2017.6.02

大好きな本があります。高田郁さんの『みおつくし料理帖』心許りの「蛸飯」は、江戸時代の小料理屋のお話です。物語が自宅周辺なので地理がよく判って特別面白い。粋な言葉や料理が沢山ちりばめられ、スルスルと読めてしまいます。最終巻末付録にのっていた蛸飯は干し蛸を使っていました。読んでいて食べたくなったので、私なりのアレンジで作って見ましたよ。作り方です①米2カップを洗って水に30分つけ、ザルに上げて鍋か炊飯器に入れる。②生タコの足150g(茹でタコでも)を塩揉みして滑りを取り、薄いそぎ切りにして小鍋に入れ、酒、みりん、薄口醤油各大さじ2とさっと煮てそのまま冷ます。③②の煮汁と水を合わせて2カップにし、①のお米に山椒の実の塩漬けや細切り生姜大さじ1を入れて一混ぜする。焼き上がりにタコをさっくりあえて5分蒸らしたら出来上がりです。
愛媛県、香川県、岡山県など瀬戸内海岸地域ではタコ漁が多く、タコ飯が郷土料理にもなっています。東京駅などの駅弁屋さんを覗くと、タコ壺モチーフの陶器に入ったベストセラー「ひっぱりダコ飯」なども見かけ、その遊び心にワクっとします