9/6

桃(もも)・peach(ピーチ)・薬膳

うっすらとした甘みとみずみずしさが特徴の果物が店先にずらりと並んでいます。梨が大好きという方は、ほとんど桃も好きだとおっしゃり、だからこの季節は1年で1番嬉しいのだと声を揃える。夏の野菜や果物は体を冷やす効能があるものが多い中、桃は特別で温性、胃腸が弱い方にも優しい。昔から日本でも葉はあせもに効く薬草とされ、種は血の巡りをよくする生薬として薬膳で使用されてきました。桃はデザートにはもちろんですが、繊細な冷たいパスタ、オリーブオイル、生ハム、シーフード、チーズ、ハーブ、スパイス類などと相性がよく、私はカルダモンを微かに効かせるのが好き。桃が硬いときは紙袋に入れていくと塾生が早まります、保存したい時はキッチンペーなどでひと巻きしておくと持ちがよくなります。

9/5

無花果(いちじく)・蒸し無花果・ごま

旬のいちじくが出回っています。貴重な日本のゴマも収穫時期、時間が合えば喜界島に飛んでいきたいです。いちじくは繊細な白和えなどいろんな食べ方がありますが、是非一度お試しいただきたい一品をご紹介します。完熟いちじくが手に入ったら皮をむいて器に入れて蒸し、粗熱をとって冷蔵庫で冷やしておきます。カシューナッツ3、4個と胡麻大さじ1を乾煎りし、すり鉢ですって、メイプル、醤油各大さじ2、酢少々を入れてさらによくすり混ぜて、冷やしたいちじくにかける。
ごまも繊維が豊富、香ばしい香りとトロリとした甘みがいちじくに絡まってなんとも美味、冷たいこともポイントですよ、和食のいちじくのお料理として最高だと思います。ビールよりスパークリングか白ワイン、日本酒がよく合う。いちじくは昔から痔に効くと言われていますね、便通をよくし、体の余分な熱をとり、喉の腫れをおさえます。更年期の女性によい効能もたくん、母乳の出もよくします。

9/4

鶏肉・ざんぎ・鶏のから揚げ・コラーゲン

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鶏肉の皮にはコラーゲンが多く、髪や肌を艶やかにします。ビタミンCと一緒に摂取すると体への吸収が高まるので、レモンをしぼったり野菜などを添えて一緒にいただきましょう。
旅先の北海道釧路で(ざんぎ)をいただきました、専門店があるんですね。
骨つきと骨なしがあってタレもお店のオリジナル、さらりとした少し甘酸っぱいソースの様なタレを好みでからめていただく。お店のメニューはもつ煮(やわらか砂肝の煮込み)と、もつと野菜の炒め物の2種とざんぎ2種のみで粋!
コの字型のカウンターでビールや酎ハイと合わせて至福の時を過ごしました。
粉をしっかりまぶした鶏肉がジュージューと音をたてながら香ばしく揚がる、いい香りがお店中充満しています、鶏肉好きにはたまりません。
今夜は塩麹、醤油麹、酒とおろし薬味をブレンドしたタレに鶏肉をマリネして、ザンギに。

9/3

醤油麹(しょうゆこうじ)・発酵調味料

麹は蒸した穀物や豆に麹菌(コウジカビ)という微生物を繁殖させたもの。「米麹、麦麹、豆麹」など菌を生やす種類があり、しょうゆ麹はしょうゆに麹を加えて発酵させたものです。
アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼのこの三大消化酵素が独特のうまみを作り、細胞を活性化させるのでエイジングケアや疲労回復などに効果があります。砂糖やみりんを使用しなくてもまろやかに仕上がるので、ダイエットにもお勧め。作り方(市販の麹(200g)一袋を袋の上からもんで細かくし、ボールに入れてさらに手でこすり合わせるようによくすり合わせ細かくする。消毒した保存容器に入れ、醤油450ccを注いで混ぜる。常温で1〜2週間くらい1日1回ふるか混ぜるかしてトロミがでたら出来上がり、寝かせた自家製は美味しいですよ〜。生姜焼なども甘味を加えなくても柔らかく美味しくできます、私はオールインワンの調味料と呼んでいます。

9/3

まぐろ・醤油麹・発酵食

まぐろは血を増やし体力を向上させ、カラダを元気にさせる魚です。カラダを温める刻みねぎや生姜をたっぷり添えると相乗効果があります。
ペースト状にした手造り醤油麹に漬けて炊きたてのご飯といただくのもオツ、最後はお茶漬けにします。
ちなみにねぎとろは「ねぎ取る」が語源で、骨の周りに付いた身をスプーンでこそげる意味合いでした。ねぎが入っていたわけではなかったのですが、ねぎを入れると美味しいですね。

9/1

黒にんにく・にんにく・発酵食

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まだまだ暑いですが朝夕などは秋めいてきましたね、季節の変わり目です。油断して風邪などをひき、体調を崩したくはないですね。元気と言う言葉は「元」の「気」と書く、元(もと)の気がしっかりしていれば多少の事はクリアできます。気の巡りがいい、よく気が付く、気分がいい、気落ちする、病は気からなど総て「気」から来ています。私に「気合」を入れさせてくれるのは、黒にんにく。トロリと柔らかく甘い黒にんにくを口に入れるだけで、衛気が満ちて元気になります。黒にんにくはフルーツのような甘さ、匂いがたいして気にならないのもいい。普通のにんにくより何倍もの抗酸化パワーが高くなった優れた発酵食です。老化防止、がん予防、生活習慣病予防、低体温、血行不良、ストレスなどにも効果があるので、エイジングケアにも高い効能を発揮します。疲れ気味、風邪かな?と思ったら先手をうっていただきます。明日は作り方のご紹介です

8/31

茄子(なす)・なすび・味噌炒め

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茄子の原産地はインド。16世紀のフランスでは有毒だとみなされて観賞用だったとか、茄子をながめていたなんて何だか面白いですね。
日本には平安時代の8世紀頃にお目見えしました。花も紫色で可愛いですが、採りたては鋭いトゲがあって刺さると痛いのでご注意を。茄子の種類には、関東によく出回る千両茄子を始め、長茄子、水茄子、米茄子、地域特有のブランド茄子、最近では美しい明るい紫色の丸茄子など多様に出回っています、海外にも青茄子や白茄子がありますが、卵のようなその形からエッグプラントとも呼ばれています。
いつもの味噌炒めの仕上げに、ほんの少々コーヒーを加える、騙されたと思って試してみて下さい(茄子のお料理にはできるだけカラダを温める生姜、にんにく、ねぎなどを加えるとよいですね)
ちなみに私がこの世で1番好きな茄子のお料理は、新橋鮎正さんの鮎のうるか茄子、本店の子持ち鮎はこれから楽しみ!