2020.6.24

杏・杏仁・あんず・食養生・薬膳・食薬ごはん・漢方

ほんのり甘い香りに気づいて見上げると、杏の実がたわわ。杏のやわらかな色合いを目にすると幸せな気分が生まれます。完熟の杏は香りがよく、果肉も食べやすいですね。旬が短いので、見かけるたびについ買ってしまいます。子供の頃によく食べたクレープは、生クリームやチョコバナナではなく、甘酸っぱいあんずジャムを薄く塗ったものでした。感じる温かいジャムは杏の香りが際立って、子供心に本当に美味しく感じたものでした。
杏は、ドライフルーツなら手軽に料理に使えますよ(私は食品乾燥機でセミドライにしています)。微かにレモンの香りのする黄色いパプリカとオリーブオイル、白ワインで蒸し煮にして冷ませば、ナチュラルな甘酸っぱさで、食べやすい鮮やかな冷静サラダになります。
杏はカロテンが非常に豊富で、粘膜をうるおす効能があり、種の中心部にある(仁・じん)は漢方薬の原料となる杏仁(きょうにん)。杏仁豆腐の素として有名ですね(種は生では食べられない、粉状にして利用されることが多い)。
薬膳では、白きくらげは肺を潤す食材と言われています。咳や痰を抑えるデザートをご紹介します。小鍋に白木耳と水、氷砂糖とを入れてトロトロになるまで一時間半ほどゆっくり煮て、杏仁の粉を加える。冷たくしても温かくしてもおすすめです。気分でレモンスライスを加えてさっぱりさせたり、生クリームで滑らかなコクを出したりと、アレンジしても美味しいので毎回悩ましいのです。