井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

7/8

便秘解消薬膳

中医学では便秘のタイプが5つに分かれています。簡単にわかりやすく言うと「乾燥、ストレス、冷え、虚弱、栄養不足」に分類されます。原因は個々に異なり複雑なのですが、どんなタイプにも効果がある食材は、腸のほうきと呼ばれる腸の老廃物をからめ取るニラ、血を補う栄養価の高いほうれん草、薬でもあった繊維が豊富なごぼう、グルコマンナン(水溶性食物繊維)が豊富なこんにゃく、菌の子実体であるきのこ、バナナ、プルーンなどです。これらを日々いただくと効果がありますよ。カフェインが効くこともあります。ごま油で炒める(ごぼうとこんにゃく)キンピラは、ごま油を使うことで便の滑りをよくします。ヨーグルトにビタミンCが豊富な果物を合わせるのもお勧め、腸の前後運動を促進します。

7/6

美容薬膳・NHK 私の朝活おいしいスタイル・乳酸キャベツ

肌を潤し気と脾を補う美容薬膳。疲労回復、病後術後にも良い滋養の高い潤いスープです。洗った丸鶏全体に粗塩をすり込み、たっぷりの水で白濁するまでクツクツ煮込む。なつめ、クコの実、皮付きスライス生姜、黒粒胡椒、長ねぎのぶつ切りも適宜加えて一緒に40〜50分煮る。。洗ったもち米を少し加えるとより効能が上がります、山薬(山芋)もお勧め。本日水曜日はNHK趣味どき!私の朝活おいしいスタイル・11時半〜乳酸キャベツとワンプレートご飯、家庭菜園の♯5、夜9時半〜はスムージーとストレッチ♯6の放送があります。朝に効く8つの朝ごはんと自分らしい朝を始める楽しいヒント集、こちらもご覧になると元気になれますよ。

7/3

夏の薬膳

塩漬けした梅も干したいので、梅雨明けが待ちどうしいこの頃。夏は五臓の中で、心と小腸に負担がかかる季節です。過度の脂肪分の高い乳製品や冷たいもの、甘物の取りすぎには気をつけ、旬の野菜や果物を中心にいただきましょう。赤い野菜(トマト、赤ピーマン、唐辛子、スイカ)、苦みのある野菜(ゴーヤ)、トウモロコシなどは特によく、その他とうがん、なす、オクラなど。心が弱るとストレスを感じやすくなります、ラデッシュやセロリ、キュウリなど、みずみずしくて少しの辛味や香り、歯ざわりがあるものをパリパリいただいて下さい。リラックスして気がストンと治まることがあります。

7/2

ハイビスカス・ソルベ

ハイビスカス・ソルベ・花

ここのところのジメジメお天気、気分もすっきりしませんね。今日は見るだけで元気になれる鮮やかなハイビスカスのご紹介です。ハイビスカスのハーブティーはおなじみですが、ビタミンCやクエン酸などがたっぷり、美肌効果や疲労回復に効能があります。写真は与論島のハイビスカスのソルベです、丁寧にシンプルに作られているのでとても素直なお味でした。花びらを煮出して砂糖を加えところに、島みかんやレモン果汁(酸)を加えるそうですが、その量はハイビスカスの花の赤に近くなるくらいのたっぷりの量を絞ると伺いました。酸を加えるとパッと発色します、その様子は赤しそジュースなどの色だしと同じですね。ハイビスカスは天婦羅にも出来るそうですよ、なんだか素敵です。

6/24

私の朝活美味しいスタイル・もち米の参鶏湯粥

温度の気温変化や湿気による湿(水滞)の影響で体調を崩しやすくなるせいか、この頃は下痢気味の方に遭遇します。脾気虚気味になっているので消化吸収がよく、脾胃の調子を整え、エネルギーの高いもち米で気力体力の回復を目指しましょう。もち米適宜は洗って水に浸しておく、骨つき鶏もも肉1本に粗塩を全体にすり込む、あればしょうがの薄切りやねぎ、かぶ、だいこん、粒こしょうを加えてたっぷりの水と酒少々を加え、クツクツと火にかけて参鶏湯風粥を作る。鶏の骨から旨みや脂が滲みでて、コラーゲンもたっぷり、野菜からは甘みがでます。一口いただくと胃が温まってスルスルとお腹におさまる、気分が落ち込み気味な方は山芋を加えてみてください。

6/22

私の朝活おいしいスタイル・初夏のスープ・オクラ

まだ少し寒い日もあるし、暑い日もある、夜風が気持ちよい日もある。そんな混合した時期には、繊維たっぷりの食べるスープがオススメです。夏野菜は水分が多く身体の余分な熱をとるものが多いので、生姜やにんにく、スパイスと合わせていただきましょう。このころの野菜は火が通りやすく、さっと調理出来るのも魅力。お勧めの野菜のトマトやズッキーニ、インゲン、とうもろこし、オクラなど。頃合いよく火を通すと美味しい。温かくても冷たくしたスープも、沢山野菜が食せて元気をもらえます。今朝はオクラのスープにしました、胃に良いだけでなく、タンパク質の肉や魚など一緒に加えて煮ると良いですね。

5/30

草の中のアスパラ・アスパラ・自然農法

アスパラ・自然農法・疲労回復・薬膳

北海道からアスパラが届きます。道産だからといって全て同じ味ではありません。作り手の農家さんや土、日の当たり方によって変わります、まるでワイン造りの葡萄のようですね。
アスパラの下の方の皮を剥いて、生の状態で口にしてみるとそれがよくわかります。農薬や有機肥料さえも使わない、自然の連鎖だけの栄養分で育った赤井川の貴重なアスパラ。少し細身で穂先はうっすら紫色、元気に育ったアスパラは、とても甘くてみずみずしい、良い香りがします。
アスパラに含まれるアスパラギン酸は滋養強壮に富み、その生命エネルギーが体を奥深く潤すような感覚を覚えます。
一本足の野菜は(椎茸やブロッコリー等)特に体によい野菜だと聞いたことがあります。
アスパラは、美肌にもよく消化器系の働きを促します。体の余分な熱を冷ますので、蒸し蒸ししている日などにもお勧めの野菜です。

5/10

春キャベツ

DSC04364

みずみずしく柔らかで甘い春キャベツがたっぷり。ニラやもやしも入って山のようにつまれた野菜の上に、甘辛いタレに漬け込んだラムがのったジンギスカン、連休中の一コマです。この後、釣った魚をさばいて煮付けたり、クレープを焼いたりと船上でもホッとプレートは本当に便利でした。ミニパーティーなので、お酒の出る幕も多いのですが、キャベツはキャベジンという薬の名になるほどで、胃腸の働きを活発にし、胃粘膜を整え、消化不良を改善する効果があります。ヨーロッパの昔の王族は酒宴前に必ずキャベツのスープをのんでいたとか。飲みすぎ食べすぎが予想される宴会の、救世主的な野菜なのです。中医学では腎機能を回復させる効能があるとされ、アンチエイジングや老化防止にも◎。

4/27

シトラス・柑橘類(かんきつるい)・紅茶のデザート

春はイチゴやシトラス(柑橘類)の季節。暖かくなって関東では桜の開花宣言もされ、日中は少し汗ばむようになってきました。そんな日にピッタリな私の最近のお気に入りデザートをご紹介します。紅茶が大好きなのですが、その中でもbergamot(ベルガモット)が気分を落ち着かせてくれます。この香り豊かな紅茶に甘みを足して冷やし、お好きな柑橘類をひたして1時間以上おいたものは、フルーツのジューシーさが溶け合いとても爽やか、ビタミンCもたっぷりです。お好みで(お好みでtiffin(ティフィン)紅茶のリキュールやライチリキュールを垂らしても)。

3/26

新じゃが芋

新ジャガと乳酸キャベツのポタージュの作り方(じゃが芋は皮付きのまま、かぶるくらいの水からゆっくり茹でる(時間を短縮したければ、洗ってラップに包みレンジにかけて柔らかくする)。鍋に豆乳と茹でたじゃが芋、乳酸キャベツを加えてハンドミキサーで滑らかに攪拌する。乳酸キャベツと豆乳には旨味があるので、調味料は塩だけで充分。器にもって好みで胡椒少々をふる。じやが芋は熱に壊れにくいビタミンCが豊富。胃腸に優しいじゃが芋と乳酸キャベツの組み合わせはとても消化によく炭水化物を含むのでエネルギー補給になり、(病後などにもお勧め)。便通をよくし、疲労回復効果もありますよ。熱々のポタージュを楽しむゆっくりした休日はいかがでしょう。