井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

6/24

私の朝活美味しいスタイル・もち米の参鶏湯粥

温度の気温変化や湿気による湿(水滞)の影響で体調を崩しやすくなるせいか、この頃は下痢気味の方に遭遇します。脾気虚気味になっているので消化吸収がよく、脾胃の調子を整え、エネルギーの高いもち米で気力体力の回復を目指しましょう。もち米適宜は洗って水に浸しておく、骨つき鶏もも肉1本に粗塩を全体にすり込む、あればしょうがの薄切りやねぎ、かぶ、だいこん、粒こしょうを加えてたっぷりの水と酒少々を加え、クツクツと火にかけて参鶏湯風粥を作る。鶏の骨から旨みや脂が滲みでて、コラーゲンもたっぷり、野菜からは甘みがでます。一口いただくと胃が温まってスルスルとお腹におさまる、気分が落ち込み気味な方は山芋を加えてみてください。

6/22

私の朝活おいしいスタイル・初夏のスープ・オクラ

まだ少し寒い日もあるし、暑い日もある、夜風が気持ちよい日もある。そんな混合した時期には、繊維たっぷりの食べるスープがオススメです。夏野菜は水分が多く身体の余分な熱をとるものが多いので、生姜やにんにく、スパイスと合わせていただきましょう。このころの野菜は火が通りやすく、さっと調理出来るのも魅力。お勧めの野菜のトマトやズッキーニ、インゲン、とうもろこし、オクラなど。頃合いよく火を通すと美味しい。温かくても冷たくしたスープも、沢山野菜が食せて元気をもらえます。今朝はオクラのスープにしました、胃に良いだけでなく、タンパク質の肉や魚など一緒に加えて煮ると良いですね。

5/30

草の中のアスパラ・アスパラ・自然農法

アスパラ・自然農法・疲労回復・薬膳

北海道からアスパラが届きます。道産だからといって全て同じ味ではありません。作り手の農家さんや土、日の当たり方によって変わります、まるでワイン造りの葡萄のようですね。
アスパラの下の方の皮を剥いて、生の状態で口にしてみるとそれがよくわかります。農薬や有機肥料さえも使わない、自然の連鎖だけの栄養分で育った赤井川の貴重なアスパラ。少し細身で穂先はうっすら紫色、元気に育ったアスパラは、とても甘くてみずみずしい、良い香りがします。
アスパラに含まれるアスパラギン酸は滋養強壮に富み、その生命エネルギーが体を奥深く潤すような感覚を覚えます。
一本足の野菜は(椎茸やブロッコリー等)特に体によい野菜だと聞いたことがあります。
アスパラは、美肌にもよく消化器系の働きを促します。体の余分な熱を冷ますので、蒸し蒸ししている日などにもお勧めの野菜です。

5/10

春キャベツ

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みずみずしく柔らかで甘い春キャベツがたっぷり。ニラやもやしも入って山のようにつまれた野菜の上に、甘辛いタレに漬け込んだラムがのったジンギスカン、連休中の一コマです。この後、釣った魚をさばいて煮付けたり、クレープを焼いたりと船上でもホッとプレートは本当に便利でした。ミニパーティーなので、お酒の出る幕も多いのですが、キャベツはキャベジンという薬の名になるほどで、胃腸の働きを活発にし、胃粘膜を整え、消化不良を改善する効果があります。ヨーロッパの昔の王族は酒宴前に必ずキャベツのスープをのんでいたとか。飲みすぎ食べすぎが予想される宴会の、救世主的な野菜なのです。中医学では腎機能を回復させる効能があるとされ、アンチエイジングや老化防止にも◎。

4/27

シトラス・柑橘類(かんきつるい)・紅茶のデザート

春はイチゴやシトラス(柑橘類)の季節。暖かくなって関東では桜の開花宣言もされ、日中は少し汗ばむようになってきました。そんな日にピッタリな私の最近のお気に入りデザートをご紹介します。紅茶が大好きなのですが、その中でもbergamot(ベルガモット)が気分を落ち着かせてくれます。この香り豊かな紅茶に甘みを足して冷やし、お好きな柑橘類をひたして1時間以上おいたものは、フルーツのジューシーさが溶け合いとても爽やか、ビタミンCもたっぷりです。お好みで(お好みでtiffin(ティフィン)紅茶のリキュールやライチリキュールを垂らしても)。

3/26

新じゃが芋

新ジャガと乳酸キャベツのポタージュの作り方(じゃが芋は皮付きのまま、かぶるくらいの水からゆっくり茹でる(時間を短縮したければ、洗ってラップに包みレンジにかけて柔らかくする)。鍋に豆乳と茹でたじゃが芋、乳酸キャベツを加えてハンドミキサーで滑らかに攪拌する。乳酸キャベツと豆乳には旨味があるので、調味料は塩だけで充分。器にもって好みで胡椒少々をふる。じやが芋は熱に壊れにくいビタミンCが豊富。胃腸に優しいじゃが芋と乳酸キャベツの組み合わせはとても消化によく炭水化物を含むのでエネルギー補給になり、(病後などにもお勧め)。便通をよくし、疲労回復効果もありますよ。熱々のポタージュを楽しむゆっくりした休日はいかがでしょう。

3/23

発酵食・乳酸キャベツ(にゅうさんキャベツ)2

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乳酸キャベツ(シュークルート・ザワークラウトも仲間)は基本キャベツと塩で作ります。そこに好みのスパイスを加えて保存(スパイスは体に良い効能があり、殺菌効果があります。お好みに調節して楽しんで下さい)。基本の乳酸キャベツに、胃薬でもある丁子(西洋ではクローブ、中医学では丁香)と黒胡椒を多めに入れたバージョンの乳酸キャベツもよく作ります(余談ですが、丁子、シナモン、クコの実を紅茶と煮出すとほんのり甘くてよい香り、何とも安らぐブレンドです)。月並みですが保存食を作る時は、清潔な調理道具(まな板、包丁、箸、トング、袋など)と、消毒した保存容器やビンを使います。保存袋にキャベツを入れて粗塩と砂糖を加え、袋の上からよく揉んだ後、しんなりしたら空気をしっかり抜いて、重石をしっかりおくのもポイントです。3〜6日くらいたち、泡が出て(発酵した泡は見えにくものですが)、酸味をおびた酸っぱい香りや味がしてきたら合図です。保存容器にうつし、冷蔵庫で保存して下さい。

3/3

雛祭り(ひなまつり)・錦糸卵

今日は雛祭り(ひなまつり)ですね。錦糸卵がたっぷりのったちらし寿司は華やかでふんわりした口当たり。卵2個にみりん少々と水溶き片栗粉小さじ1弱を加えてよく溶く。フライパンを熱して、油を薄くぬり(熱くなりすぎたらホットケーキを焼く要領でぬらしたフキンの上に1度置く)、溶いた卵液をフライパンに流して薄く広げて表面が乾くまで焼く、返して数秒焼いて火を通す。これを数回くりかえし、粗熱がとれたら重ねて丸め、ごく細切りにする。やぶれにくく黄色のきれいな錦糸卵の作り方です。中医学では卵はストレス性の不眠によいとされています。

1/28

Nikolaschka(ニコラシカ)・カクテル・カルヴァトス・カルヴァ

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香りのよい大好きなカルヴァドス(林檎のブランデー)。ソーダ割りを楽しんだ後(品が良いので食中酒にも最適)、食後にクッといただくカクテルはニコラシカ。グラスに好みの量のカルヴァドスを注ぐ。国産ノーワックスのレモンの皮を水にぬらし、粗塩少々をこすりつけて水で洗い流し、水気をふく。これを3mmの薄さにスライス(酸味と苦味が苦手な人は半月切りにし、レモンがお好きな方は輪切りで)その上にきび砂糖を適宜のせてグラスのフチにおく(お酒の量、砂糖の量や種類は、好みや体調に合わせて調節して良いと思います)砂糖を落とさないようにレモンで挟んで口に放り込んだら、かみしめて一気にカルヴァドスを流し込む。甘酸っぱさ、芳醇な香りと強いアルコールが口中で混ざりあって完成する、アダルトで寒夜にお勧めのショットカクテル。産地のノルマンデイ地方では、食事途中で強いお酒を楽しみ消化を助ける(トゥルー・ノルマン)という粋な習慣がありました。

1/25

もやしとパクチーのナムルサラダ

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ダイエットに最適なもやしは、カルシウムやカリウム、葉酸、食物繊維などがふくまれ、しゃきしゃきした歯触りに仕上げると、私は脳が心地よくなります。今日は大好きな簡単ナムルサラダのご紹介(もやし1袋はさっと茹でて冷水にとり、水気をふく。パクチー3、4本は2㎝幅に切り、青唐辛子半本分は薄く切る。ボウルに野菜とごま油、粗塩少々を混ぜ、ナンプラー少々を隠し味にプラス。(好みでおろしにんにくを加えても)。時間がたっても美味しいので、多めに作って冷蔵庫で冷やしたものも楽しんで下さい、たくさん作ってもあっと言う間になくなってしまいます。