2019.9.08

葡萄・ぶどう・ブドウ・眼精疲労・貧血・井澤由美子

ぶどうの歴史はとても古く、世界で最も多く栽培されている果物です。日本へは中国を経て渡来し、12世紀頃に甲州(山梨)で栽培され始めました。実は8月〜10月頃熟し、食用の他、ジュースやジャム、ワインなどになります。日本では生食が圧倒的に多いでのすが、世界的にみるとワイン用葡萄が多く占ます。主成分のブドウ糖や果糖は、素早くエネルギーになって体力を回復させ疲れを癒やします。薬膳では血と気を補い、赤い皮の葡萄は貧血防止に良いとされています。
日本の中で、日照時間が長いと言われる山梨のワイン用ぶどう畑にお手伝いに行くことがあります。盆地なので夏は当然暑く、冬は寒くて八ヶ岳おろしと呼ばれる冷たい風を受けながら、体に毛布を巻いて剪定します。そうやって見事に育ったぶどうをつまみながら、数年前に同じ畑のぶどうから作られたワインをゆっくり口にし、ふくよかな液体が喉もとを通りすがる時は、まさに至福の時間です。