井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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花山椒(はなざんしょう)・山椒の花(さんしょうのはな)

一年に一度、ほんの一瞬の短い期間だけ楽しめる花山椒(山椒の花)、実は6月頃になります。香りが大好きな私は、毎年そわそわしながら庭の木になるのを心待ちにし、足りない分は築地に行って自分へのご褒美として奮発します。上品な風味を生かして酢の物、和え物、椀物に入れる、掘りたての筍と炊く、温めた甘辛いつゆにこれでもかと花山椒を入れ、薄切りの牛肉をさっとくぐらせて煮えばなをいただく、佃煮にするなど思う存分。身体を温めて胃の調子を整える山椒の別名は「ハジカミ」です。

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マヌカハニー・マヌカの花

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日本では春が開花のマヌカの花。可愛らしいピンクの小花で、もう少し白っぽい花もあります。初めてマヌカハニーを食したのはニュージーランド産のお土産でしたが、少し癖があって独特の味。高い抗菌活性力を持つそうで、古来より薬として扱われています。殺菌力が高いので、腸の悪玉菌を減少させ、善玉菌を増やして腸内環境を良くしてくれるので、結果的に免疫力も上がりますね。花粉症にもお勧めのマヌカハニー、アレルギーは腸内環境を整えることも大事です。口内炎や喉の痛みにも有効だそう、試してみる価値は有りそうですね。

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蜂蜜(はちみつ)・ハニー・咳止め

薬膳ではちみつは、甘味の他に呼器器を潤し咳を止め痰をとり、乾燥タイプの便通をよくし、腹痛、滋養強壮に良いものとされ、丸剤(薬を一緒に練ってまとめる役目)でもあります。約1万年前からヨーロッパーを中心に栄養源として、または免疫力を高める、殺菌する、お腹の調子を整えるなどの薬として用いられてきました。蜂蜜は良質なビタミン、ミネラル、カルシュウム、ポリフェノール、酵素、オリゴ糖、鉄分が含まれているバランスのよい栄養食。できれば、加熱処理のされていない天然の蜂蜜を選んで下さい。咳が止まらない時の自然食ケアとして、小さく切った大根と合わせて寝かせたもの、すって絞った蓮根と合わせる、刻んだみかん(無農薬皮つき)と合わせる、その他甘味料として特に体調を崩しやすいこの季節におすすめです。

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うどの酢みそ和え・神経痛・関節痛

痛む症状があちこちに出て移動する、体が冷えると痛みが増すが温めると暖和する方は、暖かくなってきたこの季節でも特に服装などにも気をつけて身体を冷やさないようにし、負担がかからない程度に軽く運動をしたり入浴をして循環をよくします。食材は身体を温める生姜やねぎ、にんにく、ニラ、よもぎなどを心がけて。神経痛や関節炎など、中医学ではこれを「痺症・ひしょう」と言い、寒邪、湿邪、風邪の3つの邪気(病気の元)から来ると考えられています。うどにはこの3つの邪気を取り去る効能があるとされていますよ。歯触りのいい生うどの酢味噌和えは良い相乗効果が得られます。好きな食し方に、うどを2、3当分に切って皮ごとホイルに包み、魚焼きグリルで火を入れる、皮がスルリとむけて香りも立ちいい気が巡ります。

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生薬・桃仁(とうにん)・桃

桃仁は桃の種、3〜4月に桃色の花を咲かせて果実は6〜7月に実ります。果実の中の(硬い殻の中の)種子を天日干ししたもので、血の流れが悪くて生じる「瘀血・おけつ」による月経痛や無月経、生理不順、うっ血、子宮筋腫などを改善させる効能があります。乾燥性の便秘、下腹部の満痛、肩こりなどにも有効ですよ。桃には古くから邪気を払うとされる考えがあり、女子の健やかな成長を祈る風習がありますし、中国では長寿に効果があるとされ、絵や陶器類などでもよく見かけられます、桃にはそれだけパワーがあると考えられているのですね。ちなみにつぼみを乾燥させた白桃花(はくとうか)も生薬、葉はあせも、しもやけ、ただれ、湿疹などに効能があります。桃は美味しい果実でもあり、素晴らしい効能を持った生薬でもあります。

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チーズ・チーズソース・発酵食

先日フランスに行った時にトロリと美味しいなぁと思ったソースの作り方です。ミルクを2カップ分弱火で温めておきます。あれば厚手の小さなフライパンかソースパンにバター大さじ2を溶かし、小麦粉大さじ2を混ぜながら1分半くらい炒めます。そこへ温めたミルクを加えてとろみがつくまで木べらで混ぜながら弱火にかけ、白ワイン大さじ1、好みのチーズを1カップ分くらいたっぷり加え数分煮たら出来上がり。お好みで風味つけに、ナツメグ、にんにく、マスタード、タバスコ、ペッパー類、醤油とわさび少々を加えても味が締まって美味しいと思います。茹で野菜のソースにかかっていましたが、パンやオムレツにもピッタリ。気が向いたら直ぐに作れる滑らかな、アツアツソースをぜひどうぞ。

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菜の花・なばな・視力回復

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アブラナ科の菜の花は、キャベツやブロッッコーリーの仲間です。カロチンやビタミンが豊富、葉酸や鉄分も多い。今日は体に吸収されやすい簡単料理法をご紹介します。茎や筋のかたい部分を落としてボールに入れ、たっぷりの水に10分ほど浸して汚れを落としてシャキッとさせる(これ大事)。フライパンに2、3等分に切った菜の花、オリーブオイル、菜種油やごま油など好みのオイルをふりかけ、粗塩を全体にふってフタをして強火にパッとかけるだけ、しんなりしたら出来上がりです。簡単シンプルですが、色鮮やかな菜の花の蒸し煮は美味しさや香りが逃げず凝縮した春の味を堪能できますよ。調理はパパッと!が菜の花の栄養分を逃さない大切なポイントです。写真は満開の葉の花畑から先ほど届いた写真です〜本日の海と菜の花畑・コントラストがものすごくキレイ、素敵すぎです。

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卵・たまご・玉子・オムレツ

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オムレツと聞くとバターの溶けるいい匂いが漂って、シンプルでも幸せな食卓のイメージがありますね、今も昔も万人に愛される人気のオムレツ。名前の由来は、スペインの王様がお腹がすいたので、通りすがりの家に居た男性に食べ物を作るように命じました。その男性の素早い動きを見て(ケム・オ・ム・レスト=なんとすばしっこい男だ)と呟いたので、オムレツになったという楽しい説もありますよ。私のオムレツはク生リーム、チーズ、マヨネーズのいずれかを気分で加えてコクを出し、フォークで泡立ててふんわりときめ細かく焼く時と、バターを焦がして焼く時があります。
卵は完全栄養食ですが、野菜を添えていただくとバランスがよくなりますね。

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雪の下・ユキノシタ・虎耳草

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雪の下は湿った半日陰地の岩場などに自生している植物、1年を通じて摘れる多年草の山菜です。初めて出会ったのは天婦羅屋さん、サクッと揚がった緑と赤の葉色が美しく、形も丸くて可愛らしいのでとても印象的でした。 雪が積もった下でも枯れずに生息しているので「雪ノ下」と言われるそうですが、所以は色々あるようです。 春先の柔らかい時期が調理しやすく食べやすい、解毒作用があるのでお造りの添え物などに良いものです、その他お椀、お浸し、和え物等。生薬では虎耳草(コジソウ)といい、子供の熱冷ましに煎じて飲んだり、葉を火で炙ってはれものなどに貼るなど民間治療薬として使われていました。

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分葱・わけぎ

わけぎは、ねぎ属のねぎとタマネギの雑種で球根性多年草です。広島や島根県などの産直や道の駅に行くと柔らかそうなわけぎがずらりと並んでいます。この季節は肝機能が低下するので、酸味を加えた料理がおすすめ。脾を補う為に、少しの甘みを上手に加えて摂取します。わけぎの酢味噌和えや胡麻酢和えに、タウリン豊富なイカやあさり、おろし生姜を組み合わせると美味しさと栄養価がアップしますよ。アレルギー症状が気になる季節、皮膚や粘膜を健やかに保つわけぎをたっぷりいただきます。