2022.10.11

蓮根・食養生・井澤由美子・はす・薬膳・お椀・秋の食材・喉の不調

蓮根は調理の仕方によって、いくらでも表情を変えることが出来る魅力的な野菜。蓮根に含まれるポリフェノールには抗酸化作用や殺菌作用があると言われていますが、この成分はわずかながら皮の方に多いのです。なので、剥いてしまうのはもったいない。私はたわしでこすって調理します、香ばしさも感じて美味しいなぁと思うのですが、皮の硬さが気になる方は包丁の背でこそげたり、薄く剥いて下さい。

スッと糸引く縦切りもお勧め、切り方や厚さによって食感が変わります。散らし寿司やお稲荷さんには薄切りでさっと茹でてから甘酢漬けにし、胡麻と合わせると美味さが倍増します。

すって加熱すると自然なとろみがつきます。椀ものなどや葛湯に加えると喉の痛みや咳が鎮まります。写真はNHKきょうの料理でご紹介した蓮根とおぼろ昆布のお椀です。小鍋に300ccの水とすりおろし蓮根大さじ4を入れて中火にかけ、煮立ったらアクをとりながら5分ほど煮る。醤油少々で味つけし、椀にもっておぼろ昆布を添える。

蓮根はビタミンCも豊富です。レバーなど鉄分が多い食材と合わせた煮物や炒めものなどにすると相乗効果で貧血予防にも良い一皿になります。コロンと丸い小さめの先方部分はシャキシャキした食感、掘り立ては生でも食べれ、梨のような風味です。長方形の部分はデンプンが多いのでとろみが多いようです、料理によって使い分けると楽しいですよ。