井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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醤油麹(しょうゆこうじ)・発酵調味料

麹は蒸した穀物や豆に麹菌(コウジカビ)という微生物を繁殖させたもの。「米麹、麦麹、豆麹」など菌を生やす種類があります。しょうゆ麹はしょうゆに麹を加えてさらに発酵させたものです。
アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼのこの三大消化酵素が独特のうまみを作り、細胞を活性化させるのでエイジングケアや疲労回復などに効果があります。砂糖やみりんを使用しなくてもまろやかに仕上がるので、ダイエットにもお勧め。作り方(市販の麹(200g)一袋を袋の上からもんで細かくし、ボールに入れてさらに手でこすり合わせるようによくすり合わせ細かくする。消毒した保存容器に入れ、醤油450ccを注いで混ぜる。常温で1〜2週間くらい1日1回ふるか混ぜるかしてトロミがでたら出来上がり、寝かせた自家製は美味しいですよ〜。生姜焼なども甘味を加えなくても柔らかく美味しくできます、私はオールインワンの調味料と呼んでいます。

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春の息吹・山菜(さんさい)

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つくし、かんぞう、うど菜、うるい、行者にんにくなどの柔らかい山菜を昆布ダシでしゃぶしゃぶにしていただくのが毎年の楽しみ。山菜は春の息吹、香りが豊かで繊維が豊富(食べ慣れない方は、ほどほどの量で楽しみます)。春野菜の苦味は、虫から身を守るためのアルカノイドに由来する成分で、デトックス効果が高い。菜の花やふきのとう、こごみ、たけのこ、うどなど独特の香りと風味、食感を楽しめる時期はとても短いので何かしら毎日口にする。香りは気の巡りもよくするのでストレス緩和にも良く、リフレッシュできます。

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鯛・たい・桜鯛・花見鯛・鯛茶

春を代表する旬魚の鯛。朱色をまとって北上する桜の季節の真鯛を「桜鯛」「花見鯛」と美しい名で呼びます。鯛は海老を食べるのですが、殻に含まれるアスタキサンチンが身に影響するからだそう。縁起の良い魚として昔から珍重される鯛ですが栄養価も高く、タウリンが豊富で低脂肪、高タンパク、低カロリー、消化吸収もよいので胃腸の弱い人やお年寄りにもお勧めです(鯛の骨には充分気をつけて)。鯛は漬けなどの塩分が入ると表面がねっとりとする魚で、それが美味しくてお鮨や散らし寿しにすることもありますが、やはりお勧めは山葵をたっぷり添えた鯛茶です。ゴマにクルミやカシューナッツ、松の実など好みで入れて乾煎りし、すり鉢でめんつゆ味程度のタレとすり混ぜる。切り身を濃厚ゴマだれにくぐらせて炊きたてのごはんと半分いただき、あとはお好みで煎茶をかけて2度楽しんで下さい

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お花見・炊き込みごはん・混ぜごはん

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関東は桜満開。今日はうららかな暖かい土曜日、桜の下で宴を囲んでお花見を楽しまれている方々も多いと思います。桜えびの旬ももうすぐ、まだ青い富士さんのふもとが、満開の芝桜でピンクに染まって、それはそれはきれいな光景になります。桜えびをごま油で香ばしく揚げ焼きにして塩少々ふる。梅干しと昆布を入れておこわを炊き、切ったカリカリ梅とゆかりを混ぜ、器によそってさらに桜えびをタップリのせる、何杯でもおかわりしたくなるカルシウムたっぷりの混ぜご飯です。桜えびはお好み焼きやかき揚げに入れるとその旨みや香りが広がって極上、茄子と煮たりパスタに入れてもいいものです。

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タンポポコーヒー

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コーヒーと言ってもコーヒー豆から作られる飲み物ではなく、タンポポの根を乾燥させて炒ったもの。独自の苦みがコ―ヒ―に似ているので “ タンポポコーヒー ” と呼ばれています。カフェインが含まれていないので、胃腸の調子が悪い方や妊婦さん、就寝前でも安心していただけるハーブなのです。蒲公英根(ホコウエイコン)とも呼ばれ、利尿作用や清熱解毒にも役立ちます。

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発酵食・乳酸キャベツ(にゅうさんキャベツ)

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キャベツと粗塩、少しの砂糖が基本のシンプルな発酵食。塩分は2パーセントにし、きび砂糖を少し足して味に丸みをもたせ、発酵を促します。繊維が豊富でさっぱりしていているので食べると胃も腸もスッキリします。もともとのキャベツに含まれる栄養素に加え、乳酸菌によって善玉菌が増えて腸が元気に。お好みで赤唐辛子、干姜(生姜を干したもの)、陳皮(みかんの皮を干したもの)、山椒の実の塩漬けなどの馴染みやすい香ものや、ローリエ、キャラウエイシード、粒ブラックペッパー、ナツメグ、クローブなどスパイスやハーブ、香味野菜などはお好みで。お椀に入れてお味噌汁を注ぐ、削りたてのチーズをたっぷりかけ黒胡椒とオリーブオイルをふるなど。思い立ったら多種多様の便利さで料理も簡単に仕上がります。奥深い味わいなので調味料にも最適、ダイエットにも。キャベジンですからもちろんお酒を飲む方にも◎。お肌にとっても乳酸キャベツはご馳走です

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菌のちから・酵母菌(こうぼきん) ・発酵食  

味噌の発酵に欠かせない酵母菌。タンパク質やビタミンB群を含む酵母菌は、糖質の代謝を良くして疲労の回復を助け、免疫力を上げる効果があります。花粉症やホコリが多く舞う季節は、特に味噌料理を多く作ります。春は酸味を摂取すると体が楽になるので、酢味噌などはおすすめの調理法です。新生活が始まり緊張感も多い方々は体を温める生姜やネギ、消化のよい豆腐や卵、胃腸を整える柔らかい春キャベツなどを入れたお味噌汁を日々食べましょう。体調をこわした時は、元気をつけようとして無理に食事をとるよりも、軽く済ませて睡眠をとり、胃腸を休める事も大切です

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生姜(しょうが)・干し生姜・ジンジャーピラフ

NHK(きょうの料理)でもご紹介したことがあるレシピですが、ふわ〜っと生姜が香りたつ身体温めピラフをご紹介、生姜はアレルギーにも効果があります・(お米2合は研いで水に20分浸してザルに上げる。鶏もも肉1枚に塩か塩麹を全体に揉み込んでおく。生姜大さじ3を皮付きでおろす。炊飯器に研いだ米を入れチキンスープの素、醤油、酒各大さじ1、生姜と水をメモリまで注ぎ一混ぜする、塩をした鶏とバター大さじ1をのせて普通に炊く。シャモジで鶏肉をほぐすようにしてごはんと混ぜ、茶碗に盛る、あれば三つ葉やゆずなど添えても。バターを隠し味に加えるのがポイントです、あればうす切り餅を2枚くらい加えるとおこわ風になりますよ。身体を芯から温めたい場合は、生姜を皮付きのまま薄くスライスしてカラカラになるまで乾燥させた干し生姜を作って料理やお茶に使用してみてください。生の生姜は発汗作用があり、干姜は芯から身体を温めます。

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海藻(かいそう)・美髪

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腎の働きを良くする海藻類は、女性特有のトラブルにも良いものです。中医学では(髪は血の余りである)とされており、髪がきれいな人は十分に血液がまわっている証拠。食から髪にツヤを与えるには海藻類、果物、野菜などのヨードやビタミン類が豊富なものを積極的にとり、卵や牛乳、豆類、魚、肉などの良質なタンパク質で毛髪の成長をうながすことが大事。海苔とひじきの佃煮など作りおくとご飯のお供に最適ですよ、戻したひじきと海苔(古くなってしまったものでもok)、出汁、醤油、みりんで煮詰めるだけです。後は頭皮をマッサージしたり、ブラッシングして巡りがよくなるようにし、足の内くるぶしのくぼみにある(大けい)をマッサージすると、効能が上がり、疲れもとれます。
写真は小樽で食べた「細め昆布」、3月までしか漁ができないそう。うすくなめらかで美しい、お刺身やしゃぶしゃぶでいただきます

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和菓子・京菓子

生活の中に和菓子や餅文化が寝付いている京都。季節や行事に合わせて作られる研ぎ澄まされた職人技が詰まったお菓子は雅なかぎり。街並みに溶け込む木型屋さんを目にしますが、美しくワクワクします。1月は花びら餅、2月は椿餅、3月は引千切、4月は桜餅、5月は柏餅、6月は水無月、7月はあんころ餅、8月は水ようかん、9月は月見団子、10月は栗鹿の子、11月はの亥の子餅、12月は雪餅と続きます。京都に行くたびに顔を出すお茶屋さんに寄って、手にした和菓子に合わせて厳選して貰い、お土産にする。菓子とお茶がピタリと合って至福の時間がゆっくり流れます