井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

8/6

賀茂なす・ナス・茄子

京野菜・茄子・ナス・なす・賀茂茄子・炭火焼・

丸い大型でずっしりと重みのある賀茂なす。京の伝統野菜の一つで栽培にとても手間がかかります。別名は大芹川といって、主産地が芹川だったことが由来だそう。旬は6月中旬〜8月中旬です今が一番美味しい時ですね。京都では味噌田楽・しぎ焼きなどにされることが多いですね。水分がたっぷりの新鮮賀茂なすが手に入ったので、ちょっと贅沢に炭火を起こして、全体が真っ黒になるまで20分ほどかけて焼いてみました。切ってみると中はふんわりと、蒸し焼き状態。トロンと焼けておいしいこと、夢中で口にしました。
油との相性も良く、片栗粉を薄くまぶしてさっと揚げても美味、色も美しい。ステーキ風に肉厚に切って、シンプルに焼くと、賀茂茄子ならではの食べ応えと共に、クリーミーでトロリとした舌触りを堪能できます。
ナスに含まれるナスニンはポリフェノールの一種で抗酸化力は高く、色素のアントシアニンは活性酵素を抑えたり、眼精疲労にも良いようです。

8/5

葉生姜・新生姜・生姜つくねの作り方

井澤由美子・中医学・料理教室・生姜・葉生姜・新生姜・旬野菜

『葉しょうが』は柔らかく筋が無いのにシャキシャキとした食感が魅力的です。旬は6月から8月頃まで。みずみずしく清涼感のある爽やかな香りが際立って、辛味が何とも心地良い野菜です。含まれる辛味成分は食欲増進効果があり、生魚肉の解毒作用、胃もたれ時などにも。
旬の葉生姜は柔らかいので、そのまま味噌やマヨネーズで食したり、美しい色合いを生かした甘酢漬けなどにし、保存すると重宝します。
お勧めの鶏つくねは、消化を促進する生姜成分が肉の油っこさや臭みを断ち切り、肉の脂で辛味がやわらいで食べやすい。焼き鳥屋さんに期間限定であったらつい頼んでしまうような大人つくねです。料理番組でも作ったことのあるメニュー、この時期にぴったりなのでレシピをご紹介します

●葉生姜つくね
 材料(約10本分)
鶏ひき肉     200〜250g
卵        1個
おろし玉葱    大さじ2
塩、胡椒     各少々
タレ(醤油・酒・水各大さじ1・みりん大さじ2)
ごま油      小さじ2
作り方
1、葉生姜の葉をフライパンに入る長さに切り、3本を手で折って離しておく。
2、ボウルにひき肉と塩を入れてよく混ぜる。水気をきったおろし玉ねぎ大さじ2、卵白1個分を入れてよく混ぜる。1の葉生姜の先端4、5cmにひき肉をそれぞれ巻きつける。
3、フライパンにごま油をしき、全体に焦げ目をつけるように焼く。フタをして火が通るまで2分ほど蒸し煮にし、Aを鍋肌から加えてからめる。
器に盛って残った卵黄を添える

8/4

ゴーヤ・苦瓜・ツルレイシ・美肌

ゴーヤ・苦瓜・夏野菜・ツルレイシ・美肌

沖縄の代表野菜は、ほとんどが薬膳。夏ならば、暑さに負けないように体の余分な熱をとる、ビタミンCやカロテンが豊富、利水効果があるなど。中でもゴーヤは特に上半身の熱を下に降ろし、クールダウンさせる効能があります。頭がすっきりして、イライラ、ゆうつの改善によく、ビタミンCが豊富なので日焼けや風邪予防にも良いですね。
お隣の鹿児島県与論島の農家のおばぁは、種とワタを水でクツクツ煮て、お茶にしていました。ビタミンやカリウムなどが含まれるので薬効がありそうです。ワタはお味噌汁に入れたり、天ぷらにもするそうで、捨てるところはありません。
ゴーヤは薄切りにして塩もみし、ざっと水で洗って絞り常備しておくとお料理に展開しやすく便利です。酢の物や和え物にもよいですし、ゴーヤのビタミンCは加熱しても損失が少なく、油との相性もいい。豚肉などタンパク質と一緒に摂取すると、元気になれるだけでなくコラーゲンの生成を助け、美肌効果が高まります。

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ゴーヤ・苦瓜・ツルレイシ・美肌

沖縄の代表野菜は、ほとんどが薬膳。夏ならば、暑さに負けないように体の余分な熱をとったり、ビタミンCやカロテンが豊富、利水効果があるなど。中でもゴーヤは特に上半身の熱を下に降ろし、クールダウンさせる効能があります。頭がすっきりして、イライラ、ゆうつの改善によく、ビタミンCが豊富なので日焼けや風邪予防にも良いですね。
お隣の鹿児島県与論島の農家のおばぁは、種とワタを水でクツクツ煮て、お茶にしていました。ビタミンやカリウムなどが含まれるので薬効がありそうです。ワタはお味噌汁に入れたり、天ぷらにもするそうで、捨てるところはありません。
ゴーヤは薄切りにして塩もみし、ざっと水で洗って絞り常備しておくとお料理に展開しやすく便利です。酢の物や和え物にもよいですし、ゴーヤのビタミンCは加熱しても損失が少なく、油との相性もいい。豚肉などタンパク質と一緒に摂取すると、元気になれるだけでなくコラーゲンの生成を助け、美肌効果が高まります。

8/3

海胆・雲丹・うに・ウニ・小樽塩水ウニ

うに・ウニ・雲丹・天売島・北海道

この季節になると北海道のウニを思い出します。小樽のウニは、塩水につけあるだけでピュアな風味。そのまま味合う以外に、おろしたての山葵と醤油を混ぜ、ウニの粒をつぶし過ぎないように混ぜて温かいご飯にのせる。炊いたもち米(この場合少量)にかえると、もっちりとしたご飯とねっとりしたウニがよく絡んで美味しさこの上ない。あと「ウニつゆ」でいただく冷たいお蕎麦もお勧めです。ウニ大さじ2と卵黄半個分、山葵少子を溶いたものに濃縮麺つゆ適宜を注ぐだけ。たっぷりのウニで溶いた「ウニツユ」、夏の大人食の愉しみです。ウニには葉酸やビタミンAなどが豊富。粘膜を保護する作用や、眼精疲労の改善も期待出来ます。

7/29

紫蘇・しそのお惣菜・大葉

紫蘇・夏野菜・しそ・大葉・保存食

爽やかな日本の代表ハーブのしそ。
胃液の分泌を良くして食欲を増進させ、老化の素である活性酸素を抑える効能が期待できます。解毒作用などの薬効があるので、特に夏のお刺身などの生ものに添えるとよいですね。薬膳では、妊婦さんの(つわり)の吐き気どめに良いとされています。
しそは、そのままの形を生かしてごま油と塩の重ね漬けでナムル風にしたり、薄切り生姜と醤油漬けにしたりと色々な保存食が作れます。カロテンが豊富、油と調理すると効率よく体に摂取できます。しそを重ねて10枚位の細切りにし、辛いペペロンチーノにたっぷりとのせた(しその和風スパゲティー)はしその風味が涼をよんで、とても美味しく感じます。
高円寺にある日本の手仕事・暮らしの道具店cotogoto(コトゴト)さんにて、夏の保存食として(しその佃煮)をご紹介。とっても素敵な器屋さんですよ、ぜひのぞいてみてくださいね。

7/28

スイカ・西瓜・すいか

スイカ・スイカジュース・西瓜

幼少の頃から一番好きな果物はスイカ。暑い日には特に食べたくなる夏の風物詩です。スイカを購入する時は、ヘタの回りがへこんでおり、縞模様がくっきりしているものを選ぶようにしています。昔は1個買いが普通でしたから、八百屋さんに食べ頃を選んで貰って、その所作さも楽しんでいました。お客様がみえると美しい切り方のタイ風にしたりと、カットも色々楽しんいます。
スイカはしゃりしゃりと甘く水分が多いので身体を潤してくれますね、体の余分な熱もとります。リコピンやカロテンが豊富、利尿作用もあるのでむくみ改善にも。白い部分は薬効があるので浅漬けや糠漬けなどにします。
スイカはジュースもお勧めです。特に暑い日は梅干しを少し加えてスポーツドリンクがわりに飲んでいます、美味しいし体がとっても元気になります。おやつには、スイカのフルーツサンドもいいもので、クリームとのコントラストが美味。パンにスイカと生クロームを合わせてきっちりカットし、冷やしていただきます。

7/27

ミニトマト・トマトリース

ミニトマト・トマト。トマトのリース・夏野菜・手つくりキッチン・食養生

お砂糖をまぶしたような糖度の高いトマトを口にすると、ビックリすることありませんか?最近では18度以上もあるトマトもありますね。通常のトマトが約7〜8度なので、果物のようなその甘さには驚きます。
トマトのリコピンには高い抗酸化作用があり、ガンや動脈硬化を予防し、美肌作りにも有効で、ミニトマトはお勧めです。
夏野菜代表格ですから身体の熱をとり、喉の渇きもいやしますよ食養生して下さい。トマトはビタミンCも豊富、コラーゲンと一緒に摂取すると体への吸収がよくなります。
数年前に、可愛らしいトマトリースの作り方を農家さんに教わりました。ベランダ菜園のトマトで作り、手作りのキッチンに飾っています。
ミニトマトの一番好きな食べ方に、酢橘サラダがあります。半分に切ったミニトマトに粗塩と酢橘を適宜絞り、器ごと冷蔵庫で30分以上冷やします。シンプル過ぎますが、たっぷり滲み出たトマトのジュースの美味しいこと!! 疲労もいっぺんに吹き飛びます。

7/26

きゅうり・胡瓜・胡瓜の漬物・食養生

食養生・井澤由美子・まいにち食薬養生帖・糠漬け・胡瓜・きゅうり・キュウリ・食養生・薬膳・夏野菜

昨日花が咲いたと思ったら、直ぐに大きくなっている胡瓜。成分は約80%以上が水分、カロリーが低く、夏にふさわしい薬効を持っています。身体の予防な熱を冷まし、喉の渇きを止め、利尿作用が高い。鎮静作用や美白効果もあるので、日焼けや火傷などの時はきゅうりでパックをしてほてりを鎮める民間療法も伝わっていますね。
この時期、ベランダに実る胡瓜でせっせと作るのは、まずはぬか漬け。2日半漬けてから水で洗って半分に切り、冷蔵庫で冷やして置く。ポリポリとかじると疲れがスッと抜けます。
長野県の農家のおばあちゃんに教わったポリパリ食感のきゅうり漬けは、醤油、酢、みりんか砂糖、赤唐辛子を火にかけて漬け汁を作ってきゅうりを入れて煮る、食感も美味しさのひとつです。長野県での漬物は、お茶請けに登場させるもの、もちろんごはんのお供やお酒のアテにも最適で、暑い日には特に美味しく感じます。詳しい作り方は「体がよろこぶお漬け物」に掲載しています、宜しかったらご覧ください。

7/22

玉蜀黍・とうもろこ・トウモロコシ

とうもろこしは米、麦に並ぶ世界3大穀物の一つ。
糖分が高いので、エネルギーの補給源にもなります。購入したら栄養価が急速に下がるので、なるべく早めに直調理しましょう。
毎年、生のトウモロコシを炊き込みごはんにしたり、かき揚げにするのが楽しみ。今日は、飲むとホッとする、甘みを生かしたすっきりとした和風スープをご紹介します。作り方は昆布を水につけておき、とうもろこしの実を削いだ後の芯と玉ねぎを入れて弱火にかけてフタをし、20分ほどゆっくり煮ます。とうもろこしの実を加え、好みの加減に煮たらハンドミキサーで撹拌し、白みそを溶き入れる。冷たく冷やすして、夏向きの冷製スープもいいですし、温かくても美味しいものです。
とうもろこしは利尿作用が高く、繊維も多いので便秘やむくみを改善します。