井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

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謹賀新年・お正月・御節・七草粥

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新年おめでとう御座います。関東のお正月は晴天が続き、美しい青空が晴れ晴れとした日々でした。気持ちも新たに、今年も小人精進で暮らしを楽しみながら様々なことにチャレンジして行きたいと思っております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。皆様にとって、本年も良い年となります様に。

新年の御節は楽しまれましたか?今年のお正月は重箱より、カジュアルに皿盛りワンプレート形式で楽しんだご家庭が多かった様に思います。実際に私が関わった御節料理案件も皿盛りなどの表現要望が多く、和洋折衷の取り合わせでした。沢山の御節も販売され、ミックスして頂いた方が大半だったかもしれませんね。

年末からの暴飲暴食気味の疲れた内臓をここらで休ませてあげたいと思います。早々にスーパーなどでは七草粥がお目見えしていますね。七草とは、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな(蕪)、すずしろ。無病息災を願って食べる日本の伝統食です。お米から炊くと美味しく一味違いますよ。365日「まいにち食薬養生帖」の351ページ・1月7日に七草に入れるすずしろ(清白・大根)などの調理法なども書しています。ゆっくりといただいて、五臓六腑を養生してあげたいと思います。

 

12/26

starbucks my wellness・知って楽しい!おせちで食養生

井澤由美子・御節お正月・おせち料理・和食・伝統食・行事食・食養生・スターバックスコーヒジャバン・美味しい・・マイウェルネス・my wellness

昨日から掲載されているスターバックスコーヒージャバンmy wellnessのホームページで「知って楽しい!お手軽おせちで食養生」にて、食養生とおせちについての関係をお話しさせて頂いています。

年末年始の行事料理の一つである「おせち」。そもそもおせちは何故食べられるようになったのかご存知ですか?それぞれにきちんと意味があって昔から食されています。ひとつひとつに込められた思いや、願いを知るとおせちをもっと楽しめるはず。食材の持つ意味や効能もご紹介しつつ、簡単に作れるレシピも掲載しています。おせちは気軽に作って、好きなものをお皿に盛りあわせるだけでも充分、自分なりに楽しくいただくことが一番です。

私の例年は、年末進行でクリスマスもなく、お正月も何かとせわしく、やっと休養できるのが三が日が過ぎてから。ですが、毎年楽しみにしている「一人小正月」と呼ぶ行事があります。気に入りのお弁当箱に、おせちの残りや好きなものを詰め、一人酒を朝から楽しみながら大好きなオードリーヘップバーンの映画や、読みたかった本を片っ端から読みあさる(笑)。この時の為に年末を頑張っているようなものです。お正月は人それぞれ、皆さんもご自分の楽しみ方で、おせちを取り入れてみて下さいね。

my wellnessでは「きもちをたかめる、おいしくたべる、カラダをつかう」健やかな自分を作るこの3つのことを、常に意識し、自分の満ちた状態=wellnessを大切にしましょうと提案しています。自分の健康意識を高めることはとても大切、来年は更に意識して健やかな心身を担いたいと思います。

 

12/19

anan・巡りを良くして免疫力を上げる「温活」

anan・温活・免疫力・井澤由美子・マガジンハウス・ダイエット・美容・冷え改善・巡り・温活・まいにち食薬養生帖

今号のマガジンハウスananの表紙は映画「ラーゲリより愛を込めて」出演の5人の俳優陣の皆様で圧巻です。表紙の文字は朱色で巡りを良くして冬の体を強くする「免疫力を上げる、温活」となっています。今回は(朝粥&夕鍋あっためレシピ)を5品ずつ御紹介させていただきました。消化が良く、胃腸に優しいお粥は寝起きの冷えた体にピッタリ、そして夕食には栄養を丸ごと吸収出来るサプリメントのような鍋料理を。旬の食材の効能と汁気たっぷりの汁ものは体内を潤し、リセットします。朝と夜、それぞれのバイオリズムに合わせたメニューで、効果的な温活を目指します。

内側から温める食材や食べ方を考慮すると、冷えなどからくる不調が改善します。体内で熱を作るのは食べもの。胃腸で消化されて全身に栄養が行きわたり、代謝されて熱が生み出され、血液によって全身に運ばれる。そうして体温は37度前後に保たれるのですが、血流をコントロールして体温調節に関わる自律神経が大事なのだそうです。ストレスも日頃から軽減させたいですね。

血の巡りを良くして体を温める食材リストも掲載しています。胃の中から体を温め、代謝が活発になると肌や爪、髪の毛が艶やかになります。カラダを温めれば、キレイと健康が加速します。

12/18

参鶏湯・薬膳・薬食同源・補薬補気・美容食

薬膳料理・健康レシピ・井澤由美子・参鶏湯・生薬・漢方・疲労回復・美肌レシピ・コラーゲン・栄養食

薬膳料理教室や調理実習でよく聞かれる質問に、普段何を一番口にしていますか?とあります。お答えするまで気が付かなかったのですが、考えると骨つき鶏肉鍋料理を食している事に気がつきました。脳も体もとても疲れた時に、作るのも参鶏湯風です(うちにあるもので適当に作るので風です)。

鶏もも肉の骨つきだけ買ってきて、ネギやにんにく、生姜、棗、枸杞を入れる。その他には、体調に合わせてクローブ、当帰、黄耆、高齢人参、玉ねぎ、白木耳などを選んで放り込みコトコトと煮るだけです。味付けは塩のみ、鶏肉全体に塩を刷り込んで30分から一晩置いて、ざっと洗ったもの。あとは、一握りのもち米も入れています。松の実を入れるとよりクリーミーさが足されて美味しくなりますね。昔は生薬を沢山入れていましたが、最近では国産の生の高齢人参が手に入るようになったので、あまり乾燥生薬を加えなくなりました。ひねた香りがなくてその方が美味しく感じるからです。圧力鍋も便利ですが、厚手の大きめな鍋でコトコトコトコ煮た方が優しく感じて私は好きです。食べ進んでいくと、補気(ほき・気力を補う)されるのが判ります。鶏肉は気力を持ち上げ体内を潤し、体力を回復させます。コラーゲンも豊富、疲労感や冷えを感じた時は特に参鶏湯がお勧めです。

12/15

マガジンハウス「女性ホルモンを整えるレシピ」

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今号のマガジンハウスhanakoさんでは「女性ホルモンに効く食材を知ろう」のお題から(女性ホルモンを整えるレシピ)をご紹介させて頂きました。この季節に出回る旬の食材と体が潤う食べ合わせや生薬と調理法で、睡眠の質を上げ、巡りをよくするレシピになっています。しっかり体を温めたり、良質な睡眠がとれると肌も心もワントーン明るくなります。

ホルモンバランスを整えるには、食も大事ですが、軽い運動と睡眠の3つの柱をバランスよく巡回させることが基本です。今回は、食からのアプローチとして心身の巡りを巡回させる「気・血」を促す食材を使い、適した調理方法で体に優しく摂取できる簡単メニュー「卵とレモンのチキンスープ」「カラダ潤う白い薬鍋」「13品目の栄養素が採れる豆腐とお魚のバランスサラダ」「酒粕と黒糖のシナモンコーヒー」の4つをご紹介させて頂きました。その他にも血の巡りをよくする食材やスパイスも掲載しています。

中医薬膳学は予防医学です。hanako世代の方々には特に、血管を丈夫にし、血流を元気にし、体を温め、免疫力も高めながら、よりよい生理を迎える準備をして頂きたい。素敵な未来の為に、いつも体を冷やさぬよう心がけて下さいね。

 

12/12

助惣鱈・白子椀・鍋・北海道

助惣鱈・タラ・白子・温活・鍋・北海道・鹿部町・井澤由美子・料理教室・発酵食

早朝の凍てつく港に行ってみたら、助惣鱈が船一杯に積まれて沖から帰って来ました。北海道鹿部町道の駅の浜のかあさん方がそれを持ち帰って、白子やタラコ入りの熱々のお椀を直ぐに作って下さいました。調味料はほんのすこし、シンプルですが一切の臭みもなく、鮮度を感じながらちょうど良い火入れのタイミングを逃さぬように一目散にいただきました。

浜前調理は贅沢の極みです。市場で売られているものも鮮度はもちろん良いのですが、浜前ならではの醍醐味をいつも感じずには入られません。

鱈には助惣鱈、真鱈などの種類がありますが、タラコや明太子は助惣鱈の子です。鱈は旨味がありヘルシー、ビタミン類やタンパク質が豊富、特にこの時期に楽しめる鍋にも最適ですね。鱈は世界中で食べられていて、干した鱈は韓国やポルトガル、イタリアなどでもスープやシチュー、お惣菜になって日々の食卓に並んでいます。日本では棒鱈が有名ですね、山形や京都などの郷土食として昔から親しまれています。

薬膳では、気血を潤すと言われている冬魚の鱈。癖もないのでどんな調理にも向いています、旬のうちにグラタンや煮物などたっぷりと楽しもうと思います。

12/2

白菜・シチュー・養生三宝

井澤由美子・シチュー・白菜・養生三宝・薬膳・畑仕事・冬野菜・ハクサイ

いきなり寒くなりましたね。こんな時は温かくヘルシーで、食べ応えのあるシチューはいかがでしょう。まず3、4枚分の白菜の芯と緑の葉の部分を切り分けざく切りにし、にんにく1かけ分はスライス、鶏もも肉1枚分を食べやすく切る。フライパンにオリーブオイルかごま油大さじ1を熱し、にんにくと鶏肉を炒める。色が変わったら白菜の芯だけを加えてしんなりするまで炒め、塩、胡椒する。豆乳2カップと白みそ(みそ)大さじ1〜2を入れて煮立て、残りの白菜を加え中弱火で4〜7分ほど煮込む。白菜の白い芯は炒めると、とろりとして甘みが増すのですが、この一手間でグンとコクがでて美味しくなります。最後に大さじ1の葛粉を少々の水で溶いて加え、とろみをつける。鶏肉の代わりに牡蠣を加えると精神を安定させる効果が高まり、更年期障害のイライラや落ち込みを改善する手助けをします。

白菜はビタミンCが多く胃腸を整え、豊富な繊維が便通を良くします。薬膳では、内臓に溜まった熱をとり、消化の働きを正すとされます。お酒の解毒効果があり、二日酔いやむくみにも。白菜は大根、豆腐と並ぶ「養生三宝」のひとつ、たっぷりいただいて下さい。

11/28

J-WAVE ・SUNSTAR PLEASURE PICK UP!・温活・発酵茶

井澤由美子・料理家・発酵食・発酵茶・健康・温活・まいにち食薬養生帖・美しい50代・50代モデル・ラジオ・j-wave

明日の朝6時半〜毎日の生活をポジティブにしてくれる健康と美のトピックスをお届けする「SUNSTAR PLEASURE PICK UP!」に生出演します。別所哲也さんとご一緒予定です、毎週火曜日は「食」にフォーカスされていて、明日は大好きなお茶についてお話しさせて頂きます。季節や体調に合わせて茶葉のベースをセレクトしたり、スパイスやフルーツと調合したりと、日々発見もしつつ楽しんでいます。

昨日は生姜掘りを楽しんだ後にすぐさま、みずみずしい抜きたての生姜でガリを作りました。生姜の下ごしらえとして、薄くスライスしたたっぷりの生姜をサッと熱湯で茹でます。その後、熱いうちに甘酢に漬けるのですが、ほんのりピンク色のきれいな甘酢漬けができました。この時の副産物でもある生姜の茹で汁に、レモンと蜂蜜を入れたり、紅茶を入れて煮出すと風味が心地よい特別に温まるお茶になります。

体温を1度下げると免疫力も下がると言われていますね。温活は日常の至る所に転がっています、楽しんで心がけ、元気に過ごしたいと思います。

 

 

11/28

エイ・カスベ・郷土料理・魚料理

魚料理・料理講習会・料理教室・カスベ・エイ・カスベの煮付け・北海道・旬魚

北海道ではメジャーなかすべ(エイ)。軟膏魚類に属し、煮付けは家庭でもよく作られる郷土料理の一つで、骨(軟骨)ごと食べれます。南樽市場で鮮度抜群のカスベを購入し、煮付けてみました。昆布と酒で下煮してから、醤油とみりんで薄味調理、煮崩れないようにコトコトと。下煮の時に、臭み抜きの為に生姜やねぎでもでもよいと思いますが、カスベの風味を知りたいので、今回はたっぷりのお酒だけで臭みを飛ばす。食してみると、独特のぬめりと軟骨の食感にはまります。冷蔵庫で煮汁ごと一晩置くと、ふるふるの煮こごりに。私はですが、醍醐味が味わえるので甘辛にし過ぎず、薄味に煮るのが良いと思いました。エイは長くおくとアンモニア臭がでる魚ですが、元は繊細な魚です。その他の調理法も楽しそうで色々トライしてみたくなります。

軟骨は関節痛などにも良く、コラーゲンもたっぷりで肌にも良いはず。そういえば三田のフレンチ、コートドールに「エイとキャベツ」という酸っぱい魅力的なお料理があります。

11/22

新嘗祭・新米・五穀豊穣・勤労感謝の日・雑穀サラダ

新米・雑穀・五穀豊穣・勤労感謝の日・井澤由美子・誕生日・ライスサラダ・サラダ・腸活・美容・ダイエット・デトックス・まいにち食薬養生帖・食養生

明日は勤労感謝の日、祝祭日なので個人的に自分の歳を重ねる日を忘れることが出来ません笑。元は新嘗祭が起こりで、五穀豊穣を祝い感謝する日です。天皇がその年に収穫された新穀などの感謝の奉告をし、自も食す儀式で古来より宮中祭の中で最も重要な祭事とされてきました。

五穀とは、現代では一般的に米、麦、豆、粟(あわ)、黍(きび)または稗(ひえ)をいいますが、地域や時代によって胡麻や麻が入ることもあるようです。

ちなみに雑穀は米と麦以外の穀類で、稗、粟、黍、はと麦、大麦、キヌア、アマランサス、黒米、赤米(古代米)などの総称です。言わずとしれた豊富な食物繊維やミネラル、ビタミンB群などを含み、便秘改善、ダイエット、デトックス、成人病予防などに特に効果を発揮します。

体をスッキリさせたい時の手軽なサラダをご紹介します。好みの雑穀を合わせて表示通りに茹でたら、冷蔵庫のあまり野菜を粗みじん切りにして(玉ねぎ、トマト、セロリ、白菜、キャベツなど)混ぜる。オリーブオイル、塩かあれば昆布茶や塩麹、胡椒、レモン果汁などを適宜加えたライスサラダ風。パセリやミントがあればたっぷりと加えると、ワインにもピッタリなおもてなしの前菜に。

365日の食暦・効能と養生レシピ〜食が心体の薬になる「まいにち食薬養生帖」11月23日p299より