井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

8/17

山桃(やまもも)・楊梅(ようばい)

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裏庭にたくさんの実をつけるからと、お手製のやまももシロップと冷凍果実をいただきました。シロップの作り方を伺ったら、耐熱容器にやまももと氷砂糖を入れてレンジにかける。砂糖が溶けたら布で絞ってシロップにするのだそうです。ほ〜っレンジで?今度やってみよう。ルビー色のきれいなシロツプはきっとかき氷にも美味しい、実をシロップにつけたものを飾ったら更にかわいい。お店にもしも「やまもものかき氷」のメニューがあったら私は絶対に頼むと思う。やまももは美しく、白青磁などによく映えるので夏の和食に私は使用する。辛子白酢味噌と混ぜてアクセントにし、淡白なものと和えたり、冷凍してアイス代わりに口に放り込む。ビタミンCたっぷり、高知の県花でもあります。

8/15

お味噌汁(おみそしる)・御御御付け(おみおつけ)

腸と血液を活性化させ、脂肪分が少なく、繊維の多いもの。発酵力のあるものと浄化作用のある組み合わせは必然的に素晴らしい相乗効果があります。これってなんだか難しそうですが、とっても簡単!海藻を入れたお味噌汁をいただけば良いのです。海藻は体にたまった有害なものを押し出す作用があり、味噌には食物繊維、シミやソバカスを抑える美白効果があるリノール酸も豊富。鰹出汁と合わせるとさらに肌ツヤがよくなりますよ。食事の時に温かいものを先にいただくと、消化酵素が活発になってスムーズな消化をうながせます。体を休め、デトックスしたい時は、たんぱく質、脂質、甘ものを控えて、たっぷりの海藻、旬の野菜や雑穀などのお味噌汁をいただくようにして下さい。

 

8/11

サマーオレンジ

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サマーオレンジは柑橘類ではなく、スイカの名前です。今年の夏、現地で出逢って感動したものの一つ。頂いてみたらよくある黄色いスイカとは違い、ちょっとメロンのような甘さとしたざわりです。色も少しクリームがかった黄色で種も少なくて食べやすい。聞けば、生産方法も本当に変わっていて夕顔に接木して育ててらっしゃるのだそう。サマーオレンジは(夕陽色のスイカ)の意味、目の前に広がる水平線に沈む夕日を、毎日畑から眺めてらっしゃるのでしょうか。北海道の加藤農園さんより〜

8/8

虹鱒(ニジマス・レインボートラウト)

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指で触ると火傷してしまうというデリケートなニジマスは、夏でも温度が低く冷たい水でなければ生息できない。清らかな湧き水で育った自慢のニジマスをいただきました。こちらは古い歴史があり、建物は大正時代の古民家で広々しています。趣がある階段ダンスも珍しく2階も拝見させていただきました。すごいのは鮮度の良いにじますが生きたまま調理場に流れてくる自動システム?楽しく驚きました。あらいやお刺身は綺麗なオレンジがかったサーモンピンク、色に比例してお味もいっさい臭みがなくキレイ。地元の方々に長く愛されているお料理は塩焼きや、頭から美味しい花が咲くようにカラリと揚がった唐揚げ、お蕎麦など。やっぱり、日本酒を頼まずにはいられないのでした。

 

8/6

グレープフルーツ

グレープフルーツはビタミンCがたっぷり、シミ、ソバカス、動脈硬化や生活習慣病の予防、肝機能にも良い効能があります。何より食べると食欲が落ち着くのでダイエットに向いていますよ。寒さに弱いので国産ではあまり生産出来ないのが残念です。ボールに卵1個と卵黄を入れ、解きほぐしてきび砂糖100gを入れて泡立て器でよく混ぜる。小鍋にバター50g。グレープフルーツ1個分とレモン果汁大さじ1を絞って入れ、中弱火にかけて冷ます。卵液に加えとろみがつくまで弱火でゆっくり煮ると、コクと甘みの中にすっきりとしたカスタードが出来上がります。夏に美味しいグレープフルーツカードの作り方です、ひんやり冷たい爽やかプリンもきっといい。

8/2

鬼灯(ほうずき)

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浅草のほうずき市は、江戸時代から続いていて毎年7月初旬に開かれる。家の近所の境内でもお祭りと共にほおずき市が開かれています。季節になると母が必ず買ってくるので、幼少の頃は失敗すると苦い赤い身の種出しに懲りずに挑戦し、膨らませて遊んだものでした。そんな晩、ほおずきの赤い外袋に何気ない夕食のお惣菜をそっと入れて副菜とし、食卓に出してくれた母を素敵だなと思った記憶があります。17.8年ほど前に初めて黄色っぽい西洋ほうずき(食用ほうずき)をこわごわ口にした訳ですが、ココナッツの風味でとても食べやすかった。今ではドライフルーツにもなったりと、ゴールデンベリーとも呼ばれるスーパーフードとして認識されています。

8/1

薬膳カレー

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お肉と魚の出汁を別々にとり、季節によってカレーの濃度や辛さを変えるというこだわりよう。そこに、桑白皮、黄耆、甘草、鹿茸、五加皮など常時5種類以上の生薬を煮出して調合している。初めは呑みに来たお客さんの〆(しめ)にだしていた薬膳カレーだが、未病のためにランチにも出すようになったそうで、無性に食べたくなった時に飛び込めるのが嬉しい。神楽坂の路地裏にある、お刺身や煮物なども美味しい粋な酒庵きん助さん。この季節長時間クーラーに当たって体が冷える人や、夏バテ気味な人にかなりおすすめの配合です。生薬の知識の裏付けもひけらかさず、いつの世も正統派はさりげないものです。

7/31

カシス(黒すぐり・ブラックカラント)

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濃紫のカシス。カシスはフランス語で(グロイゼイエ・ノワールとも)、ブラックカラントは英語、日本名は黒すぐり、または黒ふさすぐり。スピリッツと合わせたカシスリキュールやジャムになっているものがお馴染みですね。カシスに含まれる(カシスアントシアニン)という物質は特別で、ピントフリーズ現象(眼精疲労からくる視界がぼやけた現象、眼のかすみ)などを素早く改善させる効能が高く、末梢神経を活発にさせる働きがあります。食してすぐに効果が現れる即効性と、持続性があるのも特徴です。血行不良を改善するので目の周りのクマ消しにも効果が期待できる頼もしい存在。女性ホルモンのバランスも整えてくれるカシス、旅先で国産のフレッシュなものをみかけましたが、今が旬です。

7/30

大蒜(にんにく)・フレンチローズ

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畑のお手伝いをしてにんにくをお土産にいただきました。束ねて切りそろえ、キッチンに吊るそうと思っています。このにんにくの品種はスペインからフランス、イタリアまでの地中海に面する地域で作られていて、特にフランス南西部の名産品だそう。ライーユ・ドウ・ロートレックとも呼ばれ、画家のロートレックの名にちなんでいます。外側の皮をむいてみました、ワッと言うほど可愛いピンクが表れて、これはテンション上がります、庭の唐辛子を摘みに行ってまずはアーリオ(にんにく)・オリオ(オリーブオイル)・ペペロンチーノ(唐辛子)に。風味などすべてに品があって、その名も「フレンチローズ」名前もピッタリです!保存状態が良ければ12月まで芽がでない逸脱したこのにんにくは、Primeurs Hokkaido(プリムール北海道)さんの畑から

 

7/29

小麦・麦畑(こむぎ・むぎばたけ)

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海辺の真ん前の市場や料理店、宿に鮮度のよい魚介を期待するのと同じように、小麦畑の前で焼かれるパンやお菓子にもワクワクする。作り手の顔がすぐ目の前に見える道産小麦100%のその付加価値にテンションが上がります。製粉されてパンやお菓子、麺類の源料になる小麦粉は、タンパク質やグルテンの質や量、粉粒子の大きさにより薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉に分かれる。炭水化物が主成分で、ビタミンB1が多く神経を安定させる作用や脳の働きを活発にするなどの効能が。麦芽や、ごはんで言えば玄米にあたる全粒粉は栄養価がさらに高い。香りよく、ずっと飽きずに食べられるパン。十勝帯広に広がる刈り入れ前の少し日が傾いた夕暮れ時は、金色の麦がそよいでキラキラしていました。