井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

3/24

マーラーカオ・蒸したてオヤツ・中国カステラ

マーラーカオ・蒸し立ておやつ・中国カステラ・蒸しパン

蒸し立てふかふかのマーラーカオ作りにハマっています。今日は四角い浅めのバットで作ってみました。材料も変え、少し甘さを加減し、コクのあるアーモンドプードルを足してみます。
ボウルに卵3個、ハチミツ大さじ1、ミルク大さじ5、きび砂糖大さじ3、醤油小さじ半、ココナッツオイル大さじ2半を混ぜます。ふるったベーキングパウダー小さじ2、小麦粉100g、アーモンドプードル半カップを粉が馴染むまでさっくりと混ぜ、濡らした晒しかオーブンペーパーを敷いたバットに流して、30分ほど湯気の立つ蒸し器に入れて加熱します。程よく膨らんだ四角いマーラーカオは、蒸しパンのようでふんわり。アーモンドとココナッツの風味は大正解、滋養のある魅力的な手作りおやつです

3/23

スパイス・カレールウの作り方

カレー・スパイス・食薬

複雑な香りや辛味のカレー、香りをかぐと無性に食べたくなります。スパイスはインドからイギリスに渡って、世界中に広まりました。日本へは明治時代に伝わり、1960年代に小麦粉を加えた固形ルーが誕生したそうです。幼少の頃に父が作っていたおうちカレーは、真っ黄色でとろみが強くじゃが芋と豚肉がゴロゴロ、日本初のレトルト食品のボンカレーも、まだスパイスは控えめでした。
カレー粉はターメリック、クミン、コリアンダー、レッドチリ、カルダモン、クローブ、ナツメグ、シナモンなどの生薬とも言えるスパイス達が調合され、乾煎りしたものです。
クイックカレールーは、フライパンに大さじ3のサラダ油かバターで大さじ3の小麦粉を弱火でダマがなくなるまで炒め、大さじ2の市販のカレー粉、あるいは好みのスパイス達を加えて馴染ませます。スパイスは脂溶性なので、油と炒めると香りが立ちます。インドの家庭では食事の度にお母さんがスパイスを感覚で調合し、素晴らしく香りの良いオリジナルのマサラを作ります。その日の気温や、家族の体調によってスパイスを変えています、まさに食べる薬の食薬ですね。

3/22

人参・にんじん・ニンジン・carrot・眼精疲労

人参・眼精疲労・ニンジン・にんじん・carrot

昨日は久しぶりの激しい雨模様でした。春の陽気で乾燥気味だった庭の草木やミントなどのハーブ達は喜んでいるようです。
しかし人には、雨が降っても目の乾燥や花粉症状のかゆみなどが気になることも。加えてパソコン作業、携帯、テレビなどの眼精疲労などもあるので改善したい。こんな時は、春人参を多く食べるようにしています。スーパーに行くとみずみずしく柔らかそうな葉付き春人参を見かけます、良い香りで甘さもあります。
人参サラダの作り方です。皮ごとの人参をタワシでこすり洗いし、千切りにします。レモンやオレンジのしぼりたて果汁、オリーブオイル、粗塩をふって馴染ませれば、酵素、ビタミンC、カロテン、繊維がたっぷりなサラダ。今なら金柑を加えても良いですね、甘み、香り、色が冴えた美しい一品になります。同じように千切りした人参を醤油と辛子で和え、粒マスタードやクミン、コリアンダーなどを油で熱して香りを写した熱々のシードオイルをかけるとエスニック風。さらに、花粉症が気になる方はヨーグルトと合わせても。人参はカロテンの王様、油類と合わせると効率よく体に摂取できます。皮膚の粘膜を潤す作用もあり、薬膳では血と津液を作り栄養不足を補うとされます。人参を購入する時は、ヘタの部分の丸が小さ目のものを選ぶと美味しいようです

3/20

アサリ・あさり・浅利・あさりの砂抜き

浅利・あさり・アサリ・お味噌汁

今日は春分です。日が長くなり初めて日中は温かい日が増えてきましたね、早咲きの桜は満開です。
スーパーで大粒のアサリが出回っています。身がぷっくりした旬のアサリは、旨みと栄養価がたっぷり。殻にはカルシウムなどのミネラルが豊富、ぜひ殻付きを調理するようにして下さい。加熱する最初に「少々」の酢を入れると吸収をよくします(少量なら酸味は飛びます)。
砂抜きは、バットにあさりを広げて塩水(海水程度約水500cc塩大さじ1)をかぶる程度に入れ、新聞紙などをかぶせて暗くして(海の中と似た状態)半日置きます。時間がない時は50位の湯に3分ほど浸すと良いそうです。その後、水気を切ってポリ袋に入れ、酒少々を加えて上から揉んで汚れをスッキリ落とします。お味噌汁は、鍋に水とアサリ(好みで昆布一切れ)を入れ中強火にかけます。煮立ってきたら味噌を溶き入れ、口が開いた順にアサリを椀に盛り、熱々のお味噌汁を注ぎます。
アサリのタウリンは肝機能を高めることが知られていますが、春は肝機能をケアすることが大切なので理にかなっていますね。味噌の沢山の機能性成分、メラノイジンと合わさり疲労回復効果や健康効果が倍増します。しみじみ美味しいあさりの椀物、たっぷり堪能したい春です。

3/18

ふきのとう・蕗の薹・ふきのとう味噌

蕗の薹・ふきのとう

春の訪れを告げるふきのとうは日本原産の山菜、春先のスキー場で見つけては母にお土産にしていたのが懐かしい想い出です。ふきのとうを手にしたら、とにかく早く調理して香りと水分が逃げないうちにいただきましょう。摘みたてを天麩羅にすると香りがグンと開きます、葉を広げるようにして薄い衣に潜らせてサッと揚げると花のようになって可愛らしい。白身と混ぜてお椀に落としたしんじょうは、おかわりしたくなる美味しさです。ふきみそは、ごはんのお供や、田楽、和え物など何にでも合うので毎年沢山作りおきます。まず、ふきのとうを開いて水で洗い、熱湯でさっと塩茹でたら冷水に晒して水気をギュと絞ります。刻んでごま油で炒め、味噌、きび砂糖、酒を馴染ませ、隠し味にほんの少しのお醤油を。細かく切って白味噌とすれば料亭風、ほろ苦がみが美味しいふき味噌の出来上がりです。
春の山菜の苦みは、冬に溜まった体の老廃物や毒素を排出するなどデトックス効果が高いので、この時期は特に口にしたい食材。花粉症などのアレルギー症状を緩和する手伝いも期待できそうです。旬は短し、様々な春の苦味を堪能します

3/16

菜の花・菜花

菜の花・なばな・視力回復・カロテン

アブラナ科の菜の花は、キャベツやブロッッコーリーの仲間です。カロテンやビタミン類が豊富、葉酸や鉄分も多い野菜です。今日は体に吸収されやすい簡単料理法をご紹介します。茎や筋のかたい部分を落としてボールに入れ、たっぷりの水に10分ほど浸して汚れを落としてシャキッとさせる(これ大事)。フライパンに2、3等分に切った菜の花、オリーブオイル、菜種油やごま油など好みのオイルをふりかけ、粗塩を全体にふってフタをして強火にパッとかけるだけ、しんなりしたら出来上がりです。簡単シンプルですが、色鮮やかな菜の花の蒸し煮は美味しさや香りが逃げず凝縮した春の味を堪能できます。調理はパパッと!が菜の花の栄養分を逃さない大切なポイントです。写真は満開の葉の花畑から届いた写真です。青い海と菜の花畑のコントラストが映画のワンシーンのようです

3/15

新玉ねぎ・消化促進

新玉ねぎ・オニオン・玉ねぎ・胃もたれ・薬膳・血液サラサラ

真っ白で柔らかな新玉ねぎが美味しそうです。辛味が少なく水みずしいので、まずはスライスなどでたっぷりいただきます。産地の農家さんは栄養価も逃げるからと、水にさらしません。調理をする時も火入れ時間を短くするメニューが多いそうですよ。少し厚切りにし、煮えばなのお味噌汁や卵とじにするのもいいですね。玉ねぎの生食は血液サラサラ効果が高いのですが、こちらは通常の玉ねぎの方が含有量が高いようです。しかし、新玉ねぎのシャキシャキとした食感は心地よく、甘味があって美味しいのと、殺菌効果も感じるので旬には山盛りを堪能したくなります。
新玉ねぎは腸内環境を良くし、疲労回復を手伝うなど沢山の効果があります。薬膳では、消化不良を改善し、お腹のはり、ゲップや吐き気などに有効とされています。購入する時は隙間がなく、ずっしりと重ためで球状、先端が細めのものを選びます。新玉ねぎでも匂いや辛味を感じて気になる方は、空気に触れさせて少し置いてからいただくと多少違うようです

3/12

蛍烏賊・ほたるいか・ホタルイカ

3月から5月頃が旬のほたるいかは、日本海側の水揚げが多いようです。特に産卵期の為に、岸に近づいて来るふくよかな富山県産は美味しくて有名ですね。酢みそを添えても、しょうが醤油でいただいても美味。セミドライに干してあぶったり、沖漬けも捨てがたいのですが、濃厚なワタが溶け出たアヒージョもまた格別で、バケットをついついお代わりしてしまいます。店先では、産地で茹でられたものを多く見かけますが、透き通った生の美しいほたるいかを見かけることもあります。生ものは、寄生虫などの関係で冷凍後のものか、内臓を取り除くように書いてあります、よく読んで調理して下さい。口あたりが気になる方は、目と口の部分をピンセットなどで取り除き、さらに気になる方は軟骨も引き抜いて下さい。茹でるなら1分前後塩茹でしてから気になる部分を取り除いても。
きちんと下処理されたほたるいかなら自家製沖漬けも楽しめます。ほぼ同量の酒、醤油、本みりんを煮立て冷まし(味醂が気持ち多くても)冷蔵庫で半日以上漬け込みます。沖漬けにして冷凍する方法もあります、店頭で処理を確認して楽しんで下さい。
タウリンやビタミンEが豊富なほたるいか、肝機能が低下しやすいこの季節の症状をケアしてくれるようです、お酒のアテにも最適です

3/11

玉子・卵料理・ポーチドエッグの作り方

たまご・卵・玉子・ポーチドエッグ

ポーチドエッグの作り方はとてもシンプルです。少しのコツさえつかめれば、とろりと美味しそうなカフェ風も簡単です。まず、小鍋にたっぷりの湯を沸かし(15cm高さくらい)、酢を大さじ1ほど加えます。ポコポコと沸騰させた湯に静かに卵を落としますが、この時に何か小さな容器に卵を入れる事が失敗しないポイントです。鍋中をグルグルと大きくかき混ぜながら対流を作って卵を落とす方法もありますが、初めてなら鍋のはじの方に静かに落とすだけでもいいでしょう。白身が固まってきたらお玉で卵をそっとすくい、固まり加減をみます。好みの加減で引き上げて、余熱で火が入らないように氷水に浸してキッチンペーパーなどに置きます。もしも温かい温サラダや肉のソテー、パンなどにのせる場合は、水気をとってそのままのせて温かい内にいただく方が美味しく感じます。
卵は完全栄養食、食物繊維の野菜やビタミンを足せばバランスの良い食事が簡単にとれます。幸せホルモンのトリプトファンも含まれています

3/10

春キャベツ・乳酸キャベツ・発酵食・乳酸菌・免疫力

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柔らかな春キャベツが出回っています。乳酸キャベツは、シュークルートやザワークラウトと変わらぬ漬物です。私が作る発酵食の中で、当時大学生だった娘が唯一、率先して自分で作る漬け物だったのが井澤家名だった(乳酸キャベツ)です。
小腹が空くと冷蔵庫を開け、冷たい乳酸キャベツをほうばるクセがついていました。ストレスも解消していたようですが、発酵による心地よい酸味と旨味、それに加えてキャベツの胃腸に優しい作用も手伝っていたと思います。これなら、同じような世代の方々にも受け入れやすいのでは?と思い、農大教授の前橋先生にご協力いただき、書籍化しました。
基本材料はキャベツ、粗塩、きび砂糖の3つ。細切りキャベツ1Kg、塩小さじ4、きび砂糖小さじ2をよく馴染ませ、重石をして関東での今の季節なら常温で2日ほど置き、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫へ。お好みで唐辛子や粒胡椒、スパイスなどを加えても良いですし、私はたっぷりの山椒の塩漬けや針生姜を加えた和風を常備しています。
発酵食は単体で口にしても腸には効きにくく、食物繊維を足すことで整えやすくなります。乳酸キャベツは発酵食でありながら、食物繊維、ビタミン類など乳酸菌が豊富、一つで賄える優れたお漬け物なのです。一番シンプルに作れる発酵食だとも思います、体に良くて簡単なのでぜひ手作りして下さい。毎日食べると、心身共にスッキリとした自分に出会えるかもしれません