井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

1/13

 烏賊(イカ)・いか焼き  中性脂肪

写真

お刺身、パスタ、煮物、フライなど幅広く食べやすいイカは、火を入れた時の香りにも食欲がわきます。豊富に含まれるタウリンは、中性脂肪や血中コレストロールを減らす。烏賊のビタミンEとトマトのリコピンと合わせると動脈硬化予防などに効果がありますよ。よりよく摂取したい場合は、生食かさっと火を通す程度にしましょう。大阪名物のいか焼き、今度の休日ににご家族でイカがですが?イカを食べやすく切って(1枚分)を固くなりすぎないようにごま油でさっと焼き塩、こしょうふる。ボールに小麦粉100g、出汁1カップ、刻みネギ適宜(上新粉や片栗粉を大さじ2ほど入れるともっちりします)を入れて混ぜ、焼いたイカにかけ、ヘラで抑えながら両面焼く。卵をフライパンのハジで割り、焼いたイカ焼きを乗せ、醤油かソースを表面にさっとぬって半分に折り器に盛る。マヨネーズ、辛子、おかかや青のりなど好みで。漢方では烏賊の甲は鳥賊骨(うぞくこつ)と言う生薬で、胃腸薬などにも使用されます。

1/10

牡蠣(かき)・滋養強壮・不眠

DSC01232

牡蠣には亜鉛、マグネシュウム、タウリン等が多く含まれ、血をキレイにして補う作用もあるので貧血や慢性的な疲れを改善します。レモンや酢、刻んだシャロットなどといただくと殺菌作用だけでなく、血液をサラサラにする効果が高まります。私のフルコースは生牡蠣にレモンとタバスコをふっていただき、そのあとサクサクの牡蠣フライを即席レモンマヨネーズで。サクッと衣をご紹介「小麦粉大さじ1、卵1個、水大さじ1を混ぜ卵液を作る。牡蠣の水分を取り、粗塩と胡椒をふって小麦粉をはたき、卵液にくぐらせ生パン粉をたっぷりギュッと押し付けて180度でカラリと揚げる」パン粉をつけたあと、油が温まるまで冷蔵庫でひやしておきましょう。中医学で牡蠣の殻は(ぼれい・音読み)と呼ばれる生薬、主に真牡蠣の膨らんでいる左殻を指し、高温で焼いて粉末にした漢方薬。虚弱体質、不眠、めまい、精神安定、利尿薬などに使用されます。

1/9

鱈(たら)・疲れ・動悸・めまい

写真 3

独特の風味はありますが、クセのない鱈は食べやすく調理しやすい魚ですね。字のごとく冬に美味しい魚で、真鱈、介党鱈(助惣鱈)、氷下魚など種類があります。干物、鱈ちりなどの鍋物、揚げもの、練り物など、保存にも向き多様に展開できます。アルミホイルをクロスにおき、薄切りのネギ、塩と酒をふった鱈、ほぐした舞茸をのせバターを散らし、包んで魚焼きグリルにのせて焼く。ポン酢をかけていただきますが、お好みで味噌味にしても。鱈は鱈腹(タラフク)食べても良質なタンパク室のわりに底カロリー、タウリンやグルタチオンが豊富なので、病中病後にもお勧め。ちなみに小樽の運転手さんに聞いて妙に納得したのですが、タラバガニは鱈場(たらば・たらのいる場所)でとれるので、鱈場蟹(タラバガニ)と呼ばれるそうです。

 

1/8

こんにゃく・ニラ・腸の大掃除    

食物繊維のグルコマンナンがたっぷりなこんにゃくは、腸にたまった老廃物を排出します。体のほうきとまで呼ばれるニラを加えて、余分なものを全てからめとり免疫力の60パーセントを作る腸の大掃除をしましょう。ごはんのおかずにもなるオランダ煮(和風カレー味)のご紹介です。こんにゃくは下ゆでをしたら、流水で洗い水気をふく。食べやすく切ってフライパンに入れ乾煎りする(調味料を中までしみやすくするのがポイント)酒、めんつゆ、カレー粉、刻んだ唐辛子を加え、ふたをして味が染み込むまで煮込んだら、ニラを加えてさっと煮て水溶き片栗粉でとろみをつける。ニラは体の冷えを取り除く作用もあります、スパイスや唐辛子をプラスしてさらに代謝を高める。薬膳でこんにゃくは利尿作用があるとされ膀胱炎などの症状改善によしとされています。

1/5

 黒豆・牛すじ肉 滋養強壮

疲れやすい、足腰が痛い、筋を痛めたなどの症状には牛筋肉がお勧めです。乾燥が気になるお肌もケアしますよ。今日は栄養価の高い黒豆をプラスしてブラジルのフェジョアーダ風(お味は和風ですが)。まず、牛すじは多めの水で2回ほど下茹でしてから適当に切ります。きれいな鍋に入れ、かぶるくらいの水、長ネギか玉ねぎ、あれば大根をざく切りにして柔らかくなるまでフタをして2、30分コトコト煮込みます。アクを取り、きび砂糖やざらめ、醤油で味を整えたら下茹で済みの黒豆入れさらに煮込みます。黒い食材(ごま、きくらげ、海藻など)は腎機能を高めるので生活習慣病予防、老化防止、無気力なども改善します。残り少なったらスパイスとカレー粉を入れて楽しんで下さい。

1/4

 山芋(やまいも)・更年期 ホットフラッシュ

更年期障害は女性だけでなく男性にもあります。イライラや落ち込み、疲労感、動悸、トイレの回数が増える、不眠多夢、記憶力、集中力の減退などの症状は同じです。これらを少しでも改善させるには、腎機能を高める事が大切。豚薄切り肉を塩茹でし、ごはんをよそった丼にのせる。おろした山芋と卵黄かうずら卵をのせ、混ぜた胡麻ダレ(はちみつ・酢各大さじ半・おろし生姜少々・黒すり胡麻、醤油各大さじ1)を回しかける、腎が元気になる簡単丼です。ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗・多汗)が激しいようなら、体の余分な熱をとる緑茶がお勧めですよ、逆に温めたいときは発酵茶をいただくようにして下さい。

1/3

芹(せり)・きりたんぽ・鍋

きりたんぽ鍋は、芹、ごぼう、糸こんにゃく、きのこ、豆腐、揚げ、比内地鶏(鶏肉)などを入れる。鶏肉で出汁をとるのですが、私は新鮮な砂肝と酒を加えて出汁をとり、塩と醤油で味を整えて鶏の旨みでいただきます。芹の根をきれいにあらって鍋に入れ、風味をだすと地元の方に聞きました。始めて食した根の部分は柔らかく、食べやすくて滋養もありそうです。芹には鉄分、食物繊維、ビタミンCが豊富で解毒作用があり、香りに気の巡りをよくする作用がありますよ。

12/23

 杏仁・粥 せき・喉のいたみ・悪寒

少し苦味のある北杏と苦くない南杏がある「杏仁」は生薬です。肺と腸を潤す効能があり、便秘改善にも効能があります。おかゆを炊き、杏仁とおろし生姜を入れ紫蘇や三つ葉、コリアンダーなどの香味野菜を刻んでたっぷり加えたものや、温めたミルクか豆乳に杏仁と氷砂糖を溶かし、あれば陳皮(ちんぴ)を加える。両者はのどの痛みを暖和し、咳を鎮める効果があります。できるだけ辛いもの、しょっぱいもの、油っこいものなどの刺激のあるものは控え、やわらかく温かいものをいただくようにして下さい。

12/22

油ぞうめん・油うどん・奄美大島(あまみおおしま)

煮干しやじゃこの出汁を使って作る油ぞうめん。奄美でとれるきびなごのいりこを使って、郷土料理の油ぞうめんうどんバージョンにトライ。フライパンにたっぷりのきびなごとひたひたくらいの水を加えて出汁をとる(昆布も入れました、梅干しを入れるといりこの独特の匂いが抑えられる)。酒、奄美の少しだけ甘いヤマア醤油、天然粗塩、油(油少々を加えるのがポイント)で味をつけ、フル(にんにくの香りのする葉)と、辛いけれど良い香りの島唐辛子を刻んで加える。西古見(旅先)のおかあさんにいただいたヒガシフーズの乾麺平うどんをさっと茹でて水気をきり、出汁に加えて煮含める。地元の人は入れないようだが、一緒にプリプリのもずくをたっぷり加えるとフワッとツルンとして美味しい。最後に高貴な香りの長命草で彩りと香りをほんのり散らして出来上がり。煮干しやじゃこは柔らかくなるので麺と一緒にいただけますよ、旨味もカルシュウムもたっぷり、簡単でとてもよい調理法だと思います。

12/16

鶏飯(けいはん)

彩り豊かな鶏飯は薩摩藩の役人をもてなす為、奄美大島北部で作られていた豪華なお料理だったとか。作り方も手が込んでおり、奄美赤鶏のぶつ切りとねぎや干し椎茸、昆布とコトコト時間をかけて煮込んだ出汁をとり、醤油や塩、みりんなどで味をととのえた旨味と滋養たっぷりのスープを作る。ごはんの上にさいた鶏肉、薄切り椎茸、錦糸玉子、パパイアの漬物、のりなどをのせ、熱々のスープをかけていただくのですが、寒い時でも暑い時でもサラサラといただけますよ。年末にお雑煮用の鶏ガラスープを作ったら、家族にもてなすのも良いですね。