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グリーンペッパー・生緑胡椒・スパイス料理
スパイスの王様「胡椒」カンボジアから若々しいグリーン色の生胡椒が届きました。花が咲き終わった若い果実を収穫し、房から外してきれいに洗って生のままパッキング。クール便で空輸されてきます(ちなみに緑胡椒を天日干したのが黒胡椒です)。
溌剌とした緑色と香り、風味を残したくて、封を開けたらすぐさま調味料漬けに。塩や塩水、レモン塩エッセンスに漬ける塩遊びの他に、オイル、ホワイトバルサミコなど。ザラザラとしたきび糖、本みりん漬けも面白く、柚子胡椒ならぬ緑胡椒もいいし、白醤油も使い勝手が良さそう、少し旨味が強いので絶妙な加減の塩水で割るなど、好みの塩梅で楽しむ。
カンボジアの名物料理ではイカと緑胡椒を合わせる料理が多いようなので、今日はイカのカルパッチョ風に。白ワインが進んで困りますが、挽きたての胡椒をかけたクラフトビールもテンションが上がります。この胡椒とビールの鮮烈なマリアージュは、無農薬胡椒栽培をされている倉田農園のクラッチこと、倉田さんに教わりました。香りや辛味が最上のクラッチ胡椒で楽しむ、私がビールを扱うお店を経営していたら料理に合わせてお客様にご紹介すると思います。
生薬としての胡椒は主に白胡椒、血行促進や消化促進を担う。江戸時代のうどんの薬味は唐辛子ではなく胡椒でした。白飯に挽きたての胡椒を混ぜ、出汁をかけた「胡椒飯」もよく食べられていて、辛味と香りで元気になるので、疲れた時やお酒のシメに最適です。胡椒には怒りやストレスを緩和させる成分が含まれていて、抗菌作用や防腐効果もあります。江戸時代の料理書には、既に見事な香辛料のお料理が沢山掲載されています。