2022.9.08

夏の名残がほんの少し残る中、秋の気配がしっかりと感じる頃になりました。この時期の9月8日以降は、白露(はくろ)と呼ばれ、空気が冷え、草葉に白露・白い玉が見受けられるようになる。朝夕は涼しく、夜は鈴虫が鳴き、店先では秋食材が並び始めています。
明日の9日は重陽、五節句の一つ。菊の節句とも呼ばれ縁起がよく、延寿の力があるそうです。食用菊を見かけたら料理に使ってみます。生菊花の下処理をする時は、熱湯に酢を少々加えてサッと湯がき、冷水に入れて色止めします。水気をしっかり絞って、甘酢に漬けると保存がきき、鮮やかな色味が添え物など何かと重宝します。刺身のツマにも添えられる菊は抗菌、解毒作用が期待でき、ビタミンCなども豊富。山形の延命楽は八重の美しい紫色、香り高くシャキシャキとした食感が魅力的ですし、青森で見かけた菊の乾燥シートは海苔のように巻物などに使用でき、美しい仕上がりに。
食用菊とは別のお茶に加える菊花は、生薬であり眼精疲労に効果的です。主に抗菊、甘菊、除菊(白菊)の三種があり、ビタミンAなど眼に良い成分が豊富。クコを加えると甘みもでて飲みやすくなりますし、この組み合わせは飲む目薬と呼ばれるほどの薬膳茶。乾燥も気になる季節、リラックスタイムに華やかな菊茶はいかがでしょう。