井澤由美子の食薬ごはん Yumiko Izawa

食薬ごよみ

四季のサイクルに合わせて食すことが、身体を健やかに導く手助けをしてくれます。
季節の食材とその由来や歴史、食にまつわるお話をご紹介します。

11/7

甲田菓子店・チーズケーキ・⚪️⚪️チーズ・岩シュー

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真っ白でフワッフワのいつまでも食べ続けていたい、エンドレスチーズケーキに出会いました。甘いものがそう得意ではない私もペロリと平らげてしまった、雪帽子のような可愛いスフレタイプのチーズケーキ。海沿いを走りトンネルを抜けるとすぐ左側にある、北海道せたな町の甲田菓子店さんの「⚪️⚪️(まるまる)チーズ」。口溶けも形も繊細な作りなので、発送はできないし(本日中のお召し上がり下さいとあり)、相性ピッタリの赤ワインと共に悪友と堪能。ちなみに看板お菓子で有名な曜日限定販売の「岩シュー」は、1時間以内にいただくシュークリームで、注文を受けてからパリパリの香ばしいシューにウ〜ンと美味しいクリームを詰める。季節に合わせたクリームもあって、今回はマロンクリームがありました。ここのお菓子達はきっと、何をいただいても店主のその誠実さがたっぷり詰まっているんだと思う。

11/3

いくらの醤油漬け

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小樽の市場の中で一番好きな南樽市場に行ったら、いくら専用の網?なるものを発見!しかし、これは本当に役だつものかなぁと半信半疑で眺めていたら、市場内のお魚屋さんのいくらの醤油漬けは、この2重構造網のすごく大きいもので作っていると聞きつけ、購入してみました。確かに素晴らしく簡単にポロポロとつぶれず落ちる。ボウルに塩水を入れ、網を置き、皮を上にして優しく転がし、2、3度洗うと簡単にきれいになる。小鍋にいくらがかぶるくらいの酒を入れ煮切る。りんごたまり醤油(青森の醤油で、これも市場で入手)少々と醤油適宜を煮立て冷ましたものに、2日間酒にひたした昆布1、2切れ入れて、いくらを漬ける。消毒した空き瓶を使うこと

11/1

かすべ・エイ・コラーゲン

北海道ではメジャーなかすべ(エイ)の煮付け。かすべは、骨(軟骨)ごと食べれます。昆布と酒で下煮してから、醤油とみりんで薄味調理、煮崩れないようにコトコトと。下煮の時に、臭み抜きに、生姜やねぎでもでもよいと思いますが、カスベの風味を知りたいので、今回はたっぷりのお酒だけで。食してみると、独特のぬめりと軟骨の食感にはまります。冷蔵庫で煮汁ごと一晩置くと、ふるふるの煮こごりになります。私はですが、醍醐味が味わえるので薄味に煮るのが良いと思いました。エイは長くおくとアンモニア臭がでる魚ですが、元は繊細な魚です。その他の調理法も楽しそうで色々トライしたい。軟骨は関節痛などにも良く、コラーゲンもたっぷりで肌にも良いはず。そういえば東京三田のフレンチ、コートドールに「エイとキャベツ」という酸っぱい魅力的なお料理があります。

10/22

プリムトマト・ミニトマト・リコピン

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「プリムトマト」こんな風に吊るしてヨーロッパ風にキッチンに置くとテンション上がる!今年最後のトマト、大事に使いたいと思います。そのまま食すとビロードのような口当たり、皮は少しかたい。プリムトマトは短い時間でも、加熱したほうが本領を発揮するトマト。濃厚で旨味が強く程よい酸味が美味しい特別なミニトマトです。そんな(プリムトマト)を使ったソースが絶品なのです。艶っぽいトロミを一度食したら忘れられない。作り方のコツは、切り口を下にして鍋やフライパンに入れてジュクジュクするまで火を入れるだけ(皮は好みでよけて)。トマトには胃腸を整える効能があり、ビタミンCはコラーゲンの生成を助けるので肉や魚と一緒に摂取すると、肌をより健やかに保ちます。赤い色素のリコピンは、体のさび止めの役割があり、美肌効果も高い。リコピンは普通のトマトやスイカ、柿などにも含まれていますが、ミニトマトが断トツの含有量。写真はプリムトマトの手作りのリースです

10/8

もやし・レタスクラブ・菌活レシピがもやしでできちゃいます!

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発売したばかりの今号のレタスクラブは色々なもやしレシピの大特集。料理に使いやすく、お手頃価格のもやしを使って菌運ごはんのご紹介をしました。普段から菌をせっせと身体に貯菌すると良いことずくめ。身体を健やかに保つ発酵食と繊維を合わせると効果がより高くなるので美肌・美腸にも導きやすくなります。表紙はもやしと春雨の麻婆鍋と、恥ずかしながらチラ〜ッともやしを持った私の顔も掲載されているレタスクラブ11月21日号。毎年好評の2017年snoopyスヌーピーの家計簿付もついています。

9/20

山薬・山芋・長芋・ねばりっこ

長芋・山芋・ねばりっこ・山薬

「ねばりっこ」は鳥取県の特産品。ご縁があって香りの良いムカゴと共にいただきました。山芋と長芋の掛け合わせのようなお芋で、長芋より少し皮が厚く、粘りはとても強い。まっすぐボディーなので、おろしやすく調理しやすいですね。粉をほとんど加えなくてもお好み焼きのように焼け、磯辺揚げも簡単にできます。これらの芋系に含まれる成分には、たんぱく質を分解する酵素が含まれ胃の粘膜を保護し、肺や腎を補い体力を回復するのに一役かう為、養生に適します。喘息や空咳にもよく、薬膳では「益気養陰・補脾肺腎」と表現され、山の薬と書いて山薬(さんやく)と読みます。それくらい元気にする薬効が高いのです、疲れたなと思ったら山芋類を食してください。

9/17

えのき・えぞ雪のした

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きのこの中では、ちょっぴり栄養価の低そうなえのき。しかし、ギャバが豊富なので過剰な興奮を抑えたり、精神安定に効能があり、ぐっすり眠れる作用が期待できます。内臓脂肪を落とす効果もあるので、ダイエットにお勧め。昨日仕事で初めて食したのですが、えのきだけの原種に近い「えぞ雪の下」は、少し茶色で食感はしゃきしゃき、なんと言っても味が濃い。さっそくあっさりしたお出汁で豚しゃぶといただいて堪能しました。歯ざわり良いのでさっと炒めたり、椀ものなどもに入れても良さげです。病みつきになりそうなこのきのこは、旭川のJA川上中央さんから。

9/14

納豆(なっとう)・美肌

納豆好きで大粒、小粒、極小粒、大きめひきわり、細かいひきわりと食べ分けます。そして私にはお酢が必需品。納豆1パックに必ず小さじ2〜3ほど加え、ぬめりを白い泡立ちに変えてスルスルと食す。さっぱりし、刻んだ野菜や粘り気のある海藻などを加えてもよく合う。付属のタレを加えてもよいですが、粗塩2つまみがお勧め。その他、ひきわり納豆に醤油麹か海苔の佃煮、ごま油、おろし生姜をミキサーなどで滑らかにした納豆醤(じゃん)もしゃぶしゃぶなどのタレとしていいものです。また、ちょっと面白い食べ方としては、納豆に卵を加えてから酢を加えると、プリンプリンになるのです。
毎夜食す「138(イザワ)納豆」は、納豆にジャコ(お酢にひたしてあるもの)、すりごま、ごま油かヘンプオイル、粗塩をよくまぜた納豆。カルシウムと一緒にとる、良質の油を少し加えると体への吸収がよくなる。シミ、シワ予防に有効なビタミンB群、レシチンやアルギニンは、夜寝る前にいただくと美肌作りにとても効果的。

9/10

青梗菜(ちんげんさい)

日本で最もポピュラーな中国野菜の青梗菜。カロテンやカルシウムが豊富なので免疫力を高め、ストレス等にもよい野菜。くるみ和えや白和え、その他、カルシウムが多いジャコと合わせてごま油で炒めると、カロテンの吸収がUPし栄養が効率良くなります。青梗菜は、血の巡りを良くするので、内出血を浴すので、特に産後の瘀血(血行障害)、長引く生理や生理痛、打撲等による内出血などの早期回復に有効とされています。じくの部分から先に入れ、時間差をつけて葉を加えましょう。シャキシャキ感と鮮やかな緑色も青梗菜の魅力です

9/7

ブルーベリー・眼精疲労・美肌効果

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ブルーベリーは何と言っても視力回復、眼精疲労の改善効果に良いと言われるアントシアニンが豊富で、糖尿病による網膜障害改善にも有効だそうです。ヨーグルトと合わせるとビタミンの吸収率がアップしますし、美肌効果が抜群です。可愛らしい粒や色に癒されますね、ブルーベリーの木を見たことがありますか?北海道の山の中で見つけたブルーベリーの木は、ちょっと野生的で大きかった。すもものようなあか色の実も混ざってキレイなグラデーション。葉付きの枝を切って来てキッチンに飾ったらステキ。鈴生りになるので収穫期には毎日パイやケーキ、パンを作って、保存食にドライフルーツ、ジャム、、ジュース、ソルベなどにして。秋の気配で葉がうっすら色つくこの頃は、ブルーベリービネガーやソースを作って、お肉に合わせると楽しそう。もうすぐ美味しい赤ワインが恋しくなる季節