井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

7/5

李(すもも・プラム)

すももは、中国原産の生食用とする日本すももと、生食やジャムなどの加工用が多いヨーロッパ原産の西洋すもももの2つに分類されることが多いようです。よく見かけるドライプルーンも西洋すももを乾燥させたものです。すももは香りよく、皮にキンとした酸味を感じることもありますが、みずみずしいという言葉がぴったりな果肉と甘酸っぱさは他にありません。熟したものを皮ごと氷砂糖と煮ると、ほんのりピンク色の素敵なシロップができますよ。すももの効能はクエン酸などが肝機能を高め、中医学では血の巡りを良くし精神安定にもよいとされています。毎年送られてくる、大石プラムや長野のもぎとりプルーン今年も楽しみです.

 

 

7/3

ハトムギ(薏苡仁)

写真

ハトムギは漢方では薏苡仁(ヨクイニン)と呼ばれ、実の殻を除いたものです。身体の余分な異物を排出する効果があり、イボが取れることで有名(妊婦さんは禁忌ですよ)。美白作用もあるので化粧品などにも使用されています。少しクセのある味がしますが、水につけておいてお米と一緒に炊いたり、スープや煮物に入れてしまえばそんなに気になりません。セロリや玉ねぎなどお家にある野菜を刻んでオリーブオイルでゆっくり炒め、ハトムギや大豆をチキンスープで味付けした毒出しスープは朝食におすすめ。朝の時間帯に色々なものをキレイにしたり整えると浄化されるとか。バタバタしてなかなか難しいですが、心と身体の毒出しをいつも出来たらいいなと思っています。

7/2

グリーントマト

写真

グリーン色のトマトはまだ未熟な状態で収穫したものと、グリーンゼブラと呼ばれる熟しているのに赤くならないような品種があります。フランスではトマトをポムドール(黄金の林檎)、ポム・ダムール(愛の林檎)とかつてはロマンチックな呼び名で読ばれていました、もちろんこれは真っ赤に熟したトマトの話。トマトは赤くなって初めて美味しくなるイメージがありますが、ベランダ菜園のトマトをもぎとって試してみたいレシピあります。青いトマトに穴を数カ所開けて、ぬか漬けにする、アメリカの郷土料理で、同名の映画にでてくるカフェの名物料理「フライド・グリーン・トマト」!

 

 

7/1

スパイス

写真

スパイスとは植物から採集された、種、果実、根、樹皮などで、料理やお茶などに独特の香りや辛味をつける香辛料です。それぞれの国の気候などに適して育ち、体調を整える大事な役目もはたします。中医学では生薬として扱われrるお薬です。ターメリックはインド、唐辛子やシナモンは中国、クミンはイラン、コリアンダーはモロッコ、胡椒はマレーシア、カルダモンはグアテマラと、日本にはこれらの国からの輸入パーセンテージが高い。今は桃の季節ですね、つやつやの桃のコンポートに、ほんの少〜しかすかなカルダモンが香る。実にエレガントでうっとりします。

6/28

金目鯛(きんめだい)

写真

金目鯛は主に太平洋側で水揚げされる事が多く、伊豆下田が有名です。旬は冬のイメージがありますが、この時期の産卵直前に脂がもっとものると言われています。しかし、通年等してパサつく魚ではないので煮付けや、お刺身、脂が多いのでしゃぶしゃぶなどでも楽しめます。金目鯛を店頭で見かける時は全体が鮮やかな赤ですが、泳いでいる時は背中の方だけが赤いのも特徴。底魚釣りを楽しめる遊漁船も下田にはあり、釣れたてとの色の比較も楽しいものですよ。

6/25

砂肝

写真

砂肝の下処理は敬遠されがちですが、今日ご紹介するコンフィー(油煮)は日持ちもして簡単。砂肝(350g)の硬い盛り上がった部分からそぎ切りで3、4等分にする。ポリ袋に入れて粗塩大さじ2をまぶして袋の上から全体をもんで一晩冷蔵庫におく。ザルにあけてざっと流水で洗い、水気を適当にきって厚手の小鍋に入れ、山椒を漬けたオリーブオイルをたっぷりかける(オリーブオイルと赤唐辛子1本でも)。厚手のキッチンペーパーをかぶせフタをして極弱火で15分煮てそのまま冷ます。消毒した空き瓶などに入れ、冷蔵庫で保存すると旨味たっぷりの煮汁がジュレ状になって砂肝にまとわりつく。砂肝を柔らかく美味しくしてくれるのは一晩の時間と、塩だけの調味料、ワインが止まらなくなる。

6/19

釜飯(かまめし)・お弁当

写真

釜飯好きです。釜めしは米に酒、醤油、みりんなどの調味料ときのこや魚介類、鶏肉、海の幸、山の幸の旨味がある素材を釜で炊いた炊き込みご飯。料理屋さんでは羽釜式の鉄釜で供される事が多くご飯も艶やか。高田焼きや、「中仙道を超える旅人が土器で飯を炊いた」という和歌をヒントに作られた益子焼き入りの信州の釜飯弁当は有名ですね。元は関東大震災後の東京上野での炊き出しをヒントに、浅草の料理屋女将が1人用の釜で作り、世に広めたのが大正15年、約80年以上の歴史があるそうです。

6/7

Champagne(シャンパーニュ)

写真 1

葡萄が育まれる土地、適した品種、泡が生まれる理由さえも一緒に飲み込めたら、歴史の背景と共にさらに美味しく感じられるハズ。で、ナカナカ覚えられませんが勉強中です。シャンパーニュとはフランス北東部のシャンパーニュ地方で作られた発泡性ワインのみ、名乗る事ができるお酒です。グラスに注がれる繊細な泡からパチパチはじけていく音を(天使のささやき)とか(天使の拍手)と呼ばれ、グラス1杯のシャンパーニュから約1200万粒もの泡が出るらしい。気分が高揚する華やかなシャンパーニュはお祝いやロマンスばかりではなく、頑張った自分へのご褒美にも最適、優雅に一人静かに堪能しても。雨季に入る前の5月から6月、ハーブや薔薇の香りがただよいますね。新緑の香りや気候がこの上なくシャンパーニュに合うと思うのです。例えばディアボロ・ヴァロア・ブリュット・プレステージ辺り。青空もキレイ、心地よく吹く風、私にワインの奥深さを教えてくれた恩師も、千の風になって一緒に楽しんでくれているような。

6/5

麦秋至

むぎのときいたる(ばくしゅういたる、むぎあきいたる)と読むそうで、二十四節気、夏の季語の1つです。実際には初夏ですが、麦が熟して一面が黄金色に輝く時節をいい、梅雨前の乾燥した一瞬。麦にとっては収穫の頃などで秋なのですが、二毛作の農家さんにとって麦秋は短いものです。素敵な呼び名があって、稲の穂を吹き渡る風を(麦の秋風)といい、雨が降れば(麦の秋雨)と呼ぶそうです。麦畑に降り立つと、青空に黄金色が映えて、絵画のように美しい一面に見惚れる。

6/1

バタートースト

写真 2

私の祖父はハイカラで、キッチンにある冷蔵庫は大きなアメリカ製のもでした。朝食にはこんがり焼いたイギリスパンにバターをカリカリ隅からすみまで塗るのですが、子供心に冷めてしまう様で気になって仕方がありませんでした。祖父はトースターでしたが、私はだいぶ前に京都の金物屋さんで一目ぼれした網で焼いています。外側は香ばしく粋な焼き目がつき、中はふんわりで、パン自身の香りとトースト香が立ち上る。美味しいトーストは、職人さんがプライドを持って作ったこの網でないとダメなんです、もちろんパン専用としています。