2019.6.24

和食屋さんに行くと厚いゼラチン質に覆われたプリプリのじゅん菜に出会える季節。じゅん菜は、澄んだ淡水の池や沼に生える水草の若い芽で、スイレンと同じように水面に浮かんでいます。暖かい陽気になっても山から流れ込む水は冷たく、過酷な作業です。小ぶりで膜が厚い良質なじゅん菜が食卓に上がるのは年に数回。購入した後は、ボウルに流水を細めに落としながら優しく洗いザルにとります(下処理は商品によって異なる場合があるので表示をご覧くださいね)。熱々の和出汁のお椀や、器ごと冷やした酢の物などにして、涼やかな風貌も楽しみます。野菜や魚の冷やし鉢に餡にして落としてもいい。秋田県が有名なじゅん菜、日本全国の畑に多く出向いていますが、水系はわさび止まり。来年こそは木桶船に乗ってじゅん菜を採ってみたいと思っています。みずみずしいじゅん菜は食物繊維が豊富、ツルンとした喉越しと見た目のクリアな清涼感に癒されます。