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肝・レバー・レバームース・貧血
新鮮なレバーは艶があって弾力があり、ハリがあります。鮮度の良いレバーはシンプルな下処理で充分。塩をして一晩おき、ザルでざっと洗えば臭みや余分な水分が抜けて美味しさはそのまま残ります。黄脂、心臓、血の塊などは除き、鍋に入れて少々の塩とかぶるくらいの日本酒を入れ、厚手のキッチンペーパーを被せて15〜20ほど弱火で蒸し煮にし、そのまま3時間冷まします。このまま食べても美味しいですが、今日はレバーのムースを簡単に作ります。
玉ねぎとにんにくを刻んで多目のバターでソテーし、ブランデーやラム酒を加えアルコールを飛ばす。ボウルに入れ、酒蒸ししたレバー、生クリームを加えて攪拌。ナツメグをたっぷり加えると美味。甘い香りとスパイシーなコントラストがなんとも素敵、削りたてだと最高です。ティーサンドいっちや、軽くトーストしたパンやピクルス、好みでコンポートなどとお皿に盛ります。お好みで、粗く刻んだ粒こしょうを添えてパンチをきかせても。
言わずと知れたレバーは、貧血予防や疲労回復に良い鉄分が豊富です。ビタミンAも多く、眼精疲労や眼の粘膜を健康に保ちます。妊婦さんに特に必要な葉酸も多い、油分と一緒に調理すると効率よく体に摂取出来ます。中医学では以蔵保蔵と行って、弱った臓器と似た部分を食べると良いとされています。例えばお酒の飲み過ぎなど、肝臓がお疲れの方にもお勧めです。