井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

9/25

味噌(みそ)・味噌だし

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味噌は大豆、麦、米などを蒸して、麹や塩を混ぜて発酵させたなくてはならない日本古来の伝統調味料。味噌だけで沢山の栄養価や効能、効果があります。厚切りの鰹節で出汁をとり、好みの味噌を溶いて椀に注ぐ。香りも、のど越しも邪魔するものは何もない。ただみそ椀を楽しむ、そういう時もあって良いと思う。温かいものをいただくだけで、脾や胃や脳が緩やかに動きだすのを感じます。慈悲深さをゆっくり堪能する一時は、心も穏やかになっていくようです。

 

9/23

セルフィーュの根・セルフイーユ・チュペロー

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例えようのない風味の野菜でした。じゃが芋、里芋、栗、ヤーコン、ユリ根の食感とウイキョウの香りを足して割った感じ。少しねっとりとした食感で香りが高く甘みも強い、美味しいとは聞いていましたが、ここまでのエレガントさを持って美味とは感動的。ミニパーティーで出した食通の友人たちも皆んな初めて、賞賛の嵐。マッシュしたり、ソースで伸ばしても良いと思いますが、ローストや蒸し立てを熱い内にシンプルにいただくのが私のお勧め。元はフランス野菜、北海道自然農法・石狩のプリムール北海道さんの畑から〜

9/21

キムチ・豚バラキムチ

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キムチは朝鮮半島の漬物、発酵食品です。香味野菜を混ぜた(ヤンニョム)と漬けて発酵させるので、腸が喜ぶ乳酸菌がたっぷり。休日に簡単で美味しい豚バラキムチなどいかがですか?ポイントはいつもの作り方に、肉に小麦粉を薄くはたく、ごま油で炒める、焼肉のタレ、3倍濃縮めんつゆ、コチュジャンなど甘辛い調味料を少し加えて味に奥行きをだすこと。春雨を加えるのもお勧め、濃厚で辛みとトロミのある豚バラキムは、ご飯もビールも進むバランスの良いスタミナおかずです。

 

9/20

餅玄米(もちげんまい)

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もち玄米は精白していないものより、外皮がついたままなのでマグネシュウムやビタミンB1が豊富。食感はプチプチモチモチとしており、食べやすいので玄米が苦手な方にもお勧めです。秋のきのこと豚肉の組み合わせで、少し濃いめのおこわを炊いても美味だし、香ばしい玄米餅にするのもお勧め。餅を薄切りにして炙り、からすみと挟むともう最高!

 

9/18

乳酸菌(にゅうさんきん)

糖を分解して栄養分にする乳酸菌は、乳酸を繁殖しながら作る細菌です。ヨーグルトやチーズなどに含まれる動物性と漬物や醤油、味噌などに含まれる植物性がありますが、幅広くいろいろな菌を摂取する事が日々大切。私の場合、ぬか漬けやキャベツのザワークルートなどを食べると、体が腸が喜ぶのがわかる。まさに人それぞれの乳酸菌ですが、とりあえず、眼でみて食べたくなるものは、体が欲していることが多いものです。

9/15

セイボリー・ハーブ

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いんげんを茹でる時に加えると美味しくなるハーブで、豆のハーブとも呼ばれています。サマーセイボリーと少し香りの強いウインターセイボリーの2種があり、エンドウやいんげんを茹でる時に加えると味が引き立ち、キャベツや蕪を茹でる時に加えると独特の臭みが抜けます。地中海沿岸が原産地で、ミツバチに刺された時などは葉をこすりつけると腫れや痛みが引くそう。ラッキーにもセイボリーをゲットできたら、加えて茹でてみて下さい。作り方は、いんげんを洗って塩を全体にまぶすようにこすりつける。たっぷりの熱湯にオリーブオイルをほんの少したらし、塩が付いたままのいんげんとセイボリーを加えると、香りよくあざやかないんげんがふっくら茹だる。

9/1

烏賊(いか)

タウリンが豊富ないかは肝機能を向上させます。血を養うので、貧血や月経過多の改善にも有効とされます。漢方ではいかの甲は胃腸病などの治療に使用されるそう。地中海周辺や日本ではよく食されますが、食用としない国も多くあります。ワタもおつ、お刺身でも干しても、煮ても焼いても揚げても美味しいのに(悪魔の魚)と国によって呼ばれ敬遠されることも。。青森や北海道の一部の地域では、朝いかと言って鮮度の良いとりたてのいかを細切りにしてご飯の上におろし生姜とのせ、醤油をかけて頂くそう、美味しそうですね。いかのタウリンは生かさっと火を通す程度に調理するとその効能を失いません。

8/31

天婦羅(てんぷら)

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今日で8月もおしまい。夏の終わりまでにどうしても食べておかなければ、悔やみきれないお料理があります(それを楽しみに仕事も頑張る)。贅沢だけれど、シャンパーニュとグビッと合わせるのもゆずれない。海老から始まり、その内に穴子の番になって、目の前で2つに割って下さる。ジュッと聞こえる音と立ちのぼる湯気が、圧巻。天婦羅という技法は、どんな調理より素材の旨味と香りを生かすと思う、ゆえに技術も食す。どれもこれも本当に最高ですが青紫蘇で挟まれた、たっぷりの雲丹の天婦羅(粗塩で食す)は、みかわ是山居さんのスペシャリテかも。ボルサリーノ帽のダクトがある空間も、私の命薬(ぬちぐすい)でございます。

8/26

カレーパン

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暑い時は頻繁にカレーが食べたくなります。炒めるだけのカレーだったり、ゆっくり玉ねぎや香辛料をソテーして煮込んだものなど気分で。消化不良を促し、食欲不振にも効果があるスパイスの香りや刺激は薬のような効能があります。素材との相性を考慮して組み合わせるのも楽しい。先日、日本カレーパン協会さんなるものを発見、その他カレーパン専門店、カレーパンのお祭りなどあって人気の様子が伺えますね。もしも煮詰まったカレーがあったら、薄切りのパンに挟んでフィークで端を押して止め、衣にくぐらせて揚げると即席カレーパンに。近所にある美味しいパン屋さんの期間限定、ナスと牛肉のカレーパンは、パンの甘みが引き立つスパイシーさ。バランスが絶妙で流石でした。

8/25

蜆(しじみ)

しじみの微妙な色の違いは取れる場所によって変わるそう。冷凍すると細胞が壊れて、オルニチンが増え旨みが出やすくなります。普段は赤だしや潮汁がお馴染みですが、朝いただくとコハク酸による旨み成分が体のすみずみまでに染み渡り目覚めていく感じが心地よい。肝機能を向上させるので、お酒の後のアルコールは退散して行きます、ビタミンB12,鉄分も豊富。大きめのしじみを見つけたら中華風のしじみの紹興酒漬けもいいし、旅先のベトナムで出会ったスープのアレンジもコクの中の爽やかさにやみつき。しじみから充分旨みを引き出し、庭のレモングラス、唐辛子、生姜を薄切りにしたものを加えてコトコト煮るだけ。