井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

10/6

味噌(みそ)・発酵食品

ウイルスが飛び交うこの季節、体調を崩さないように外からも内からもケアすることが大切。食として強い味方は菌や発酵食ですが、中でも身近なお味噌には様々な高い効能があります。(みそは医者いらず)と昔から言いますが、コレストロールを抑える、美肌効果がある、がんや糖尿病などの発生を抑えるなど良いことづくめ。味噌つけ卵黄を簡単なのでご紹介、ちょっと雲丹みたいな味になってご飯にもお酒にも最適です。小さめタッパーなどに味噌を3㎝位の高さにひろげ、水でぬらして絞ったキッチンペーパーをみその上に敷く。卵の殻を押し当ててくぼみを数個作り、それぞれに卵黄を落として、味噌を薄くぬったキッチンペーパーをかぶせ半日〜4日置き、琥珀色になってきたら出来上がり。この卵黄味噌を出汁で溶いておろしにんにくなどを加えると体力回復、風邪などに有効なお味噌汁になります。
昔ながらの熟成味噌を日々いろいろな調理法で楽しんで下さい、自然治癒力が高まります。

10/5

牛蒡・牛蒡子・便秘改善・ごぼうの梅煮

中医学では牛蒡(ごぼう)は生薬で、種は(牛蒡子)ごぼうしと呼ばれ、主にのどの治療薬です、平安時代に中国から薬草として渡来しました。ごぼうはほとんど不溶性食物繊維なので、腸内環境を良くして便通をしっかり促します、中性脂肪を抑える働きがあり生活習慣病や糖尿病予防にも良いようです。柔らかく香り良い旬のごぼうで作るごぼうのサラダは水々しくて気持ちまでスっとします((皮に香りや栄養分もあるので、包丁の背で軽くそぐかタワシでこする程度にしましょう)。ごぼうと醤油麹、赤唐辛子のキンピラも甘辛でとてもお勧めですが、厚手の鍋に梅干し、昆布、丸太のごぼうを入れじっくり炊いた柔らかな(ごぼうの梅煮)はお互いを引き立てあって絶妙です。

10/4

豚汁(とんじる)・健長汁・巻繊汁(けんちんじる)

乾燥するこの季節は喉や体を潤す根菜や果物が多く出回りますね、大根、蓮根などは喉にも良い野菜です。肌寒くなってくると、温かい汁ものを作りたくなります。けんちん汁と豚汁は似ていますが、作り方が違うのをご存知ですか?けんちん汁は約750年ほど前、鎌倉の(建長寺)で崩れてしまった豆腐と野菜を煮込んだのが始まりと言われる精進料理。ごま油で野菜などを炒めてから昆布や干し椎茸の出汁を使い醤油風味で仕上げます。豚汁は野菜と豚肉を鰹出汁で煮込み、味噌で仕上げたものです。ですが、いいとこどりのミックスをしてコクをだすのが美味しい、多めに作って3日間くらい楽しみます。

10/3

舞茸(まいたけ)・抗がん作用

舞茸はきのこの中でも抗がん作用が群をぬいて高く、含まれる多くのビタミン類が免疫力アップにとても効果的。季節の変わり目のこの頃から益々美味しくなり出番も増えてきますね、肉厚のものを天婦羅にすると香り高く最高。舞茸は血圧や血糖値を正常にする効能もあるので、生活習慣病予防にもおすすめです。かさがピンと張り、軸などがかたくしまっているものを購入しましょう。調理する時は金気を嫌うので手でほぐして使用し、汁物に入れると黒っぽくなりますので用途に合わせて。それから舞茸はお肉が柔らかくなる効果も期待できます。

10/2

秋の柑橘マヨネーズ・マヨネーズ・ポテトサラダ

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ボールに卵黄1個、粒マスタード小さじ1、酢小さじ1〜2、きび砂糖と胡椒各少々、粗塩小さじ半を泡立て器でよく混ぜる。オリーブオイル(菜種油、ピーナッツオイルなど好みで)60ccを少しずつ垂らしながら混ぜ続けるとマヨネーズが出来ます。粒マスタードは練りカラシやホースラディッシュでもOK、自家製マヨネーズたはただの野菜や茹で玉子、サンドイッチを格段に美味しくしてくれます。今日は酢の代わりに、庭で実る酢橘とまだ青いみかん果汁をミックスして絞って入れてみました。爽やかな酸味の香りと、ナチュラルな甘みでマヨネーズが素晴らしく美味しくなる、皮もほんの少し削って加えます。柑橘の香りには気の巡りを良くする効能や美肌効果がたっぷり。
このマヨーネーズは、蒸したり茹でたジャガイモやさつまい芋に絡めると最高ですよ。充分な美味しさですが、コクをもう少し足したい時はクリームチーズを少々加えても。

10/1

薬膳・棗・大棗・なつめ・ナツメ・補血茶

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肌寒くなってきましたね。秋は実りの季節、ナツメもたわわに実っています。ナツメは血と気を補い、貧血や美容にもよい滋養強壮食、中医学では生薬です。写真のナツメは山奥のキレイな空気と水の流れる米どころで手摘み収穫し、蒸して干したもの。今日は手軽に作れる体に優しいナツメ茶の作り方のご紹介です。小鍋に刻んだナツメを入れてゆっくりコトコト8〜10分ほど煮だす(効能を高めたい方は当帰や黄耆を加えてもよいでしょう、当帰補血湯は当帰と黄耆を合わせたもの)。そこに、養血安心効果のあるクコや龍眼肉を好みで加えて甘みと薬効をプラスしてしもいいですね。原稿とにらめっこする時、私はここに紅茶を加えます。
乾燥ナツメは乾燥剤と一緒に空き瓶などに入れて保存すれば長期保存できます、ジャムもお勧めです。

9/29

鴨肉(かもにく)・昆布酢・鴨そば汁

かもは体液を潤し乾燥を防ぎ腎機能を高めます、疲れやすい人や虚弱体質の人に特にお勧め。今日は柔らかくさっぱりした一品をご紹介します。かも塊肉に軽く塩と粗挽き胡椒をもみこむ。皮目からフライパンに入れてじっくり脂を引き出すようにこんがり焼き目をつけ(7割りしっかり焼くイメージ)返して両面焼く。小鍋に濃いめの出汁、醤油、みりん、昆布酢を入れ煮立てめんつゆ程度の味付けにする。焼いた鴨肉を丸まま入れ2、3分煮たら火を止める。そのまま置いて余熱で火を通し、肉がロゼ色になったところで6、7㎜にそぎ切りにする。付け合せは芹や茹でた黒もやしがぴったり、たっぷりかもに添えて煮汁をかける。好みで溶き辛子を添えてどうぞ。かもの美味しい脂が馴染んだ漬け汁は、蕎麦やうどんにも最適です。

9/28

柿(かき)・酒粕

柿には豊富なビタミンCやBクリプトキサンチンがあり、免疫力を向上させる作用があります。漢方では、葉やヘタは生薬ですし、とろりと熟した柿の実はアルコールを分解するなどの作用があります。好きな食べ方に、柿にスダチやカボス果汁(今が旬)をたっぷり振りかけて一晩冷蔵庫でマリネするだけの一皿があります。そのままでも美味しいですが、酒粕でほんのりマリネした生ハムで巻くと白ワインに合わせる前菜ににぴったり。柿のカロチンに柑橘果汁のビタミンCを足すと抗酸化作用がさらにアップします。美しく盛り付けた柿といくらの合わせ小鉢も粋ですよ、一瞬の出会いものを楽しんで下さい

9/27

お酢・チリソース・冷え・疲労回復

朝夕めっきり涼しくなりましたね。今日はフライパンで混ぜるだけのヘルシーな体温めチリソーソースのご紹介です(フライパンにみじん切り長ネギ半本分、おろし生姜、きび砂糖、顆粒ースープの素各大さじ1、水1カップ、片栗粉大さじ1半、酢、酒、ケチャップ各大さじ2、豆板醤小さじ1弱を入れ混ぜながら中火にかけ、2〜3分してとろみがついたら下処理したエビや豆腐を入れる(鶏や豚の揚げ物などを加えからめて唐揚げチリソースなどにしても美味)好みで香菜など添えて酢をさらにかける。酢は殺菌効果が高く、血をきれいにして血行不良や肌荒れ改善に有効、肉のタンパク質、ビタミンB1と一緒に食すと疲労回復効果が上がりますよ、そしてさらにパプリカなどビタミンCが多い野菜と合わせると、お肉のコラーゲンを体に摂取しやすくなります。

9/26

シナモン・桂枝(けいし)・肉桂(にっけい)・ブレンドティー

シナモンはスリランカ、インド南部が原産地。日本では高知県や和歌山県の温かい南部での暖地で春に収穫されます。薬膳では、冷えをとり五臓を活性化させるとされており、関節痛などの痛みや、血のめぐりが悪くなるこれからの季節には欠かせない生薬。瘀血(おけつ)の方にもお勧めです、体を温める作用は生姜以上とされていますよ。香りが良いのでりラックスしたい時のお茶にもピッタリです、シナモンをポキツと折った半本と丁子(クローブ)2個・クコのみ10粒、オーガニック乾燥バラ茶と紅茶適宜を合わせてブレンドティに。シナモンはアップルパイなどのお菓子に欠かせませんが、醤油味の煮込みに入れたり、私は白ワインビネガーやお酢にスティックごと漬けてシナモンビネガーとして素敵な香りと効能をお料理でも楽しんでいます。